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意識変容

禅とゲシュタルト療法



ゲシュタルト療法に関係して触れられるエピソードのひとつに、パールズが、日本に来た際、京都で参禅をしたという話があります。そのゲシュタルト療法への影響についての例証のように語られます。

実際、パールズの自伝に、そのことへの言及があります。しかし、その記述は、パールズが元から持っていた考えへ確認(ヒント)以上の強い印象を持たなかったようにも見受けられます。

しかし、ゲシュタルト療法の中には、確かに禅と共通する点が「本質的なレベル」で存在するのです。パールズの直観力、野生的な勘の良さというべきかもしれません。

気づき awareness の力に対する洞察は、ゲシュタルト療法の効果や原理を、各種の瞑想技法との比較の中で検証する機会となります。

「『気づく』ことは、クライエントに自分は感じることができるのだ、動くことができるのだ、考えることができるのだということを自覚させることになる。『気づく』ということは、知的で意識的なことではない。言葉や記憶による『~であった』という状態から、まさに今しつつある経験へのシフトである。『気づく』ことは意識に何かを投じてくれる」(パールズ『ゲシュタルト療法』倉戸ヨシヤ訳、ナカニシヤ出版)

『気づき』と『コンタクト』と『現在』は、一つのことの違った側面であり、自己を現実視するプロセスの違った側面である」(前掲書)

このような気づきawarenessへの理解が、ゲシュタルト療法の核心にあるのです。


◆禅とゲシュタルト療法

さて、〈気づき〉の力の理解において、また、その実践を通した達成において、禅とゲシュタルト療法は、近いところにあるというのが、当スペースでの考えです。

ただ、それぞれの特徴や傾向がありますので、各々の利点を活かして実践することが、人格的な統合や自由を獲得するためのポイントとなると考えられます。

①ゲシュタルト療法の禅に較べての利点

ゲシュタルト療法の利点とは、体験的心理療法であるが故の、心理・感情面の取り扱い方とそのダイナミックな解放作用です。

人格における感情や対人関係のあり様を対象にして、心理的な統合を進めていくが心理療法です。そのため、ゲシュタルト療法では、感情面での解放と人格的統合を速やかに進めることができます。
また、心身一元論的な方法論でもあるため、肉体面でのエネルギーの解放が顕著な効果としてすぐに現れます。

一方、禅は、静的な集中が基本のため、気づきの力は鍛えられますが、ダイナミックな感情的解放や統合は、直接的には促進されません。場合によっては、静観的な固定化により、感情的な問題が解離され、取り残されてしまう場合もあります。感情的な進化や統合が進まないということもあります。

 

②禅のゲシュタルト療法に較べての利点

禅の利点とは、気づきへの集中と留まりです。ゲシュタルト療法は、気づきのセラピーというわりには、この点が、おろそかになりがちです。

というのも、ゲシュタルト療法では、セッション(ワーク)が、強烈な感情的なカタルシスをもたらすこともあるため、(場合によって)そのことに気が取られ過ぎて、気づき awarenessの力によって、体験を対象化したり、自己を対象化することを、おろそかにしがちになるのです。

しかし、この気づきの力が弱いと、体験を抱える統合過程が進まないということも生ずるのです。また、感情的なカタルシスばかりを求めて、セラピーに通うという本末転倒なことも起こるのです。気づきの力が経験を対象化できてこそ、深い感情的体験も人格的に統合ができるのです。

そのため、これらの要点を意識した上で、ゲシュタルト療法や禅をそれぞれ行なっていくことが、より効果的なのです。

ところで、スポーツには「クロス・トレーニング」という考え方があります。自分の専門以外の競技をすることにより、自分の専門分野では鍛えられない肉体や身体能力を鍛えるものです。そのことにより、総合的な身体能力が高まり、結果として、専門ジャンル自体の能力もグッと高まっていくのです。

同様に、禅やゲシュタルト療法を(また、その他の体験的心理療法も)、その特徴やポイントを把握して、自由に交えながら取り組んでいくことが、心の総合力や統合を高めていくには、効果的なことだと思われるのです。

禅と日本的霊性
大地性と待つこと

※気づき、野生、変性意識状態(ASC)についてのより総合的な方法論は拙著↓
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『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』
および、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。


禅と日本的霊性

さて、鈴木大拙の本に

『日本的霊性』という著作があります。

  

インドで発祥し、中国を経由した禅が、

日本で大輪に花開き、

なぜ、文化特性として根づき、実ったのか、

親鸞や浄土真宗などの本質にも触れながら、

興味深い議論を展開しています。

 

その中で、鈴木大拙は、

歴史的に、機が熟した結果、

過去に育ってなかった日本的霊性が、

鎌倉時代に、萌芽したと語ります。

大地遊離的な貴族ではない、

関東武士団の励起する、

鎌倉という「大地性」の時代に、

硬い岩盤を砕いて、それが現れ出たのであると。

 

しかし、この点について、

当スペースでは、別の考えを持っています。

日本的霊性の淵源は、

縄文の時代に、日本の古層文化の中に、

既にあったと考えているわけです。

 

縄文文化は、

(それ自体は、多様な文化ではありますが)

火のような野生の精神であると直観するからです。

ここでは、火は、暗喩であると同時に、実在です。

彼らの土器がそれを示すように。

 

この野生の、火のような精神性は、

文化的・時代的には、

大陸からやって来た、新しい「匠の文化」に飲まれ、

歴史の中では一掃され、

表面的には、姿を見えなくしました。

 

しかし、真に精神的なものとは、

表向きの文化から消えても、

いつの時代でも、

雑多な土着・漂流的文化の中で、命脈を保つものです。

 

つまり、縄文的な火の精神は、

弥生時代以降に、日本人の精神の中で、

充分に生きられていない生の要素、

「やり残した仕事」「未完了の体験」となったわけです。

(日本の裏の神である、不動明王が、

火の神であるのは、偶然ではないのです)

そして、縄文的な火の精神は、

時代の流れの中で、地下に潜り、

 

葛藤し、混淆し、練られ、

鎌倉時代に、再び、

自己の形式(スタイル)を見出し、

地上に姿を現したのだと、考えられるのです。

 

禅や浄土宗という、

大陸由来の仏教の形式を借りつつも、

それらを超過するような、

豊饒な意味と力を持って、

現れたのだと考えられるのです。

 

そのため、日本の禅や親鸞に見出されるものは、

仏教の単なるバージョンアップというものではなく、

それらを刷新するような、

別種の根源的なものとして、現れて来たともいえるのです。

 

取り繕われた律令文化の仮面を裂いて

本来の野生の火の精神としての、

実存の気風を、新しい形式の中で、

表現するものだったのです。

 

おそらく、本人たちは、特に自覚することもなく、

深い、野生の大地の声を聴く中で

自然な形で、それを行なったと考えられるのです。



※気づきや野生、変性意識状態(ASC)への

より総合的な方法論については、拙著↓
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【PART1 Basic】ゲシュタルト療法
ゲシュタルト療法【基礎編】
ゲシュタルト療法【実践・技法編】
ゲシュタルト療法【応用編】
「セッション(ワーク)の実際」

【PART2 Standard】
気づきと変性意識の技法 基礎編
変性意識状態(ASC)とは
「英雄の旅」とは
体験的心理療法
NLP 普及・効果・課題
禅と日本的霊性
野生と自然

【PART3 Advanced】
気づきと変性意識の技法 上級編
変性意識状態(ASC)の活用
願望と創造性の技法
その他のエッセイ

【PART4 当スペース関係】
フリー・ゲシュタルトについて
セッションで得られる効果
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「英雄の旅」とは

◆はじめに

 

「英雄の旅 Hero's journey」とは、

神話学者ジョゼフ・キャンベルが、

世界中の神話より抽出した、

英雄神話の、普遍的なパターンです。

 

「英雄の旅」は、

影響を受けた、ジョージ・ルーカスによる喧伝や、

ハリウッド式のシナリオ術のひろまりにより、

世間でも、知られるようになりました。

 

NLPやコーチングの世界では、

S・ギリガン氏と、R・ディルツ氏らのワークショップをはじめ

「英雄の旅」のモデルは、

ひろく認知を得ているといえます。

 

これらのひろまりの背後には、

この神話モデルが、

私たちの心理的能力や、

その変容のプロセスを、

わかりやすく、かつ実感的に、

表現していることが推測されます。

 

当スペースでも、

セッション場面その他で、

このモデルを、

さまざまに利用しています。


ここでは、

この神話モデルの概略を見ることで、

私たちの心の創造力や、

変容過程を理解するモデルとして、

英雄の物語が、

どのように役立つのかを、

見ていきたいと思います。

 

 

◆英雄の旅

 

さて、ところで、

英雄の旅の、物語パターンは、

私たちにも、子供の頃から、なじみ深い、

普遍的であるがゆえに、ありきたりな、

ヒーロー物語の典型です。

 

キャンベルは語ります。

 

「英雄は、あえて、

日常の世界を後にして、

超自然的で、不思議なものの住む世界へと、

足を踏み入れ、

そこで、驚異的な存在に出会い、

決定的な勝利をおさめる。

英雄は、

この神秘的な冒険で、

仲間への恩恵となる力を得て、

帰還する」

(『生きるよすがとしての神話』 飛田茂雄他訳、角川書店)

 

このことを、もう少し詳細に、

キャンベルが、語っている部分を、

少し長いですが(また少々分かりづらいですが)、

引いてみましょう。


「神話英雄は

それまでかれが生活していた

小屋や城から抜け出し、

冒険に旅立つ境界へと

誘惑されるか拉致される。

あるいはみずからすすんで

旅をはじめる。

 

そこでかれは道中を固めている

影の存在に出会う。

英雄はこの存在の力を

打ち負かすか宥めるかして、

生きながら闇の王国へ

赴くか(兄弟の争い、竜との格闘、魔法)、

敵に殺されて

死の世界に降りていく(四肢解体、磔刑)。

 

こうして英雄は

境界を越えて未知ではあるが

しかし奇妙に馴染み深い

〔超越的な〕力の支配する世界を旅するようになる。

超越的な力のあるものは

容赦なくかれをおびやかし(テスト)、

またあるものは

魔法による援助を与える(救いの手)。

神話的円環の最低部にいたると、

英雄はもっとも厳しい試練をうけ、

その対価を克ちとる。

 

勝利は

世界の母なる女神と英雄との性的な結合(聖婚)として、

父なる創造者による承認(父親との一体化)として、

みずから聖なる存在への移行(神格化)として、

あるいは逆に

―それらの力が英雄に敵意をもったままであるならば―

かれがいままさに克ちうる機会に直面した

恩恵の掠盗(花嫁の掠奪、火の盗み出し)として

あらわされうる。

 

こうした勝利こそ

本質的には意識の、

したがってまた存在の拡張(啓示、変容、自由)に

ほかならない。

 

のこされた課題は帰還することである。

超越的な力が英雄を祝福していたのであれば、

かれはいまやその庇護のもとに

(超越的な力の特使となって)出発するし、

そうでなければかれは逃亡し

追跡をうける身になる

(変身〔をしながらの〕逃走、障害〔を設けながらの〕逃走)。

帰還の境界にいたって

超越的な力はかれの背後にのこらねばならない。

 

こうして英雄は

畏怖すべき王国から再度

この世にあらわれる(帰還、復活)。

かれがもちかえった恩恵が

この世を復活させる(霊薬)」

(キャンベル『千の顔をもつ英雄』平田武靖他訳 人文書院)

 

このような、

物語の展開や道具立ては、

映画などでは、

しばしば目にするものでは、

ないでしょうか。

 

 

◆人格変容の物語

 

 さて、キャンベルは、

以下のようにも語っています。

 

「神話の英雄、シャーマン、神秘主義者、

精神分裂病患者の内面世界への旅は、

原則的には同じもので、

帰還、もしくは症状の緩和が起こると、

そうした旅は、

再生―

つまり、

自我が「二度目の誕生」を迎え、

もはや昼間の時空の座標軸に

とらわれた状態でなくなること―

として経験されます。

そして、内なる旅は、いまや、

拡張された自己の影にすぎないものとして、

自覚されるようになり、

その正しい機能は、

元型の本能体系のエネルギーを

時空の座標軸をもつ現実世界で、

有益な役割を果たすために、

使わせるというものになります」

キャンベル『生きるよすがしての神話』

(飛田茂雄他訳 一部改訳、角川書店)  

 

これも、少々わかりづらい表現ですが、

ここでは、

「英雄の旅」的なプロセスとは、

私たちの心の深層にある、

拡張された自己を、

回復するプロセスであることが、

語られています。

 

元型の本能体系のエネルギー」が、

心の深層にあるというわけです。

元型とは、ユング心理学の仮説にあるもので、

私たちの心の深層に潜む、

基底的・普遍的な、人格的な因子(動因)のことです。

 

そして、

(旅に似た、心理的統合の結果)

その因子的エネルギーを、

自覚的に、現実的な日常世界で生かせるようになることが、

この内的な変容の旅の、

成果になるというわけです。

 

そして、

その回復が達成された状態とは、

日常意識の、

昼間の時空の座標軸に

とらわれた状態でなくなること

であることが、

語られています。

 

これは、

慣習化され、限定された、

日常意識以外の、

拡張された意識状態(その内実的要素)が、

統合的に獲得されることを、

表現しているといえるでしょう。

 

上記の引用では、

比喩的・象徴的に語られていますが、

このことは、

心理学的な変容過程においては、

実際に、そのような(同様な)ことが、

起こって来るともいえます。

 

心理的変容過程(旅)の後には、

人は、かつては、絶対的に見えたような、

「日常意識」の感覚や価値観が、

ちっぽけなものとして、

相対化されてしまうものなのです。

 

つまり、それは、

上に引いた中にあるように、

「意識の、したがってまた、存在の拡張(啓示、変容、自由)」

が、達成されることだとも、

いえるのです。

 

ところで、

筆者自身、心理療法(ゲシュタルト療法体験的心理療法)、

変性意識状態(ASC)の事例に、

数多く関わる中で、

人々のさまざまな心理的変容の過程を、

見てきました。

 

そして、その際に、

この神話モデルが、

クライアントの方の実感にとって、

とても、有意義に働くのを見てきました。

 

特に、人格変容過程の中で生じて来る、

困難なプロセス、

いわゆる、夜の航海 night sea journeyの体験や、

魂の暗夜 Dark Night Of The Soulの体験を、

位置づけるのに、とても実感的に作用するのでした。

そして、その試練の過程を乗り越えるのに、

とても有効に働くのでした。

 

その意味でも、

このような神話モデルとは、

単なるおとぎ話ではなく、

私たちの人生の航海ツールとして、

実際的に活きて来るモデルなのです。

 

 

◆「英雄の旅」のプロセス

 
さて、英雄の旅のプロセスは、
そのような人格的変容の旅の、
普遍的な姿を示しているものでもあります。


キャンベルによって、

細かく区分けされている要素を、

少し単純化(アレンジ)して示すと、

以下のような形となります。

これなども、通俗的なヒーロー物語に
よく見られる共通のパターンといえます。

 

 

「出発」(召命)

旅の拒絶

助言(導き)

越境・異界参入

援助(仲間、守護者)

超越的な力(魔霊・怪物)との戦い・試練

最大の試練

聖なる結婚(融合)、真の父の承認

力(霊薬Elixir)の獲得、変容

「帰還」

 


さて、ストーリーの大枠を見てみると、

「出発-通過儀礼-帰還」の構造となっており、
はじまりと終わりを持つ、

通過儀礼的なモデルとなっています。


はじまりは、

「召命」であり、
何かの呼びかけに従う形で、
冒険が始まります。

そこには、

主人公の生い立ちに関する、

特殊な情報も含まれていたりします。

 

また、次に現れる、

旅の拒絶のテーマは、

冒険への逡巡や恐れ、

日常世界への執着など、

物語のはじめに、

よく見られるパターンです。

私たちにとって、

未知の冒険は、

みなとても恐ろしいものだからです。

 

そして、退屈な、この日常世界に、

くすぶったまま居続けるのか、

それとも、

恐ろしいけれども、未知の興奮を誘う、

冒険に出かけるのか、選択を迫られるのです。

 

中間の、

「通過儀礼」の部分は、
物語の核心である、

「超越的な力」との遭遇・戦い・試験といった、

大きな試練となっています。

 

その試練が、
英雄の主体を、死に近づけるような、

過酷な体験(冒険)であることを

示しています。

 

主体にとっては、

自分を変容・刷新させてしまう類の、

「死の体験」「再生の体験」と、

なるものです。

 

しかし、

そのような苛烈な過程の中で、

主人公は、

超越的な力(または悪の力)」の中に潜むエッセンスを、

獲得していくことになるのです。

それが、最終的には、魔法のような、

特別な力(霊薬)となるのです。

 

さて、

終わりの「帰還」は、

通過儀礼としての旅の、

成果(霊薬)を、わがものとして統合したうえで、

この世(共同体)にもたらし、

還元する過程を、示しています。

その力でもって、世界を豊かにし、

豊饒に再生させるのです。

 

このように、

英雄の旅の物語は、

「冒険譚」という形式の中で、
超人間的な経験を、

自分に取り込み、成長していく、

主体的な体験過程を、

示しているのです。

 

そのため、

英雄の旅的な映画を見ると、

私たちは、未知の根源的な力に、

拡充(充電)されたかのような、

高揚感や、核心の感覚を、覚えるのです。

 

そして、

このような経験パターンは、

娯楽的な物語だけではなく、

私たちの生活の、

さまざまな場面(事件)において、

経験されているものなのです。

 

 

◆英雄の旅とゲシュタルト療法のセッション

 

ところで、

ここで興味深いことのひとつは、

上に見たような、

英雄の旅のプロセスと、

別で見た、ゲシュタルト療法の、

セッション(ワーク)のプロセスに、

平行した構造や体験過程が、

見られることです。

 

当スペースでは、

このような洞察をもとに、

クライアントの方に、

英雄としての変容プロセスに、

気づきと体験を得てもらうよう、

セッション(ワーク)を行なっています。

 

その内容詳細は、

拙著『砂絵Ⅰ: 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』

に譲りますが、

このモデルは、そのような意味でも、

実践的な価値を有しているものなのです。

 

※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への

より総合的な方法論については、拙著↓
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『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
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『千の顔をもつ英雄』(人文書院)

 


【図解】心の構造モデルと変容のポイント 見取り図

自己実現を促進する、潜在意識と心理療法の活用について



【内容の目次】

  1. 心の構造モデル
  2. 氷山モデル
  3. 変性意識状態(ASC)の存在
  4. さまざまなアプローチ手法と心の対象領域
  5. 当スペースのアプローチ 流れる虹のマインドフルネス

 さて、ここでは、基本的な、心理学的な見方(心のモデル)をご説明することで、当スペースのアプローチが位置している文脈(コンテクスト)と、その方法論の特徴についての解説にしたいと思います。

①心の構造モデル

「心が、どのようなものであるか」についての究極的な理解(解答)は、今現在、人類は持っていません。

 さまざまな心の病(精神疾患)と言われるものがありますが、その適切な治療法を見出すことさえ人類はできていないからです。(心の構造とその働きがよくわかっていないということです。厚生労働省の統計において、日本では毎年約十万人の精神疾患をもった方が増え続けています。対処する方法論が分からないからです)

 そのため、ここで取り上げる仮説も、当然、究極的なものではありませんが、心理学学説全体の傾向と、筆者自身がさまざまな現場での検証(実践)を通じて、一定の実効性があると考えている構造モデルとなります。

➁氷山モデル

 心が「氷山」のようである、というような話を聞いたことがあるかもしれません。これは、S・フロイトが創始した「精神分析 psychoanalysis」などが広めた、心の構造のイメージです。
人間の心に、私たちがよく知る、この「意識」以外に、広大な「潜在意識」「無意識」が存在しているという考えによるものです。この一般に「潜在意識」「無意識」の内容(中身)についても各流派によって、考え方はバラバラで天と地ほどの違いがあります。

 さて、私たちのこの自覚的な意識は、「潜在意識」の上に少し出た「顕在意識」であるということです。これを「日常意識」と呼びます。

 氷山は、その巨大な大きさのほとんどを海面の下にひそめていて、ほんの一部分を海面の上に出しています。私たちの心も同じだというわけです。そして、私たちの本当に深い欲求、願望、欲望は、顕在意識の届かない深い領域に存在していて、私たちはそれらに衝き動かされながら、生きているというわけなのです。

 その深い欲求は、忘れ去られた過去の出来事に由来したり、私たちの知らない先天的な要素に由来を持っているものだったりしているわけです。

 いずれにせよ、私たちのよく知る「これが自分だ」と思っているこの顕在意識(日常意識)は、心の全体の中では、氷山の一角でしかないというわけなのです。そして、私たちは、私たち自身の真の本性については、自分でもあまりよく知らないということなのです。

 そのため、精神分析などの無意識(潜在意識)を重視する流派は、人間の主体性などあてにならないものであると考えているわけです。また、そのように考える深層心理学の流れでは、「夢」というものは私たちの潜在意識の表現であると考えられています。各流派によって、夢の解釈方法や位置づけは変わりますが、大まかにはそのように考えられています。つまり、私たちは、「夢」を通して、自分の潜在意識と出会っているのです。

③変性意識状態(ASC)の存在

 さて、他に「そもそも、意識とは何か」という問題があるのですが、これも大問題であり、一旦定義を保留しておきます。ただ、この場合の「意識」とは、この顕在意識だけを指すのではなく、潜在意識も含めた意識の本質的要素考えておいていただければと思います。日常意識のことではありません。

 というのも、ここで取り上げる変性意識状態(ASC)とは、意識の本質について、私たちに不可思議な謎を突きつけてくる興味深い意識状態であるからです。変性意識状態とは、(別に一章とっていますが)この「日常意識」状態以外のさまざまな意識状態を意味している言葉です。
変性意識状態(ASC)とは何か

 さて、変性意識状態(ASC)とは、私たちのこの日常意識以外の各種の意識状態を指しています。具体的には、瞑想状態、催眠状態、シャーマニズムにおけるトランス状態、夢、ドラッグによるサイケデリック(意識拡張)状態、宗教的な神秘体験などなどです。

 例えば、スポーツ選手(アスリート)などがその最高のプレイの中で入っていくといわれる、ゾーン ZONEという状態、言葉を聞いたことがないでしょうか? プレイ中に「ボールが止まって見える」というような、高度に覚醒した意識状態のことです。これは、心理学では、フロー体験(flow experience)呼ばれる現象であり、変性意識状態(ASC)の一種と考えてよいものです。
→フロー体験とは何か フロー状態 ZONEについて

 上の図で、「拡張された非日常的意識」としたものは、フロー体験トランスパーソナル(超人格/超個)的体験のように、比較的統合された超意識的な変性意識状態(ASC)を指しています。そのため、日常意識の上に割り付けました。しかし、一方、変性意識状態(ASC)そのものは、定義にもあるように、もっと漠然とした多様な形態を持つものです。
※トランスパーソナル(超人格/超個)的体験とは、(その名の通り)個人性や自我の感覚を超えてしまうような、一種、超越的な体験を指します。

 ところで、実は、私たちは普段から、さまざまな機会に(程度の強弱はありますが)変性意識状態入り込んでもいるのです。なんら特別なものではないのです。しかし、社会的にその状態の存在がきちんと認識されていないため、そのことをあまり真面目に考えようとしないだけなのです。しかし、一方、人によっては、強い変性意識状態(ASC)によって、人生が一変してしまう経験を持つ人も多く存在しているのです(自己実現で有名な心理学者、A.マズローが重視した「至高体験 peak-experience 」などもそのような変性意識状態の一種です)。
マズロー「至高体験 peak-experience 」の効能と自己実現

 さて、そんな変性意識状態(ASC)ですが、この変性意識状態(ASC)に自覚的に親しみ、慣れてくると、「日常意識」「顕在意識」以外の広大な潜在意識の世界に、少しずつ、知見と経験が深まっていくということが起こりはじめます。
 そこに、実は、人生の秘密を解き明かす(解放する)鍵も含まれているのです。心理療法、特に、ゲシュタルト療法のような体験的心理療法は、実践の中で深い変性意識状態(ASC)入っていくことも多いので、その感覚がだんだんと磨かれていくこととなるのです。
グロフ博士のLSD体験と時代背景 インタビュー動画↓
http://hive.ntticc.or.jp/contents/interview/grof

④さまざまなアプローチ手法と心の対象領域

さて、顕在意識、日常意識、潜在意識と、私たちの心の構造モデルの仮説について見てきました。

ところで、普段、私たちが体験したり学んだりしている、さまざまな心を扱う技法、(つまり、セラピー、カウンセリング、コーチングなど)のことですが、この心のモデルに即して言うと、各手法はそれぞれ、心の或る特定領域に関わる(アプローチする)方法論だと区分けすることができるのです。

つまり、コーチングや、カウンセリング(ロジャーズ系)は、基本的にクライアントの方の顕在意識や日常意識に働きかけていく技法だといえます。心理療法の中でも、行動主義的なアプローチは、(クライアントの方の無意識を元々想定していないのでこういう定義は不本意でしょうが)顕在意識や日常意識に、働きかけていく技法だといえます。

一方、深層心理学系の心理療法や催眠療法などは、クライアントの方の顕在意識に働きかけると同時に、潜在意識にも働きかけていく技法だといえます。そして、そこに力動的なダイナミックな働きを想定しているのです。

下部の方に、精神医学の領域をプロットしました。この領域は、投薬などの症状の抑制が主なアプローチとなっています。積極的な技法的介入で、クライアントの方に働きかけるということは行ないません。

上の図で、「拡張された、非日常的(超)意識」とした、比較的統合された変性意識状態(ASC)は、伝統的には宗教的な領域受け持ってきました。少なくとも、近代社会では、その存在について無知であったり、懐疑的であるため、それらを直接扱う技法も存在していません。

しかし、60年代のサイケデリック(意識拡張)研究や運動以来、その点の理解も少しずつ進んできました。人格の個人性を超えた領域をあつかうトランスパーソナル(超個的)心理学などは、近代の心理学モデルと伝統的な宗教モデルとを統合しようとした試みだったといえます。

たとえば、下の図「ウィルバーのモデル」とは、心理学的にはやや非正統的なトランスパーソナル心理学の有名な理論家ウィルバーが唱えた「意識のスペクトル」モデルです。

ウィルバーは、世界のさまざまな心理療法や宗教をタイプ分けするにあたって、各流派が「何を、自己の真の主体として、見なし、同一化しているか」「何を、真の主体(実在)と見なしているのか」という「主体の範囲・要素」の違いによって、各心理療法をマッピング(位置づけ)していきました。

精神分析系の多くの心理療法は、「影」という潜在意識を、「自我」の内に統合するという理論を持っています。ゲシュタルト療法は、実存的・ケンタウロス的領域位置づけられています。「肉体」という潜在意識も統合していくことを目指している流派だからです。そこでは、自我と肉体を統合した「心身一元論的な自己」が、真の主体だと考えられているというわけです。

⑤当スペースの統合的アプローチ 流れる虹のマインドフルネス

さて、当スペースは、精神分析由来のゲシュタルト療法という心身一元論的アプローチを使う面からも、また気づき awareness 」を重視する点からも、クライアントの方の顕在意識と潜在意識に同時に働きかけるアプローチとなっています。また、セッションの中で現れる変性意識状態(ASC)を利用する視点からも、クライアントの方の無尽蔵な潜在意識を活かすアプローチとなっているのです。特に「拡張された非日常的意識」「トランスパーソナル(超個的)な意識」などの変性意識状態(ASC)を統合的に扱えるという点については、当スペースの他にない特徴となっています。これは、筆者自身の個人的経験からもたらされた重要なポイントです。

 というのも、ゲシュタルト療法を実践していたケン・ウィルバーなども指摘するように、心身一元論的なゲシュタルト療法的な「統合」を深く進めていくと、私たちの中にごく自然に、(個人性を超えた)トランスパーソナルな体験領域が開いていくことになるからです。実は、ここは、地続きの形で存在しているのです。

 ところで、よく勘違いされる点ですが、成熟され統合された体験の中では、トランスパーソナル(超個的)な意識と個的な実存(意識)は決して排除しあうものではありません。トランスパーソナル(超個的)な意識は、個的状態を透過するように現れてくるのです。それらは併存しているのです。決して、非現実な、宙に浮くような状態ではなく、しっかりと地に足が着いた状態であると同時に、高次の本質的な次元(価値)が透過するよう現れて出ているのです。それが統合されたトランスパーソナル状態というものです。

 これについても、ウィルバーは、未熟な前個〔プレパーソナル〕と成熟した超個〔トランスパーソナル〕の区別ということでたびたび言及しています。そのため、一定の心理的統合の後には、トランスパーソナル(超個的)な体験を深めれば深めるほど、それを統合すれば統合するほど、私たちはより「個」としての在り方や充電を鮮烈で豊かなものにできるのです。

 それを、当スペースでは、状態的にも、技法的にも、仮に「流れる虹のマインドフルネス」と総称的に呼んでいるわけです。それは、普段の自我の中に、トランスパーソナルな「青空のような広がり」を感じとれるような状態です。〈青空の通り道〉ができるような感覚です。そのようなスキルや状態を身につけることで、私たちは、「流れる虹のような」彩り鮮やかなリアリティや創造性を手に入れることができるのです。

【ブックガイド】
ゲシュタルト療法については、基礎から実践までをまとめた総合的解説、
拙著『ゲシュタルト療法 自由と創造のための変容技法』をご覧下さい。

気づきや変性意識状態(ASC)を含めたより総合的な方法論については、拙著↓
入門ガイド『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』
および、深遠な変性意識状態(ASC)事例も含んだ
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。

↓動画「【図解】心の構造モデルと心理変容のポイント」

↓動画解説 「変性意識状態(ASC)とは何か その可能性と効果の実際」


われに還る宇宙

 

  核形成という考え方は、塑性物質が、ある姿に固まる性質を理解するうえで役に立つ。第二ステージの場合、この「固着」は粒子そのものである。いっぽう、第六ステージの場合は、目標動物、つがい相手、獲物など、ある強さで狙い定めた対象なり、イメージなりがこれである。(中略)

  人間ないし人間意識にとって、こうした核形成は、ユングが元型と呼ぶものにほかならない。これらは、ある強度charge(チャージは「電荷」と通ずる)を 帯びており、正か負の価を持っていて、心理学用語でいうと、何らかの刺激を引き起こしたり、さまざまな反応パターンないし動因を誘発したりする。人間のよ り大きな発達の中で見れば、これは感情エネルギーの凝縮したものであり、その不可抗力的な力も、けっして克服不可能ではないし、それらを意識の中へ呼び起 こして、そこに捕らえられたエネルギーを解き放つこともできる。

  ほとんどの心理療法は、こうした固着したエネルギーの「核形成」をほぐすことにかかわるが、これは精神エネルギーを自由にしてやる点で、質量を運動エネルギーへと解放することに通じている。


アーサー・M・ヤング(プラブッダ訳)

 

 


※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への

より総合的な方法論については、拙著↓
入門ガイド
および、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。

「ワーク」とは Ⅳ 通過儀礼とコミュニタス

さて、

「ワークとは」では、

そのセッションの体験過程について

見ました。

 

ここでは、

その構造とプロセスが、

どのようになっているのかを、

少し普遍的な視点から、

見ていきたいと思います。

 

