潜在意識と変性意識を利用した自己変容で
 〈流れる虹のマインドフルネス〉へ
           
〈変性意識〉と〈深化/進化型のゲシュタルト療法〉で、
    あなたのビジネス、アート、コーチング、カウンセリング、NLPに
        真の超越的次元をもたらします

フリー・ゲシュタルト・ワークスは、
「実践的心理学」―ゲシュタルト療法―
をベースに、
・ほしい未来や状態の実現、目標/目的の達成
・卓越したパフォーマンスの発揮(発現)
・並外れたアウトプットの具現化
・自信や意欲の向上、自己肯定感のアップ
・まわりの人々(他者)への影響力の増大
・人間関係の悩みや葛藤解決、過去の囚われからの解放
・才能と独創性(天才性)の発掘/発揮
・アウェアネス(awareness 気づき)とマインドフルネスの向上
・意識と知覚の拡大、覚醒 awakeness 状態の実現
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・自己変容と至高体験 peak-experience の達成
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心の能力を育て、増大するための、
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変性意識状態(ASC)と、ゲシュタルト療法)を、
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ベイトソン

動画解説「映画『攻殻機動隊』ゴーストGhostの変性意識」



この動画では、
映画『攻殻機動隊』を素材に、
私たちの心や意識の構造について、
解説をおこなっております。








【PART1 Basic】ゲシュタルト療法
ゲシュタルト療法【基礎編】
ゲシュタルト療法【実践・技法編】
ゲシュタルト療法【応用編】
「セッション(ワーク)の実際」

【PART2 Standard】
気づきと変性意識の技法 基礎編
変性意識状態(ASC)とは
「英雄の旅」とは
体験的心理療法
NLP 普及・効果・課題
禅と日本的霊性
野生と自然

【PART3 Advanced】
気づきと変性意識の技法 応用編
変性意識状態(ASC)の活用
願望と創造性の技法
その他のエッセイ

【PART4 当スペース関係】
フリー・ゲシュタルトについて
セッションで得られる効果
なぜ、ゲシュタルトなのか
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NLP「学習進化の5段階モデル」 なぜ、優れたプレイヤーが良いコーチになるとは限らないのか


さて、セラピーでもコーチングでも、スポーツでも、さまざまな芸事や技能を学び、そのスキルを高めていくプロセスには、或る共通した習熟(進化)のパターンがあります。

NLP(神経言語プログラミング)の中では、そのような学習進化のプロセスについて、5段階の発展モデルが知られています。
つまり、人は、何かのスキルを高めていく時、以下のようなプロセスをたどって、その能力を高めていくというのです。

①第1段階「無意識的無能」  …何も知らない。
②第2段階「意識的無能」   …意識してもできない。
③第3段階「意識的有能」   …意識すればできる。
④第4段階「無意識的有能」  …意識しなくてもできる。
⑤第5段階「無意識的有能(能力)に対して意識的有能(能力)」 …他人に秘訣を教えることができる。

これは、たとえば、楽器の演奏など、何か芸事を学ぶプロセスをイメージすると分かりやすいでしょう。

①第1段階「無意識的無能」 …何も知らない。

第1段階は、そもそも学ぶ対象が無い状態です。そこでは、私たちは、何も不足することなく、安穏としています。しかし、成長するということもありません。

②第2段階「意識的無能」 …意識してもできない。

第2段階は、何か学ぶ対象ができて、それを学びはじめた当初の段階です。頭で考えて、意識的に努力していてもなかなか上手くできないという段階です。
主観的には、一番つらい時期です。苦心惨憺しても、失敗ばかりが続くからです。ここで、多くの人は、学ぶことを断念してしまいます。挫折してしまいます。しかし、この状態をめげずに頑張り続けていくと、次の状態がやってきます

③第3段階「意識的有能」…意識すればできる。

第3段階は、「意識すれば、なんとかできる」ようになるという段階です。まだまだ、注意深くやらないと上手くできませんが、頑張って、気を弛めないでやると何とかやれるという段階です。
この状態を続けていくと、段々と「慣れて」きて、少し気を弛めても、なんとかできるようになってきます。つまり、「意識しなくても」できるようになってくるのです。
そのため、この段階が一番重要であるということです。
当然、この段階の中にも、「難易度のグラデーション」があります。
「困難の多い初期段階」から、「慣れて楽にできる段階」までが含まれているのです。
また、「試行錯誤のバリエーション」というものもあります。
ひとつのパターンだけを習熟するなら、まだ易しいといえます。それだけやっていればいいのですから。
一方(通常は)、さまざまなパターンを試しながら、習熟していくので、余計に時間がかかるし、苦労も多い形となります。
新しいパターンには、いちいち「困難の多い初期段階」から着手する必要があるからです。
しかし、さまざまなパターンの習熟は、潜在能力の幅を増やすこと(柔軟な底力をつけること)につながるので、苦労は甲斐のあることになっているのです。

④第4段階「無意識的有能」 …意識しなくてもできる。

第4段階は、意識しなくても、できるという段階です。「無意識的に」それを行なえる状態です。
つまり、潜在意識とからだ(身体、肉体)に、その技能の感覚が落ちていて、(腑に落ちていて)努力や意識の感覚無く、楽にそれが行なえる状態です。
一通り、それが、「できる」と、人にいえる状態になったわけです。

ところで、ここに岐路(分かれ道)があります。
この段階で、自分は、もう充分に「できた」と思い、そのやり方を、その後も繰り返していくだけの人の能力は、その技の水準で止まります。
一方、今の「できる」状態を、限定的なものと考えて、他のパターン(新しいやり方)を習得しようとする人もいます。より高みを目指すわけです。
しかし、その人は、新しいやり方については、再び、第2段階「意識的無能」に戻ってしまいます。前記した「困難の多い初期段階」とはこのことです。
せっかく、「楽にできる」ようになったのに、また、辛い状態が戻ってしまうのです。
しかし、この状態を乗り越えて、第3段階、第4段階へと進んだとき、この人のその能力の全体は、元々の能力を倍増させたような、爆発的な進化を遂げることになるのです。

そのように、ある能力について、その学習パターンを知り、「意図的に」学習を進めることは、私たちの能力を、 限りなく高めていくことになるのです。
そのため、このような学習パターンを知っておくことは、他のやり方(新しいやり方)を試すときに感じる、つらさを乗り越える動機づけをつくるためにも、重要なことであるのです。

⑤第5段階「その無意識的能力(有能)にについての意識的能力(有能)」…他人に秘訣を教えることができる。

さて、ここで、話の「次元」が上がります。そのため、ここから先は、一般には理解が難しいことになります。現代の「学校教育」(特に日本)では、根本的に欠落させている領域になります。
第5段階は、これまでのものよりメタ(上位)レベルに位置する能力段階であり、①~④の学習進化の、単純な延長上に来るものではありません。
そのため、NLP講師でも、ここをまともに教えられる人がいないのです(本人がそのレベルにいないので)。

第5段階は、自分が①~④「無意識的」に習得した事柄を、意識して、メタ(上位)的に「対象化」したり、言語化できる能力です。
自分が無意識で感じていることを、「そのプログラム/感覚的実体」としてとらえて、取り出して、説明できる能力です。
これは、その前段階のものより、ワンランク高い、メタ・レベルの能力に属しています。ここにきて、学習は、第5段階に達したといえるのです。
無意識的プロセスの一部(システム)自体が、意識化され、「対象化されて」取り出せるようになったのです。
この「対象化」の能力に決定的に必要なのが、「ゲシュタルト」をとらえる気づき awareness の能力なのです。
この能力は、「メタ認知」と呼ばれる、思考・注意力の延長のものとは別物です。「メタ認知」などでは、第五段階の真の能力を発揮(実現)することはできません。
そして、感覚や気づきの能力が育っていないと、「この違い」自体が理解できないことにもなっているのです。

さて、実践的な話ですが、この第5段階に至るには、まず、第4段階の修得を徹底的に突き詰める必要があります。
第4段階の技が飽きるほど繰り返されて、さらに前記のように、他のさまざまなパターンも加えて習熟して、自分の潜在意識の中にその能力についての「情報的余剰」がつくり出されることが必要です。臨界値に達するということです。
このような「情報的余剰」「臨界値」に達した時、はじめて第5段階が得られるようになってくるのです。
この「余剰」さが大前提です。
そして、さらに別に気づき awareness の能力を意図的に育てることも必要になってきます。
そうでないと、無意識的、潜在意識的な情報を取り出すことができないからです。