ここで、

ひとつ参考になるモデルがあります。

人類学者ファン・へネップが記し、

ヴィクター・ターナーが、敷衍した

「通過儀礼」の過程についてのモデルです。

 

それによると、

通過儀礼に参加する者は、

次の3つのプロセスを経て、

通過儀礼を完了していきます。

 

分離・離脱(separation)

周縁・境界(margin/limen)

再統合・集合(aggregation)

です。

 

儀礼の参加者は、

①まず、構造化された日常生活(日常性)から、切り離され、離脱します。

②次に、境界状態(リミナリティ)にある、非構造的・コミュニタス的な存在に、

変容していきます。

この状態は、日常性の文脈(意味)が、

相対化(無化)された、曖昧で、両義的な状態です。

③再び、構造化された世界に戻ってきます。

このようなプロセスを経るというわけです。

 

実は、このようなプロセスは、

ゲシュタルト療法のワーク(セッション)におけるプロセスと、

大変似通ったものと、なっているのです。

 

ワークの体験過程においては、

①まず、ワークのセッション空間に入るということで、

 クライアントは、普段の日常性から切り離され(離脱)ます。

②次に、ワークが、進展していくと、

クライアントは、感覚的な没入状態から、

軽度の変性意識状態に入りこみます。

それは、リミナリティとコミュニタスの領域であり、

そこは、意識と無意識との交流が起こっている状態です。

③ワーク終盤では、無意識からの力(資源)を持ち帰りつつ、

日常的な自我と、統合をはかっていきます。

 

以上のように、

ワークの体験過程自体が、

ある種の通過儀礼的な過程(構造)を、

持っているのです。

 

ところで、

V・ターナーは、上記の過渡的状態、

境界状態(リミナリティ)に現れる、

存在状態を、「コミュニタス」と呼びました。

そして、

社会におけるコミュニタスの機能を、

構造化された日常性や社会に、

対置したわけですが、

そのコミュニタスの特性を、

さまざまに記しています。

 

「コミュニタスは、実存的な性質のものである。

それは、人間の全人格を、他の人間の全人格との関わり合いに、

巻き込むものである」

「コミュニタスは、境界性(リミナリティ)において、

社会構造の裂け目を通って割り込み、

周辺性(マージナリティ)において構造の先端部に入り、

劣位性(インフェリオリティ)において構造の下から押し入ってくる。

それは、ほとんどいたるところで、

聖なるもの、ないし"神聖なるもの"とされている。

恐らく、それが構造化され制度化された諸関係を

支配する規範を超越し、

あるいは解体させるからであり、

また、それには未曾有の力の経験が

ともなうからであろう」

(ターナー『儀礼の過程』冨倉光雄訳 新思索社)

 

ここでは、コミュニタスの力が、

社会の構造を、再編する力として、

さまざまな社会階層から、

流入する姿が描かれていますが、

これは、心のモデルとしても、

同様に見ることができます。

 

既存の日常意識の構造に、

沸騰した無意識の力が交錯し、

心の構造そのものを、

刷新・再編するプロセスです。

 

そして、このことは、

ゲシュタルト療法のワークにおいても、

起こってくるというわけです。 



※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への

より総合的な方法論については、拙著↓
入門ガイド

※この通過儀礼と、人格的変容の全体像については、

拙著をご覧ください。↓

『砂絵Ⅰ: 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』

 

 


【PART1 Basic】ゲシュタルト療法
ゲシュタルト療法【基礎編】
ゲシュタルト療法【実践・技法編】
ゲシュタルト療法【応用編】
「セッション(ワーク)の実際」

【PART2 Standard】
気づきと変性意識の技法 基礎編
変性意識状態(ASC)とは
「英雄の旅」とは
体験的心理療法
NLP 普及・効果・課題
禅と日本的霊性
野生と自然

【PART3 Advanced】
気づきと変性意識の技法 上級編
変性意識状態(ASC)の活用
願望と創造性の技法
その他のエッセイ

【PART4 当スペース関係】
フリー・ゲシュタルトについて
セッションで得られる効果
なぜ、ゲシュタルトなのか
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ビジョン・クエスト…

グラハム 

 

 彼はいいやつで―そして、ヘロイン中毒だった。ビジョン・クエストのことをはじめて聞いたのは、元中毒者(ジャンキー)たちの治療コミュニティにいた頃である。最初から、彼は自分の力試しとして、大自然の力とともに、ひとりで過ごすことに、誰よりも熱意を示していた。カウンセラーたちも皆、それが彼にとって、有益だろうと口をそろえた。

 社交上は、彼はスターだった。活力に満ちた魅力的な男性で、気取らず、知性をもって話した。しかし、ひとたび、治療コニュニティの支援組織や友人たちと別れ、一人サン・ラファエロの街頭へ、昔のヤク仲間たちがひと嗅ぎやろうぜと待ち伏せ、彼も自分たちと同類なんだということをなんとか証明しようと手ぐすねひいているところに戻ったとき、彼がどうするか、誰にも分からなかった。

  だから、彼は、治療コミュニティの友達連中を伴って、ネバダ州トイヤベ山脈のリーズ川源流へと赴いた。カウンセラーのアルと看護婦のアンジェラ(必要に応 じてメタドンを投与するため)も同行した。そこにいる間、彼は蛇がぬくもった岩にすり寄っていくように、山々になついた。アッパー・ソーミル・クリークの 土手で拾ってきたミミズを持って、レインボウズ川とイースタン川で、自分の限界に挑戦した。柳の木のうろで寝た。小谷を登っては、矢じりを握って帰って来 た。馬のように食べ、子羊のよう眠った。「これこそ、ぼくにぴったりの生活だ」と、彼は宣言し、カウボーイになるんだと話していた。彼が、治療コミュニティにおけるスターだとしたら、高地の荒れ野では、一輪の花だった。

  ビジョン・クエストから戻ってきたとき、彼はひとまわり大きくなっていた。自己を試し、自己を分析するいい時間を過ごしたのだった。晩夏の陽光は力強く、 純粋だ。彼の肉体の不純物を焼き尽くした。断食は、内側から、彼を浄めた。彼は、川の近くに生えていた茂みから、野生のローズヒップを摘み、濃く甘やかな ハーブティをいれた。その眼は澄んで、動物のそれのように機敏だったし、体は引き締まり、こんがりと焼けていた。とにかく、とんでもなくいい状態のよう だった。

 その夜、分かち合いとおびただしいみやげ話のあと、彼はもう戻らないつもりだ、とみんなに告げた。都会にはもうなんの興味もない。ここにとどまって、場合によっては谷間の牧場かどこかで雇われてもいい。

  それから私たちは、帰ることについてじっくり語り合った。たき火は、芳しいジュニパーの香りを吸い込み、星々は忘却を誘う砂原の上をゆっくりと踊りながら 横切っていく。帰ってモンスターに直面することへの恐怖こそ、本当のモンスターなのだ、というのが私たちの結論だった。

 翌朝、私たちは出発した。この時は、悲しかった。峡谷の斜面を登っていくとき、川は、緑色の蛇が柳の皮を脱いでいるかのようにキラキラときらめいていた。「ここで学んだことは決して忘れない」とグラハムは誓った。

  一ヵ月後、彼は治療コミュニティを卒業して、サン・ラファエロに戻り、パタルマで養鶏場の清掃の仕事について暮らし始めた。仕事場へはバスで通勤し、毎晩 ぐったりと疲れて帰宅した。彼にヘロインの手ほどきをした昔のガールフレンドと、よりを戻した。でも、ヤクはやっていないよ、と私たちには話していた。

  私は二度ほど、彼の住まいに立ち寄った。窓がなく、部屋の片隅にテレビがあるだけの気が滅入るようなアパートだった。もう一方の隅には神殿ができていた― 祭壇の絵の前に鹿の頭蓋骨―、一対の枝角、黒曜石の細片とビジョン・クエストの写真や記念の品を飾ったものである。彼はポイント・レヤやヨセミテへ行こう かと思う、とあいまいに話していたが、自分をすり減らしていくような今の生活に対する自己嫌悪にどっぷり漬かり、無力感にとらわれた様子だった。煙草をふ かし続けていた。

 二ヶ月ほどして、彼のことが新聞に載った。ガールフレンドと一緒に、盗品と「量不明のヘロイン」所持で捕まったのだ。そして、刑務所に舞い戻った。スタート地点に戻ったわけだ。

 長い間、彼の消息は知れなかった。そして三年後、私たちは高速道路ですれ違った。彼は、古いけれどまともな小型トラックの荷台に道具箱をのせて走っていた。「やあ」とやや興奮した感じで声をかけてきた。「やあ!」と私も叫び返した。「どうしてる?」

 彼は窓から頭を突き出し、満面に笑みを浮かべてどなった。「足洗ったよ!


 S・フォスター&M・リトル『ビジョン・クエスト』(高橋裕子訳)





※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への

より総合的な方法論については、拙著↓
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および、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。

 

 

人生の迷い道…

道で迷う体験は、もっとも中身の濃い、豊かな体験です。

なぜなら、自分にとって未知であった、

未開発の自分の能力を発見・開発するチャンスだからです。

ちなみに、最終的に大きな充実した人生に到達した人々は、

例外なく、人生の迷い道の体験を持っています。

それなしで大成した人はいません。

神田橋條治

 

内側へ注意を向け変える練習を続けてゆくと、

ある時点で「気持ちがいい」という感じが変化することがあります。

苦しみや悲しみを包み込んだ「気持ちがいい」に変わるというか

進化(深化)した感じです。

その気分は「気持ちがいい」という言葉よりも、

「充実」とか「定まる」とか「自己肯定」とかの言葉がなじみます。

その気分はまた、芯のところに興奮があり、

それを、厚みのある静けさが包み込んでいる

という感じでもあります。

神田橋條治

 



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NLP 神経言語プログラミングとは 天才のモデリング技法  ―普及・効果・課題

NLP(神経言語プログラミング
Neuro-Linguistic Programming)は、
リチャード・バンドラー博士と、
ジョン・グリンダー博士によって、
創始された能力開発技法です。

彼らが、天才的な人々、
ゲシュタルト療法のフリッツ・パールズ、
催眠療法家のミルトン・エリクソン、
家族療法家のバージニア・サティアらの、
治療技法をモデリングし、
そのエッセンスを、方法論化したものです。

NLPについては、

日本に導入されてから、

20年近くが経ち、

スクールも書籍も、

非常に多くなっており、

だいぶ、認知もひろがってきましたので、

ここでは、当スペースの視点から、

見ていきたいと思います。

 

というのも、

導入初期にあった不足(欠陥)が、

修正されずに、

そのまま広まってしまったため、

現在では、

NLP(神経言語プログラミング)も、

多くの輸入品(メソッド)にありがちな浅知恵のまま、

退潮?しようとするかにも、

見えるからです。

それは、大変、

もったいないことでもあるのです。

 

特に、NLPを、

その発生の源までさかのぼって、

(創造的時代の沸騰を背景とした)

オリジナルNLPの、

その特徴を理解した上で、

限界と可能性、適用範囲、

その有効な使い方を、

理解していくことは、

とても重要だと思われるのです。

 

そのことで、

「あまり効かない」と言われている、

NLPの内実(意味合い)や、

「効かす方法」を、

より理解できるようになると、

思われるからです。

 

そして、

その点を理解することで、

NLPは、ずっと豊かな使い方や、

効果を得ることが、

できるからです。

 

◆創始者の役割分担について

 

さて、NLP(神経言語プログラミング)は、

バンドラー博士と、グリンダー博士の、

二人のカップリングによって、
創られましたが、
筆者は、ここに、役割分担を見ています。

 

実は、ここに、すでに、

NLP(神経言語プログラミング)の、

本質的な要素(秘密)が、

出揃っているのです。

 

このことを理解することで、

NLPの本質的な要素を、

理解することができるのです。


さて、
諸々の情報を総合すると、
(筆者の直観ですが)
リチャード・バンドラー博士とは、
「モノマネの天才」なのではないかと、
思われます。
(彼には、モノマネ者に特有の、
うら寂しさと道化性、矯激性があります)

 

そして、

バンドラー博士が、
パールズや、エリクソンと接する中で、

彼らから、身体的に、
シャーマニックに、
「写しとったもの」を、
グリンダー博士が、

記述に起こしていく。

(いわゆる「モデリング」です)

 

このようなことから、

NLPのアイディアは、

はじまったのではないかと、

思われるのです。

 

そして、今度は、

役割交代をしてみて、

グリンダー博士が、

実際に、それらを実践してみて、
効果が出るかを検証してみる。


そのようなことを繰り返す中で、
初期のNLPができたのではないかと、
筆者は、推測しているのです。

いわば、

「霊媒と審神者(サニワ)」の、
カップリングです。

各人の優れた才覚が、

そこに活かされていたわけです。

 

そのため、
二人が、決裂したことで、
NLPの方法論的な基盤づくりの、
創造的な側面は終焉したのです。
(その後は、枝葉末節の、
応用展開です)


◆NLP(神経言語プログラミング)の特性について

さて、世の中には、
Liteと名前のついたソフト商品があります。

 

「○○Lite」、つまり、「簡易版」です。
もともとある商品の、機能を色々と落として、
初心者にも、簡易に使用できるようにした商品です。

NLP(神経言語プログラミング)とは、ある意味、
このLite商品といえるものです。


ゲシュタルト療法Liteだったり、
催眠療法Liteだったり、しているわけです。
初心者にも、大変使いやすいのです。
しかし、機能を落としている分だけ、
残念ながら、効き目も弱いのです。

 

NLPは、ゲシュタルト療法や、
フルスペックの体験的心理療法のような、
強度な変性意識状態(ASC)や、
深い自発的な感情の導出、
深層レベルの、

心理プログラミングの書き換えは、
引き起こせません。

 

比較的軽度な知覚レベルの調整、
時間が経つと、じきに消えてしまうような、
軽度のプログラミング修正が、

多くの作用です。

(その理由は→効果的に作用するNLPのフレームとは)

しかし、実は、

逆に、そこが、
NLPのいいところ(利点、安全性)でも
あるのです。

体験的心理療法や、

強度な変性意識状態(ASC)

何らかの知覚的変容などを、
まったく経験したこともない、
一般の人々にとっては、
抵抗や障壁が低く、
かつ、安全な範囲内で、
「小さな知覚変化」
「内的変化」を、
経験することができるものだからです。

 

この手の情報が、恐ろしく少なく、

かつ、多くが、ニセモノでしかない、

現代の日本の中では、
それらは、おそらく、
人生ではじめての経験となるでしょう。
しかし、そのことで、
自分自身に、

そのような変化が、

起きる可能性があることに、

気づいていくことができるからです。

(NLPよりも、

もっと大きく変わる方法論への予感も、

生まれてくるわけです)


それは、
人生を変えるヒントや、

きっかけになるものです。

 

映画『マトリックス』に出てくる、

モーフィアスの、

赤いピルではないですが、

自分や人生を変える方法論が、

この世にあることを、

予感することができるからです。

 

もっと探求を進めたい人にとっては、

意識拡張のための、
各種さまざまな方法論が、
存在しているので、
そちらの探求を進めていけば、

よいことになるからです。


◆セッションでの使用方法

NLPには、
興味深い技法や知見が、
多々あります。
また、説明モデルや、
理論的言語に長けています。

その点は、彼らの師匠でもあった、
グレゴリー・ベイトソンまで戻ると、
彼らの当初の意図も見えやすくなります。
 

実は、NLPは、

NLPだけの「コンテクスト」の中で使っても、

なかかな活きてこないものなのです。

もう一つ高い学習階層で、

オーソドックスな心理療法を含めた、

もう一つ広い文脈の中で、

使う必要があるのです。

 

つまり、

世の中の多くのNLPが、
効果のないものになってしまっているのは、
この点についての、
経験や理解が、

欠けてしまっているためなのです。

 

そのため、
NLPを技法として、

セッションなどで、使用する場合は、
すべてが、

使用する側の問題に、
帰着していきます。

NLPの技法を、
いっぱいいっぱいで、
教科書どおりに、使っているレベルでは、
効果の面でも、
なかなか厳しいものがあるのです。

NLPのさまざまな手法の、

生まれて来た背景や、

大元の原理や仕組みを理解し、
セッションの場面場面で、
構成的に、

応用的にアレンジして使えてはじめて、
NLPの道具としての有効さも、

活きてくるのです。

 

彼らのいう

「天才のモデリング」の深い意味も、

分かって来るのです。

ひいては、

ご自身の「天才性」を、

引き出す観点も、

生まれて来ることになるのです。

 

ここでは、

そのような視点から、
NLPのいくつかの方法論を取り上げ、
その内容を検討してみたいと思います。

 

そのことで、

NLPの可能性もまた、

開いていくものであるからです。

 

 

日本のNLPは、なぜ退屈なのか
効果的に作用するNLPのフレームとは
NLPニューロ・ロジカル・レベル(神経論理レベル)の効果的な利用法
知覚と感情が編成する、この世界 サブモダリティとエンプティ・チェア
NLP・ゲシュタルト・夢見
才能における相補性 NLPとビートルズ
サブモダリティの拡張 NLPとビートルズその2



※気づきや変性意識状態(ASC)についての、

より総合的な方法論は、拙著↓

入門ガイド

『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』

および、

『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』

をご覧下さい。

 

 

 

↓動画「変性意識状態(ASC)とは」

 

↓動画「変性意識 映画『マトリックス』のメタファー 残像としての世界

 

↓動画「ゲシュタルト療法と、生きる力の増大」

 

↓変性意識状態への入り方はコチラ

 動画「気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス」

 

↓より多様で、深遠な変性意識状態については、コチラ

 動画「ゲシュタルト療法 変性意識状態 エクスタシィ(意識拡張)」

へリンガーのファミリー・コンステレーション

ファミコン


バート・ヘリンガー氏の創始した、

「ファミリー・コンステレーション」は、

興味深い心理療法です。

 

「コンステレーション」とは、

配置、布置、星座という

意味であり、

ユング心理学などでは、

よく使われる言葉です。

 

ファミリー・コンステレーションは、

A・ミンデル博士の、

プロセスワークで行なう、

「ワールドワーク」の、

元ネタになったとも言われますが、

実際に、そのセッション(ワーク)を経験していくと、

個人と集団(集合)

または、

個人的なテーマと、

集団(集合)的なテーマとの間にある、

一種、不思議な、

エネルギー的な結びつきについて、

感覚的な体験を、

深めていくことができます。

 

 

①ワークの方法

 

通常、心理療法のワークでは、

セラピストが、

クライアントの方の主訴を聞き、

当然ですが、

クライアントと直接に、

何らかのやり取り、

働きかけを行なっていくことにより、

ワークを進行させます。

治癒のプロセスを促進します。

 

しかし、

ファミリー・コンステレーションにおいては、

まず、そこが違うのです。

 

セラピストが、

クライアントの主訴を聞いた後、

クライアントの家族や家系等について、

いくつかの質問を行ない、

そのワークで使っていく、

「登場人物」を、

幾人か選定していきます。

(多くは、家系に関係した、両親や親族です。

クライアントが、

実際に会ったことのない人物も含みます)

 

そして、クライアントに、

「本人(自分)役」も含めて、

その登場人物たちの「役」を演じてもらう人=「代理人」を、

ワークショップの参加者の中から、

直観で、選んでもらうよう、要請します。

 

クライアントは、

それぞれの役の「代理人」を、

自分の役も含めて、

数名(人数分)選び、

部屋の中の、ここだと思う場所に、

(登場人物たちの、「関係性」を、感じながら)

空間配置します。

 

そして、そこから、

面白いことですが、

セラピストと、

この代理人たちとによって、

代理人同士のやりとりによって、

ワークが、展開されていくのです。

 

そして、

クライアントは、

それを、横で見ているのです。

 

これは、

心理療法としては、

大変、奇妙な(異様な)光景です。

 

 

②ワークの展開と体験

 

さて、

代理人を演ずる参加者は、

通常、クライアントのことを、

ほとんど知りません。

そのワークショップの当日に、

会場で、初めて会ったからです。

 

しかし、

代理人として、

その、家族・家系関係の「場」の中、

「空間配置」の中に立つと、

他の代理人(家人)との関係が、

エネルギーの強弱、

快不快の身体感覚、

感情的な情報として、

なぜか、感じられてくるのです。

 

その情報を、手がかりに、

セラピストは、

代理人たちとやり取りを進め、

代理人たちに、

空間移動をさせ、

表現を促し、

代理人(家人)の、

からだの向き、

立ち位置や位置関係を、

さまざまに変えて、

調整していきます。

 

そのことにより、

その家系(家族)の、

正しい位置関係や、

その家系(家族)の中で、

排除した(欠落させた)人物やテーマを、

探っていくのです。

 

それは、あたかも、

家系(家族)の関係性自体が、

ひとつの生体として持っている、

自律的なエネルギーを、

ほぐし、伸ばして、

「整列」させるかのように、

展開していきます。

(これを「もつれを解く」と呼びます)

 

そして、ワーク(セッション)では、

その整列・展開の果てに、

クライアントを、

家系(家族)の配置の中に、

招きいれ、

その家族・家系の、

全体のエネルギーを、

正しく流れていくように、

調整していくのです。

 

クライアントに、

自己の家系の存在と、

そのつながりを理解してもらい、

自分の存在の位置を、

深く理解してもらうのです。

 

 

 

さて、

ファミリー・コンステレーションの、

ワーク(セッション)は、

通常の心理療法とは、

まったく進め方も、

体験の質も違います。

 

しかし、

クライアントにとっても、

役を演じた、代理人にとっても、

とても不思議な、

印象深い体験となります。

 

私たちの背後に生きている、

「家系のエネルギーの流れ」という、

よくわからない力が、

何らかのエネルギーとして、

存在していることを、

(自分たちに影響していることを)

体験する、

貴重な機会となるからです。

 

そしてまた、

そのようなテーマが、

一定の心理療法的なセッションの中でも、

実は、浮上していること、

そして、

関わっていくことができることに、

気づくからです。

 

それはまた、

セッションの新たな可能性を、

見出していくことにもなります。

ミンデル博士が、

ワールドワークを、

着想していったようにです。

 

実際、

筆者自身も、

その後の経験の中で、

ファミリー・コンステレーションで、

体験した要素は、

ゲシュタルト療法その他の、

セッションの中でも、

人物たちの場の配置や、

エネルギーの流れにより、

色々と現れていることを、

その後、確認していきました。

 

そして、

ファシリテーションの幅を、

広げていく霊感にもなったのです。

 

 

   

※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への

より総合的な方法論については、拙著↓
入門ガイド
および、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。

エンプティ・チェア(空の椅子)の技法Ⅱ

スライド2

さて、
「エンプティ・チェアの技法Ⅰ」

では、
一番よく使用されるタイプの、
使用方法とその原理を、
見てみました。

 

誰か実在の人物を、
エンプティ・チェアに置いて、
その人物に、語りかけ、
伝いたいことを伝えたり、
また、相手になってみて、
その気持ちを探ってみるという、
形のものです。

 

また、これとは別に、

ワークが、進行する中で、
クライアントの方の中から出てくる、
心的欲求(感情)を、
エンプティ・チェアに、
展開していく手法があります。
これは、とても効果を発揮する技法です。

ここでは、それについて、
見ていきましょう。


①「複数の欲求(自我)」を知る

私たちは、
「複数の欲求(自我)」を持っていますが、
ほとんど、それらを意識することなく、
生活していることを、

別に、見ました。

そのため、
それらの欲求(自我)が葛藤を起こし、
私たちを苦しめていても、
その解決の糸口が、

なかなかつかめないのです。
私たちが、
「複数の自分」であることに、
無知であるからです。

ここにおいては、何よりもまず、
「真に知る=識る」ことが、
解決の入り口となります。

しかし、

真に「知る=識る」とは、
「解釈=理論」を、

当てはめることではありません。

「真に識る」とは、
対象との、存在的な同調・同化においてしか、
また、全身的な関わり・交わりの中でしか、
なかなか、得られないものなのです。
それは、感覚的な把握に他なりません。

エンプティ・チェアの技法は、
「複数の欲求(自我)」を、
直接的に体験し、
それら自身になり、
それらを内側から識り、
それらを生きることができるがゆえに、
大きな効果を持つものであるのです。


②「複数の欲求(自我)」を切り分け、取り出す

さて、私たちが、
「複数の欲求(自我)」の存在に、
普段、気づけないのは、
それらが、

よく「見えない=認知できない」からです。

それは、喩えると、
あたかも、濁った暗い水面から、
水面下の、
ぼんやりとした鯉(欲求、自我)の影を、

見ているようなものです。

それらを、ぼんやりと、
悶々とした情動の惑乱(衝動、圧迫)として、
感じているだけなのです。

エンプティ・チェアの技法は、
喩えると、この、
「鯉(欲求、自我)」を、一旦、
濁った暗い池から、
「澄んだ生け簀」に、移すようなものです。

そこにおいて、
私たちは、自分の中にある、
さまざまな複数の欲求(自我)を、
目の当たりにすることができるのです。
そして、
それらを、直接見ることや、
体験することが、
できるようになるのです。

実際の使用場面でいうと、
ワークを展開していく中で、
クライアントの方の中に、
2つの自我の葛藤を見出すことがあります。

 

それは、
胸の前で、両手を合わせて、
ギューと押しあっている感じです。

または、
クライアントの方が、
ある感情を表現しようとしている時に、
「ノイズ」のように、
それを妨げる力(存在)を感知する場合があります。

そのような場合に、
クライアントの方に、
それらの存在を指摘し、
それらを、椅子に、
ロール(役)として、
分けて(置いて)みることを、提案していきます。


②各「欲求(自我)」を生ききる
 
葛藤がある場合、
それは、例えば、
胸の前で、両手を合わせて、
「押しあっている」ような感じとしました。

この状態は、それぞれが、
相手を押しているので、喩えると、
二人が「同時に」しゃべっているようなもので、
騒音(欲求・感情)が混じりあっていて、
それぞれの欲求(感情)や、
自我の言い分は、
よくわかりません。

さて、
「押しあっていた両手」の、
片方の手を、いきなり外すと、

どうなるでしょう?

つっかえがはずれて、
もう片方の‎手の力が、バーンと出ます。
ロール(役)を分けるとは、

そのようなことです。

クライアントの方に、
それぞれのロール(役)に分かれてもらい、
片方の欲求(自我)の妨げを

取り除いた状態で、
もう片方の欲求(自我)そのものに

なってもらうのです。

そうすると、
葛藤の時には、体験もできなかったような、
各欲求(自我)の存在が、
バーンと、表に出てくるのです。

そして、
クライアントの方に、

それぞれのロール(役)に、
代わりばんこになってもらい、
欲求(自我)同士の対話を、

進めていってもらうのです。

さて、実は、
各欲求(自我)は、お互い、
相手に言いたいことがあったために、
相手の存在を妨げるという事態が、
起こっていたのです。

そのため、
クライアントの方には、
ロール(役)を分けた状態で、
まず、
それぞれの欲求(感情)の状態を、
十二分に体験してもらいます。


その欲求(自我)が、

「何者」であるのかを、
全身全霊で、

理解・認識してもらいます。

そして、その上で、
欲求(自我)同士の対話を

進めていってもらうのです。

そして、
お互い相手の言い分を、
十分認められるようになると、
葛藤はなくなり、
それぞれの欲求(感情)が、
自分自身になり、
各々で、並存できるようになるのです。

相手の欲求(自我)は、
敵やライバルではなく、
別の機能をもった仲間であると、
分かるようになるからです。

さて、エンプティ・チェアの技法を使った、
ワークは、大体、このような形で、
展開します。
葛藤→分離→対話→統合のプロセスを、
たどっていくのです。

エンプティ・チェアの技法は、
ゲシュタルト療法の代表的なテクニックですが、
大変、有効な技法であり、
単なる心理療法にとどまらない、
応用的な活用が、
可能な手法ともなっているのです。

 

↓実際のセッション(ワーク)は

・セッション(ワーク)の実際

・セッションで得られる効果と成果

 

 

※エンプティ・チェア技法の、

詳細な手順や、応用的な使い方、

また、気づきや変性意識状態についての、

総合的な方法論は、拙著↓

入門ガイド

『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』

および、

『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』

をご覧下さい。

 

※エンプティ・チェアの技法について、

 もっと知りたい方は、専門姉妹サイト

 →「エンプティ・チェア・ワークス」

 

 

↓動画「ゲシュタルト療法 エンプティ・チェアの技法Ⅱ 葛藤解決」

 

動画「ゲシュタルト療法 エンプティ・チェアの技法Ⅰ」

 

↓動画「葛藤解決の方法(ポイント)」

 

↓動画「葛藤解決の方法(ポイント)Ⅱ ネガティブな感情の扱い方」

 

※エンプティ・チェアの技法を、きちんと効果的に使うと↓

 動画「ゲシュタルト療法と、生きる力の増大」 

 

※エンプティ・チェアの応用的な使い方は↓

 

※エンプティ・チェアの技法の詳細な解説は、コチラ(第二部)↓



エンプティ・チェア(空の椅子)の技法Ⅰ


「エンプティ・チェアの技法」は、心理療法の世界においては、ゲシュタルト療法といえば、すぐにエンプティ・チェアの技法が想起されるほどに、ゲシュタルト療法のイメージとなっているものです。また、現在では、カウンセリングやコーチングなどでも、簡易な形でテクニックとして広く取り入れられたりもしています。

 しかし、実は、エンプティ・チェアの技法の効果にはかなり広い幅があります。浅い効果(視点/ポジションの転換)のレベルから、深い効果(分裂した自我状態の統合)のレベルまで、さまざまなレベルの効果を発揮するものなのです。

 そのため、エンプティ・チェアの技法は、その原理(構造)をよく理解することで、より深い領域で的確に使っていくことができるようになります。ところが、エンプティ・チェアの技法は、セッションの中で自分自身がその変容を充分に体験していないと、その原理(構造)を深いレベルでは理解できないようにもなっています。そのため、古典的なゲシュタルト療法の教科書においてさえ、充分な記述がないことになっているわけです。

 ここでは、なるべく構造的なわかりやすさを考慮して、記述していきたいと思います。

 

 さて、ところで、エンプティ・チェアの技法は、セッションの中の、さまざまな場面において利用でき、効果を発揮するものとなっています。一番、多く使用される方法は、誰か実在の人物を、エンプティ・チェアに置いてみて、(そこに居ると仮定して)その人物に、語りかけ、伝いたいことを伝えるというものです。また、相手になってみて、その気持ちを探ってみるという、形のものです。では、この手法の、原理的な意味を少し見ていきましょう。

①原理

 さて、心理学、フロイトの精神分析においては、「投影 projection」といえば、自分が心理的に抑圧したもの=自分のものと認めたくないもの=分裂した心的内容を、相手(外部の世界)に投げ込む「防衛機制」を指しています。自分の潜在意識(無意識)に抑圧した心理的内容は、どこかに消えてしまうのではなく、それを投影しやすい他者を見つけて、そこに映し出されるというわけです。

「あの人はなんかすごく嫌な人」「あの人は生理的に受けつけない」という時、多くの場合、私たちは、自分の内にある受け入れたくない要素、認めたくない要素(自分の感情)を、相手に投影しているものです。「あんな邪悪な感情を持っているのは、(自分ではない)あの人だ!」「自分は、あんな邪悪な感情はまったく持っていない!」という風になっているわけです。そのことで、その感情を「自分のもの」と感じることから守られるわけです。自分の心地良いセルフ・イメージが守られるわけです(「私はいい人」)。しかし、そのように制限的なセルフ・イメージ(ニセの自己像)を持つことで、心の奧底では苦しい葛藤も生じますし、対人関係の苦痛や生きづらさも生まれてきてしまっているわけです。