さて、第5段階は、さまざまな事柄が、意識的にコントロール可能になったパワフルな状態です。
通常のハイ・パフォーマンスを生み出すには、①~④の学習進化だけでも充分とはいえます。しかし、そのコツ(秘訣)を他者に教えられるには、学習プロセスを、第5段階に進めている必要があります。

現役時代のパフォーマンスが素晴らしくとも、人に教えるコーチとしては、優れていないという人も多々います。そのような人は、この第5段階の学習に不足しているところがあるということなのです(もしくはそういう努力をしていないのです)。そういう方向性を選択していないということです。

しかし、私たちが、自分の経験と能力をさらに深く知り、それを対象化し、取り出し、他人に説明したり、創造的に活用したりするのに、この第5段階の学習は、決定的に必要なものです。
そしてまた、この段階に達すると、私たちは、今までの自分の学習の旅路が何であったのかについて、深い統合感をもって納得することができるのです。そこに気づき awareness があるからです。

そして、本当の意味で、他者の創造性や天才的能力の秘密を理解し、それを意図的にモデリングし、能動的に把握するにも、この第5段階からのメタ・レベル的な洞察がとても重要になるのです。

このモデルは、NLPのモデルとして知られていますが、実は、このモデルの「真に深い意味合い」は、NLPの中ではよく理解されてません。
その「意味合い(領域/状態)」とは、ベイトソンの学習理論にあるような、よりシステム論的で進化論的な理解といえるのです。
そのレベルまで実践の中でつかめていくと、このモデルは、単純な認知モデルを超えて、より存在論的なレベルで、私たちの役に立つものになっていくのです。
ぜひ、ご自身の探求に役立ててみていただければと思います。

 

【ブックガイド】
ゲシュタルト療法については基礎から実践までをまとめた解説、拙著
『ゲシュタルト療法 自由と創造のための変容技法』
をご覧ください。
気づきや変容、変性意識状態(ASC)を含むより総合的な方法論については、
拙著
『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』
および、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。

「聖霊」の階層その2 本質(エッセンス)の含有量 ジョン・C・リリーの冒険から

 

さて、以前、
映画『攻殻機動隊』を素材に、
私たちの心が持つ、
階層構造の可能性について
考えてみました。
映画『攻殻機動隊』ゴーストGhostの変性意識

そして、映画の、
「さらなる上部構造にシフトする」という、
セリフ(素材)をもとに、
イルカ研究者、アイソレーション・タンクの開発者であり、
映画『アルタード・ステーツ』のモデルにもなった科学者、
ジョン・C・リリー博士の探求事例を、
検討してみました。
「聖霊」の階層、あるいはメタ・プログラマー

今回は、その続編として、
博士の探求事例の中の、
興味深い点をもう少し、
細かく見てみたいと思います。

ところで、リリー博士は、
純然たる科学者であり、
そもそもは、神経生理学の研究から、
意識の研究をはじめました。

私たちの「脳」や「意識」というのは、
一切の知覚・感覚を遮断しても、
(外部情報の入力なしに)
自律的に、存在するものなのだろうか、
というような切り口から、
意識の研究をはじめたわけです。

博士の当初の考え(仮説)では、
脳のソフトウェアでしかない意識などは
外部情報の入力なしには、
独立存在しないだろう、
ということだったわけです。
その実験のために作ったのが、
アイソレーション・タンクだったわけです。
そこから、
イルカの研究にもつながっていくわけです。

ところが、
さまざまな実験を繰り返す中で、
感覚情報なしにも、
意識は存在することや、
加えて、
感覚遮断した意識状態に、
興味深い現象が現れることに、
気づいていくこととなったのです。

もともと、博士は、
精神分析の訓練などは、
受けていたわけですが、
さらに、当時発見され、
精神医学の領域で使われはじめていた、
LSD(リゼルグ酸ジエチルアミド)を用いて、
意識についての解明を、
試みることにしたわけです。