また、そこまで心理的内容に限定しなくとも、私たちは一般に、外部の世界(他者)を知覚でとらえようする時は、無意識的に、自分の内的(心的)要素を外部の世界に投影して、物事を把握しようとしているものです。
後に、「暗黙知」というコンセプトで有名になる科学哲学者マイケル・ポランニーは、私たちが対象世界をとらえる際の、身体知の投影(投射)についてさまざまな考察をめぐらしています。そのアイディアは、フランスの哲学者メルロ=ポンティの身体論などからインスパイアされたものです。

「画家は、その身体を世界に貸すことによって、世界を絵に変える」(メルロ=ポンティ『眼と精神』木田元他訳、みすず書房)

上は、画家が創作活動の中で、身体感覚を投影して、風景(対象)をとらえる(統合・体内化)する様子を比喩的に描いた言葉ですが、私たちは、通常、潜在意識も含めた心身の全存在で、世界や他人に関わり、それを把握しようとしているわけです。私たちは、客観的に、ニュートラル(中立的)に、外部世界をとらえているわけでは決して無いのです。

他人や外部世界が、ニュートラル(中立的)に、客観的にとらえられるようになるのは、ある程度、自分の心的投影の歪みが解決された後での話です。

さて、エンプティ・チェアの技法は、この「投影 projection」の原理を応用したものになっています。そして、その心理的投影の歪みを取り去るため(分裂を統合するため)の技法となっているのです。

②技法と手順

エンプティ・チェア(空の椅子)の技法は、クライアントの方とセッションを進めるなかで、クライアントの方にとって、「或る人物との関係性」が重要なテーマであると感じられた時、また、強い感情的な価値(付加エネルギー)を有していると判断された場合に、まずは提案される技法のひとつです。

(1)まず、クライアントの方に、空いている椅子や座布団の上に、その人が居ると仮定してもらいます。

(2)次に、その人に、言いたい事を伝えてもらいます。

さて、簡単に書きましたが、「架空の劇」にもかかわらず、このようなこと自体が、クライアントの方にとって、心の負担となる場合もあるので、丁寧で慎重なやり取りや場の設定が必要です。

というのも、この原理は、上の図のようになっているからです。

つまり、椅子に置く「その人物」とは、実はクライアントの方の中に存在している心的内容(欲求・自我状態)の投影されたものだからです。言い換えると、心的内容(欲求・自我状態)そのものだからです。

仮に「人物A」を置いた場合、そこに、クライアントの方が見ているのは、人物Aに投影している、自分の心的欲求A(自我状態A)そのものなのです。(本人は、それに気づかず、そこに人物A本人を、見ていると思っていますが…)

そして、この場合、そこに見た人物A=心的欲求Aとの「抑圧・葛藤関係=関係性(非対称性)」において、今度は、自分がただちに心的欲求B(自我状態B)となってしまうのです。意識が、自分を欲求B(自我状態B)と同一化してしまうのです。目の前に、抑圧された欲求(自我状態A)が投影されているので、反発・対立構造的に、自分がアンチAである「自我状態B」になってしまう(同一化されてしまう)からです。

ポイントは、ここです。

心的欲求(自我状態)Aと心的欲求(自我状態)Bとの対立構造(=カップリング・非対称性・両極性・葛藤)のなかで、己の意識的なアイデンティティ(同一化)が、一方側の自我状態に拘束され(囚われ)てしまっているわけです。
私たちは普段、自分を十全な自分だと思ってますが(錯覚してますが)、実は、自分の中の「部分的な存在状態」、自我(欲求)Bに同一化している存在で
しかないのです。
ここを実感的に理解できることが、エンプティ・チェアの技法を理解するための要点です。そうでないと、形だけで椅子を移ってもらう、中身のないセッションになってしまうからです。

ちなみに、これが、普段の日常の人間関係のなかでも、私たちが苦しめられたり、不自由(拘束的・囚われ)になってしまう理由なのです。

実は普段も、私たちは、目の前の実在する他人に苦しめられたり、拘束されて(囚われて)いるのではなく、その人に投影している自分自身の自我(欲求)状態の、葛藤構造(非対称性・両極性・分裂)に拘束されて(囚われて)、苦しめられているのです。世間に多い、加害者と被害者のカップリング、ゲシュタルトでいうトップドッグ(超自我)とアンダードッグ(下位自我)のカップリングも、心の非対称的な分裂構造として、私たちの心の中に、元々存在しているものなのです。

そのため、潜在意識の中にある、この自我(欲求)状態AとBとの関係性を、充分に意識化することや、その苦痛化した非対称的な構造(葛藤・緊張)を解放し、変化(緩和・流動化)させることが、治癒や統合のためには必要なことなのです。そのためには、この非対称的・葛藤的な拘束のなかで、強く緊張している感情エネルギーを解放していくことが必要となるのです。

しかし、そのやり方(方法・技法)は、実はシンプルなことなことでもあるのです。

方法としては、今同一化しているその自我状態の情動や感情を充分に体験し、表出・表現しきっていくということなのです。放出しきるということなのです。

たとえば、今同一化している自我状態Bになった場合は、そこで体験している感情体験をメッセージとして、十分に感じ・体験して、余すところなく、人物(自我状態)Aに向けて表出し、表現し、伝えることなのです。願望、不安、恐れ等々も含めあらゆる感情に気づき、体験し、表現しきることなのです。

そのことを行なうことで、自我(欲求)状態Bの十全な存在体験、存在表現となり、充溢した十全な存在状態を導くことになるのです。そのことで、過度な緊張エネルギーが放出され、弛緩し、強い拘束が少し弛みだすのです。重要なのは、「充分に感じ、体験し、伝えきる」ということです。それが、欲求不満な溜まっている言えない(禁じられた)気持ちを解放し、完了させることにつながるのです。

もしも、ここで、 「自我状態B」に充分同一化できて(なりきれて)いなく、そのBがはらむ情動が充分に体験・表現されない場合は、「自我B」は「自我B」ではなく、「自我B(-A)」のように、「Aの存在に少し毀損されたB」という、葛藤を含んだ中途半端の存在(自我・欲求)にとどまってしまっているのです。これだと、「自我B」の十全な存在状態にならないのです。そうなると、葛藤的・非対称的な拘束を脱するのに、不足が生じてしまうのです。次に見るように、椅子を移っても、自我状態が変わることが起きないのです。ここには、注意深い観察とアプローチが必要となるのです。

③役割交替

さて、次に、クライアントの方に、Bから、Aの椅子(位置)に移動してもらいます。

すると、自我(欲求)状態Bが充分に表現されていた場合、クライアントの方の意識は、直ちに、自我(欲求)状態Aに同一化します。自我(欲求)状態Bが充分に表現されていない場合、Bの要素を、Aの椅子(位置)に持ち込んでしまうため、自我(欲求)状態Aに充分同一化できないこととなります。「自我A(-B)」の状態です。

この自我(欲求)状態変換の技法的原理は、催眠で言うところのアンカリング(知覚情報と自我状態の結びつき)になります。先ほどのBの役の時に、Aの椅子に、自我(欲求)Aを投影していたので、Aの椅子に、座った時に、直ちに自我(欲求)Aに同一化するのです。

まとめると、B(本人役)の時に、自我(欲求)状態Bが充分に表現されていたか否か、Aの椅子に自我(欲求)状態Aを、クライアントの方が充分に投影できていたか否かが、重要なポイントととなります。この表出と投影が充分になされていないと、椅子を代わったところで、充分に自我(欲求)状態Aに同一化することができないからです。

そして、この自我(欲求)状態への同一化を通して、クライアントの方は、普段は分裂(投影)していた、自分の自我(欲求)状態の意図を、深いレベルで体験し、感じ取ることができるようになるのです。
これは、普段の日常生活では、決して起こらない事柄です。
そのため、ファシリテーターは、ワークの各ステップの中で、クライアントの方がそれぞれの役の時に、充分に(混じり気なく)、その自我(欲求)状態単体に深く同一化できているかを、きちんと確認していかなければならないのです。

もし、そうでない場合は、まったく別の心的内容(自我)が、そこに存在している可能性もあるので、場合により、「別のアプローチ(そのⅡ) 葛藤解決」を部分導入しないといけないかもしれないからです。

④役割交替の繰り返し

さて、そして、椅子を交互に移りながら、この役割交替を、何度か繰り返します。

すると、(同じ存在である)意識・気づきが、両方の自我状態A・Bに交互に同一化していくことで、分断していた非対称的なAとBの間に、意図(情報)の流通(横断)がつくりだされます。
相手の自我状態に対して、共感的理解が少しずつ生まれ出すのです。意図(情報)とエネルギーが交流しはじめ、対称性が生まれだすことになるのです。

ここでは、意識・気づきのメタ(上位)的な位置が、情報の経路として効果を発揮します。体験を体験する気づきの力です。

また、役割交替を、何回も繰り返す必要性は、非対称的で、硬化した相互拘束を溶解するには、片方ずつ、少しずつエネルギーを流すしかないからです。固く留められた2箇所のネジを弛める要領です。片方を弛めるともう片方が弛めやすくなります。その片方を弛めると元の片方がさらに弛めやすくなります。この繰り返しで相互拘束がほどけるのです。
 その各自我状態の中にひそんでいる感情・意識・認識・信念の「塊」は長年に渡り固形化しているので、それを溶かすには、少しずつ動かし、揺さぶるようにエネルギー(感情)をさまざまなパターンで流し、体験する必要があるからです。

自我欲求の非対称的構造は、揺り動かすような動きを与えないと、深い部分のエネルギーが自由に流れ出さないからです。各自我状態の深いところに存在している、真のメッセージを聴き取ることができないからです。役割交替を繰り返すことで、クライアントの方も、各自我状態にも慣れてきて、各自我それ自身(単体)の内実に、より深い気づきをもって同一化をすることができるようになるのです。

そして、ワークを進めていき、たとえば「自我状態B」が充分に体験されていくと、「自我状態B」は「自我状態B´」や「自我状態Y」へと姿(状態)を変えていくことになります。なぜなら、「自我状態B」という状態自体が、相互拘束(反発と葛藤)によって生み出されていた、偏った部分的状態だっただからです。十全な体験と表現ができて、拘束が弛むことで、「自我状態」はより本来の姿(状態)へと戻っていくことになるのです。

そして、変容した「自我状態X」「自我状態Y」として交互に交流を深めていくと、これら自我(欲求)状態を対立している自我(欲求)状態としてではなく、自分の中の「役割」(部分)でしかなかったことに気づける「大きな広がった状態」に、クライアントの方は移行していくことになるのです。
そして、「自我状態X」「自我状態Y」が溶け合い、合わさったような、そしてさらにそれを超えた、フラットで充実した広がり(空間)を、自分自身の中に見出していくこととなるのです。
これが「統合」状態ということになります。

この状態を、ゲシュタルト療法(パールズ/フリードレンダー)の用語で「創造的中立性(創造的無関心) creative indifference 」と呼ぶこともできます。
「両極性(の葛藤)」が均衡・中和・消滅した中空状態/感覚です。
「両極性」にとらわれることのない自由な無の空間、ゼロ・ポイント、空性です。
セッションの中でも、ここで人はしばしば、澄み切った静かさのスペース(空間)のひろがりを経験したりもします。
(この「創造的中立性」状態と、次世代のトランスパーソナル心理学が「トランスパーソナル(超個/超人格)」的と呼ぶ意識状態が、地続きでつながっていることは予感できると思います。このような点が、ケン・ウィルバーが、ゲシュタルト療法(心身一元論的心理療法)とトランスパーソナル的な状態を連続的にとらえることを可能にする「実践的/実在的な根拠」でもあるのです)

さて、時として、この統合された自我(欲求)状態が、「自我状態Z」として現れてきた場合は、新しい椅子を別に用意して、その場所を与えてあげるというのも、技法的にはアリです。

そして、クライアントの方は、変容した自我/欲求状態XとYを体験しつつ、自分が過去に外部世界や相手に投影していり、自分だと信じ込んでいた自我(欲求)状態AとBが、偽りの、仮の状態(姿)であったことにまざまざと気づくことができるのです。
クライアントの方が、実在するAさんに投影していた、自我(欲求)状態Xの姿を、自分でもアーハ体験のように気づきくことになるのです。「Aさんだと思っていたのは、自分のXだったのだ!」と驚くことになるのです。幻想や霧が晴れた了解感と、充実した統合的なエネルギーを感じるようになるのです。

そして同時に、実在するAさんに投影していた、自我(欲求)状態A自体が、元来、自分の分裂した自我状態・パワーであったことに気づくのです。そして、そのパワーを、自我状態Xとして、自分のものとすることができるです。
クライアントの方は、分裂して生きられていなかった別の自分と統合されることで、ひとまわり大きくなった自分、パワフルになった自分を実感することができるのです。

※よくある間違い(失敗)について

よく、エンプティ・チェアの技法について、「なかなか終わらない」「終わらせ方が分からない」「腑に落ちない(気持ち悪い、モヤモヤした)終わり方になる」「頭で考えただけの結果になる」というような話を聞きます。
このような場合は、各「自我(欲求)状態の変容」が起こせていないことが一番の問題といえます。ワークの中で、クライアントの方が、それぞれの自我(欲求)状態に深く同一化することや、体験を深めることができていないのです。特に、感情的な要素です。
対立・葛藤状態にある「自我(欲求)状態A・B」のままで、椅子を移っていても、それは元々の葛藤状態を確認するだけのことで、統合は起きません(視点の転換くらいのことはできます)。各自我(欲求)状態への深い同一化(体験とエネルギーの解放)と、自我(欲求)状態X・Yへの変容を通じて、本当の統合も起きてくるのです。
このあたりの誘導は、微細精妙な技法と、自己の変容体験とリンクしてきますので、この技をより深めたい方は、ぜひ当スペースで学んでみていただければと思います。セッションにおいては、ファシリテーター自身の持っている変容体験が、クライアントの方の変容体験に同期しますので、ごまかしの効かない世界となります。より深い変容体験を持っているファシリテーターの方が、クライアントの方により深い体験を起こすことができるのです。シンプルな話なのです。

さて、以上が、エンプティ・チェア(空の椅子)の技法のあらましとなります。この技法は、さまざまな活用場面を持っており、また、その効果も多様なものです。そのため、ゲシュタルト療法を超えて、色々な流派でも、採用されることになったのです。

しかし、この技法のもつ潜在能力は、それだけに終わるものではないのです。
たとえば、「意識 awareness 」が、限定的な自我(欲求)状態をさまざまに移動していくこの技法のプロセスは、逆に、意識 awareness そのものが持っている非限定的な力を照らし出すことにもなります。それは、さきに少し触れたようにトランスパーソナル(超個的・超人格的)といわれる状態の秘密(原理)を解き明かす重要なヒントでもあるからです。

そして、このことが体験的に理解できると、トランスパーソナル心理学の理論家ケン・ウィルバーが、「ゲシュタルト療法的な心身一元論的統合(ケンタウロスの状態)は、ごく自然にトランスパーソナル的体験に移行する」と指摘していることの深い(深遠な)意味を理解できるようにもなってくるのです。

そして、それを単なる理論ではなく、実際の体験としても実感できるようにもなるのです。当スペースでは、なぜ、トランスパーソナル的な体験が得られやすいのかということの原理的な説明にもなっているのです。

同様に、私たち人類が、何万年にも渡って実践してきたシャーマニズム的伝統の秘密も、実は、この技法や、それが生み出す変性意識状態(ASC)との関係に含まれていたりもしていることがわかってくることになるのです。

このようなさまざまな点からも、この技法を深いレベルで身につけていくことは、同時に、人生を根本的に変える(超える)決定的な技法を手に入れていくことにもなるのです。

※実際のセッション(ワーク)は↓をご参考ください
セッション(ワーク)の実際
セッションで得られる効果
※関連記事
エンプティ・チェアの技法Ⅱ 葛藤解決
葛藤解決の方法(ポイント)Ⅰ
葛藤解決の方法(ポイント)Ⅱ ネガティブな感情の扱い方

※エンプティ・チェアの技法について、もっと知りたい方は、専門姉妹サイト
 →「エンプティ・チェア・ワークス」

※エンプティ・チェアの技法は、下記の事柄に強い効果や変容を人に起こします。
変性意識状態(ASC)とは何か
【図解】心の構造モデルと心理変容のポイント 見取り図

【ブックガイド】
ゲシュタルト療法については、基礎から実践までをまとめた拙著
『ゲシュタルト療法 自由と創造のための変容技法』
をご覧下さい。
ゲシュタルト療法の応用的、進化的な使い方については、気づきと変性意識の方法論である、拙著↓
入門ガイド
『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』
および、よりディープな、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』

をご覧下さい。 

ゲシュタルト療法 セッション(ワーク)の実際

【内容の目次】

セッションの構造的普遍性
セッションの流れ【要約版】
ワークとは

 ①信頼できる安全な空間(場)づくり
 ②あつかうテーマを決める
 ③リラックスして、3つの領域に気づきをひろげる。
 ④深い欲求(感情)に気づき、焦点化する。
 ⑤気づきを深め、欲求(感情)を展開する。体感を通して解決する
 ⑥現実に、より着地(統合)する
 ⑦ワークの終了


▼セッションの構造的普遍性

当スペースで行なっているセッションは、進化型(深化型)のゲシュタルト療法となります。
ゲシュタルト療法のもつ感覚的、流動的、即興的、創造的なアプローチ(ワーク)をベースに、よりクライアントの方が潜在意識の発現を体験され、自身の変容を経験していただけるように深化させた形となっています。

ところで、ゲシュタルト療法のセッションというものは、瞬間瞬間の感覚や感情、心やからだのエネルギー、気になることや快苦に丁寧に気づいていくというプロセスとともにじっくりと進んでいきます。
そのため、その展開はとてもナチュラル(自然)な、人間の生理的なプロセス、潜在意識の自律的な発現をたどっていくものとなります。
(適切で核心的なアプローチがあれば、その中でクライアントの方は変性意識状態(ASC)の中に入っていきます)

そのため、セッションの深いプロセス(体験過程)というものは、興味深いことに私たちが子供の頃からなじんでいる昔話やおとぎ話や神話のパターンと大変似かよったプロセス(構造)をたどっていくことになるのです。昔話や神話とは、人類が長い歴史的な歳月をかけて、自らの心の姿を映し出したものであり、私たちの根源的な心の構造が映し出されているものだからです。
そのパターンとは、
「主人公が、別世界(異界、変性意識状態)に冒険に行って、宝物(秘密のパワー、癒し、人生の変容)を獲得して、元の世界に戻って来る」
という形です。このような冒険物語に似たパターンをもっているのです。
この普遍的なパターンが私たちの心にとって重要であるがために、NLP(神経言語プログラミング)などでも、ジョゼフ・キャンベルの「神話モデル」が重視される理由となっているのです。
英雄の旅 (ヒーローズ・ジャーニー) とは何か

当スペースのゲシュタルト療法のセッションも、そのような神話物語の形式と似たパターンを持っています。
この神話物語との類似性は、セッションというものが人間心理の普遍的な構造に根ざした「創造と刷新(再生)のプロセス」であることを意味しているのです。
ところで、ゲシュタルト療法の創始者フリッツ・パールズが「自分はゲシュタルト療法の創始者ではなく、再発見者にすぎない」と言ったのはそのような意味合いです。とても本質的な原理によってできているのです。そのため、ゲシュタルト療法は、心理療法というだけでなく、潜在意識のさまざまな領域(可能性と創造性)を探索する上でも、とても有効な方法論となっているのです。

たとえば、ユング心理学の流れをくむプロセスワーク(プロセス指向心理学)の創始者アーノルド・ミンデルは指摘します。

「現代のゲシュタルト療法の創始者であるフリッツ・パールズは、先住文化のシャーマンがいれば間違いなく仲間として歓迎されたであろう。パールズは、自己への気づきを促すために、夢人物(ドリーム・フィギュア)や身体経験との同一化ならびに脱同一化法を用いた。そして、モレノの「サイコドラマ」から、夢見手が自分や他者を登場人物にすることによって夢の内容を実演化する方法を借用している」(ミンデル『ドリームボディ』藤見幸雄監訳、誠信書房)


それゆえに、誰においてもゲシュタルト療法の感覚を習得されていくことは、潜在的な創造力を解放する決定的なメリットにつながっていくわけなのです。
当スペースが、ゲシュタルト的アプローチを心理統合(治癒)だけに限定するのではなく、創造的なアウトプットの開発や意識の拡張といった多様な側面にフォーカスしている理由でもあるのです。

以下では、そのような(当スペースの)ゲシュタルト療法のセッションが、どのような内容を持つものかを解説いたしたいと思います。

【ブックガイド】
ゲシュタルト療法については、基礎から実践までをまとめた拙著
『ゲシュタルト療法 自由と創造のための変容技法』
をご覧下さい。
おとぎ話や神話が持つ、深い意味合いは、コチラ↓
『砂絵Ⅰ: 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
変性意識や気づきについての入門は、コチラ↓
『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』
「英雄の旅(ヒーローズ・ジャーニー)」




▼ワークとは

ゲシュタルト療法では、セッションの中で、ファシリテーターと自らの心理的テーマに取り組み、それを解決していく作業のことを「ワーク」と呼びます。
ゲシュタルト療法同様、米国西海岸系の体験的心理療法では、クライアントとして或るテーマに取り組むことをだいたい「ワーク work (作業)する」と言います。そのため、厳密にいうと、契約されたセッション時間の中に「ワーク」という取り組みの単位があるという構造になっています。

さて、ワークは、クライアントの方とファシリテーターとの相互のやりとりで、進行する取り組みのものとなっています。1つのワークは、大体30分~90分かけて行なわれます。

ここでは以下で、実際にゲシュタルト療法のワークでは、どのような事柄が行なわれるのかについて描いてみたいと思います。クライアントの方がどのような内的体験をされ、どのように解放や心理的統合を得るのかについてプロセスにそって描いてみたいと思います。

古典的なゲシュタルト療法はグループセラピーですので、ワークを希望するクライアントの方が挙手をして参加者皆の前で、ファシリテーターとワークを行ないます。個人セッションの場合は、クライアントの方とファシリテーターと二人で以下のようなことを行なっていきます。

◆気づき awarenessの力の重要性

ところで、ゲシュタルト療法のセッションにおいては、クライアントの方にご自分の欲求や感情に刻々と「気づいてawareness」いただき、表現してもらうということを行なっていただきます。これがセッションの核となります。

この「気づきの力」については、最近では「マインドフルネス」という言葉とともに、その本当の能力(機能)が知られるようになってきました。
「気づき」とは、単なる認知や認識とは違います。
「気づき」「マインドフルネス」の機能は、私たちの通常の日常意識や注意力に対して、メタ(上位)的な位置と働きを持っているものなのです。そして、正しく使うと私たちの心理的統合と成長を大いに促進するものなのです。
逆の言い方をすると、普段の私たちはあまり「気づきを持たない状態」で生活しているといえるのです。
ゲシュタルト療法のセッションやマインドフルネス瞑想をきちん行なうと、このことに気づかれると思います。

フリッツ・パールズは語ります。

「『気づく』ことは、クライエントに自分は感じることができるのだ、動くことができるのだ、考えることができるのだということを自覚させることになる。『気づく』ということは、知的で意識的なことではない。言葉や記憶による『~であった』という状態から、まさに今しつつある経験へのシフトである。『気づく』ことは意識に何かを投じてくれる。」(パールズ『ゲシュタルト療法』倉戸ヨシヤ訳、ナカニシヤ出版)

そして、

「『気づき』は常に、現在に起こるものであり、行動への可能性をひらくものである。決まりきったことや習慣は習された機能であり、それを変えるには常に新しい気づきが与えられることが必要である。何かを変えるには別の方法や考え、ふるまいの可能性がなければ変えようということすら考えられない。『気づき』がなければ新しい選択の可能性すら思い付かない。『気づき』と『コンタクト』と『現在』は、一つのことの違った側面であり、自己を現実視するプロセスの違った側面である。」パールズ『ゲシュタルト療法』倉戸ヨシヤ訳、ナカニシヤ出版)

ワークを通して、クライアントの方は、マインドフルネスの静かな自己集中を行ない、このような〈気づき〉の状態をまざまざと体験していくこととなります。そして、自分が人生で刻々と新しい行動をとれる存在であることを、新しい心の解放とともにまざまざと体感していかれることになるのです。


①信頼できる安全な空間(場)づくり


さて、まずワークでは、それが行なわれる空間が大切となります。この場の空間づくりは、第一にはファシリテーターの仕事(役割)です。そのため、通常ファシリテーターからクライアントの方へその空間でのルールや取り決め事項などをさまざまな事柄を説明させていただきます
一方、クライアントの方には、そのセッション空間やファシリテーターの存在(質)信頼に足るものであるか否かを、ぜひご自分の感覚で確かめていただければと思います。さて、これらのことがなぜ重要なのでしょう?

ワークが効果的に行なわれるためには、クライアントの方にとって、その空間(ワークショップ、セッション・ルーム)が「安心できる、守られた空間」であることが必須となるからです。
それでなければ、クライアントの方は安心し、リラックスして自分自身の心の底に降りていき、深い感覚や深い感情に気づいたり、触れたりすることなどできないからです。ましてや話したり表現することなどはできないからです。

また、安心できる信頼できる空間であると、クライアントの方が感じたならば、プロセスの中で、クライアントの方はごく自然な形で意識の変容状態である変性意識状態(ASC)に入っていきことにもなるからです
そして、その状態は、自然治癒のような形でクライアントの方の潜在意識を活性化させ、癒し(統合)を行なうセラピーの大きな下支えとなっていくのです。そのためにも、信頼できる空間であるか否かというのは、とても重要な要素となっているのです。クライアントの方はこの部分については、ぜひご自分の直観や嗅覚を信じていただければと思います。


②あつかうテーマを決める


通常は、ワークのはじめに、クライアントの方が、そのセッションであつかってみたいテーマを提出します。テーマは、それがクライアントの方自身の感覚・感情を訴えるものであれば、大体のところあつかえます(簡単にあつかうべきではないテーマは別として)。

テーマはおおよそ、クライアントの方がその時気になっている生活上の課題や願望、快苦をテーマに取り上げることが多いものです。
そのように、今現在、気持ち的・生理的に前景に現れてきているテーマを切り口とすると、潜在意識からより深いアウトプット(解決策、方向性、治癒、創造性)が得られやすくなるからです。それが「ゲシュタルト」というものの性質でもあるからです。

・今、課題や障害と感じていること(感情や行動)。
・今、自分が強く望んでいる事柄
・今持っている心の迷い・葛藤・苦痛

・人生の中で達成したいテーマ
・最近(また昔から)、気になっていること
・人生の課題で答えが欲しいこと
・気になる身体症状や夢

などなどです。

いくつかテーマを用意しておいて、ワークの直前に「心の中で高まってきた事柄」があつかうのにもっとも適したテーマです。それは心自身が発しているシグナルだからです。

ところで、セッションに来た時点でも、クライアントの方自身が自分のテーマが何なのか明確になっていないケースもとても多いものです。
「とりあえず、何かやってみたくて来ました」というケースです。しかし、それで全然かまいません。

実際、ワークのとっかかりとしては、クライアントの方が、今現在、気になっていること(気持ち、出来事)を色々と話していかれる中で、ファシリテーターがその話を受けて、質問をしたり、焦点化することで、ワークのテーマを一緒になって見つけていく(提案させていただく)というパターンも多いのです。

ところで、ゲシュタルト療法のワークにおいては、以下に見るように、「今ここ」の感覚(感情)に焦点化して、そこで現れてくる欲求(感情)に丁寧に気づき、それをたどっていくことで必ず重要な(核心的な)テーマにたどり着けるという考え方(理論)があります。そのため、はじめに設定するテーマについては、あまり詰めて考えなくともいいといえるのです。


③リラックスして、3つの領域に気づきをひろげる。


さて、ここからが、セッションの本編に当たる部分です。おおよそのテーマや方向性が決められた後、クライアントの方のテーマが持つ内実を探索していく段階となります。

ところで、ワークの最中に、クライアントの方に行なっていただくこといえば、基本的には、心を静かにマインドフルネスの状態になり、ご自分の奥から湧いくる感覚や欲求(感情)の動きに、気づきを向け続けていき、それを表現してもらうということだけです。

ファシリテーターはそのシェアを受けて、その体験をさらに深めていただくための、またより深い展開を行なっていただくためのさまざまな提案を行なっていくのです。

そして、クライアントの方には、それら提案に興味が湧いた場合にのみ、また自分の心の表現としてそれが「ピッタリ来た」「興味が湧いた」「響いた」と感じられた場合に、それらを「実際に行なって」いただくのです。
また、ご自身で「よりぴったりとした表現」「別にもっとやりたいこと」が浮かんできた場合は、それを行なっていただきます。

つまり、さまざまな体験や表現を、
・より感じてみたり、
・より気づきの焦点を当ててみたり、
・より大きく表現してみたり、
していくわけです。

また、気づいて awareness いくことに関していえば、心をマインドフルネスの状態にして、「3つの領域(主に、内部領域、中間領域)」湧いてくる欲求(感情)を拾いあげ(ピックアップし)ていくことが行なっていただくことです。
3つの領域とは、別に記したように。ゲシュタルト療法が考える、注意力が向けられる3つの領域のことです。

①肉体の中の感覚世界や感情世界である内部領域
②まわりに見える外部世界を感じている外部領域
③思考や空想の行き交う中間領域 です。
→「気づきの3つの領域」

とりわけ重要なのは、①の内部領域です。そこに生きた実質や葛藤が存在しているからです。
クライアントの方には、
たえずご自分の内部・外部・中間領域で起こるさまざまな感覚や感情のシグナルに気づきを向けていただくわけです。

そのため、ワークの際中、ファシリテーターはしばしば問いかけます。

「今、何に気づいていますか?」
「今、何を感じていますか?」
「今、何を体験していますか?」

クライアントの方には、ワークの進行に合わせてさまざまな表現を行なっていきますが、常に戻ってくるのはこの地点です。この気づきの地点が、ワークのアルファ(始点)でありオメガ(終点)であるのです。

「その感じ(感情)をよく感じてください」
「その感覚(感情)をよく気づいてみてください」

このようにファシリテーターは言います。その感覚・感情・欲求により焦点化していただくためです。
その感覚の中
にこそ「答え」があるからです。その感覚とそこに在るものが「答え」を知っているからです。
今ここで自分に起きている感覚や感情にただまっすぐに気づいていくだけで、治癒(解放と統合)のプロセスは自然に活性化し、私たちの調整機能はグッと深まっていくものなのです。

自分の内的欲求(感情、快苦)に今ここで刻々気づいていること、そこにすべての出発点と答えがすでにあるのです。ゲシュタルト療法が「今ここのセラピー」といわれる所以です。

中間領域の思考や空想や連想に流されしてまうのではなく、それらに流されずに、内部領域のプロセスや外部領域の現実にただ気づいていくという支点が、変容と統合をつくっていく要であるのです。
これが、気づき awareness の力の重要性なのです。

………………………………………………………………………………

さて、ワークの具体的場面(風景)をもう少し細かく説明しますと…

ファシリテーターは要所要所で、上記のように、クライアントの方の中で起こっている欲求(感情)について問いかけと確認を行なっていきます。クライアントの方にご自分の感覚を澄ましていただき、3つの領域のさまざまな感覚チャネルの欲求(感情)に気づいていただきます。気になっていることをシェアいただきます。例えば以下のようにです。

▼肉体の感覚・欲求に気づく
→お腹のところに凝りを感じます。
→肩のところが重くなったように感じます。
→胸の中がムカムカ気持ち悪いです。

▼視覚/イメージ/ヴィジョンに気づく
→昔の学校で大勢でいる風景が見えます。
→何か黒い煙のようなイメージがそこにあります。

▼聴覚/声/言葉に気づく
→こんな言葉が思い浮かびました。
→知り合いが昔こんなことを言ってました。
→耳を刺すような音が聞こえます。

▼記憶に気づく
→こんな出来事が浮かんできました。
→こんな夢を思い出しました。

クライアントの方のシェア(報告)を受けて、ファシリテーターはさらなる感覚や感情への焦点化やその奥にものを探るためのさまざまな提案を行なっていきます。
このようなやり取りを行なう中で、クライアントの方はご自身の中の「より気になる感覚(感情)」というものを明確にしていくこととなるのです。
そのプロセスを通じて、自己の内部への潜入がどんどんと深まっていくこととなるのです。また、この過程でだんだんと軽度な変性意識状態(ASC)入っていくというこも起こってくるのです。


④深い欲求(感情)に気づき、焦点化する


さて、ゲシュタルト心理学の世界では、生体(生物の生理)にとって緊急かつ必要な欲求(感情)が、「図」となって感覚の前景に現れてくると考えています。ゲシュタルトとは何か

ワークの実際の場面でいうと、気になった欲求(感情)というものは、そこに気づきを当てるとあたかも異物を吐き出すかのようにその奥底の欲求(感情)を前面に押し出してくることとなります。そして、その奥底の欲求(感情)に気づいていくと、さらにその奥底の欲求(感情)が出てくることとなるのです。
そこで
だんだんとエネルギーが流れてくるのです。そして、このような気づきと焦点化を深める中で、その欲求(感情)の深い正体現れてくることになるのです。
そのプロセスが進む過程においては、肉体的に弛緩が起こったり、小さなアハ体験(小さなサトリ)が起こったりします。何か「わかった感じ」に触れるのです。それが、ワークを進めるサインやシグナル、道標となります。
このようなプロセスでワークは進んでいきますが、クライアントの方の欲求(感情)への探索が深まっていきますと、やがて少し強めの欲求(感情)の塊/鉱脈たどり着くこととなります。

これが、クライアントの方が、普段の日常意識ではなかなかつかまえられない核心的なテーマ(とその入口)であるのです。
テーマは、心の中でさまざまな形で存在しています。
ご自分の中にある複数の相反する欲求(感情、自我状態)が対立しているために、心にストップや制限をかける「葛藤状態」や、
過去の体験が未消化に終わっているため、心の中でストップをかけている「未完了の体験(ゲシュタルト)」「やり残した仕事 Unfinished Business」などです。

ところで、「葛藤状態」や、「未完了の体験」というものは、通常、私たちの中では、体験記憶や抑圧の重層性にしたがって、ミルフィーユのように多層状になって構成(存在)されているものです。そのため、強い感覚にたどり着いたといっても、それは入り口(表面)にたどり着いたという意味合いとなります。
そこから一皮一皮剥いて、さらにその奥底にある核心に向かっていくというのがワークのプロセスとなります。ただ、ここにおいては、クライアントの方はすでに一種の変性意識状態(ASC)に入っているため、比較的スムーズな形でそのプロセスを内奥の世界まで追跡していくことができるのです。ワークが終わった後で、まるで別世界(異界)に入って行った体験だったと振り返ることが多いのもそのためです


◆ゲシュタルト療法の介入技法の意味 (心を可視化する)

ところで、ゲシュタルト療法といえば、エンプティ・チェア(空の椅子)の技法や、身体の動きや表現を使った技法など、比較的派手な?技法がイメージされがちです。
これらの技法は、そもそも何の効果を狙ったものかといいいますと、上で見たような感覚(欲求・感情)により焦点化し、増幅(促進)するために行なうものです

通常、私たちの感情というものは、混然一体の悶々とした塊の状態にあり、その感情の内訳(明細)を、私たちは明確にはとらえられてはいません。また、ワークの最中においても、さまざまな感情がもつれつつ行き交っているので、その中にどんな感情があるのか分からないのです
この個々の感情のゲシュタルトを明確にしていくのが、プロセス展開の肝となります。
技法的な工夫によって、このゲシュタルトを明確にし「心を可視化」するというが各種の技法的介入の意味なのです。
クライアントの方の欲求(感情)を焦点化したり、切り分けたり、増幅したりするためにこれらの技法を使うのです。

【例】
「その感覚(気持ち)はどんな姿(形、色、感触、冷熱、硬軟)をしていますか?」
「その感覚はなんと言っていますか?」
「その感覚は、からだのどこにありますか?」
「からだのその部分は、なんと言っていますか?」
「からだのその部分と会話できますか?」
「たとえば、この椅子に、その○○という気持ちを取り出すことができますか?」
「ここに置いたその気持ちは、どう見えますか?」
「たとえば、○○と言ってみる(表現してみる)のはどうですか?」
「実際に、そう言ってみると、どんな気持ちがしますか?」
といったような具合です。

このようにして、欲求(感情)に、ゲシュタルト的な感覚実体を与えることにより、心のエネルギーの流動化を促し、その姿をより明確にとらえられるようになっていくのです。
また、その欲求(感情)の表現を通して、さまざまな欲求(感情)同士の対話や交流・融合を図ることもできるのです。
そのことが心理的な解決と統合に決定的に作用していくことになるのです。


⑤気づきを深め、欲求(感情)を展開する。体感を通して解決する


さて通常、クライアントの方の中で深い気づきが得られた後でもさまざまな別の欲求(感情)が残っている(待機している)ものです。
先ほど触れたように、心はミルフィーユのように幾層にも渡って、層状に構成されているものだからです。
それら表層上のものを超えて、ある程度の核心的な層(腑に落ちる層)に触れることまでを、ワークは目標とします。

ところで、人間の心は層状に積み重なって構造化されているので、或る心のテーマ(欲求・感情)が、気づきと表現を通して解放されると、自然にその下からさらなる次のテーマ(欲求・感情)が現れてくることになります。
このプロセスの繰り返しにより、心のより深くまで探索していけることとなり、日常生活では予想もできなかったようなより深い解放と変容、統合を得ることができるのです。

そして、この探索の深まり(次元)の深さが、通常のカウンセリングやコーチング、NLPなどと較べた場合の、ゲシュタルト療法の持つ圧倒的な効果の秘密でもあるのです。アーノルド・ミンデルが指摘するようにシャーマニズム的な深さでもあるのです。

◆変性意識状態(ASC)の体験とスキル

さて、古典的・教科書的なゲシュタルト療法がよく理解していないことですが、重要な要素でもある変性意識状態(ASC)について少し解説してみたいと思います。

このようにワークの中で、自己の感覚に深く没頭し沈み込んでいく過程で、クライアントの方は、軽度な変性意識状態(ASC)に入っていくこととなります。それがゆえに、普段気づけないことに色々と気づけたり、普段行なわないような表現を(あまりまわりを気にせずに)行なえるようになるのです。これは、変性意識状態(ASC)においては、日常意識の価値観や知覚が希薄になり、潜在意識からの欲求(感情)、自我状態とよりダイレクトなつながりが達成できているからです。
また、変性意識状態(ASC)自体が、クライアントの方の深部にある潜在意識の活性化と自律性を増大させ、自由な解放状態や創造的な統合状態へと運んでいくことにもなるのです。

くわえて、変性意識状態(ASC)は、クライアントの方が普段同一化している自我状態や日常意識から、クライアントの方を強く解き放つ作用も持ちます。
これがワークの中で、クライアントの方が、しばしば、超越的でトランスパーソナルな(個人性を超えた)新世界を体験する理由でもあるのです。それはしばしば、鮮やかな知覚的光明に満ちた意識拡張体験になったりもするのです。

◆体感を通した表現スキルの獲得

ところで、また、ゲシュタルト療法の特徴でもありますが、クライアントの方には、実際に感じた欲求(感情)について「心身で体感を通して」表現していただくことを行ないます。心身一元論的な理論に裏付けられたものですが、ここが重要なポイントとなります。

このような身体的アウトプット(表出・表現・外在化)の体験が、クライアントの方の心身の中で組織化され、心理的統合と表現力の決定的な力となっていくからです。
それは、頭の中(中間領域)だけではなく、実際に「物理的(内部領域・外部領域)に」表現することは、心身の神経的・脳的・物理的・エネルギー的に直接作用することになるからです。肉体動作を通して、その体感エネルギーを通して、物理的・神経的に書き換えることになるからです。
そのため要所要所で、ファシリテーターは、クライアントの方の物理的な表現を促していくこととなります。それはそれがとても決定的な統合(心身の組織化)の効力を持つためであるからなのです。

 

そして、クライアントの方は、ワークの中でこのような気づきと物理的表現、小さなアーハ体験を繰り返す中で、やがてひとつの感情的な納得、統合的な腑に落ちる段階(地点)に到達することとなります。
その地点で、ひと一区切りの創造的解決(解放と統合)がもたらされるのです。
そして、クライアントの方の気づき・ある種のサトリ・充実感と統合感・着地感とをもって、ワークは終了していくのです。
クライアントの方にとってその感覚は、自分の本当にやりたいことを葛藤や妨げなくできるように感じられる充実感、もしくは自分の欲求がひとまとまりになったような統合感、集中された「まとまり感」、主体感として感じられるものとなるのです。


⑥現実に、より着地(統合)する


ワークの最後の段階では、クライアントの方の深い部分から出てきたばかりの、まだ柔らかい新しい欲求(感情)、統合感を、日常生活で充分に活かしていけるか確認を取っていきます。
変性意識状態(ASC)の異界の中でとらえられた、その新しい欲求(感情)感覚が、日常的現実できちんと活かされるように創造的調整をとっていきます。

新しい心の要素(意欲、能力、欲求)は、過去の人生の中で理由があって抑圧されていた自我の要素となります。
そのため、その新しい自我(意欲、能力、欲求)が、既存の日常生活の中でもしっかりと自立し、新しい力を発揮できるように居場所と防具(結界)を持つことが大切となるのです。

そのため、ワークの最後の場面では時間をかけて、(変性意識状態から抜け出ていくとともに)新しく現れてきた自我状態(意欲、能力、欲求)と既存の自我状態との統合を定着させていきます。

具体的な手法としては、現実の実務的な場面のリハーサルや、(グループの場合などは)巡回対話の技法など色々ありますがここでは省略いたします。

この場面は、ワークとしては、新しい自我状態をサポートし、たくましく育てていく方向づけとして、決定的に重要な場面(局面)でもあるのです。


⑦ワークの終了


クライアントの方が、日常意識と日常感覚の中で、統合感(着地感)をしっかりと得られたと確認された段階で、ワークは終了します。ワークの空間が閉じられていきます。


さて、以上、長くはありましたが(また大枠を単純化して書きましたが)、ワークの中核的なプロセスを解説いたしました。

実際のワークは、クライアントの方のさまざまな想いや逡巡を探索しつつ、あちこちに寄せては返す波のように行きつ戻りつしながら進んでいくものです。
しかし、漂流しつつ展開するそのプロセスの背後(核心)には、クライアントの方が元来持っているパワフルで素晴らしい自律性と創造性の泉が必ず待っているものなのです。

そして、このようなワークの探索を通じて、クライアントの方の人生は、確実に変化・変容していくものであるのです。ぜひ実際のワークを体験してみていただければと思います。

メニュー / 料金

変性意識活用と、進化型のゲシュタルト療法を身につけることで、潜在意識や潜在能力とつながった、自由でとらわれのない心身の状態が得られます。

自信と喜び、創造性、ひろがる意識に溢れた心の状態が得られます。その結果、人生で待ち望んだ達成、自己実現や自己肯定感が得られることになります。

くわえて、トランスパーソナル(超個的・超越的)な意識状態、拡張した意識状態も、セッションの中で得られてくることになります。

  • 当スペースで学ばれていく中で、心の制限がとりのぞかれ、心とからだのより解放された状態、自信と能力(才能)のより充実した心身状態が得られていきます。
  • 深い実感に根ざした能力開発と癒しのスキルが得られます。ビジネスやアート活動、セラピーやコーチング、ヒーリング等での特別なスキルがご自分のものになります。
  • 「社会や市場に影響されない、人生でずっと役立つ本質的なスキルを獲得したい」「自己肯定感を高め、ゆるぎない自信を持ちたい」「人生を目覚ましく飛躍させたい」「窮屈な限界を突破したい」と本気で願っている方にとっては、他にない最適なメソッドとなっています。


【内容の目次】

  1. 確実に自己変容とスキル習得を進めていきます
  2. 獲得される一生役立つスキル
  3. セッション/学習コース
    ①オンライン・セラピー/カウンセリング
    ②ベーシック・セッション(コース)
    ③心の葛藤解決、自己肯定感向上コース
    ④内的突破のセラピー・コース
    ⑤ゲシュタルト療法入門コース
    ⑥オンライン・セミナー
  4. 人生を進化させる変容のロードマップ
    第1段階【慣れる】 気づき(マインドフルネス)の感覚と表現に慣れていく
    第2段階【流れる/深める】 心の障害・ブロックをとりのぞく。深い解放感をつくり出す。
    第3段階【まとめる/振り返る】 気づき(マインドフルネス)を深め、まとめる
    第4段階【進化する】 流れる(深める)とまとめる(振り返り)を繰り返す
    第5段階【ゴール〈青空の通り道〉】 統合を深め、トランスパーソナル(超個的)な領域とのをつながる。

▼心とからだ、能力の全体に効果が及びます


▼心とからだの、パワフルな統合がはかられます



▼進化型ゲシュタルト療法で、心の基礎的なパワーがガッツリと育ちます。自己肯定感が高まります。


▼ビジネスや日常生活で、まわりの人々に影響を与えたり、サポートしたりと優れたアウトプットを提供できるようになります。

他者に影響を与える存在 Being の力が手に入ります

↓動画解説『セッションの効果 意欲と創造力の増大 変性意識』

↓動画解説『得られる効果と成果「心理療法と能力開発」』

↓動画解説『心の構造モデルと心理変容のポイント』


【1】確実に自己変容とスキル習得を進めていきます

当スペースでは、
①ご自身の能力向上(心理的な統合、癒しと自信回復、能力開発、意識の拡張)と、
②お仕事にも使える実際的なスキル
と2つのものが獲得いただけます。

初心者の方にもわかるように、丁寧に進めていきますので、今までセッション体験したことがないという初心者の方でも全然問題ありませんのでご安心いただければと思います。一歩一歩確実に体験を深めていき、心の基盤を固めて、さまざまなスキルを習得することができます。

まずは現在や過去の問題を解消し、心身のとらわれをなくして、心の解放、心の素晴らしい状態を引き出していきます。そこから着実に素晴らしい自己実現への道がひらけてくることになります。

実感をもって、心理的変容(葛藤の解決)を深めていく中で、深いスキルが自然と習得されていきます。それは付け焼き刃ではない、人生でずっと使っていけるご自身の底力・スキル・能力となっていくのです。

また、当スペースの特徴は、理論・原理面と手法・技法面でのきっちりとした2面(2方向)の理解です。その技法・手法が「なぜ、効くのか」「なぜ、効果を生むのか」と、その原理・構造面をちゃんと理解できますので、未来永劫にわたってその技術をご自分でのものにすることができるのです。

【2】一生役立つ、変容と能力開発のスキルが獲得いただけます

当スペースでは、セッションを通して、ゲシュタルト療法を中心とした具体的方法論を獲得いただけます。そのことで、①ご自身の能力向上と、②お仕事に使えるスキルと2つのものが獲得いただけます。以下では解説の都合上、便宜的にBasic、Standardを区分していますが、実際のセッションの中では融合した形で習得されていくことになります。

【Basic】
▼ゲシュタルト療法の基本と応用
・理論と原理 ビジョン
・気づき awarenessとマインドフルネスの技法
・各種の促進(ファシリテーション)技法、
・トラッキング(追跡)技法
・エンプティ・チェア(空の椅子)の技法
・心身一元論的なアプローチ技法
・葛藤解決の技法
・ゲシュタルトの応用活用法

【Standard】
▼変性意識状態(ASC)の入り方・誘導法・活用法・あつかい方
▼アウトプットを増幅するための変性意識活用法
▼意識のチューニング法(同調法・同期法)
▼トランスパーソナル的(超個的)メソッド
▼各種の瞑想技法(マインドフルネス/心理学的シャーマニズム/夢見の技法)
▼進化型NLP(神経言語プログラミング)

【Basic】 は、ゲシュタルト療法に関わる部分です。進化型のゲシュタルト療法を身につけることで、私たちはとらわれのない自由でパワフルな存在に変容していきます。まずは、ご自身の心理的テーマを素材にセッションを進めていきます。その中で、ご自身の変化・解放・変容を通して、ゲシュタルト療法がどのように作用し、人に変容をつくり出すのか、その仕組みを理解いただけます。ある程度、ご自身の感覚がつかめていくと、合わせて技術・技法も自然に学んでいけることになります。ゲシュタルト療法特有の原理やエクササイズ、具体的な促進技法や介入技法、変性意識状態(ASC)などです。そのポイントを学んでいただけます。

【Standard】またときどきに出てきたテーマに関連して、ゲシュタルト療法以外の関連・周辺の各種体験的心理療法や瞑想技法、変性意識状態(ASC)の扱い方、NLPや心理学的シャーマニズム、各種の心理学仮説等も学んでいくことになります。それらは体験される変容領域としては、「地続きで」つながっているものだからです。そのように幅広い知見や技法を手に入れることで、より普遍的で、引き出しの多い実践者(プラクティショナー)になることができるのです。特に、変性意識状態の扱い方や意識のチューニング法については、当スペースのように本質的な次元(レベル)で学べるところは他にありません。このスキルを得ることは、人生とそのアウトプットを変えるマスター・キーを得ることとなります。セッション体験を通して学ぶので、単なる理論や付け焼き刃ではない、血肉と化した本物の技を体得できることとなるのです。



【3】セッション/学習コース

①オンライン・セッション(セラピー/カウンセリング/学習)
時間は、1セッション80分。
料金は、10,000円
※現在、キャンペーンとして、初回セッションを、お試しセッションとして、半額の5,000円にて行なっておりますので、ゲシュタルト療法を受けたいという方は、まずはこの機会にぜひお試し下さい。初回のみでももちろん結構です。

オンラインで行ないますので、遠方の方でもご利用いただけます。あつかえるテーマ/内容は、下記の②以降のものと同様となります(②以下のものが対応可能)。ゲシュタルト療法他のさまざまなアプローチを体感していただけます。オンライン(リモート)版でも、リアル版と同等の効果が出ますので(もしくはリアル版以上の効果が出ますので)、ぜひお試しいただければと思います。
また、セッションでは、ロールプレイ的なテクニックを使いますので、わずかですが、位置(場所)の移動ができるお部屋のスペースが必要となります(広ければ広いほど良いですが、2mもあれば大丈夫です)。エンプティ・チェア技法等、特有の技法上の必要となります。また、小道具として、椅子や座布団、クッションなどを複数個ご用意いただければと思います。
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zoomを使って行ないます。
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※カメラ付きパソコン・スマホ等が必要となります。また、ゲシュタルト的なロールプレイのできる、部屋のスペースが少し必要となります。スマホご使用の場合は、セッション全景が見える位置に固定していただけるように、なにか台などをご用意いただければと思います。からだ全体を使いますので、スマホを手に持っていることはできません。

②ベーシック・セッション(コース)
時間は、1セッション80分 (個人セッション)
料金は、12,000円
場所は、東京都内となります。
※現在、キャンペーンとして、初回セッションを、お試しセッションとして、半額の6,000円にて行なっておりますので、ゲシュタルト療法を受けたいという方は、まずはこの機会にぜひお試し下さい。初回のみでももちろん結構です。

セッションの全体の流れは、大枠では、
①テーマの設定と現状確認
②心身の感覚的探索
③重要な要素(潜在能力)の発見と展開
④解決・方向性の発見(心理的統合)
の流れで進みます。
セッションの内容は、基本的にはどのようなテーマでも扱えます(テーマがたとえ明確でなくとも、その時の感覚の中から明確になってくるのでご安心下さい)。
出てくるテーマの傾向を分けると、
★得たいものを手に入れる方向/突破する方向(潜在能力・解決力・達成力を引き出す)
▼心のブロック(妨害・障壁)を取り除く方向(葛藤や制限、悩みの解消)
と2つの傾向を持ちますが、これらは、私たちの心の中では表裏一体で絡み合って存在しています。通常、心のブロックが外れることで、深い能動性や未知の創造力が自然に現れてくることになります。

そして、この両方をバランスよく取り扱うことで、潜在能力が引き出され、より統合された心の状態が現れてくることになります。セッションでは、時々のテーマに合わせて、必要な内的要素(潜在能力)を見つけ出しつつ、内なる妨害を取り除き、創造力を解放していくことになります。そのプロセスの流れをぜひ体験してみていただければと思います。ご自分の限りない潜在意識の力に驚嘆(感動)することとなると思います。

それらの結果として、より心の深い部分より肯定的な力が引き出され、確固たる自分の感覚と自信が生まれてきます。すべては積み上げ方式で、一歩一歩丁寧確実に進んでいくこととなりますのでご安心ください。

月1~2回のセッション、半年~一年程度で、明確な変化や手ごたえが得られます。まずは、セッションで実際に起こる、変化のプロセスや実感を体感してみていただければと思います。人生ではじめて遭遇する、新しい体験領域、新しいエネルギー、ご自分の広大な能性を感じていただけると思います。
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③心の葛藤解決、自己肯定感向上コース
時間は、1セッション80分 (個人セッション)
料金は、12,000円
場所は、東京都内となります。
※現在、キャンペーンとして、初回セッションをお試しセッションとして、半額の6,000円にて行なっておりますので、まずはこの機会にぜひお試し下さい。初回のみでももちろん大丈夫です。

「自信や意欲がない」「自己肯定感が低い」「人間関係で悩んでいる、人間関係が煩わしい」「劣等感がある」という場合、原因は、心の中の葛藤(もつれ、からまり)や分裂にあります。
このコースでは、心の中の葛藤を取り上げ、解消していきます。さまざまな生きづらさが解消されていきます。そして、意欲や自信が増大し、自己肯定感が高まります。苦しみに煩わされることない、自由でのびのびとした、自分らしい本来的な生き方ができるようになります。心の基礎的な力がしっかりと育ち、自信に満ちた新しい人生が開かれていくこととなります。人生で制限を感じられている方、過去と違う新しい人生が得たい方はぜひお試しください。
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④内的突破のセラピー・コース(創造性開発コース)
時間は、1セッション80分 (個人セッション)
料金は、12,000円
場所は、東京都内となります。
※現在、キャンペーンとして、初回セッションをお試しセッションとして半額の6,000円にて行なっておりますので、まずはこの機会にぜひお試し下さい。初回のみでももちろん大丈夫です。

こちらは、創造的・創作的な活動を支援するコースとなっています。拙著 『砂絵Ⅰ』の中では、「夢見の技法」と題して、私たちの心身の内奥から夢のイメージを奔流させる方法論について解説しました。夢は心の創造力の本体です。当コースでは、内的な夢見のプロセス、創造的生成の感覚を、セッションを通じてつかんでいっていただきます。心理療法のテクニックをベースに使い、心の表面的な制限やとらわれを超えて、心的イメージを引き出す方法、変性意識状態(ASC)に入る感覚を(シャーマニズム的感覚を)獲得していっていただきます。その作業を通して、自己の創造性(果てはトランスパーソナルな領域)が深い次元で開花していくこととなります。
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ゲシュタルト療法入門コース
※現在、準備中。

⑥オンライン・セミナー
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コチラ


お客さまの声より

ミラクルな体験でした。予測だにしなかったこと。
まさに welcome to the new world でした!

ワークを体験したことで、なにかこの世界に対しての核心のようなものを得ることができたと思いました。愛の雲に明晰さという光のスペクトルが限りなく広がっていく、まるで最後には荒野からその上空の雲海に舞い上がったような体験でした。これは自分にとって世界への確信的な自覚でもありました。まさに新世界。この意識経験は、世界に対しての絶対に信頼できる体験というか、これまでのそして今後の自分の人生のクサビというか、転換点になるような体験でした。

O・Hさん 男性40代


◆人生を深化進化させる変容のロードマップ


さて、当スペースでは、おおよそ一年くらいをひとつの目安として、心の変化やスキルの感覚をつかんでいただくことをイメージしています。当然、一回のセッションだけでも大きな効果がありますが、より「大きな変容」についてここでは解説します。また個人差もありますので、実際には、クライアントの方のプロセスに合わせて、確実にサポートしていきます。着実に変容が進むのでご安心ください。
そこで得られるものは、付け焼き刃ではない、ゆるぎない健康と自信、創造力の感覚です。

そしてまた最終的には(トランスパーソナル心理学などで知られる)、心の大きな解放、心の底に「青空のような領域」をつくり出していくことにもなります。それは、私たちの誰もが持っている心の基底的な領域です(仏教その他の伝統は古来からそのことを指摘してきました)。

まずは、ゲシュタルト療法での癒しと解放の取り組みからはじめて、「心の基礎力」(OS)を育てることで、自信と底力にみちた確固たる自分自身ができてきます。そして、潜在意識の深くとつながると、自然に自信が生まれ、私たちはよりパワフルな存在になるのです。そうなると、心の力である知性や想像力、創造力などもより深みと説得力をもったものに変わっていくのです。

さて、仮に一年間で見た場合、おおよそ第1段階から第3段階までの、3つのフェーズ(段階)が多くのパターンとなっています。第5段階は、第2、3段階のフェーズを、何度も繰り返した後に得られる次の次元の領域となります。現れ方のタイプはさまざまですが、継続した取り組みの後に必ず得られる突き抜けた段階です。
以下がポイントです。

【第1段階】慣れる
気づき(マインドフルネス)の感覚と表現に慣れていく。
感覚の働かせ方に慣れる。
内的プロセスをつかむ感覚に慣れる。
変性意識状態(ASC)に慣れる。

【第2段階】流れる /深める
心の解放を創り出す。心のブロックをとる。
心身のエネルギーの流れを創り出す。
変性意識の感覚にさらに慣れていく。
気づき(マインドフルネス)を深める。
内的統合を進める。
自己の創造力を引き出す。
心の構造的な見立てや、技術・手法について学んでいく。

【第3段階】まとめる/振り返る
自己の経験や変容をふりかえり、対象化する。
気づき(マインドフルネス)を深めて、心身エネルギーの流れ、知覚・意識のひろがりを統合していく。

自分の変化を振り返り、全体的な構造的な見立てをつかんでいく。
物語化・神話化していく。

技術・手法を深めていく。

【第4段階】進化する
流れる(深める)とまとめる(振り返り)を繰り返す

【第5段階】ゴール 〈青空の通り道〉
個人性を超えたトランスパーソナル(超個的)な領域とつながり、確固としたものにする。


詳細説明

【第1段階】
慣れる気づき(マインドフルネス)の感覚と表現に慣れる。感覚の働かせ方に慣れる。内的プロセスをつかむ感覚に慣れる(約1~2ケ月)

セッションを通して、ゲシュタルト療法の感覚的探査の方法に慣れていただきます。セッション(ワーク)では、自己の内的感覚に気づきを深める独特の「気づき(注意力)の働かせ」があります。いわゆるマインドフルネスの状態です。これは、普段の社会生活では、決して経験しない種類の感覚や感情への気づき awarenessの方法となります。

そのため、この独特の気づき awarenessの働かせ方やマインドフルネスの感覚、内的プロセスをとらえる感覚、自己表現法になじむ期間(時間)を少し取ります。とはいっても、初回から明確な変化は起こるので、その点はご安心ください。多少、個人差がある部分です。

セッションは回数を重ねるほど、そのやり方に慣れることで体験も深まり、その効果は大きくなっていきます。また、もともと体験的心理療法のセッションなどに、慣れている方は(その流派にもよりますが)、このステップは必要ありません。

【第2段階】流れる/深める (流動性を高める)心の解放を創り出す。心のブロックをとる。心身のエネルギーの流れを創り出す。変性意識の感覚にさらに慣れていく。気づき(マインドフルネス)を深める。内的統合を進める。自己の創造力を引き出す。構造的な見立てや、技術・手法について学んでいく。(約3~10ケ月)

セッションに慣れてくると、ご自分の内的プロセス、潜在意識(感情や欲求)に気づく深さが加速度的に増していきます。そして、心のブロックが外れてきて、感情や心身の解放感が高まります。楽しさやエネルギーが増大します。

自分が弛緩して、感覚や感情が流れやすくなった、また、細かなことに気づくようになります。一回一回、セッションを進めるたびに、何かが明確に変化し、解放され、楽になり、自分が変わっていく実感が得られます。ご自分の新しい創造性に触れていくことになります。
(古典的なゲシュタルト療法では明確に対象化されていませんが)変性意識状態(ASC)入る感覚も、さらにつかめてくることになります。
そのなかで、心の原理や方法論的な理解も合わせて深まっていきます。
また、場合によっては
、心身の流動化が深まっていく中で、第五段階にある「トランスパーソナルな体験」などが体験されることもあります。それは、私たちの心の基底領域なので、完全な解放(達成)がなくとも、顕現可能なものだからです。

【第3段階】まとめる/振り返る  気づき(マインドフルネス)を深めて、心身エネルギーの流れ、知覚・意識のひろがりを統合していく。全体的な構造的な見立てをつかんでいく。物語化・神話化していく。技術・手法を深めていく。(約11~12ケ月)

心身の解放を進めると同時に、内的な統合感や変化の確認に振り返りを行なっていきます。自分の変容を対象化して振り返ります。得たいゴール(目標)への接近具合を測定します。内的な進化やスキル・方法論として、何が得られたか、もっと何を学びたいかを確認していきます。

さて、ところで、内的な能力変化や、方法論のスキル獲得は、際限なく進化が可能なものです。心の可能性(創造力)には果てがないからです(そして実際、突然、臨界点を迎えて、飛躍的進化が起こったりします)。そのため、ときどきに、中継点(道標)として、これまでの取り組みの進化(旅)を振り返り、獲得した変化やスキルを確認し、統合的に定着させることが有効なプロセスとなります。
その際に、自己の変化・変容を、物語化・神話化することは役に立ちます。より普遍的なイメージで、潜在意識(能力)に触れる形で、自己を統合することが可能になるからです。このあたりは、ナラティブ・アプローチやユング派の手法と同様です。

【第4段階】進化する流れる(深める)とまとめる(振り返り)を繰り返す

「スキルや体験を深めること」と「振り返りと確認(対象化)」を、一組としてサイクルのように回すことで心理的変容と統合、そしてスキル獲得がより進化していきます。

【第5段階】ゴール〈青空の通り道〉トランスパーソナルな領域とつながり、確固としたものにする。(継続の後)