さて、
そのような博士の著作に、
『意識(サイクロン)の中心』(菅靖彦訳、平河出版社)という、
自伝的な体裁をとった本があります。

博士自身が、
結論部分で、最終的な解答を見出してないと、
言っているように、
探求の途中経過と、素材として仮説を、
年代記風に示した著作です。

ところで、その本(や前著)の中に、
「人間生命コンピュータの機構(シェーマ)」と、
名付けられた図式があります。

人間の生命システムが、
どういうプログラミングの、
階層構造になっているかを、
示したものです。

上位にあるものが、その下位にあるものを、
プログラミングし、
制御しているという構造です。

10―未知なるもの
9 ―本質のメタプログラミング
8 ―自己のメタプログラミング
7 ―自我のメタプログラミング
6 ―(制御システムとは関係のない)メタプログラミング全般
5 ―プログラミング
4 ―脳の諸活動
3 ―物質的構造としての脳
2 ―物質的構造としての身体
1 ―(身体と脳を含む)すべての側面をもった外的現実
(リリー『意識(サイクロン)の中心』菅靖彦訳、平河出版社より)

「自我(エゴ)のメタプログラミング」あたりが、
通常の私たちの日常意識のレベル、
つまり、諸々のつまらないことに囚われ、
翻弄されている、普段のレベルとなっています。

「自己(セルフ)のメタプログラミング」は、
高度な気づきAwarenessの状態や、
統合の水準であり、
下位のものが統制され(妨げられることなく)、
自己の全体が、
滑らかに作動している状態とされています。

「本質(エッセンス)のメタプログラミング」は、
さらなる上部構造システムの働きです。
「本質とは、人間、個人、身体、生命コンピュータに適用される、
宇宙的法則の最高の表現である」(前掲書)
仮説として、
抽象的に置かれた(措定された)ものといえますが、
博士自身によると、
LSD実験による、体験と検証の中で、
仮定されたものとなっています。
最上位の階層が、
「未知のなるもの」となっているのは、
そのような意味合いからでしょう。

ところで、
『意識(サイクロン)の中心』において、
多くの紙数を占める、
スーフィー的スクール(アリカ研究所)の訓練体験の中では、
このような階層構造を、
上がって(上昇して)いく様子が、
さまざまに描かれています。
化学的なグラフでも示されています。

そこにおいては、
「自己(セルフ)」の中における、
「自我(エゴ)」の含有量が減っていくと、
反対に「本質(エッセンス)」の含有量が増えていくと、
描写されています。

ノイズが減り、
純粋な自発性が、
輝くように現れて来るわけです。
それは、
素晴らしく肯定的な状態、
ハイな意識状態(エクスタシィ)として、
描かれています。

一方、
「自己(セルフ)」において、
「自我(エゴ)」の含有量が増えていくと、
ノイズや落ち込みが増え、
「本質(エッセンス)」の含有量が、
無くなってしまうものとして、
描かれています。

苦痛や葛藤の多い、
ローな状態に、
なってしまうわけです。

さて、
ところで、上に見た、
含有量の構造などは、
実は、
心理療法(ゲシュタルト療法)の世界においても、
同様に、普通に見られる現象だとも、
いえるのです。

ゲシュタルト療法においても、
セッションを数多くこなす中で、
自我の分裂や葛藤が減り、
自己が、より全体性として、
働く感覚が生まれて来ると、
自己の奥底にある、
より自由で、自発的な自己(オーセンティック・セルフ)が、
生きられるようになる、
という構造です。

そして、
私たちは、
より肯定的な意識状態に、
長く留まれるようになる、
という事態(構造)です。

そして、
それはまた、
シャーマニズムにおいて言われることと、
同様の事柄でもあるのです。

シャーマンが、
自我の詰り(ノイズ)を取り去り、
自己をパイプのように
空洞にすればするほど、
未知のメディスン・パワーがそこを流れ、
働きやすくなるという構造と、
似通ったものなのです。

それは、聖なる息吹に充ちた、
パワフルな状態であるというわけです。
そのために、
シャーマンにおいては、
戦士的な空無の状態であることを、
重視することとなっているわけです。

そして、
それはまた、
元ネタの、攻殻機動隊にならって、
新約聖書を引用するとするならば、
ガラテヤ書にある、
パウロの言葉、
「最早われ生くるにあらず、
キリスト我が内に在りて生くるなり」
(生きているのは、もはや、わたしではない。
キリストが、わたしのうちに生きておられるのである)
という体験領域なども、
聖霊に満たされた信徒たちと同様、
「本質」の含有量の、
極めつけに高まった状態だと、
類推することもできるわけなのです。