そして、最終的に、この取り組みと統合の進化は、私たちの意識と存在を、自由で個人性を超えたトランスパーソナル(超個的・超人格的)な領域につなげていくことになります。
多くの場合、それらは、心身の流動化と情報が、或る臨界点を迎えて、飛躍するような形でやってきます。階段を一歩一歩上がっている間に、潜在意識の力が充満してきて、飛躍が起こるのです。

トランスパーソナル心理学なども指摘することですが、「自伝的領域」(過去の人生の出来事)についてのこだわりが消滅すると、心のより深い普遍的な層(非個人的領域、元型的領域)が開いてくることになるのです。それは、自然な展開であり、その事態は、私たちをさらに大きく解放していくことになります。

普段の自分の中に、「青空のように開かれた、(心の)広大な領域」を確固たるものとして感じていけるようになるのです。

また、このゴールに向かうプロセスで、私たちは、さまざまな変性意識状態(ASC)へ、意識をチューニングさせる感覚を体感していくことになります。意識のチューニングを変える方法や、意識の拡大状態をつくる方法を体得していくことになるのです。


当スペースで、セッションを続けていくと、心身のしなやかな解放が進み、以下のような数々の事柄(心身状態の変化)が起こってきます。

・生きることが楽になり、楽しみが増える。
・苦痛や苦しみの感情が減る。
・セルフ・イメージが上がる。
・自信と自己肯定感が高まる。
・自分の中の、感情的な雑音(ノイズ)が無くなる。
・まわり(他者)の、わずらわしい事柄が気にならなくなる。
・自分の能力に、信頼感が生まれる。
・新しい才能が発掘される。
・心に余裕ができる。
・不要なこだわりがなくなる。
・内側の感情が、なめらかに流れるようになる。
・過去の不快な出来事を、肯定できるようになる。
・肉体がしなやかになり、からだが軽くなる。
・肉体がエネルギーを増す。
・肚が据わる。
・存在に〈中心の感覚〉が生まれる。
・自分がまとまりを持ち、力を方向づけられるようになる。
・「今ここに」生きている感じがする。
・集中力や焦点化する力が増す。
・自分の才能の再構成・再編集がなされる。
・より自己一致congruenceする。
・自分の気持ちを、素直に表現できるようになる。
・他者の心に、じかにコンタクトできるようになる。
・より共感的になる。
・知覚力が拡大し、五感が豊かになる。
・意識が拡大・拡張する。
・未知の、微細な情報を、得るようになる。
・快(快楽)を、より強く感じるようになる。
・フロー体験が、生まれやすくなる。
・行動を起こす際の、ハードルが低くなる。
・瞬時に行動できるようになる。
・積極性が出る。
・やり抜く力がつく。
・目標(目的)を達成しやすくなる。
・ストレス耐性ができる。
・行動そのものが、スピード感を増す。
・冒険的なことができるようになる。突破力がつく。
・遊び心やユーモアが増す。
・感受性が増し、自然や世界が美しく感じられる。
・想像やイメージが豊かになり、発想力が増す。
・愛の力が増し、開花する。
・変性意識状態(ASC)に容易に入れるようになる。
・自分の夢のメッセージが、理解できるようになる。
・神秘的な出来事や体験に、会いやすくなる。
・飛躍的なアイディアが出て来る。
・的確な表現力が増す。
・斬新で、独創的なアウトプットが出るようになる。
・「自分という存在」の味わいが、より深くなる。
・生きること自体が、価値を持ち、楽しくなる。
・深い感情を生きられるようになる。
・直観力が鋭くなる。
・心が、純粋さを増す。
・濃密に生きている実感を得られる


動画解説「進化と変化のロードマップ」


さて、以上のようなプロセスとサイクルで、セッションと学習過程は、進んでいきます。このプロセスの中で、前記した諸要素が、少しずつ体験的・確実に学ばれていきます。繰り返しですが、下記のものです。

【Basic】
▼ゲシュタルト療法の基本と応用
・理論と原理 ビジョン
・気づき awarenessとマインドフルネスの技法
・各種の促進(ファシリテーション)技法、
・トラッキング(追跡)技法
・エンプティ・チェア(空の椅子)の技法
・心身一元論的なアプローチ技法
・葛藤解決の技法
・ゲシュタルトの応用活用法

【Standard】
▼変性意識状態(ASC)の入り方・誘導法・活用法・あつかい方
▼アウトプットを増幅するための変性意識活用法
▼意識のチューニング法(同調法・同期法)
▼トランスパーソナル的(超個的)メソッド
▼各種の瞑想技法(マインドフルネス/気功的シャーマニズム/夢見の技法)
▼進化形NLP(神経言語プログラミング)

当スペースのセッションに慣れ、初歩から一歩一歩積み上げていく中で、確実に心理的な解放と統合が起こり、自己実現へ向かうスキルとしての「気づきと変性意識の技法」が得られていくことになるのです。

新しい人生の次元が、開かれていくことになるのです。ぜひ、実際にセッションを体験してみて、その効果をご確認ください。
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【ブックガイド】

ゲシュタルト療法については、基礎から実践までをまとめたこちら↓
『ゲシュタルト療法 自由と創造のための変容技法』
気づきや、変性意識状態(ASC)を含むより総合的な方法論については拙著
入門ガイド
『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』
および、よりディープな
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。


変性意識状態(ASC)の「ホリスティックな治癒効果」

さて、変性意識状態(ASC)について非常に興味深い点は、変性意識状態それ自体が、とても深いホリスティック(全体的)な治癒効果(癒しの力)を持っているという点です。
変性意識状態(ASC)においては、普段の生活の中では、顕在化していなかった潜在意識の深い感情・微細な生体情報・エネルギーが活性化してきて、日常意識でも気づきやすくなります。
日常意識
と深い潜在意識との間にさまざまな情報的・エネルギー的な交流が可能となるのです。
そのあたりの要素が、人間の治癒能力を増大させるのでしょう。

①変性意識状態(ASC)の心身一元論的プロセス

また、変性意識状態(ASC)の多くは、基本的に心身一元論的なプロセスの性質を持ち、身体や生体の深い生命プロセス、自律的プロセスを活性化する傾向を持ちます。
ゲシュタルト療法の用語でいうと「内部領域」という体内(生体)領域が活性化するのです。
その点が、この治癒(癒し)効果を強くする要因にもなっていると考えられるのです。

というのも、「日常意識」とは基本的には、理性的な「自我」機能に拠るものです。
理性的な「自我」機能とは、ゲシュタルト療法の用語でいえば、「中間領域」の世界です。
精神分析的な心理構造でいえば、現実原則による二次過程を担当し、生体の組織でいえば、「表層的な部分」になっています。
それがために、理性的な「自我」機能は、外部の人間世界と辻褄を合わすことに長けているのですが、生体の内部の深層プロセスとは若干「解離的」な側面も持っているわけです。

変性意識状態(ASC)においては、この理性的な「自我」機能が弛んで、拘束が解除されて、意識が生体の内部の深層プロセスにコンタクト(接触)しやすくなるのです。
この点が、変性意識状態(ASC)が心身一元論的に生体の深いプロセスを活性化するポイントとなっていると考えられるのです。

そして、身体の深層プロセスが活性化されることで、普段においては、硬化し滞っていた生命エネルギー・生体情報・感情が活性化してきて、生体のホリスティック(全体的)な活動が働きはじめるのです。
それは、心と肉体の潜在能力が深いレベルから解放された状態といえます。
その状態の中で、心身をきちんと整備しようとする「生体の自律的なプロセス、ホリスティックな自然治癒のプロセス」が、私たちを再調整・再統合していくこととなるのです。
それゆえ、変性意識状態(ASC)は、普段にない形で強い治癒作用を持つものとなるのです。自然本来の持つ自己回復機能が発現するといえるのです。

例えば、「ブリージング・セラピー」などは、テクニック面においては「呼吸」を利用するだけのシンプルな技法ですが、心身の深いプロセスを活性化して、そこで自然に生ずる強い変性意識状態(ASC)の作用によって、深い記憶の浮上、深い感情とエネルギーの放出、筋肉硬化の解除などによって、通常のセラピーでは起こらないようなホリスティックな変容をクライアントの方に起こすものとなっているのです。
ブリージング・セラピー その1 
呼吸法と事例 

②変性意識状態(ASC)のシステム論的プロセス

また違うシステム論的に考えていくと、私たちは、変性意識状態(ASC)を通して、私たちがもつ未知のホリスティック(全体的)なシステムや高次階層システムにつながっていくという可能性も考えられるのです。

別のところでは、映画『攻殻機動隊』や変性意識研究の大家リリー博士の経験を参考に、私たちの心の階層構造について考えてみました。
つまり、聖書にある「聖霊にみたされる」体験を、システム的に意識(存在)が未知なる「上部階層」とつながり、整列させられる体験として考えてみたのです。
映画『攻殻機動隊』のラストでは、主人公の意識が、広大な上部階層の世界に溶け込むことでより、下位的な現実世界から消えてしまいます。
そのような上部階層のシステムとつながる体験であるがゆえに、下位存在がシステム的に整備(プログラム)されることにより、「ホリスティックな調整作用(治癒・癒し)」が働くとのではないかと考えてみたわけです。
つまり、「聖霊に満たされる」体験とは、上位のホリスティック(全体的)なシステムにつながり・整列することで、「私たちという下位のシステム」が整えられ、癒されることを表現しているのではないかと。
そのようにに考えると、「ホリスティックな癒し」とは何かについて、よりシステム的・機能的に考えることもできるようになるのではないかということです。
映画『攻殻機動隊』ゴースト Ghost の変性意識
「聖霊」の階層、あるいはメタ・プログラマー ジョン・C・リリーの冒険から

以上見たような理由からも、変性意識状態(ASC)に入るスキルを身につけることは、心理的な治癒においても、身体的な治癒においても、ともに大きな可能性をはらんだ効果を持っているといえるのです。

【ブックガイド】
※気づきや統合、変性意識状態(ASC)へのより総合的な方法論は拙著↓
入門ガイド
『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』
および、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。

関連記事
X意識状態(XSC)と意識の海の航海について
「聖霊」の階層あるいはメタ・プログラマー ジョン・C・リリーの冒険から
映画『攻殻機動隊』ゴースト Ghost の変性意識

葛藤状態 生きづらさの仕組み


スライド2

さて、

当スペースでは、

前章に見た、

自己妨害の背後に、

「複数の自我(私)」の存在を、

見ています。

 

私たちの人格の中にある、

「複数の自我(私)」の存在によって、

4つの欲求混乱のパターンも、

より活性化されてしまうのです。

 

さて、

複数の自我があったとしても、

通常、私たちは、

どれか、ひとつの自我に、

同一化していて、

自分が、

複数の自我(私)であるとは、

気づきません。

 

そのため、

主観的には、

ただ塊としての苦痛や不自由、

悶々とした葛藤しか、

感じとれません。

 

ゲシュタルト療法では、

セッションによって、

この自我たちを、

目に見える形で取り出して、

自我の間の対話や調整を図ることで、

この自己妨害を、

解消していきます。

 

また、さきの

4つのパターンが、

どのように働いているのか、

まざまざと体験できることになります。

 

さて、よく葛藤とは、

「アクセル」と「ブレーキ」を、

同時に踏むようだと言いますが、

厳密な言い方をすると(深層の部分では)、

少し違います。

 

一見、

ブレーキをかけていような、

自我の言い分を

深く聞いていくと、

必ずその自我の、

「肯定的な意図」が分かります。

 

つまり、

実は両方とも、

アクセルなのです。

アクセル同士が、

互いを牽制しあい、

別のベクトルを向いているため、

葛藤が生じるのです。

 

 

◆「やる気が出ない」は、正しい

 

「やる気が出ない」

ということがありますが、

(変な言い方ですが)

それは、正しいのです。

 

それは理由があって、

「やる気が出ない」という、

気分表現になっているので、

その理由(真の意図)を知ることこそが、

重要なのです。

 

そこには、必ず、

自我間の葛藤があり、

それぞれの自我は、

深い「肯定的意図」をもって、

そのように作用しているのです。

 

その「自我たち」を知っていくことは、

自己自身をより深く知っていくこと、

自己の創造性を生きることに、

つながっていくのです。

 

世の中には、

「モチベーションUP」の書籍が、

氾濫しています。

多くの人が、そう願っているからでしょう。

 

しかし、いくら本を読んでも、

モチベーションを上げることは出来ないでしょう。

まず、やる気を上げたいのは、

今の自分が同一化している、

「やる気を上げたい自我」でしかなく、

その他の自我には、

そのことに反対する積極的な理由が、

あるからです。

 

安直なモチベーションUPではなく、

自分の心を、丁寧に見つめて、

ひも解いていくこと、

そこから、真の、

モチベーションUPが始まるのです。


 

 ◆ワーク(セッション)において

 

実際のセッションでは、

(「ワークとは」「セッションの実際」参照)

対立したり、

葛藤したりしている、

おのおのの自我を、

エンプティ・チェア(空の椅子)の技法などを使い、

丁寧に、取り出してきて、

各自我の意図(欲求)を聞き、

自我間の対話を行っていきます。

 

これが、

なぜ、エンプティ・チェアの技法で、

可能になるかと言いますと、

通常、私たちは、

「どれかひとつの自我にしか、

同一化できない」のですが、

エンプティ・チェアの技法においては、

その他の自我にも、

同一化することが、

技法(原理)的に可能になるからです。

これは、

催眠療法でいう、

アンカリングの原理によるものです。

(下図参照)

エンプティ・チェアの技法を使うと、

個々に対立していた自我の間に、

情報交流、

エネルギー的交流が起こり、

自我間の、対立する要素が減り、

別の特性(グループの仲間)として、

互いを尊重し、

協力したりできるようになります。

互いを妨げることなく、

より相乗的にパワーを、

発揮できるようになります。

 

セッション(ワーク)では、

そのことを実現するために、

時間をとって、じっくりと、

個々の自我の言い分(欲求・意図)を、

聞いていきます。



スライド7




※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への

より総合的な方法論については、拙著↓
入門ガイド
および、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。

【PART1 Basic】ゲシュタルト療法
ゲシュタルト療法【基礎編】
ゲシュタルト療法【実践・技法編】
ゲシュタルト療法【応用編】
「セッション(ワーク)の実際」

【PART2 Standard】
気づきと変性意識の技法 基礎編
変性意識状態(ASC)とは
「英雄の旅」とは
体験的心理療法
NLP 普及・効果・課題
禅と日本的霊性
野生と自然

【PART3 Advanced】
気づきと変性意識の技法 上級編
変性意識状態(ASC)の活用
願望と創造性の技法
その他のエッセイ

【PART4 当スペース関係】
フリー・ゲシュタルトについて
セッションで得られる効果
なぜ、ゲシュタルトなのか
メニュー/料金
著作紹介
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伝統的なシャーマニズムについて

シャーマニズム」と聞くと、どのような印象を持たれるでしょうか?
「未開部族の風習」「未開社会の迷信みたいなもの」「辺境のオカルト、魔法みたいなもの」といった印象でしょうか?
それが大体の、ごく一般的な印象だと思います。

ところが、心理療法や変性意識状態(ASC)を数多く経験して、自分の心身の変容体験を数多く繰り返していくと、その「変容の構造」が、伝統社会のシャーマニズムで言っていることと「構造的に似ている」ことに多くの人が気づいていったのです。
その結果、「シャーマニズム」というものを単なるローカルな習俗ではなく、人類のもつ「普遍的な構造」として見直そうという機運が世界的に生まれました。そのようなネオ・シャーマニズム的な視点が、現在では多数あるのです。

心理療法は、心の構造を実践的にあつかう方法論なので、特に親和性が高い領域ともいえます。ここでは、そのような「シャーマニズム」と「心理療法」に共通する構造などを見ていき、シャーマニズムの伝統的な知見を現代に活かす点について考えてみたいと思います。

ところで、シャーマニズムの研究については、著名な宗教学者ミルチャ・エリアーデの浩瀚な『シャーマニズム』(筑摩書房)が知られています。副題には「古代的エクスタシー(脱魂)の技法」とあります。拙著『砂絵Ⅰ: 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』の副題もここからとられています。

 

①シャーマニズムの世界観

宗教の原形ともいうべき世界中のシャーマニズムには、似通った世界観があります。
シャーマニズムの世界観として、よく指摘されるのが3つの世界の区分です。
天上世界地下世界、この地上世界です。
「天地人」の世界です。

シャーマンとは「脱魂」、つまり魂を飛ばして、この地上世界から天上世界、地下世界を行き来する存在です。この往還を、旅 journeyといいます。

そして、その際にシャーマンを導き、天上世界や地下世界に導いてくれたり、案内してくれたりする存在が「パワー・アニマル」と呼ばれる存在です。

仲間であり、守護者であり、その世界の住人に遭わせてくれたりもします。アニマルと言われますが、必ずしも動物だけではなく、様々な存在、形姿をしている実体 entityです。

また、この3つの世界を貫くものとして、世界樹・宇宙樹が、あるとされたりします。

天上世界には、雲や虹や煙に乗って行ったり、『ジャックと豆の木』のような、樹木で行ったりします。
地下世界には、洞窟や穴倉から行ったりします。『おむすびコロリン』や『不思議の国のアリス』の世界です。

民間伝承や神話、物語には、このようにシャーマニズムの祖形がいたるところに見られます(アリスの初稿が、『地下の国のアリス』Alice’s Adventures under Groundであったというのは大変示唆的です。そして、この場合、あのウサギが、パワー・アニマルというわけです)。

通常は、同じ方法や通り道を使い、それぞれの世界に行ったり来たりします。

天上世界、地下世界に、良い悪いの価値付けはありません。ただ、私たちが得られるものの傾向性はあります。
天上世界には〈叡智〉に関わるものが多く、地下世界には〈力〉や〈癒し〉に関わるものが多いとされています。

そして、シャーマンが行なうことといえば、向こう側の世界(天上、地下、異界)に行って、その時に必要な答えやパワーをこちら側の世界に持ち帰ることです。
そして、人々のために役立てることです。
この行きて帰りし旅が、シャーマニズムの基本構造です。


②シャーマンになるプロセス

シャーマンになるには、そのプロセスに共通した要素が見られます。いわゆる「巫病」と呼ばれるプロセスです。
このようなプロセスを通して、人はシャーマンになります。

(1)「召命calling」
シャーマンになる人間は、なりたくてなるのではなく、嫌々ながらシャーマンにされるのが通例です。通常は病気になったり幻聴・幻覚を得たりと、予期せぬ事柄(呼びかけ)からシャーマンになるプロセスが始まります。
これが呼びかけられる体験であり、召命です。

(2)「異界へ旅」
その後、なんらかの実体(精霊)にさらわれるような形で、魂が異界に連れて行かれます。

(3)「解体・切断」
その世界で試練を受けて、自己の古い身体が解体されるよう体験を持ちます。(肉を全部剥ぎとられて、骨だけの存在になる等)

(4)「新しい身体の獲得」
その試練の後に、自己の身体が「再生される」というような経験を持ちます。

(5)「帰還」
この地上に帰還します。それ以後、実体(精霊)とコミュニケーションする能力を獲得し、村落共同体で役立つ人間となります。

 

③心理療法との関係

さて、当スペースでは、このようなシャーマニズムの様々なプロセス・モデルを、人間の潜在意識への探索と解放、心理学な再生(刷新)、意識の拡張(変性意識)のモデルと考えています。

一番目につきやすいところでいえば、シャーマンの行なう異界(天上世界、地下世界)への旅です。
これは、そのまま心理療法における潜在意識への旅と考えることができます。
心理療法において人は、変性意識状態(ASC)に入ることにより、自分の潜在意識の世界(異界)へと入っていき、必要なものを日常意識へと持ち帰って来るのです。

また、シャーマンにおける心身の変容プロセスは、体験的心理療法ゲシュタルト療法における心理的刷新のプロセスと大変通じる点が多いものです。
それは別に見た「英雄の旅」のモデルなども同様です。
例えば、英雄の旅をモデル化したジョゼフ・キャンベル自身が、このシャーマニズムの構造との類似性(同等性)に気づいていました。
そのため、

「神話の英雄、シャーマン、神秘主義者、精神分裂病患者の内面世界への旅は、原則的には同じもので…」
キャンベル『生きるよすがしての神話』(飛田茂雄他訳 角川書店)

と語っているわけです。

このプロセスについては、「行きて帰りし旅」として、拙著『砂絵Ⅰ: 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』でも多くのページを割いて説明しています。

また、心理的な問題症状(苦痛など)について考えてみると、ここでも興味深い共通構造があります。
たとえば、クライアントの方にとっては、苦しい症状というものは、
なかなか消えない、憑依している「悪霊/魔物」のように感じられていることが多いものです。
しかし、セッションを深めていくと、その悪霊/魔物のような存在が、だんだんと自分を益している「パワー・アニマル」のような存在であったということに気づいていくことになるのです。
なぜなら、悪い症状というものは、実は、潜在意識がクライアント本人のために創り出しているものだからなのです。
潜在意識は、クライアントの方を変容させようとして、それらの症状を生み出しているのです。
そのようなことがわかると、悪い症状として憑りついていた存在が、忽然と消滅し(憑依が解け)、別種の精霊的な存在(高次の智恵)に姿を変えるという現れ方をすることも多い(ほとんどな)のです。
悪い霊は、良い霊に変身したのです(元の姿を現したのです)。
そのような意味でも、このシャーマニズムのイメージ(モデル)は、実感的なものとしてもとても役に立つモデルになっているのです。

そのため、当スペースでは、これらをシャーマニズム的な構造を重要なものと考え、「心理学的シャーマニズム」として、現代的エクスタシー(脱魂)の技法として位置づけているのです。

※シャーマニズムにおけるエネルギーの扱い方については
聖なるパイプの喩え(メタファー) エネルギーの流動と組織化


関連記事

諸星大二郎『生物都市』と鉱物的な変性意識状態(ASC)
ロートレアモン伯爵と変性意識状態
→ 「聖霊」の階層、あるいはメタ・プログラマー ジョン・C・リリーの冒険から

【ブックガイド】
シャーマニズムや野生、気づきや統合、変性意識状態(ASC)へのより総合的な方法論は拙著↓
入門ガイド
『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』

および、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』

をご覧下さい。

動画解説 シャーマニズムの世界観

↓動画解説 「変性意識状態(ASC)とは何か その可能性と効果の実際」


 

野生の気づきとは

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さて、私たちが、

野生の動物たちのいる世界に、

入って行っても、

基本的には、(人馴れしていない)

本来の野生動物たちに出会うことは、

できません。

 

自然の動物の世界とは、

忍びあいの世界です。

お互い同士が、息を潜ませている世界です。

そのような、人間たちのいない、

基本的な野生の世界を、「ベースライン」の世界と呼びます。

 

私たち人間が、ズカズカと、

自然に踏み込んでいく時(その大分前に)、

動物たちは、気配を感じて、

いっせいに身を潜めてしまいます。

このような状態を、「ベースラインが乱れる」と言います。

そして、人間が起こした乱れが、

森に広がっていく姿を、

「波紋が広がる」と言います。


そのため、

通常、私たち人間は、本来のあり様では、

自然の姿を、ほとんど目にすることがないのです。

 

そのような、

ベースラインの世界に通暁し、

その世界の諸相について教えてくれるのが、

狩猟民の人々です。

 

彼らは、生きていく必要上から、

そのような自然の世界の奥に、

潜り込む必要があったからです。

 

そして、彼らが教えてくれることは、

私たち現代人が見失っている、

生の奥義に触れる、

繊細な生の技法なのです。

 

 

◆野生の視野 Wide Angle Vision

 

さて、両手を広げて、耳の延長上に

掌を持っていきます。

指をひらひらと動かしてみます。

視界の端で、それをとらえます。

 

視線を合わせるのではなく、

焦点を合わせない視線で、

白目の端で、それら両方を見ます。

それが、自然界の視線です。

 

自然界は、忍びあいの世界です。

いつ、敵が襲ってくるか、分かりません。

そのため、広い角度で、視界にあるものをとらえる、

というのが自然の企画です。

特に、草食動物は、目が頭の両横についていて、

視界が広くなっています。

大型の肉食動物は、目が比較的、

前についています。

より攻撃に特化したためでしょう。

しかし、視線自身は、基本、

Wide Angle Visionです。

焦点化することは、危険が伴うからです。

 

一方、焦点化する視線を、

Tunnel Visionといいます。

視野狭窄の状態です。

Tunnel Visionの視線は、

エネルギーが高い不自然な状態であり、

ベースラインの世界では、

違和感として、人間の存在の特徴として、

動物たちに、すぐに感じとられるといわれています。

 

鳥類などは、肌感覚で、

人間のTunnel Visionを、

感じとるといわれます。

自然に入る時は、

Wide Angle Visionでないと

いけないのです。

 

そのため、

私たちが、自然本来の姿を垣間見たいと思うなら、

歩き方や、忍び方は、もちろんのこと、

視線のあり様、意識のあり様から、変えていかないと、

野生本来の姿を目にすることは、できないのです。



※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への

より総合的な方法論については、拙著↓
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【PART1 Basic】ゲシュタルト療法
ゲシュタルト療法【基礎編】
ゲシュタルト療法【実践・技法編】
ゲシュタルト療法【応用編】
「セッション(ワーク)の実際」

【PART2 Standard】
気づきと変性意識の技法 基礎編
変性意識状態(ASC)とは
「英雄の旅」とは
体験的心理療法
NLP 普及・効果・課題
禅と日本的霊性
野生と自然

【PART3 Advanced】
気づきと変性意識の技法 上級編
変性意識状態(ASC)の活用
願望と創造性の技法
その他のエッセイ

【PART4 当スペース関係】
フリー・ゲシュタルトについて
セッションで得られる効果
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野生と自然

 

◆自然と私たち

 

さて、

ゲシュタルト療法や、
体験的心理療法などの、
心理的な探究を長年つづけて、

心身がほぐれていくと、

意識の可動域が拡大し、
個人に限定されない、
さまざまな領域にまで、
自己の範囲が、

広がっていくこととなります。

 

そのことは、やがて、

「自然」というものに対する、

私たちの関係を変えていくことにもなるのです。

 

このことは、

人間関係(関係性)だけを突き詰めていくことによって、

しばしば行き詰ってしまう、

従来的な心理療法に対する、

別種の観点としても、意味を持って来るのです。

精神科医の加藤清は言っています。

 

「もしクライエントとセラピストとの関係、

人間の関係だけであれば、

場の基底がもうひとつ弱い。

そこに、ディープ・エコロジカルな基盤があってこそ、

出会いが成立する。

人間と人間との出会いは同時に、

自然とクライエントとセラピストの出会いでもある。

魂の出会いといってもいい」

(加藤清、上野圭一『この世とあの世の風通し』春秋社)

 
 

ところで、
心身一元論的なボディワーク・セラピー
ブリージング・セラピーなどの、

体験的心理療法の中では、

肉体という領域への、

感受性を深めていくため、
私たちが自然の生物として持っている
深層的な能力についても、
各種の気づきがひろがっていきます。

 

また、グループワークを主体とする、

体験的心理療法では、
仲間との協働で、セッションを進めるため、

私たち自身の「群れ(集団)」としての側面について、
新たな気づきの洞察が深まっていきます。

 

実際、グループ・セラピーの現場では、
しばしば、ありえないような形で、
人々の心の共振・共鳴が生じます。

それは、物理的な共振・共鳴とまったく同様です。

 

そこにおいて、私たちは、

意識や感情エネルギーの物質的的な基盤について、
深い感覚的な理解を得ていきます。


◆人間種を超えて

 

さて、このような「つながり」の感覚は、

その感受性を延長していくと、

人間共同体(家族、仲間、社会)を超えて、
自然や大地、動植物、鉱物にまで、

およんでいくこととなります。

知覚力や心が、研ぎ澄まされ、

身体として浸透していくかのようです。
これらは知的なものとしてではなく、
直接のつながりの感覚として、

得られていくのです。

 

 

◆シャーマニズム的な姿勢

 

ところで、自然とじかに交わり、
大地との交感を深めていくといえば、
伝統には、それはシャーマニズムの領域と、

重なっていくことともなります。

そのため、当スペースでは、

心理療法に基盤を置きつつも、

そのような観点から、

これらの取り組み全般を、

シャーマニズム的な姿勢であると、

見なしているのです。



※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への
より総合的な方法論については、拙著↓
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『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
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関連記事
シャーマニズムについて
『生物都市』と鉱物的な変性意識状態(ASC)
フロー体験について
サバイバル的な限界の超出 アウトプットの必要と創造性



 

 

【PART1 Basic】ゲシュタルト療法
ゲシュタルト療法【基礎編】
ゲシュタルト療法【実践・技法編】
ゲシュタルト療法【応用編】
「セッション(ワーク)の実際」

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気づきと変性意識の技法 基礎編
変性意識状態(ASC)とは
「英雄の旅」とは
体験的心理療法
NLP 普及・効果・課題
禅と日本的霊性
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気づきと変性意識の技法 上級編
変性意識状態(ASC)の活用
願望と創造性の技法
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ブリージング・セラピー(呼吸法) BPM

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H.R.ギーガー
 


ブリージング・セラピー(呼吸法)Ⅰでは、スタニスラフ・グロフ博士の「ホロトロピック・ブレスワーク」の実際のセッション体験について記しました。
ここでは、この理論の前提となっている「分娩前後マトリックス」について、ここでは少しご紹介しましょう。
※グロフ博士の『脳を超えて』(吉福伸逸他訳 春秋社)という大著があります。最下部の一覧表は同書からの要約です。

◆「出生外傷(バース・トラウマ)」の発見
―「分娩前後マトリックス」

博士は、当初、LSDを使った心理療法(サイケデリック・セラピー)を行なっていましたが、クライアントとの数千回にわたるLSDセッションを行なう中で、人間の深層に「出生外傷(バース・トラウマ)」が存在することを発見しました(そう判断しました)。
(http://hive.ntticc.or.jp/contents/interview/grof)

それは、人間が「胎児として、子宮から膣道を通って出産される」という強烈な体験過程の記憶です。それがLSDセッションでは回帰(再体験)してくることになります。

グロフ博士は、これを基本的分娩前後マトリックスBPM (Basic Perinatal Matrix)と呼んで、体験のフェーズごとにBPMⅠ~ BPMⅣまで4つに分けて解説しています。

そして、それらが「原トラウマ」として、その後の人生に大きな影響を与えていることと考えたのです。
それらは精神障害で現れるタイプ・傾向から、日常生活での好み嗜好/強迫観念、性的な好み嗜好までその人を貫く大きな要素として存在しているという仮説です。

①BPMⅠ 母親との原初の融合

最初のフェーズです。これは胎児が、母親の子宮の中にたゆたっている状態です。子宮内が良好な状態であれば、これは安逸(至福、天国)の体験です。子宮内が胎児にとって不快な状態であれば、最悪の体験(地獄)です。胎児にとっては子宮内が宇宙そのものであるからです。

②BPMⅡ 母親との拮抗作用

やがて、出生の時期を迎えます。胎児は子宮口に吸い込まれていく体験に入ります。胎児にとっては危機的な状況です。窒息や吸引など様々な脅威がこの体験過程の表象となっています。

③BPMⅢ 母親との相助作用

産道・膣道を通って出産される場面です。胎児は膣道の万力のような圧倒的な力に、自分が圧し潰されそうになる脅威を感じます。膨大なエネルギーが発散・放出されます。同時にぞっとするような性的でもある火山的エクスタシーを体験することもあります。

④BPMⅣ 母親からの分離

実際に、出産されて母親の外に出る体験です。恐ろしい苦難の後の突然の解放体験となります。そこでは、まばゆさと歓喜に満ちた元型的な世界を体験したりもします。

さて、以上のような4つのフェーズが原型的な体験となって、私たちの深層意識の底に巣食い、その後の人生に与えていくというのがグロフ博士のBPM仮説となっています。

ところで、このような心の原風景は、筆者の変性意識状態を使ったゲシュタルト療法においても、しばしば現れてくるものであります。
そのため、ブリージング・セラピーに限らず、クライアントの深層意識をあつかうセラピスト、ファシリテーターは、この仮説(理論)が描写する生々しいイメージや症状、欲求(感情)形態、心理構造をよく理解しておいて損はないと思われます。

 

※体験的心理療法や変性意識状態(ASC)についての総合的な方法論は拙著↓
入門ガイド
『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』
および、よりディープな
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』をご覧下さい。

↓動画「ブリージング・セラピー(呼吸法)」

※多様な変性意識状態についてはコチラ↓動画「ゲシュタルト療法 変性意識 『砂絵Ⅰ: 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』」


ブリージング・セラピー(呼吸法)事例


ここでは、「体験的心理療法」の典型として、ブリージング・セラピーである「ホロトロピック・ブレスワーク」とその事例を紹介したいと思います。その治癒的な効果と、変性意識状態(ASC)の現れ方のあり様がよく分かると思われます。

ブリージング(呼吸法)を使ったセラピーは各種あります。
呼吸は、私たちの意識と無意識をつなぐとても重要な媒体(要素)であり、そのため古今東西の瞑想技法でも重視されてきたものです。

たとえば、私たちは、日頃よく「呼吸」を止めることで「感情」を抑えようとします。抑制しようとします。
思わず「息を止める」「息をつめていた」などという行為です。
ある種の人々にとっては、これが子供の頃からの習い癖となっていて、そのために肉体自体(肺や横隔膜)が硬くなってしまっていて、深い呼吸ができないという人がいます。
しかし、これまでの人生の中では、呼吸を止めることで「その時、感じたくなかった生々しい感情(苦痛)」から自分を守ることができたのです。
「呼吸をコントロールする=感情をコントロールする」が方程式になってしまっているのです。

しかし一方で、だんだんと、浅い呼吸しかできないために、生き生きとした生命力が枯渇してしまっていること気づき、悩まされることにもなるのです。

そのため、からだをほぐし、呼吸をなめらかに滞りなく流すこと自体が、自分の感情をなめらかに流していくことに効果的なのです。
なめらかな深い呼吸には、なめらかな感情の流れが連動します。
各種のボディワーク・セラピーにおいては、身体の硬くなった(硬化した)ブロックを直接的にほぐしていくことで、このプロセスを促進していきます。

自分の感情を抑えたり、コントロールすることを習い癖にしている人は、呼吸を解放したり、感情を深く体験することにはじめは恐怖を感じます。
また、呼吸の解放によって、感情のコントロールを失うんじゃないかと恐れを抱きます。

しかし、心配は不要です。コントロールは「自然」のシステムとして働いています。
むしろ逆に、人為的・作為的な無理なコントロールこそが、抑圧によって感情の反発を招き、感情の暴走を招くのです。
(緊張しないようにすると、かえって緊張してしまうのと同じです。緊張を受け入れると緊張はなくなります
)

マインドフルネス瞑想の要領で、心静かに呼吸に注意を向け、自然に呼吸を流していくことで、感情の流れと呼吸の流れが同期している(つながっている)感覚を静かに実感できて、心身の新しいエネルギーの流れを体験していくことができるでしょう。

ブリージング・セラピー(ホロトロピック・ブレスワーク)は、このような呼吸の特質を使って、心の深層の次元にアクセスしていく力強い方法論なのです。

◆ホロトロピック・ブレスワーク

「ホロトロピック・ブレスワーク」とは、スタニスラフ・グロフ博士が開発したブリージング・セラピーです。グロフ・ブリージング、ホロトロピック・ブリージングとも呼ばれたりします。

グロフ博士は当初、合法の研究薬だったLSDを使った心理療法(サイケデリック・セラピー)を行なっていましたが、LSDに法的規制が加わった後、ブリージング(呼吸)・セラピーでも同様の内的プロセスを促進できることを発見し、その方法論を実践化しました。詳しくは、博士の『自己発見の冒険』(吉福伸逸他訳 春秋社)などに詳しい実践法の記述がありますで、そちらをご覧いただければと思います。ここでは、ポイントだけを記していきます。

①セッションの方法

1セッションで、1時間から数時間かけて行ないます。

セッションは二人一組になり、中心のクライアント(ブリーザー)とサポートする「シッター」と役割を決めて行ないます。

クライアント(ブリーザー)が行なうことは、セッションの間の数時間、大音響で音楽が流れる中、ただ「過呼吸」を行ない、生起して来る内的プロセスに気づきをもって身を委ねるだけです。プロセスは自然に生起していきます。その中で、起承転結が自然に起こるのです。

②内的プロセス セッションの経過

グロフ博士は言います。

「たいていの場合、ホロトロピックな体験は、オルガスム曲線を描き、感情のもの上がりとともに、身体的兆候が現れ、それが絶頂期を迎え、突如の解決に導くといった経路をたどる」(前掲書)

この内的・現象的・症状的な経過はとても自然な流れで起こり、私たちの内部の〈自然〉の圧倒的な自律性(知恵)を感じさせる類いのものです。

セッションの間は、主観的には、この体験がどこに向かうのか、何が起こるのか、まったく予測がつかない状態ですが、症状や体験過程がある程度進行してくると、そのプロセスに無理がなく、私たちの経験的な体感覚とマッチしていることもあり、とりあえずはその過程の行く末に任せてみようという気分になってきます。それは、その状態が既に変性意識状態(ASC)であり、通常では気づけない、微細な生体プロセスに気づけていることにも由来します。

◆出生外傷(バース・トラウマ)

▼「分娩前後マトリックス Basic Perinatal Matrix 」

「出生外傷(バース・トラウマ)」は、フロイトや弟子のオットー・ランクらが人間の深層にあるトラウマとして昔から指摘していたものです。しかし、その指摘はどこかアイディア的で、観念的なニュアンスがありました。
しかし、グロフ博士は、クライアントとの数千回にわたるLSDセッションを行なう中で、人間の深層に文字通りの物理的・体験的記憶として「出生外傷(バース・トラウマ)」が実際に存在することを発見していったのです(そう判断していったのです)。

クライアント自身の「胎児として、子宮から膣道を通って出産される」という物理的な体験の記憶です。
それはある種、「天国的」であると同時に「地獄的な」体験の記憶です。
これが人間の深層に横たわっており、さまざまな「天使的」または「悪魔的」な欲望の基盤となっていると考えたのです。

グロフ博士は、これを基本的分娩前後マトリックスBPM (Basic Perinatal Matrix)と名づけて、BPMⅠ~ BPMⅣまで4つのフェーズに分けて解説しています。
実際の「産道体験」である同時に、その(それぞれのフェーズに)特徴的な存在状態の解説となっており、そして、どのフェーズで、トラウマな固着をもった場合に、人生でどのような傾向の問題(妄想)を引き起こすかを体系化したのです。

そして、重要なことは、この深層記憶が「ホロトロピック・ブレスワーク」ではしばしば戻ってくるということなのでした。
そして、そのトラウマ的な記憶を解消していくということなのでした。

◆セッション体験例

ここでは、実際に筆者のセッション体験を引用しておきましょう。
ところで、ブリージング自体は、過去に何回も行なっていますが、ここでは、はじめて顕著な体験をした時の事例を拙著『砂絵Ⅰ: 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』から引用しておきます。


さて、以下を体験する前の時点で、既に何回かブリージング自体は行なっていましたが、これといって特別な体験は何も起こっていなかったので、
この時も、さしたる期待もなく、セッションを始めたのでした。

「……………………………
………………………
…………………

いつものように、
音楽に気を紛らわし、
過換気呼吸に、
集中していく…

過換気自体は、
不快なだけ、
苦しいだけ、
といってもいい…

探索するよう、
手さぐりするよう、
感覚と手がかりを求め…
呼吸を続けていく…

…………
………………
熱気が高まってきて…
顔や皮膚に、
ちりちりと、
蟻が這うよう、
痒さが走る…

茫漠とした不安に、
さきの見えない、
不快感が、
つのっていく…

呼吸に集中し…
気づきを凝らし…
内側から、
深層のプロセスが、
生起して来るのを、
見つめている…

光の斑点が、
眼の裏に、
交錯し、
輪舞する…

どのくらい、
経ったのか…
汗ばむ熱気の中、
苦しさは薄まり…
痺れとともに、
遠いところから、
満ちて来る、
生理の、
深いざわめきに、
気づく…

呼吸を続け、
その波を、
増幅し、
持続させることに、
集中する…

いつものよう、
手足のさきが、
痺れはじめ…
熱気の中、
斑らに現れる、
奇妙な汗ばみ…
冷たさの感覚… 

とりとめのない、
記憶や映像が、
夢の破片ように、
去来する…

どこへ向かっているのか、
予想もつかない…
しかし、
何かが、
満ちて来る気配…

内側の遥かな底に、
荒れ騒ぐよう、
何かが高まり、
生起する感覚…

呼吸を続け…
意識が、
途切れがちになる…
呼吸を保ち…
意識をただし…
気づきを凝らし…

………………………
………………
…………

どのくらい、
時間が経ったのか…
明滅する意識の向こうに、
ふと気づくと、
そこに、

「胎児である自分」

がいたのである…

それは、
記憶の想起ではなく、 
今現在、
今ここで、
「胎児である自分」
なのであった… 

感じとられる、
肉体の形姿が、
からだの輪郭が、
いつもの自分とは、
完全に違っている…

巨大な頭部に、
石化したよう、
屈曲した姿勢…
激しく硬直する、
腕や指たち…

手足のさきが、
堅く曲がり、
樹木のよう、
奇妙な形に、
ねじくれている…

からだ全体が、
胎児の形姿、
姿勢である…

そして、
気づくのは、
今ここに、
自分と重なって、
「その存在がいる」
という、
圧倒的な、
臨在の感覚である…
その存在の、
息吹である…

それは、
自分自身である、
と同時に、
かつて、
そうあったであろう、
「胎児である自分」
との二重感覚、
だったのである…

「いつもの自分」
の意識と、
「胎児である自分」
の感覚(意識)とが、
二重化され、
同時に、
今ここに、
在ったのである…

分身のよう、
多重化された、
肉体の、
感覚の、
意識の、
圧倒的に、
奇妙な現前が、
在ったのである…

そして、
ふと気づくと、
手足は、
異様なまでの、
硬直の激しさである…

その筋肉の凝縮は、
普段の人生の中では、
決して経験しない類いの、
岩のような硬直と、
巨大な圧力である…

自分の内部から、
このように、
途方もないエネルギーが、
発現している事態に、
驚いたのである…

肉体の深い層から、
生物学的で、
火山的なエネルギーが、
顕れていたのである…

………………
…………

何の感覚か…
まとわり、
ぬめるよう密閉感… 
粘膜のよう、
煩わしい、
冷たい汗ばみ…
奇妙な匂い…

内奥に、
深く凝集し、
細胞的に遅延する、
時間の感覚…
生理的な、
生物的な、
渇き…

胚のよう、
種子のよう、
濃密に凝縮する、
発熱の、
震え…

暗闇に、
ぼうと浮かぶ、
輝くような、
始源の感覚…
宇宙的な、
未明の、
けはい…

肉と骨の奥処に、
岩のよう、
苛烈な硬直の、
軋み…

烈火のよう、
力のエネルギーが、
尽きることない、
火力が、
終わることなく、
滾々と、
放出されていたのである…

………………………………
………………………」

さて、このセッションは、「胎児のとしての自分を見出し、体験する」ということを体験の絶頂として、身体の猛烈な硬直もそれ以上には進まず終息に向かっていきました。

主観的には、この胎児との遭遇は、大きな感情的なインパクトを持ちました。生命の自律性に対する畏怖の感覚や、その原初の輝きを、目撃し、同一化する体験となったのです。


◆体験の後

さて、このセッションの目覚しい効果は、その翌日朝にすぐ現れました。
肉体の深層に埋め込まれていた、硬化した緊張感が忽然と無くなり、膨大な量のエネルギーが解放されていたのでした。
からだが、信じられないくらい、軽くなっていたのでした。
そして、羽毛のように軽く、フワッと身を起こしたのでした。
自分のからだの軽さに、驚いたのでした。

そして、あらためて(逆算的に)過去を振り返ってみて、昨日までそのような膨大なエネルギーの重圧感を抱えて生きていたことに気づいたのでした。

普段、そのような深層の抑圧(重圧)には気づきもしていませんでしたが、膨大な緊張感が無くなってみてはじめて、心身の深層にそのような苦しく圧迫的なプログラムが埋め込まれていたのにあらためて気づいたのでした。
そして、自分がすでに「解放された存在」になってしまったことに、その朝気づいたわけでした。

続き→ ブリージング・セラピー その2 BPM (Basic Perinatal Matrix)

※体験的心理療法や、変性意識状態(ASC)についての総合的な方法論は拙著↓
入門ガイド
『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』
および、よりディープな
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。

↓動画「ブリージング・セラピー(呼吸法)」

↓動画解説 「変性意識状態(ASC)とは何か その可能性と効果の実際」

※多様な変性意識状態についてはコチラ↓動画「ゲシュタルト療法 変性意識 『砂絵Ⅰ: 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』」


体験的心理療法とは はじめに

当スペースで、

「体験的心理療法」と呼んでいるものは、

主に、1960年代に、

米国西海岸を中心に広まった

心理療法のタイプの一群です。

 

当スペースの中心技法である、

ゲシュタルト療法エンカウンター・グループ

ボディワーク・セラピーや、ブリージング・セラピーなどが

代表的なものです。

また、当時の普及のメッカとしては、

エサレン研究所 Esalen Instituteなどが

知られています。

 

エサレン研究所の所長、

マイケル・マーフィーは、

その活動初期に、

エンカウンター・グループを体験し、

これは、「サイケデリック物質と同じくらい、

人を恍惚とさせるものだ」と感じたようです。

そして、これを、

「新しい、アメリカのヨガであり、

個人と宇宙とを結合する道だ」

と思ったようです。

(W・T・アンダーソン 『エスリンとアメリカの覚醒』 誠信書房)

 

そして、実際、

この地から、

心理療法の新しい潮流も、

ひろまっていったのでした。

 

「私は、以前より、開かれ自発的になりました。

自分自身をいっそう自由に表明します。

私は、より同情的、共感的で、忍耐強くなったようです。

自信が強くなりました。

私独自の方向で、宗教的になったと言えます。

私は、家族・友人・同僚と、より誠実な関係になり、

好き嫌いや真実の気持ちを、

よりあからさまに表明します。

自分の無知を認めやすくなりました。

私は以前よりずっと快活です。

また、他人を援助したいと強く思います」

(ロジャーズ『エンカウンター・グループ』畠瀬稔他訳/創元社)

 

エンカウンター・グループ体験者の言葉です。

このような、心のしなやかさや感度の獲得は、

どのような体験的心理療法を体験したとしても、

それが、充分に深められた場合には、

おおよそ、共通している要素です。

 

ゲシュタルト療法エンカウンター・グループは、

実際に表現してみることや、

人間相互のやりとりを通して、

知的な解釈ではない、

深い感覚(感情)的体験を、

直接経験していきます。

 

ボディワーク・セラピーや、

ブリージング(呼吸法)・セラピーは、

身体に直接働きかけ、

そこから出発することで、

知的に乖離しているクライアントの、

存在の深部から、

直接に作用をさせます。

その分、効き方も、

強いもの(強度の体験)になります。

そのことにより、

深部の心理プログラミングを、

書き換えていきます。

 

知的なフィルターのせいで、

袋小路に陥ってしまっている、

現代人の多くにとっては、

めざましい自然治癒を活性化させる、

有効な療法でもあるのです。

 

また、体験的心理療法は、

深部からの心身一元的な領域で、

開放を促すため、

意識の多様な領域を、

開示することにもなります。

 

変性意識状態へのアクセスにおいて、

特に、実践的で、

有効なアプローチとなっています。 

 

筆者自身、実際に、

さまざまなセッションを体験してみて、

そのめざましい効果や、

体験世界のひろがりに、

圧倒されたのでした。

また、自分が自発的に持っていた、

変性意識状態を理解する、

方法論であることを、知ったのでした。

 

 

現代の日本では、

体験的心理療法は、

あまり一般の認知がなく、

場合によっては、

自己啓発セミナーなどと混同されてしまうという、

残念な結果となっています。

 

当スペースでは、

ゲシュタルト療法の他に、

周辺領域にある、

さまざまな体験的心理療法の、

知見や技法も活かして、

心の悩みの解決や、

潜在的力の開発に、

役立てています。

 


※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への

より総合的な方法論については、拙著↓
入門ガイド
および、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。


(スタニスラフ・グロフ博士のインタビュー

http://hive.ntticc.or.jp/contents/interview/grof 

日常生活のクラウニング

 

・自分の好きなことを見つける

 

・自分を受容し、尊重し、楽しむ

 

・他者とより創造的に協力しあう。

 

・寛容な精神を生み出す。

 

・自分のペース、リズム、タイミングを発見する。

 

・自分をもっと効果的に表現する。

 

・深い層の高次の自己に自分を明け渡す。

 

・遊ぶ能力を快復する。

 

・古いパターンを破る。

 

・心の制約から自由になる。

 

・他人とものを尊重する。

 

・現在の瞬間のすみずみに注意を向ける。

 

・あらゆる状況下で、自発的で建設的な行動をする能力を高める。

 

・ストレスをなくす。

 

・自己の内なる能力に自信を持つ。

 

・新しいコミュニケーションの形を実験する。

 

・共感をもちながら自分と他者を笑う。

 

・心を開放する。

 

 

リッキー・リビングストン

(吉福伸逸訳)



※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への

より総合的な方法論については、拙著↓
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および、
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クラウディオ・ナランホによるゲシュタルトの基本姿勢

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クラウディオ・ナランホ(claudio naranjo)博士は、

南米チリ出身の精神科医ですが、

フリッツ・パールズの直弟子であり、

また、スーフィズム(イスラム神秘主義)、

チベット仏教、サイケデリックスの研究家、

グルジェフ系の第四の道の探求者、

現在流布するエニアグラムの、初期の伝承者(構成者)等々、

様々な顔をもつ、興味深い精神の探索者です。

その彼が、ゲシュタルト療法伝播の初期に、

ゲシュタルト療法の基本姿勢について、

簡潔にまとめた文章があります。

「気づきの3つの領域」を意識したものです)

 

時代の中での、

ゲシュタルト療法の位置づけを感じさせる、

禅と実存主義を強調した、

魅力的な条項です。

 

 

①今に生きよ。過去や未来ではなく現在に関心をもて。

 

②ここに生きよ。目の前にないものより、

 目の前に存在するものをとり扱え。

 

③想像することをやめよ。現実を体験せよ。

 

④不必要な考えをやめよ。

 むしろ、直接、味わったり見たりせよ。

 

⑤操作したり、説明したり、正当化したり、

 審判しないで、むしろ表現せよ。

 

⑥快楽と同じように、不快さや苦痛を受け入れよ。

 

⑦自分自身のもの以外のいかなる指図や指示を

 受け入れるな。

 偶像崇拝をしてはならない。

 

⑧あなたの行動、感情、思考については、

 完全に自分で責任をとれ。

 

⑨今のまま、ありのままのあなたであることに徹せよ。

 
 
 



※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への

より総合的な方法論については、拙著↓
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【PART1 Basic】ゲシュタルト療法
ゲシュタルト療法【基礎編】
ゲシュタルト療法【実践・技法編】
ゲシュタルト療法【応用編】
「セッション(ワーク)の実際」

【PART2 Standard】
気づきと変性意識の技法 基礎編
変性意識状態(ASC)とは
「英雄の旅」とは
体験的心理療法
NLP 普及・効果・課題
禅と日本的霊性
野生と自然

【PART3 Advanced】
気づきと変性意識の技法 上級編
変性意識状態(ASC)の活用
願望と創造性の技法
その他のエッセイ

【PART4 当スペース関係】
フリー・ゲシュタルトについて
セッションで得られる効果
なぜ、ゲシュタルトなのか
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心理学的な人格統合

さて、それでは、

ゲシュタルト療法を

続けていくと、

私たちは、

どんなところに

たどりつ着くのでしょうか?

どんな心理状態に

なるのでしょうか?

 

ここでは、

ゲシュタルト療法が導く、

人格統合の姿を、

記してみたいと思います。

 

 

◆玉ねぎの皮むき

 

ゲシュタルト療法では、

「玉ねぎの皮むき」

という言葉があります。

 

ゲシュタルト療法では、

セッション中の、あらゆる場面(局面)が、

欲求(または欲求不満)の表現であり、

気づきの対象となります。

そのため、

それらに刻々に焦点化し、

気づきを深めることで、

心の部分的な統合が得られていくのです。

ひとつ小さな統合が得られると、

次の心の新しい局面が、

現れて来ます。

次は、そこに焦点を当て、

気づきを深めていきます。

 

玉ねぎの皮を剥くように、

次々に、

未完了の心理部分が、

統合されていくことになります。

 

この譬えは、

もっと、大局的にも、

大きくも敷衍することが可能です。

人は、

「やり残した仕事」

「未完了のゲシュタルト」を、

沢山持っているので、

ワークによって、

それをどんどん完了させていくのです。

 

つまり、

人格の中に堆積した、

未完了のゲシュタルトを、

未完了の経験を、

玉ねぎの皮のように、

どんどんと剥いていくのです。

 

そして、

未完了の体験で覆われた、

自己の皮を剥き、

中心にある、とらわれのない、

本来の自己(オーセンティック・セルフ)を、

表出できる状態を、

目指すのです。

 

実際、

ゲシュタルト療法のセッションを、

長く続けていくと、

未完了の体験が、

次々と完了していき、

大物の「やり残した仕事」が、

おおよそは、

無くなってしまう時期が来ます。

 

ゲシュタルト療法では、

未完了の体験がないと、

未完のゲシュタルトに妨げられることなく、

「今ここを、充分に体験できるようになる」

といいます。

つまり、自己の歪みに曇らされることなく、物事を、直接的に、

見られるようになるというわけです。

 

また、欲求行動についても、

自由で、速やかな表出が、

時々に、できるようになります。

 

私たちは、

囚われることの無い、

エネルギーに満ちた、

「自分自身」を、

充分に体験できるようになるのです。

 

ここが、

ひとまず目指すゴールです。

 

しかし、

未完了のゲシュタルトについていうなら、

未完了のゲシュタルト自体が、

完全になくなるということも、

ないのです。

人生は、継続的な創造過程であり、

生きて、新しいゲシュタルトを形成している限り、

未完了のゲシュタルトは、

何かしら生み出されるからです。

それらは、自分の人生の創造的要素として、

考えていけばいいのです。

 

 

◆人格の統合

 

ゲシュタルト療法では、

「人格の統合」という言葉で、

そのゴールを指しますが、

筆者の考える「統合」とは、

ただ、単一の自我システムに、

回収されることではありません。
 

私たちの内部ある、

多様な自我の創造性が、

互いに阻害することなく、

協働的な形で働くこと、

それが、筆者が実感し、観察してきた、、

人格的統合の姿です。

 

 

 

異質で個性的な自我が、

生き生きと相互に活きている、

そのような、響きあう存在として在る、

極彩色の、創造的なあり様です。

 

そして、さらには、

自己内の多様な自我と響きあうように、

同じように、他者に対しても、

その創造性を活かすように、

響きあう存在として、

共に在ることということです。

 

他者との関係性においても、

統合過程が進むのです。

そのようなあり様を進めていくのが、

この心理的統合の向かう先なのです。

 

 



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複数の自我(私)について―心のグループ活動

 

さて、

ゲシュタルト療法のワーク、

実践経験を積んでいくと、

ある奇妙な事柄を

理解(実感)していきます。

 

ゲシュタルト療法の技法では、

有名な、

エンプティ・チェア(空の椅子)の技法

というものがあります。

 

さまざまな使用場面がありますが、

代表的な使い方に、

セッション(ワーク)の中で、

クライアントの中から出てきた(見出した)

複数の感情や思考を、

それぞれ切り分け、取り出して、

それぞれの、エンプティ・チェア(空の椅子)に、

置いていくというものがあります。

 

そして、

クライアントに、

実際に、その各椅子に座ってもらい、

それぞれの感情そのものに

成りきってもらいもらい、

それを表現してもらうものです。

 

さて、

筆者も最初、

実際にそれらを経験をしてみるまでは、

はたで見ていて、

そんなことをやって、

本当に効果があるのかと疑問に思いましたが、

実際にやってみると、

驚いたことに、

それぞれの空の椅子に座るごとに

それぞれの、

「生きた感情・感覚・意欲・記憶の有機的なセット」、

つまりは、

「自我状態 ego stateそのものが、

自分の内側から忽然と、

出現してくるのでした。

 

そのような、実体験を、

数多く繰り返して、

理解(痛感)できたのは、

私たちの自我とは、

「複数の存在である」

という事実でした。

 

私たちの自我の単一性とは、

意識面での表象機能であり、

その内実をつくる、

「自我そのもの」は、

その下方で、

次々と、入れ替わっているということでした。

 

精神分析や交流分析(TA)などでも、

心の機能の分化や、

自我状態 ego stateといって、

私たちの内部にある自我状態を区別しますが、

これは、単なる機能ではなく、

本当に、そのような自我状態が、

「人格的として」存在し、生きられている、

ということなのでした。

 

そしてまた、実際のところ、

この複数の自我は、

三つ(三区分)に留まるものではなく、

さまざまな状況や経緯により、

数限りない自我を創り出している、

ということなのでした。

 

つまり、心は、

「グループ活動」

をしている存在であるのです

 

………

 

さて実は、

私たちは、日常生活でも、

普段からこの事態に遭遇しています。

 

ある時、何かを決断して、

「これからは、絶対○をやるぞ!

「もう、こんなは絶対にしない!

などと、あれほど強く決断したのに、

翌日には、ケロッと忘れてしまいます。

 

しかし、

それは、忘れたのではなく、

違う自我()だから、

自分の経験(決意)ではないのです。

記憶はあっても、

その自我にとっては、

自分の経験ではないため、

感情的な動機付けがないのです。

 

上に図にしましたが、

「自我A」があることを、強く決めても、

いざ実行するときは、

別の「自我C」になっており、

なんとも、気持ちが乗らないということに

なっているというのは、

よくあることです。

 

図にあるように、

「自我は複数」の存在です。

「意識」が、都度都度、

各自我に同一化することで、

「私」の、

見せかけの同一性や連続性が、

保たれているのです。

 

そして、「自我」とは、

一般のイメージと違って、

必ずしも「意識」ではなく、

大部分が、

「無意識」の領域にある、

ということです。 

「意識」に同一化されて、

各自我は、

はじめて「私」となりますが、

大部分を無意識の状態として、

棲息しているということです。

 

ゲシュタルト療法では、

技法的には、

エンプティ・チェア(空の椅子)の技法などを使い、

無意識にある各自我を、

意識の下に取り出し、

自我間の対話や、

情報の交流を促していきます。

そのことにより、、

各自我間の葛藤や分裂を、

統合していくこととなります。

 

(※1)

ちなみに、原理面を、

補足説明しますと、

上記のエンプティ・チェア(空の椅子)の技法で、

それぞれの椅子に座ることによって、

それぞれの自我状態が、出現してくるというのは、

各椅子と、各自我状態との間に、

催眠療法でいう、

「アンカリング」が施されていて、

ヒモづけられているためです。

(→「用語集」)

 

(※2)

「複数の自我」という用語は、

当スペースが便宜的に使っている言葉で、

ゲシュタルト療法の、

教科書的用語ではないので、

その点、ご留意ください。




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フリー・ゲシュタルト・ワークスについて

とらわれなくただ楽に自由に生きる在り方… 悟り的な、ただありのままに澄みきった在り方… トランスパーソナル(超個的/超越的)に、多層的に開放された在り方…

この人生には、さまざまな素晴らしい自己実現、自己超越のかたちがあります

当スペースは、進化型のゲシュタルト療法と変性意識状態(ASC)の習得を通して、それらを実現するサポートを行なっています



【内容の目次】

  1. はじめに
  2. 当スペースの3つのポイント
  3. 次のような方にお役立ちします
  4. 3つのスキルが導くもの
    1.心理的な統合感、変容と力の増大
    2.変性意識状態(潜在意識)に関するスキル
    3.創造力(心の流動化と組織化)増大
  5. 埋もれていた才能や潜在能力の発掘
  6. フリー・ゲシュタルト・ワークスで得られるもの
  7. フリー・ゲシュタルト・ワークスの特徴

はじめに

当スペースは、 ゲシュタルト療法変性意識状態(ASC)を使って、潜在能力を解放していくさまざまなスキルをご提供しています。それらのスキルを通して―

・人生で願っている目標や目的の達成
・望んだ未来や状態の獲得
・抜きんでたアウトプット(成果)の達成
・日常での卓越したパフォーマンスの発揮
・まわりや他者への影響力を増大
・自信や意欲、自己肯定感の向上
・人間関係の悩みや心の葛藤解決
・能力と独創性(天才性)の開花
・アウェアネス(気づき)とマインドフルネスの向上
・意識拡張と意識の特殊な使い方の習得
・自己実現 self-actualization 至高体験 peak-experience の具現化

が得られる専門スクールとなっています。
 ご自身の変容を体験していただきながら、さまざまなスキルを得ていただけるのが当スペースの特徴となっています。そのための、潜在能力活用&創造性開発のマインド・コンサルティング・スペース(セラピー&カウンセリング・スペース)です。

当スペースでは、
①潜在意識とつながり、活用できる意識状態である変性意識状態(ASC)の利用と、
②心を変容させる技法である「心理療法(ゲシュタルト療法トランスパーソナル心理学)」の利用が主な方法論となっています。
(①②は技法的・実践的には一体のものです)

 そのような観点から、人間の本来の「根っこにある能力(基盤的意識)」を拡張していくのが当スペースの方法論です。このような取り組みを継続的に行なっていくことで、私たちの心の能力というものはまったく新しい自由の世界(次元)に入り込んでいくことになります。その取り組みのうちに、いつしか魔法のように変容した自己を見出すことになっていくのです。
 その事態は、あたかも海の底から浮上していって、海面に顔を出すような体験と似ています。
 当たり前だと思っていた重いまとわりと苦労をフッと抜けて、突然、どこまでも澄みきった青空のひろがり出会ってしまうのです。
 そのとき私たちは、自分がまったく〈新しい自由の次元〉にいることに気づくことになるのです。私たちのアウトプット(成果)もまったく質を変えたものになっていくことになるのです。

 人生が、飛躍的に新しい領域に入っているのです。それが当スペースが招待する流れる虹のマインドフルネスの世界なのです。ぜひ、実際に、そのような驚異にみちた世界を体験してみて下さい。


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コチラ

▼さまざまなスキルが習得できます。


▼心の幅広い領域があつかえます。

▼進化型ゲシュタルト療法+変性意識で、心を変容させるスキルが習得できます

▼進化型のゲシュタルト療法で、心の基礎的なパワーがガッツリ育ちます。自己肯定感が高まります。

▼生涯役に立つ、相手(他者)に価値を生み出すスキルが身に付きます


▼最終的に、私たちの内に、青空のように開かれた超越的な領域ができてきます。〈青空の通り道〉ができてきます。

※ウィルバーの「意識のスペクトル」モデルに付記


▼意識や心身が、拡張した感覚が得られます。



当スペースの3つのポイント

当スペース方法論的は、3つのアプローチ手法を軸に持っています。

・ゲシュタルト療法(心理療法)
・変性意識状態(ASC)の活用

・コーチング的な方向づけ

 この3つの要素を有機的に統合することで、効果を最大化させる最適なセッションが可能となってます。この統合によって、心理面での変容と統合(自由、癒し)、意識拡張、創造性開発、優れたアウトプット(成果)による人生の目標達成も可能となってくるのです。それは、知覚や意識が拡張されたトランスパーソナル的要素までを含んだ目覚ましい意識状態であります。そのような新しい色鮮やかな人生をぜひ体験してみていただければと思います。



次のような方にお役立ちします

人生で具現化したい目標(願望・夢)がある方
・人間を変える普遍的な方法論(スキル)を手に入れたい方
・自分の才能・能力をより開花させたいと思われている方
・独創的なアウトプット(成果)を出したいと思われている方
・仕事の能力をもっと高めたいと思われている方
・自分の限界を超えたい、突破したいと思われている方
・自分には、もっと才能があるはずだ、と感じられている方
・もっと自信や確信を持ちたい、と思われている方
・なかなか行動を起こせないと、感じられている方
・自分をもっと変えていきたい、自己変革したいと思われている方

・自分には、才能やスキルがないと思われている方
・今のまま(仕事、会社等)では、将来に不安がある方
・解決したい心の悩み(課題)がある方
・人間関係の苦しみをなくしたい、苦手な人にうまく対処したいと思われている方
・自己肯定感を高めたい、もっと自分に自信を持ちたいと思われている方
・決断したことが実行できない、先のばしにしてしまうと感じられている方
・生きづらさを、感じられている方もっとエネルギッシュに生きたい、と感じられている方

・自分や宇宙の中の、未知の神秘的状態を探求したいと思われている方

このような気持ちを持っている方は、当スペースで人生を変えていく方法論を入手いただけるでしょう。そして、ご自分の大きな潜在能力に出会うとともに、新しい心身の能力と望むような変化を獲得していっていただけるでしょう。





◆3つのスキルが導くもの

当スペースでは、ゲシュタルト療法、変性意識、コーチングという3つのスキルと対応した能力、
・心の変容と統合 〔←ゲシュタルト療法〕
・心の流動化 〔←変性意識状態/潜在意識の活用〕
・心の方向づけ・組織化 〔←コーチング的アプローチ〕
が得られていきます。

 以下では、それらが育つことで、よりパワフルになる心の原理についてご説明したいと思います。まず、核となるのは、ゲシュタルト療法的なスキルです。それは、心の基礎力全般を高めるスキルとなります。

1.心理的な変容・統合・エネルギーの増大

 ゲシュタルト療法は心理療法ですので、セッション学習を通して、心理的制限や苦痛の消滅、心理的なパワーの増大が起こっていきます。その取り組みによって、私たちを制限し妨害する心の阻害要因がとり除かれ、心の能動的な力が育っていきます。心のストッパーやブレーキがなくなっていきます。

 その結果、(普段は気づいていなかった)バラバラになって葛藤していた感情や欲求、自我状態のあいだに心理的統合(融合)ということが起こってきます。心がまとまりを増し、方向づけられたエネルギーと意欲が生き生きと溢れてくることになります。パワーが高まります。

 深いレベルから豊かな感情の力が湧いてくることになります。生きる意欲と自己肯定感をつくり出す、力強いジェット・エンジンのような心の速度が高まってくるのです。私たちは「本来の自分」「本来の自分自身のあり様 Being 」として、生き生きと楽に生きられるようになるのです。

 そうなると、以前は、なかなか気の進まなかった事柄に対しても、(なにも気にならずに)すばやく、たやすく行動ができるようになるのです。力の増大した感覚と妨げ(妨害)のない感覚が高まり、行動に対するハードルが無くなっていることに気づきます。振り返ると、いつの間にか、新しいことにやすやすとチャレンジしている自分自身を見出すことになるのです。人生の風景が明るく一変していたのです。 

2.変性意識状態(潜在意識)に関するスキル

 セッションを通して、クライアントの方は、ご自身の心の領域を探索する能力が開発されていきます。そこにおいて、変性意識状態(ASC)という意識の変異した状態に入りこむスキルが得られていくこととなります。変性意識状態(ASC)とは簡単にいうと、日常意識と潜在意識とが融合した状態です。その変性意識を操作するスキルが感覚的に得られてくるのです。

 その結果、従来の日常意識のレベルではあまりあつかうことのできなかった、自分の潜在意識とより密接な交流を持てるようになるのです。自分の潜在能力をより身近なものとして活用できるようになっていくのです。これは、人生の中で創造力を発揮するにあたっての決定的なスキルとなります。自分の底の鉱脈から自在に宝物を取り出す能力を手に入れたということなのです。

3.創造力(心の流動化と組織化)の増大

 ところで、創造力や才能とは何でしょうか?
 その仕組みや原理はどうなっているのでしょうか?
普段、私たちは、そのことをよく突き詰めて考えないで、「自分には才能がない」「自分には創造力がない」などと勝手に言ったりします。しかし、創造性や才能がない人などは存在しないのです。
 実際のところは、創造性や才能をうまく引き出さないようにするリミッター(心理的な制限的な信念・感情・考え・ブロック)が沢山存在しているだけなのです。
 では、そもそも、創造性とは何でしょうか?
 創造性の原理は、理論的にはよく知られているように、結論的には「単なる組み合わせ」です。
 「拡散と収束」によって「多様な素材を斬新に組み合わせる力」というだけのことです。
 独創性とは、組み合わせの中に、意外で斬新さ、新しい価値と意味、論理性をつくり出し、アウトプット(物体)を具現化することことです。
 そのため、創造性には、
①「斬新な素材そのものを膨大に生みだす(産出する)こと→拡散作用
②「その素材の間に、ある見えないつながりを見出し、斬新に組み合わせる→収束作用、組織化
の両極性(対極性)が必要となるのです。

「拡散的思考」と「収束的思考」の統合が創造性です。心を開いたり閉じたり、解放したり組織化させたりすることが創造性です。
 ということは、セラピーで心理的統合・変容が起こるときと、原理的には同じなのです。

 ですので、創造性開発のために心理療法が役に立つというのが、当スペースの基本的な考えであるのです。とりわけ、自我状態のダイナミックな流動と統合の作用を持つゲシュタルト療法が最適であるというのがスペースの観点なのです。

 たとえば、実際のところで、ビジネスの場面でアイディア出しのために、「ブレイン・ストーミング(ブレスト)」などを行なった方もいられると思います。これは拡散的思考によって、素材を膨大に出すための方法論です。しかし、実際やってみると、ブレイン・ストーミングなども望むほど上手くいかなかったのではないでしょうか?
 というのも(その理由は)、そもそも私たちの心が、既存の知覚イメージ、旧弊な価値観や信念体系、心のブロックにより硬化してしまっており、自由な発想(連想)が流れにくくなっているからです。また、まわりの他者に迎合する抑圧的なシステムが内部に満ちてしまっているからです。
 つまりは、私たちの内に既存のレールの上を自動的に走るプログラムができてしまっているからです。新しい発想を否定してくる過去の体験や否定的プログラムが染み込んでしまっているからです。実際のところ、創造力のためには一番必要なのは、それら既存体験の固定化した記憶や硬化した感性を噴き飛ばし、それを溶かしていくことなのです。極端な話をすれば、1960年代ならサイケデリック物質(幻覚剤)などでも使ったかもしれません。実際、アップルの故スティーブ・ジョブズは、自身のLSD体験を人生最大の出来事ととして自伝で述懐しています。

 さて、そのような心と思考を解放する方法論として、当スペースが推奨して使っているのが、心理療法(および変性意識状態)のアプローチなわけです。
 その働きかけの結果として、心の中の、既存体験や信念体系の硬化が溶けて、知覚や意識における自由度、流動化(拡散、解放)組織化(収束、集中)の能力が高まっていくことになるのです。
 この能力の高まりとして、必然的に創造的能力の増大が起こってくるのです。つまりは、①によるイメージ・霊感・情報量の流出と、②による結合力・構成力です。この二つの両極的・対極的バランスにより、より高いレベルの独創性とアウトプットが生み出されてくることになるわけです。

◆埋もれていた才能や潜在能力の発掘

 また、このような取り組みを行なう過程(プロセス)で、今まで自分ではあまり意識されていなかった、ご自身のさまざまな「才能」「個性」について気づかれていくことにもなります。
 多くの人は、「自分に才能などない」と思い込んでいます。実は、その思い込み(否定的信念)こそが、才能を発揮させないようにしている最大の要因なのです。
 当スペースでは、意識と感覚を流動化させるプロセスを通じて、クライアントの方が、既存体験や既成概念を乗り越えて、ご自身の豊かな才能を出していけることになっているのです。


変性意識状態(ASC)と心理療法によって創造力が高まります


当スペースで得られるもの

以上のような取り組みの結果、当スペースでセッションを続けていくと次のような心理状態が手に入ってきます。

・生きることが楽になり、楽しみが増える。
・苦痛や苦しみの感情が減る。
・セルフ・イメージが上がる。
・自信と自己肯定感が高まる。
・自分の中の感情的な雑音(ノイズ)が無くなる。
・まわり(他者)に感じていたわずらわしい事柄が気にならなくなる。
・自分の能力(底力)に信頼感が生まれる。
・新しい才能が予感され発掘される。
・心に余裕ができる。
・不要なこだわりがなくなる。
・内側の感情がなめらかに流れるようになる。
・過去の不快な出来事が気にならなくなり、むしろ肯定できるようになる。
・肉体がしなやかになり、からだが軽くなる。
・肉体がエネルギーを増す。
・高速で動けるようになる。
・存在に〈中心の感覚〉が生まれる。
・肚が据わる。
・自分がまとまりを持ち、力を組織化し方向づけられるようになる。

・「今ここに」生きている感じがする。
・「今ここに」泰然と安らっている感じがする。
・集中力や瞬時に焦点化する力が増す。

・自分の才能の再編集・再構成がなされる。
・より自己一致congruenceする。
・自分の気持ちをより素直に表現できるようになる。
・他者の心とじかにコンタクトでき、交われるようになる。
・より共感的になる。
・知覚力が拡大し、五感や六感が豊かになる。
・意識が拡大・拡張する。
・超越的な感覚が生まれる。

・未知の微細な情報をわかるようになる。
・快(快楽)をより強く感じるようになる。
・フロー体験が生まれやすくなる。
・行動を起こす際のハードルが低くなる。
・瞬時に行動できるようになる。
・並外れた積極性が出る。
・貫通するようなやり抜く力がつく。
・目標(目的)を達成しやすくなる。
・ストレス耐性ができる。
・行動そのものが速度感を増す。
・冒険的なことができるようになる。
・遊び心やユーモアが増す。
・感受性が増し、自然や宇宙が美しく感じられる。
・想像やイメージが豊かになり、発想力が増す。
・愛の力が増し、開花する。
・変性意識状態(ASC)に容易に入れるようになる。
・自分の夢のメッセージが理解できるようになる。
・神秘的な出来事や体験に会いやすくなる。
・飛躍的なアイディアが出て来る。
・的確な表現力が増す。
・斬新で独創的なアウトプットが出せるようになる。
・「自分という存在」を相対化し、またその味わいがより深くなる。
・生きること自体が価値を持ち、楽しくなる。
・深い感情を生きられるようになる。
・直観力が鋭くなる。
・心が純粋さを増す。
・濃密に生きている実感を得られる。

ぜひ、このような内的状態や生きる力の充実を実感していってください。人生を変えていくさまざまな力を獲得していただけます


お客さまの声より

ミラクルな体験でした。予測だにしなかったこと。
まさに welcome to the new world でした!

(…)ワークを体験したことで、なにかこの世界に対しての核心のようなものを得ることができたと思いました。愛の雲に明晰さという光のスペクトルが限りなく広がっていく、まるで最後には荒野からその上空の雲海に舞い上がったような体験でした。これは自分にとって世界への確信的な自覚でもありました。まさに新世界。この意識経験は、世界に対しての絶対に信頼できる体験というか、これまでのそして今後の自分の人生のクサビというか、転換点になるような体験でした。

O・Hさん 男性40代

◆当フリー・ゲシュタルト・ワークスの特徴

 進化型ゲシュタルト療法 × 変性意識状態 →心理変容、創造性開発、意識拡張

 他団体と較べた場合の、当スペースの進化型ゲシュタルト療法の特徴は、単なるカウンセリング的な弛緩作用だけでなく、クライアントの方のより肯定的な自己実現、変容体験、意識拡張、創造性開発の技法として方法論を構築している点です。

 また、理論・原理・技術面でのきっちりとした方法論が存在していることです。世間によくあるカウンセリング的な曖昧な理解(ちなみに古典的なゲシュタルト療法の理論も相当曖昧なものです)で終わらないようにしている点です。さまざまな周辺の文化的知見を総合して、方法論的に再構築している点です。そのため、クライアントの方のその後の実際的使用が、理解をともなう実践的なものとなっている点です。

 また、ケン・ウィルバー的なトランスパーソナル心理学までも射程に含んだ、ゲシュタルト療法だといえる点です。クライアントの方自身が、セッション中に、そのような豊かで超越的な意識拡張的体験に入っていくことをサポートできる点です(これは筆者がもつ実体験からできる点でもあります)。

 そのような意味合いにおいて見ると、現在、日本で行なわれているゲシュタルト療法の多くは、カウンセリングの亜流的な形態となっています。過去の出来事の清算や、未完了の体験の完了といった古典的な心理カウンセリングのレベルに終始しているともいえます。
 それは、心理的苦痛・不調というマイナス・レベル(-レベル)の要素を、ゼロ・レベル(0レベル)にまで戻そうとする作業です。しかしながら、そのような見立てでは「マイナスからゼロ・レベル(-→0)」へ持ち直すことさえ満足にはできないのです。
 喩えていうと、ボールを投げて、高さ100mの地点に届かすには、高さ120mの地点に届かすくらいのエネルギー(余裕あるパワー)が実際は必要なわけです。最初から100m先を目指して投げても届きません。心も一緒です。最初からゼロ地点までの回復をいっぱいいっぱいで目指すエネルギーでは、ゼロ地点(100m)にさえ回復させることはできないのです。見立ての時点で、かえって、人間の持つ無際限な潜在能力に制限的・抑圧的な影響を与えてしまうことにもなるのです。

 また、ネガティブ(否定的・消極的)なものばかりに焦点化していても、それは本当の癒しにはならないのです。また、そのような限定的なアプローチは、長くやっているとしばしば、その場での「緩和・弛緩・カタルシス」以上の効果をもたらさないということにもなるのです。「全体的な構造」の変容を生み出さないからです。これは、古典的なゲシュタルト療法にかぎらず、多くの近代主義的な心理療法が抱えている問題でもあります。それが「効かない心理療法」をつくっている要因ともいえます。

 一方、当スペースでは、ゼロ・レベルまでの健康回復ではなく、人間の基底にある自己超越性や、本来拡張されている基盤的意識というものを中心に、その実現を考えています。なぜなら、それが私たちの存在の本性(潜在能力)であり、実際的にも大きな変容と効果を生み出すポイントでもあるからです。それはいわゆるトランスパーソナル的(超個的)な体験領域と関わる要素ですが、単なる理論(理想像)ではなく、実践的なセッションの中で確認された事実として、当スペースでは位置づけられているのです。それらは過去の多数のセッションで確認された事柄であるとともに、筆者自身の実際の変容体験から裏づけられたことでもあるのです。その点が、当スペースが、他に較べて効果を生み出しやすいセッション・スペースとなっている理由でもあるのです。そのため、他のゲシュタルト療法の団体で限界を感じた方にもご利用いただける形となっているのです。

 以上、さまざまな点が、かぎりない能力開発・創造性開発として、ゲシュタルト療法&変性意識状態(ASC)を方法論としてご提供している当スペースの特徴となります。
 ぜひ一度、お試しいただき、人生の新しい可能性を実体験してみていただければと思います。




セッション内容、料金等については
「メニュー/コース/料金」

効果と成果については
セッションで得られる効果と成果

実際に行なうセッションのイメージについては以下をご参考下さい。
「セッション(ワーク)の実際」

ぜひ、お気軽にお問い合わせ下さい。
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【ブックガイド】

ゲシュタルト療法については基礎から実践までをまとめた解説、拙著
『ゲシュタルト療法 自由と創造のための変容技法』
をご覧ください。

気づきや変容、変性意識状態(ASC)を含むより総合的な方法論については、
拙著
『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』

および、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。


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使命 Mission
フリー・ゲシュタルト・ワークスは
変性意識やゲシュタルト療法をはじめとした、
遊戯的、表現的、療法的な、変容と超越の技法を通じて、
個人が、多次元的な意識、本来的なヴィジョンや愛情、尽きない創造力を、
自由に、探求的に、自然に、十全に、
生きられるようになることを、目的としています。

       


ゲシュタルト療法とは はじめに


ゲシュタルト療法 gestalt therapy は、元精神分析家のフリッツ・パールズ Fritz Perls らによって創始された心理療法の一流派です。主に1960年代後半、パールズが晩年をすごした米国西海岸のエサレン研究所を中心に世間一般には広まりました。
1960年代の当時、(晩年のカール・ロジャーズが熱中した)グループ・セラピーであるエンカウンター・グループ encounter group などとともに「自己成長・自己発見のための新しい心理療法」として、ゲシュタルト療法は注目を集めたのでした。
ゲシュタルト療法そのものは、すでに1950年代に東海岸で旗揚げされていましたが、単なる風変わりな心理療法として、理解も注目もされていませんでした。それが時代とシンクロ(共振)する形で、1960年代に突然、エサレン研究所で注目をあびたのでした。

ところで、エサレン研究所は、ワークショップ・センターのようなものであり、特に医療機関でもアカデミックな機関でもありません。というのも当時は、治療のために心理療法を受けるのではなく、自分の心の解放・能力の開発・自己成長、また潜在能力の可能性を探るために、多くの人々が新しいタイプの心理療法(体験的心理療法)を試してみたのでした。そのような状況だからこそ、大胆な新しい実験がさまざまに行なえたという側面もあります。
また、日本では一般的ではありませんが、心理療法(心理学)のテクニックを、能力開発や心のさらなる解放に使うというのは、現在でもアメリカや先進国などではごく一般的な現象(使用法)であり、そ
のような環境の中でさまざまな心理療法が流行してきたのでした。必ずしも治療のために、心理療法を受けるということではないのです。ゲシュタルト療法の影響を受けたNLP(神経言語プログラミング)などもそのような状況の中で誕生したものでした。
一方、日本では、心の自由や健康、自己実現のための心理療法の利用という面が、とても遅れている現状があり、とても残念(悲惨?)な結果となっています。これは大変もったいない状況といえます。適切な心理療法メソッドの利用で、人生は簡単に飛躍的に変容させることができるからです。

「私は、以前より、開かれ自発的になりました。 自分自身をいっそう自由に表明します。 私は、より同情的、共感的で、忍耐強くなったようです。 自信が強くなりました。 私独自の方向で、宗教的になったと言えます。 私は、家族・友人・同僚と、より誠実な関係になり、 好き嫌いや真実の気持ちを、 よりあからさまに表明します。 自分の無知を認めやすくなりました。 私は以前よりずっと快活です。 また、他人を援助したいと強く思います」(ロジャーズ『エンカウンター・グループ』畠瀬稔他訳、創元社)

これは、エンカウンター・グループというグループ・セラピー体験者の言葉ですが、このような心のしなやかさや感度の獲得は、体験的心理療法のセッションを深めて、心理的な統合を達成した場合のおおよその共通した要素といえます。ゲシュタルト療法においても、同様の心理的統合が達成されていきます。

◆ゲシュタルト療法の特徴―構成要素

ゲシュタルト療法は、元精神分析家のフリッツ・パールズらによって創られました。そのため、パールズが影響受けた要素を理解することで、ゲシュタルト療法の特徴を理解することができます。

フロイトの精神分析 (深層心理学) →「無意識」「潜在意識」の存在の重視
  ライヒの精神分析 (筋肉の鎧) →心身一元論的(ボディワーク的)なアプローチへの理解
ゲシュタルト心理学 (知覚の統合機能/全体論的見方) →「体験の統合性・全体性(ホリスティック)」の重視
③その他の「姿勢」など
 ハイデガーの実存主義 (実存〔世界内存在〕的な人間のあり様) →責任 responsibility の重視=反応する能力 response-ability の重視

  (存在と世界をありのままに体験する) →気づき awareness の機能の重視

精神分析への批判が、パールズがゲシュタルト療法を創った大きな原動力のひとつですが、その前提として精神分析からの影響があります。精神分析の重要な知見は、人間が「無意識の衝動」に突き動かされている存在であるというです。当然、ゲシュタルト療法にもその視点が前提としてあります。
次に、パールズの教育分析家であったヴィルヘルム・ライヒの精神分析の影響があります。それは、「心身一元論的」なものの見方です。ライヒは、クライアントの「肉体」に心の症状が現れていることを最初に見抜いた天才でした。彼の洞察から、後のさまざまなボディワーク・セラピーが生まれることになりました。この心身一元論的な視点が、ゲシュタルト療法にもあります。心とからだは一つであり、同じテーマが心にもからだにも同様に現れるという視点です。ここからゲシュタルト療法の興味深い介入技法がさまざまに生まれました。

ゲシュタルト心理学は、その名称にもとられた「ゲシュタルト」の概念の元になった認知心理学です。ゲシュタルト心理学が唱える、人間の認知構造(統合的・全体論的視点)は、ゲシュタルト療法の中核的な要素となっています。

実存主義やも、ゲシュタルト療法の「姿勢」に強い影響を持ちました。パールズ自身は、芸術家志望の側面があり(晩年の自伝によく現れていますが)、若い頃に交流したボヘミアンたちの風情や考え方にとても強い影響を受けています。この側面が、ゲシュタルト療法が多くの生真面目で退屈な心理療法との違い生み出す大きな要素ともなっています。
ちまたで有名になった「ゲシュタルトの祈り」などは、ゲシュタルト流の実存主義の表明といえるものです。
また、パールズは、世界旅行の中で京都に寄って参禅体験もしています。自伝で回顧していますが、その体験は、彼がセラピーの探求上えられた結論の確証としての体験であったようです。禅そのものへの評価は若干批判的なもの(疑念をもったもの)でもあります。
また、このような姿勢は、直弟子のクラウディオ・ナランホ claudio naranjo が書いた「(ゲシュタルト療法の)基本姿勢」などにもその影響を強くとどめています。

このような構成要素が、ゲシュタルト療法の特徴となり、他にないユニークで実践的な心理療法となったのでした。
結果として、すばやく効果を出す劇的な方法論となったのでした。

◆気づき awareness の力 マインドフルネスの効力

ところで、ゲシュタルト療法では、感じることや表現することと同時に、「気づき awarenessの能力」というものをとても重視します。そこに、心理的な変化を生み出す飛躍的な力を見ているからです。

「気づき」とは日常的な言葉であるため、この言葉が意味している本当の意味が分かりづらくなっていますが、日本でも最近「マインドフルネス」という言葉のひろまりとともに、この気づき awareness の能力の本当の意味や重要性が少しずつ知られるようになってきました。

パールズは語っています。

「『気づく』ことは、クライエントに自分は感じることができるのだ、動くことができるのだ、考えることができるのだということを自覚させることになる。『気づく』ということは、知的で意識的なことではない。言葉や記憶による『~であった』という状態から、まさに今しつつある経験へのシフトである。『気づく』ことは意識に何かを投じてくれる」「『気づき』は常に、現在に起こるものであり、行動への可能性をひらくものである。決まりきったことや習慣は学習された機能であり、それを変えるには常に新しい気づきが与えられることが必要である。何かを変えるには別の方法や考え、ふるまいの可能性がなければ変えようということすら考えられない。『気づき』がなければ新しい選択の可能性すら思い付かない」(パールズ『ゲシュタルト療法』倉戸ヨシヤ訳、ナカニシヤ出版)

「今ここの気づき」のなかに、変化の因子が潜んでいるのです。もし、心の何かが変化するとしたら、 それは 「今ここの気づき」 を通して起こってくるのです。セッションの中では、このような「今ここでの気づき」を利用して、さまざまな取り組みを行なっていきます。

クライアントの方は、セッションの中では、その瞬間の気づきで得たことをもとに、実際に新しい自己表現を試してみたりします。そして、そのことで「自分が新しい行動をとれること」「自分が新しい感情を味わい、表現できること」をまざまざと実感していくことになるのです。

子どもの頃のように、自分が制限されていない、可能性に満ちた存在であることを実感していくことになるのです。そして、そのようなセッションを重ねることで、クライアントの方の中に、確実な変化や力が蓄積されていくことになるです。

◆ゲシュタルト療法の可能性 心理療法を超えて

さて、ゲシュタルト療法が広まった当時は、カウンター・カルチャー(対抗文化)的な思潮の盛んな時代でありました。のちにアップルをつくる若きスティーブ・ジョブズが、サンフランシスコ禅センターなどに熱心に通ったような時代です。

そのような時代の雰囲気の中で、ゲシュタルト療法のもっている禅的で風変わりで直截的なスタイルが、そのめざましい治癒効果とあいまって注目を浴びたのでした。
しかし、時代の流行も去って、ゲシュタルト療法もさまざまな効果検証を経ながら、時代とともにそのスタイルやアプローチ方法をより洗練させてきました。時代によっても、個人の療法家によっても、ゲシュタルト療法のスタイルやアプローチは多様です。人によってのスタイルの違いにより「とても同じゲシュタルト療法とは思えない」と言われることもあります。

ただ、ゲシュタルト療法自体の持っているエッセンスは、今も変わらずに、その可能性と有効性を秘めているといえるのです。パールズ自身は、かつて自分のことを「ゲシュタルト療法の創始者ではなく、再発見者にすぎない」と言いました。
そのココロは、ゲシュタルト療法の「原理」自体は、近代的な心理学などよりもずっと普遍的なものであり、人類の歴史文化の中で、いたるところに存在していた(している)普遍的な気づきと表現の技法であるという意味合いなのです。

たとえば、ユング心理学の流れを汲むプロセスワーク(プロセス指向心理学)の創始者アーノルド・ミンデルは指摘します。

「現代のゲシュタルト療法の創始者であるフリッツ・パールズは、先住文化のシャーマンがいれば間違いなく仲間として歓迎されたであろう。パールズは、自己への気づきを促すために、夢人物(ドリーム・フィギュア)や身体経験との同一化ならびに脱同一化法を用いた。そして、モレノの「サイコドラマ」から、夢見手が自分や他者を登場人物にすることによって夢の内容を実演化する方法を借用している」
(ミンデル『ドリームボディ』藤見幸雄監訳、誠信書房)

当スペースでは、そのような普遍性と特徴をもつゲシュタルト療法を使って、自己実現や能力開発、意欲・自信の回復や自己肯定感の向上、人間関係の改善や心の癒しなどさまざまな心理的サポートを行なっています。

特に、ゲシュタルト療法は上記の引用のように、それが元来含み持っている普遍的な特性(シャーマニズム的な特性)によって、心理療法にとどまるものではない人間意識の拡張や創造力の開発に他にない劇的で目覚ましい効果を生み出すものでもあります。そのため、その領域でご提供できるものも多岐に渡っているのです。

↓【ゲシュタルト療法の各項目解説】

【ブックガイド】

ゲシュタルト療法については基礎から実践までをまとめた拙著
『ゲシュタルト療法 自由と創造のための変容技法』
をご覧下さい。


※ゲシュタルト療法の効果は

 →「セッションで得られる効果」
※実際のセッションのイメージは
 →「セッション(ワーク)の実際」
※他の方法論に較べた場合のゲシュタルトの特徴
 →なぜ、ゲシュタルトなのか ゲシュタルト療法を技法として選択した理由
※当スペースについて
 →フリー・ゲシュタルト・ワークスについて

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ゲシュタルト療法と、ケンタウロスの領域

◆ケンタウロスの領域としての心理療法

 

さて、ゲシュタルト療法は、

通常、心理学の歴史の中では、

マズローらの「人間性心理学」の中に、

分類されるものです。

 

ところで、

次世代のトランスパーソナル心理学の理論家、

ケン・ウィルバーは、

その「意識のスぺクトル」論の中で、

ゲシュタルト療法を、

「ケンタウロス」の領域にある心理療法であると、

位置づけました。

この位置づけとイメージは、

なかなか、言い得て妙でもあるので、

このことの意味合いを、

はじめに見ておきたいと思います。

 

まず、ウィルバーは、

さまざまな心理療法を、

タイプ分けするにあたって、

「人間が持つ、心の分裂と抑圧を、

どのような観点から統合していくのか」

ということをポイントに、

各流派を、マップ上に、位置づけました。

下図が、その図式です。

下にいくほど、統合するものの範囲が、

広くなっているという図表です。

 

その本人が、

「『意識や主体』として、

何に、同一化しており、

逆に、何を『無意識や客体、他者』として、

抑圧・排除しているのか」

「人間が、統合(治癒)されるとは、

何と何が、統合されることなのか」

その答えが、各流派によって、

大雑把に、タイプ分けできるというのが、

ウィルバーのアイディアでした。

上の図では、オレンジ線の、

左側が「意識や主体」、

右側が「無意識や客体、他者」

となっています。

 

例えば、

現在の多くの心理療法が、

(そのような立場ですが)

健全な「自我」が、確立されることが、

心理的な統合であると、

見なしています。

その場合は、

「仮面」(偽りの自己像)を主体として、

「影」を抑圧してる人々に対して、

「影」の部分を意識化し、

主体に、統合させていくことが、

治療的アプローチとなっていきます。

 

そのことで、

「仮面」と「影」の分裂が融解・統合され、

健全な「自我」主体が、

確立されてくるというのが、

その理論と実践アプローチとなります。

 

しかし、

別の流派(心身一元論派)の視点では、

健全な「自我」主体の確立だけでは、

統合が、不十分(部分的)であると見なされます。

そこでは、「身体」が、

抑圧され、排除されているからです。

しかし、

心身一元論的な心理療法の中では、

身体の中にこそ、重要な感情や表現、

生の基盤があると、

考えられているのです。

そこでは、「有機体」全体を、

ひとまとまりの全体性として、

主体として生きられることが、

必要な「統合」だと、

考えられているのです。

 

ところで、このような、

心と身体を合わせた「有機体」全体を、

主体と見なす、

心身一元論的な心理療法各派を、

ウィルバーは、

ケンタウロスの領域の心理療法であると、

見なしたのでした。

 

ゲシュタルト療法は、

ボディワークを主体とした、

ローウェンのバイオエナジェティックスらとともに、

この領域の心理療法に、

位置づけられています。

 

この位置づけは、

有機体全体の生命力を、

溢れるように発現させる、

ゲシュタルト療法の位置を、

正確に示しているとも、

思われるのです。

そして、また、

その生命力の拡張された流動性と、

セッションで現れる変性意識状態(ASC)ゆえに、


充分にこなしていくと、

隣接したトランスパーソナル(超個的)な領域も、

自然に開いてくる、

ゲシュタルト療法の性格をも、

よく表現しているように思われるのです。 


ところで、

ケンタウロスとは、

ギリシャ神話に出てくる、

半人半馬の存在です。

腰から上が人間、

腰から下が馬の姿となっています。

人間の精神性と、動物の野生性とを、

結合させたシンボルとなっています。

馬のような、力強い速さで、

走る存在なのでしょう。

このイメージは、

私たちが、通常、想定するものより、

大きなパワーを持っている、

生命有機体の、自然の潜在力を、

よく表しているようにも思われます。

ウィルバーが、このイメージを採用したのも、

その力のポテンシャルゆえでしょう。

 

そして、

この神話上の存在の姿は、

ゲシュタルト療法の持っている、

野生的で、遊戯的な、

十全な生命を発露する、

その方法や姿勢を、

なかなか上手く表現しているとも、

思われるのです。

 

 

さて、このパートでは、

当スペースの基礎的な方法論である、

ゲシュタルト療法と、関連事項について、

まとめています。

 

1.ゲシュタルト療法【基礎編】

 

→基本的な理論や用語についてまとめています。

 

2.ゲシュタルト療法【実践・技法編】

 

→具体的なセッションのプロセスや技法について、

 解説をしています。

 

3.ゲシュタルト療法【応用編】

 

→応用事項から、

 周辺のポイントまでを、解説しています。

 

4.「セッション(ワーク)の実際」

 

→ゲシュタルト療法のセッションは、

 どのように進められ、

 どのようなことが体験され、

 解決されるのかを、

 プロセスにそって、解説しています。

 

「セッションで得られる効果と成果」

 

→ゲシュタルト療法による効果と、

 人生で役立てる成果について、

 解説しています。

 


※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への

より総合的な方法論については、拙著↓
入門ガイド
および、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。



 

 

↓動画「ゲシュタルト療法と、生きる力の増大」

 

 

↓ゲシュタルト療法の基本については、第一部、第二部の解説をご参照ください

ごあいさつ

こんにちは 
フリー・ゲシュタルト・ワークスのサイトへようこそ!
当サイトにたどり着かれたあなたは、とても〈感度〉の高い方と思われます。また、とても〈運〉を持っている方でしょう。
当スペースでは、世間で信じられている「人生ゲーム」から抜け出し、この人生を彩り豊かに拡張していくための具体的な方法論、超越の技法、生きるアートをご提供しています。
ぜひ、サイト・コンテンツやセッションをお役立ていただければと思います。
(他にこのようなサイトもないので、ブックマークをおすすめいたします)


【内容の目次】

  1. 当スペースの方法論―ゲシュタルト療法&変性意識状態(ASC)
  2. 頭で(知的に)わかっていても、人生は変えられない
  3. 心が変わる=アウトプットが変わる=世界が変わる
  4. 【コラム】ビジネスとマインドフルネス
  5. 当スペースの方法論2 コンテンツの位置づけ
  6. ゲシュタルト療法と変性意識状態(ASC)の統合的活用法
  7. 次のような方にお役に立ちします
  8. 当スペースで得られるもの
  9. 各種案内

【1】当スペースの方法論――ゲシュタルト療法&変性意識状態(ASC)

当スペースは、かぎりない潜在能力を活かすための心理学(変性意識状態ゲシュタルト療法トランスパーソナル心理学などの各種心理療法)をベースに、

  • ほしい未来や状態の実現、目標/目的の達成
  • 卓越したパフォーマンスの発揮(発現)
  • 並外れたアウトプットの具現化
  • 自信や意欲の向上、自己肯定感のアップ
  • まわりの人々(他者)への影響力の増大
  • 人間関係の悩みや葛藤解決、過去の囚われからの解放
  • 才能と独創性(天才性)の発掘/発揮
  • アウェアネス(awareness 気づき)とマインドフルネスの向上
  • 意識と知覚の拡大、覚醒 awakeness 状態の実現
  • 既存の自己(世界)からの超越と変容
  • 自己実現と至高体験 peak-experience の達成

などが得られる専門スクールとなっています。

そのための潜在意識活用、能力&創造性開発のマインド・コンサルティング・スペース(セラピー&カウンセリング・スペース、コーチング・スペース)です。
さまざまなビジネスやアート、創造活動を行なっていられる方は、アウトプット(成果、作品)や能力発揮の中でより優れた結果が出せるようになるでしょう。

また、すでに心理カウンセリング、セラピー、コーチング、NLPその他のテクニックを実践されたり、学ばれている方にとっては、当スペースのスキルを得ることで能力アップに加えて、他社と差別化された決定的な違い(本物の技/魔法)を手に入れられるでしょう。
心理カウンセラー資格や、コーチング、NLPの資格などを色々とってみたけれど、なぜか本物の感覚が身につかないと感じられている方、付け焼き刃ではない本当の技、一線を越えた紛れもない腕の感覚(確信・自信)が欲しいと感じられている方にとっては当スペースで、本物の力を得ていただくことができます。本物の基礎能力、一生役に立つ普遍的なスキルが得られることとなるのです。
また、現在は特に何かを学ばれていないという方や、方向性を模索している方にとっても、基礎からセラピーや能力開発・創造性開発の技法を学んでいただくことができます。そして、心身の基盤からの能力向上やご自身の人生の変容、大いなる自己実現への道を得ていくことができることになっています。
そして、さらにはまた、世間がボンヤリと「悟り」だとか「覚醒」だとか呼んでいる真に拡張された意識状態(超越的な意識)に対しても、より明確なステップで接近いただけることができるようになっています。それは意識状態の変移として存在しているからです。

どのような事柄を望まれる方にとっても、他では得られない形での「ホンモノのルート」がありますので、ぜひ、ご期待いただければと思います。

▼効果と心理変容の方程式

①変性意識活用(日常意識+潜在意識の交流、超越的技法)
   +
②進化型のゲシュタルト療法
 (ゲシュタルト療法+トランスパーソナルな基底意識 awareness の利用)+プロセス指向

   =
 心身の深い癒し・深い心理的統合・大きな心理的変容
 意識・身体・能力の恒常的な拡張状態

 超越的意識の活用 (心理学的シャーマニズム)
 「流れる虹のマインドフルネス」(開放された真の存在状態)

当スペースの方法論は、
①潜在意識をより活用できる心の状態である変性意識状態(ASC)の利用、その延長にある超越の技法」
②心を変化させる実践的な「心理療法(ゲシュタルト療法、トランスパーソナル心理学など)の活用」
が基本となっています。
(変性意識状態とは簡単にいうと日常意識と潜在意識とが融解した特殊で可能性にみちた意識状態です)

 このような心理療法的技術によって、人間の根っこにある能力書き換えて、向上させてしまうことができるのです。そのことが世間一般では、なぜあまり知られていないのかというと、単に、その方法論(流派)の限界や、単に技量(腕)がないからだけということでもあります。しかし、深められた心理療法的技術によって、私たちは過去の自分から解き放たれ、能力・才能の質を(また性格そのものを)、根本的なレベルから変えることが可能なのです。なぜなら、深い潜在意識につながることで、私たち人間の心の底には「無尽蔵の潜在意識(能力)の世界」がひろがるからなのです。そのことを、当スペースは、さまざまな事例や実体験(多様な変性意識体験など)からお約束することができるのです。
【図解】心の構造モデルと心理変容のポイント 見取り図

【ブックガイド】
ゲシュタルト療法については、
『ゲシュタルト療法ガイドブック 自由と創造のための変容技法』
をご覧ください。
また、私たち人間の潜在意識に秘められた途方もないパワーや意識の多元性については、筆者の実体験事例も踏まえた拙著、
入門ガイド
『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』
また、変性意識のより深い変容世界をまとめた、
『砂絵Ⅰ: 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧いただけると幸いです。

【2】頭で(知的に)わかっていても、人生は変えられない

 ところで、世の中には、多くの成功哲学や学習法、コーチングやNLPなどがあります。しかし、そのようなことに取り組んでも、実際にはなかなか効果を出せないという事実があります。その理由は、それらの方法論が本当の意味での「心理学」(※)に足りていない部分があるためといえます。センスのいい人は、なにか「深さ」に欠けるなぁと物足りなさを感じてしまうものです。それらは、真に実存的な心(意識・思考・感情・記憶・身体の総体)の本質についての理解が足りていないからです。

 多くの方法論は、心の表面的で、日常的・思考的・言語的・意識的な部分に、フォーカスが当てられており、心の深層の部分、基盤的な感情プログラムの部分にまでリーチ(サポート、介入)が届いていかない形になっています。ところが、頭で(知的に)考えただけの理論や、その気になるだけのような動機づけ手法では、残念ながら、私たちの深い潜在意識を活性化したり、変えたり、深い意欲を引き出したりすることは不可能なのです。私たちは感情によって生きているからです。

 その結果、多くの人が、或る方法論に取り組んでも長続きせず挫折してしまいます。そして、また次の新しい方法論に飛びついてみては、また同じこと(挫折)を繰り返すという事態になってしまっているのです。そして、離れて見てみると、人生は一歩も前に進まないということになってしまっているのです。

 一番肝心なことは、物事をうまく行なえない心の状態を深く理解し、障害となっているもの(心の状態)を丁寧に取り除き(統合し)、心のプログラムの変容させながら、能力をより引き出せる状態に変えることです。それが結局は一番の早道となります。
 よくあるコーチングやNLPなどは、「底が浅いなぁ」「無理やり盛り上げようとしてるなぁ」「本当の問題を避けようとしているなぁ」と違和感を感じられている方は、すでに物事の本質に近づいていると思われます。また、通常のお話を聞いてもらうだけのカウンセリングなどに、心に働きかける要素(具体的な介入技法)がないと不足感(不満)を感じられている方にもご理解いただける事態かと思われます。
(※古典的な心理学や心理療法にも、実は問題や限界も多いのですが、ここでは一旦、脇に置いておきましょう)
【図解】心の構造モデルと心理変容のポイント 見取り図

▼変わるための具体的な技法=技術=方法論 思考ではない、存在 Being の技法 = 一生役に立つ技法

 そのために、当スペースではスタンダードな心理療法変性意識のアプローチを使い、クライアントの方ご自身に深い潜在能力とつながっていただく中で、心を癒したり、制限を解いたり、創造力をより解放する能力を得ていただくことを方法論としています。正統な心理療法であるゲシュタルト療法ベースの方法論であり、さらにそれを補い、超えるアプローチを当スペースは多々持っているため、人生のどんな場面においても一生役に立つ創造性開発の方法論となっているのです。

 その取り組み過程を通じて、クライアントの方の中で、潜在能力(意欲、直観力、創造力、アイディア、霊感)や、生きる力(底力)が、より引き出しやすくなってくるのです。
 そのような豊かな心(意識)の状態に慣れてくると、私たちはより進化した「意識拡大の感覚」「変性意識の感覚」がつかめてくることになってきます。自分自身を止めていたこだわりが次々と溶けていき、まるで自分自身がバージョン・アップ(パワー・アップ)したかのように、気分が楽になり、並外れた行動力や創造力も発揮されてくるのです。自分の内側からインスピレーションや発想が豊かに湧いてくる状態が得られるようになってくるのです。たとえば、アスリートの世界で知られるゾーン ZONE と呼ばれる特殊な集中状態(心理学でいうフロー体験)などもより起こりやすくなってくるのです。そして、ご自身の中に、確固たる自信や確信、核となる肚の力、頑とした存在力 Being が育ってくることになるのです。

【3】心が変わる=アウトプットが変わる=世界が変わる

 そうなってくると、実際的に、生活のさまざまな場面・領域において、並外れて頭抜けたアウトプット(成果)や、目覚ましい目標達成も行なえるようになってくるのです。さらには、そのような、ご自身のスキル(変容)をもとにして、他の人々に影響を与えたり、サポートを行なっていくことも可能となってくるのです。ご自身の中に、核となる Beingの力(存在力)が育ってきたからです。他人に本当の(真の)影響を与えられるのは、このようなBeingの力(存在力)だけです。口先だけのサポートなどでは、相手にこちらのレベルなど見抜かれてしまいますし、相手を動かすことなどできないのです。当スペースではそのような相手に伝わる、核となるBeingの力が育ってくることになるのです。それが、当スペースがご案内する〈流れる虹のマインドフルネス〉という世界(存在状態)なのです。

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4.【コラム】ビジネスとマインドフルネス

 山口周さんの評判になった『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか』(光文社新書)の中に、次のような一節があります。

「現在、多くの企業でマインドフルネスに関するトレーニングが行われていますが、これはセルフアウェアネス=自己認識の重要性が認識されてきているからです。ビジネスを率いるリーダーを育成する、というのがビジネススクールの目的ですが、では今日求められるリーダーの素養として、もっとも重要度の高いものは、なんでしょうか?コーン・フェリー・ヘイグループは、全世界で実施しているリーダーシップアセスメントの結果から、変化の激しい状況でも継続的に成果を出し続けるリーダーが共通して示すパーソナリティとして、この「セルフアウェアネス=自己認識」の能力が非常に高いということを発見しました。セルフアウェアネスとはつまり、自分の状況認識、自分の強みや弱み、自分の価値観や志向性など、自分の内側にあるものに気づく力のことです。現在、多くの教育機関・研究機関でも、セルフアウェアネスの重要性は高まっており、例えばスタンフォード・ビジネススクールでは、教授陣が構成する評議会において、「これからのビジネスリーダーの素養として、最も重要な要素とは何か」というテーマで議論したところ、満場一致で「それはセルフアウェアネスである」という結論に至っています。(中略)そしていま、世界中で最も難易度の高い問題に取り組む人たちにとって、最も重要な資質は「セルフアウェアネス」であると考えられており、この「セルフアウェアネス」を高めるためのトレーニングとして、瞑想を中心としたマインドフルネスへの取り組みが世界中で進んでいるのです」(前掲書)

 さて、「セルフアウェアネス self awareness」の概念は、日本の一般社会ではあまり馴染がありませんが、専門家の一部などでは「自己覚知」などとして、昔から知られていた概念ではありました。仕事で他者の内面に深く関わるには、前提として、自分自らが自己の内面や深層に潜むものに「あらかじめ気づきを持っていること」が必要だからです。そうでないと、相手との感情的な関係性(転移/逆転移など)に巻き込まれてしまうからです。

ちなみに、欧米社会で、ビジネス面でも、このような自分の存在(自己存在)を対象化する「気づき awareness」のテーマが現れやすいのは、appleの故スティーブ・ジョブズに典型的に見られるように、欧米では、60年代にカウンターカルチャーやサイケデリック(意識拡張)・ムーブメント禅や瞑想、先進的な心理学(ゲシュタルト療法、エンカウンター・グループ、商業セミナー)の流行があったという背景があります。そこで、多くの人々が、「気づき awareness の重要性」に気づくというチャンスを得たのでした。それは、現在のマインドフルネスの流行までの一貫した流れでもあるのです。

 このことは、「セルフアウェアネス(自己覚知)」「気づくこと」「心をあつかうこと」を避けようとしがちな日本人が、現在、世界で直面している行き詰まり状況を考える上で、とても示唆に富む事柄であるといえるのではないでしょうか? 現状を打破するために、今まで行なってきたこと(気づきの回避)が何であったのかを真摯に検証し、今までとは違う別の何かをすることが必要なことは明らかだからです。

 そのため、当スペースでは、変性意識状態(ASC)やアウェアネス、マインドフルネス、心理的変容など、特に日本で一般の認知度の低く、かつ重要度と効果の高い事柄をテーマとして取り扱っているというわけなのです。
日本のNLP(神経言語プログラミング)はなぜ退屈なのか
サイケデリック体験とチベットの死者の書
「聖霊」の階層、あるいはメタ・プログラマー ジョン・C・リリーの冒険から

 ところで、アウェアネス awarenessとは、「気づき」という意味ですが、この「気づき」というものは、自分の持っている既存の型=パターンに当てはめて、対象をとらえ整理する、通常の「思考」や「認識」とは違います。ここがまず理解されていない点でもあります。
自分自身の体験全体(自分も含めて)を、一段階高いメタ(上位)レベルから(あたかも自分の外から)一挙に全体的にとらえる作用が、気づき awarenessというものの作用です。
最近「メタ認知」という言葉が使われますが、それも単なる客観視であり、思考の延長であり、「気づき」ではありません。「気づき」とは、主客を超えたもっと飛躍的・全体的なものなのです。

 当スペースのゲシュタルト・アプローチ(進化形のゲシュタルト療法)の中では、この気づき awareness、変性意識状態(ASC)をさまざまに駆使することを通して、その結果としての心理変容を通して、そのマインドフルネス、自己覚知のスキルを確実速やかに育てていくことができるのです。

▼フリーゲシュタルト 図解ギャラリー

▼【図解】心の階層構造と、各方法論の見取り図

 ↑適用領域の大幅広さと深さが、当スペースの特徴です。

【図解】心の構造モデルと心理変容のポイント 見取り図

▼当スペースで獲得いただけるスキル

生涯役に立つ創造性のスキルです

メニュー/コース/料金

心の3つの力が育ちます。その結果、創造力が大きく高まります

当フリー・ゲシュタルト・ワークスについて

▼セッションで得られる効果

自信の欠落や葛藤感がなくなり、力強い意欲とエネルギーが生まれます
アイディアや発想が、イメージ豊かに流れ出します。

セッションで得られる効果と成果

心の基礎の部分がきっちり育ちます
心身のすべてで、解放と能力の向上を感じていただけます
まわりの人々に対して、さまざまな効果的なサポートができるようになります

セッションで得られる効果と成果

当スペースの方法論 その2 サイト内の区分



【5】 当スペースの方法論その2

当サイトのコンテンツは、以下のPART区分で構成されています。


【PART1 Basic】 ゲシュタルト療法
【PART2 Standard】 それ以外のコンテンツ〔気づきと変性意識の技法〕

  当スペースの実践上は、ゲシュタルト療法と変性意識状態(ASC)の技法は、統合的・融合的に存在していますが、サイトでは解説の都合上、PART1「ゲシュタルト療法」とPART2「変性意識状態(ASC)その他」と構成で解説しています。PART3はより進化したレベルでの応用展開となります。その内容は、詳しくは拙著『砂絵Ⅰ: 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』等をご覧ください。

 PART1の「ゲシュタルト療法」によって、私たちは、通常の現代日本社会では想像できないほどのレベルで、心身の健康な解放を創り出すことができます。 心の葛藤やブレーキをなくして、開放的な気分、自信と自己肯定感、エネルギーに満ちた、とらわれのない自由な心がつくられていきます。この一種、超健康状態は、そのさきの真の自己実現 self-actualizationを準備する素晴らしい解放・統合状態となります。

▼「ゲシュタルト療法」から、その先の「トランスパーソナル的状態」へ


 トランスパーソナル心理学(最近はインテグラル理論で有名ですが)の理論家ケン・ウィルバーなども指摘するように、ゲシュタルト療法での体験が充分に深められ、心身が目覚ましく解放・統合されていくと、より進化した心身状態(超越的な意識状態)がごく自然に現れてくることになります。個人の人格的制限を超えたトランスパーソナル(超個的/超人格的)な領域の登場です。この領域に関しては、通常の科学的心理学を乗り越える、さまざまな事例が存在しています。
 トランスパーソナル(超個的/超人格的)とは聞きなれない言葉ですが、このトランスパーソナル(超個的/超人格的)という概念は、「自己実現」「欲求の五段階説」で有名な心理学者A・マズローが晩年、「自己実現」を超えた「自己超越」状態というものが、人間の成熟(統合)として存在しているという確信(検証)の元に打ち出したものでもあるのです(彼がその学会を設立しました)。

 つまりは、ウィルバーが指摘するように、ゲシュタルト療法などで心身を統合していく中で、その先の超越的な状態がだんだんと花開いてくるのです。そして、当スペースではさらに意識的に、ゲシュタルト療法と変性意識状態(ASC)を融合させることで、他の能力開発技法にはない心身の変容や潜在意識の開発が実現されてくるのです。自分の中に、狭い「今までの自分」を超える超越的な感覚、トランスパーソナル(超個)な次元が開いてくるのです。

 ところで、(しばしば勘違いされますが)トランスパーソナル(超個的)な意識は、なにか恍惚として浮世離れした状態ではありません。それは空想的なものではありません。真のトランスパーソナル(超個的)な意識と通常の個人的な実存(意識)は排除しあうものではないのです。トランスパーソナル(超個的)な意識は、個的状態を透過しているのです。それらは重層的・多層的に重なり合って統合されているのです。つまりは併存しているのです。また併存することで、両者がより強度に生き生きしているのです。それが統合されたトランスパーソナル状態というものです。そのため、トランスパーソナル(超個的)な体験を深めれば深めるほど、それを統合すれば統合するほど、普段の私たちは、より「個人」としても生き生きとし、とらわれなく自由で、豊かな生き方をできるのです。

 つまりは、喩えると、自己の中に確固とした〈青空の通り道〉のようなものができてくるようなものです。自分でいながら、自分ではない〈本質的なもの〉に透過されているような状態です。
 その結果、私たちは人生で、優れたアウトプットの創出やさまざまな豊かな成果を生み出すことができるようになるのです。

 ところで、当スペースが、技法面でのベースに使っている「ゲシュタルト療法」とは、精神分析とゲシュタルト心理学、実存主義に由来を持ち、NLP(神経言語プログラミング)などの元にもなった体験的心理療法ですが、短期間に、大きな心理的変化・改善をつくり出す大変実践的な効果を持っています。

 また加えて、ゲシュタルト療法が、心理的プログラムを書き換えられる強力な技法である理由は、テクニックによっては、「変性意識状態(ASC)」という特殊な意識状態に人を導く独特な要素を持っている点にもあるのです。
 
 この点は、各ファシリテーターのテクニックやアプローチ方法によってさまざまに変化します。また、テクニックの使い分けで、さまざまな意識状態の調整が可能になっています。実は、この点は、ゲシュタルト療法家自身でさえ、よくわかっている人はほとんどいません。そのような状態把握の概念が、古典的なゲシュタルト療法の中には存在していないからです。それが、古典的なゲシュタルト療法の限界や問題ともいえる点です。それらは歴史的には、次世代の心理療法他によって、より明確にされていくことになるのです。

 そして、この点が、当スペースのゲシュタルト療法では、癒しが治癒効果が大きく、また、トランスパーソナル心理学的側面を強く持つ側面でもあるのです。変性意識状態(ASC)を理解できているか否かによって、効果が大きく変わってくるのです。

▼「変性意識状態(ASC)」がもつ潜在能力の覚醒

 さて、そして、当スペースのセッションが大きな変容効果を持つ理由は、実は「変性意識状態(ASC)」自体が、私たちの潜在意識の巨大な治癒力と創造力を引き出すという事実ととても関係しているのです。その状態が、私たちの自然治癒力や心の自律的調整能力を働きやすくする状態でもあるからです。

 私たちは、変性意識状態を通して、潜在意識にアクセスすることで、自身の底から、本来の治癒力と創造力を引き出すことができるのです。そのことで、私たちは、日常意識では接することのできない深層意識や潜在意識、自己の隠れた才能(天才性)を引き出すことができるのです。

 これが、当スペースの方法論(ゲシュタルト療法+変性意識=トランスパーソナル的なゲシュタルト療法)の、他に類例を見ない強力な効果の秘密でもあるのです。ただ、この方法論は、ムリヤリ頭で考えだしたものではないのです。長期間にわたるクライアントの方へのセッション体験や、筆者自身の変性意識体験、変容体験からごく自然に導かれたものでもあるのです。
 そして、その変容の原理(構造)を、あらためてよく観察してみると、世界中の伝統によく見られる「シャーマニズム」の構造や、神話学でいう「英雄の旅」モデル(映画『スター・ウォーズ』の元ネタとしても有名になった)と大変似たものでもあるのです。
 ですので、これらの変容構造は、近代的な心理学に局限されるものではなく、人類が長い期間にわたって経験し、検証してきた普遍的なモデルとも言いうるものなのです。

 また、「変性意識状態(ASC)」について一言加えると、これは、世間で「スピリチュアル(霊的)」と言われる事柄や「サイキック(超能力)」言われる事柄に、安易な信仰やオカルトではない形で、一定の構造的理解をもたらすことにもなる概念でもあります。そういう側面に、興味がある方にとっても、とても有効な面があるのです。

▼普通の人生では、決して得られない体験とスキル得られます

 さて、そのような「変性意識状態(ASC)の覚醒」や「潜在意識の活性化」「気づき awareness の深い体験」は、普段の日常生活の中では、決して経験することのない体験となっています。そのため、当スペースでは、普段の日常意識レベルをあつかうだけのコーチングやカウンセリングは違う、深い心理的変容や、創造力の爆発的開花などの目覚ましい実際的効果を得ることができるのです。
 心の制限をとりはらい、本来の自分の本当にやりたいことに思いっきり集中したい、楽しみながら、自分の深いところから自発的なすぐれた創造性を発揮したい、人生の目的と願望を成就したいと思われる方にとっては、最適なスペース(スクール)となっているのです。


【7】次のような方にお役に立ちします◆

▼フリー・ゲシュタルト・ワークスは、次のような方のお役に立ちます。

・人生で具現化したい目標(願望・夢)がある方
・人間を変える普遍的な方法論(スキル)を手に入れたい方
・自分の才能(天才性)・能力をより開花させたいと思われている方
・独創的なアウトプット(成果)を出したいと思われている方
・仕事のパフォーマンス・能力をもっと高めたいと思われている方
・自分の限界を超えたい、突破したいと思われている方
・自分には、もっと才能があるはずだと感じられている方
・もっと自信や確信を持ちたいと思われている方
・自己肯定感を高めたいと思われている方
・なかなか行動を起こせないと感じられている方

・自分をもっと変えていきたい、自己変革したいと思われている方
・自分には才能やスキルがないと思われている方
・今のまま(仕事、会社等)では、将来に不安がある方
・解決したい心の悩み(課題)がある方
・人間関係の苦しみをなくしたい、苦手な人にうまく対処したいと思われている方
・決めたことが実行できない、行動を先延ばしにしてしまうと感じられている方
・生きづらさを感じられている方
・もっと爆発的に、エネルギッシュに生きたいと感じられている方
・自分や宇宙の中の、未知の神秘的状態を探求したいと思われている方

 このような気持ちを持っている方は、当スペースで、人生を変えていく能力や方法論をきっと手にしていただけるでしょう。

【8】 当スペースで得られるもの

 当スペースがベースとして使っているゲシュタルト療法は、世界中で使われている古典的・正統的な心理療法のため、現代日本の世間一般によくある「その気になるだけ」の手法とは違う、心理的変法や心理プログラミングの書き換えを確実に起こすことが可能な方法論となっています。特に、心と肉体をひとつにとらえる心身一元論的なアプローチを用いるため、その効果も、物理的で直接的、エネルギッシュで確実なものとなっています。心身の筋肉的な緊張や硬直が解かれ、肉体が深い部分から弛緩し、解放され、リラックスしていきます。脳や肉体が、明瞭に変化しリフレッシュされます。心身の奥底から、新しいエネルギーとイマジネーションがひろがりはじめるのです。そのため、当スペースで、セッションを続けていくと、心身のしなやかな解放が進み、以下のような数々の事柄(心身状態の変容)が起こってくるのです。

・生きることが楽になり、楽しみが増える。
・苦痛や苦しみの感情が減る。
・セルフ・イメージが上がる。
・自信と自己肯定感が高まる。
・自分の中の感情的な雑音(ノイズ)が無くなる。
・まわり(他者)に感じていたわずらわしい事柄が気にならなくなる。
・自分の能力(底力)に信頼感が生まれる。
・新しい才能が予感され発掘される。
・心に余裕ができる。
・不要なこだわりがなくなる。
・内側の感情がなめらかに流れるようになる。
・過去の不快な出来事が気にならなくなり、むしろ肯定できるようになる。
・肉体がしなやかになり、からだが軽くなる。
・肉体がエネルギーを増す。
・高速で動けるようになる。
・存在に〈中心の感覚〉が生まれる。
・肚が据わる。
・自分がまとまりを持ち、力を組織化し方向づけられるようになる。

・「今ここに」生きている感じがする。
・「今ここに」泰然と安らっている感じがする。
・集中力や瞬時に焦点化する力が増す。

・自分の才能の再編集・再構成がなされる。
・より自己一致congruenceする。
・自分の気持ちをより素直に表現できるようになる。
・他者の心とじかにコンタクトでき、交われるようになる。
・より共感的になる。
・知覚力が拡大し、五感や六感が豊かになる。
・意識が拡大・拡張する。
・超越的な感覚が生まれる。

・未知の微細な情報をわかるようになる。
・快(快楽)をより強く感じるようになる。
・フロー体験が生まれやすくなる。
・行動を起こす際のハードルが低くなる。
・瞬時に行動できるようになる。
・並外れた積極性が出る。
・貫通するようなやり抜く力があまり
・目標(目的)を達成しやすくなる。
・ストレス耐性ができる。
・行動そのものが速度感を増す。
・冒険的なことができるようになる。
・遊び心やユーモアが増す。
・感受性が増し、自然や宇宙が美しく感じられる。
・想像やイメージが豊かになり、発想力が増す。
・愛の力が増し、開花する。
・変性意識状態(ASC)に容易に入れるようになる。
・自分の夢のメッセージが理解できるようになる。
・神秘的な出来事や体験に会いやすくなる。
・飛躍的なアイディアが出て来る。
・的確な表現力が増す。
・斬新で独創的なアウトプットが出せるようになる。
・「自分という存在」を相対化し、またその味わいがより深くなる。
・生きること自体が価値を持ち、楽しくなる。
・深い感情を生きられるようになる。
・直観力が鋭くなる。
・心が純粋さを増す。
・濃密に生きている実感を得られる。

 このように列挙しても、あまりイメージがつかないかもしれません。しかし、実際にセッションを体験し、その「構造的な原理」を理解していくと、このような事柄が起こって来ることは当然のことだとわかってくるのです。そして、ご自身の潜在能力の途方もないひろがりに、あらためて気づかれていかれることとなるのです。
 ぜひ実際にセッションを体験して、確かめてみて下さい。

【9】各種案内

具体的な効果と成果は、
「セッションで得られる効果と成果」

▼実際のセッションなど詳しい内容につきましては、ぜひお気軽にお問い合わせ下さい。
メニュー/コース/料金
お問い合わせ

▼当サイトの全体図は、こちらから
サイト案内


【ブックガイド】

全体についてはコチラ
著作案内

①ゲシュタルト療法については基礎から実践までをまとめた拙著
『ゲシュタルト療法 自由と創造のための変容技法』
Amazomページ
『ゲシュタルト療法 自由と創造のための変容技法』

気づきと変性意識状態(ASC)については以下の拙著をご覧下さい。
②入門ガイド
…ビギナーの方にも分かる領域から、サイケデリック(意識拡張)領域まで、広く網羅しています。内容紹介↓
『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』

Amazomページ
『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』

③よりディープな世界を知りたい方は
…変性意識状態(ASC)な事例からトランスパーソナル(超個的)な領域まで含めた統合的実践の決定版です。内容紹介↓
『砂絵Ⅰ: 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』

Amazomページ
『砂絵Ⅰ: 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』

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