このように、
興味深いことに、
数々の事例から知られることは、
自己が「全体として」働けば働くほど、
やがて、そこから、
自己を超えた要素が、
「本質(エッセンス)」的な要素が、
フロー体験のように現れて来る、
ということでもあるのです。

リリー博士の、
「人間生命コンピュータの機構(シェーマ)」は、
そのように、
さまざまな視点とも響きあう、
普遍的な構造を持った図式として、
参考になるものでもあるのです。


※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への

より総合的な方法論については、拙著↓
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NLPニューロ・ロジカル・レベル(神経論理レベル)の効果的な利用法




さて、当スペースでは、グレゴリー・ベイトソンの学習理論における階層性(一次学習、二次学習)をよく例に引いています。

それは、この考え方のモデルが、私たちの心の可能性やその飛躍(成長)の実践法として、とても適切なバランスを有していると考えられるからです。
それは、反復学習による学習内容の進化(構造化)を意味しており、主に、無意識的な階層性として心のなかに形成(組織化)されていくものです。
後天的・生成的なものではありますが、より根本的なレベルに近い領域での心の構造(階層・組織化)といえるものです。

ところで、そこまで、深層無意識的・構造的なレベルではなくとも、もう少し日常意識に近い無意識レベルで、表層的な自我の中においても、さまざまな階層性や構造をもって、私たちは成り立って(組織化して)いるものです。
日常的な考え方のレベルでも、私たちの人生に大きな影響が与えられるゆえんです。

そのため、そのような自我の近いレベルの情報を効果的に整える(整列させる)だけで、私たちは人生(生活)に変化を創り出していくことができるのです。

今回は、そのような方法論のひとつとしてロバート・ディルツ氏が考案し、NLP(神経言語プログラミング)でよく使われる「ニューロ・ロジカル・レベル(神経論理レベル)」を取り上げてみたいと思います。

これも、適切に使っていけば、より的確な利用法が可能となっているのです。
効果的に作用するNLPのフレームとは

日本のNLP(神経言語プログラミング)はなぜ退屈なのか

このモデルには「思想的な意図」と「エクササイズ」との二つの側面(要素)があります。

①思想的な意図

神経論理レベルは、5つの階層によって出来ている、認知と情報についての論理レベルです。

1.Identity アイデンティティ WHO誰 …私は何者か? ミッション
2.Belief 信念・価値観 WHYなぜ …私が信じているのは何か? 
3.Capability 能力 HOW いかに …私ができることは何か?
4.Behavior 行動 WHAT何を …私が行なっていることは何か?
5.Enviroment 環境 WHEN WHERE いつどこ …私は、どんな環境にあるか?

(後に、ディルツ氏は、6番目の階層としてスピリチュアリティを加えましたが、ここでは初期の版を使います)

この5つの要素によって、私たちは
「私(WHO)は、
そこ(WHERE)に
行く(WHAT)ことが、
できる(HOW)
とは信じられない(WHY)」

などと認知したりしているというわけです。(図表、参照)

ところで、このモデルは、初期NLPのメンバーの思想的な後見人でもあったベイトソンの思想に拠ったものとされています。
ベイトソンのシステム的な思想においては、万物が、精神も自然も一貫して関係づけられた情報の体系であると見なされています。

その中では、論理階梯 logical typing のように「階層づけられた情報の流れ」を通して万物が作動しています。
さて、神経論理レベルの考えでは、この5つの層は私たちの中で作動している認知的なシステムという仮説です。
私たちが、何か行動を起こしている場合は、無意識の内にこのようなシステムの階層性を持っているという仮説です。

ここでのポイントは、その制御性と一貫性です。
より高い階層のものが、下位の認知システムを制御しているというわけです。

上位の階層の認知が、限定的であれば、下位の階層の認知も、限定的です。
上位の階層の認知がひろがれば、下位の階層の認知もひろがります。

5つのレベルに、整合的な一貫した情報とエネルギーの流れがあれば、行動は的確に為されます。

 

②実践エクササイズ

実践は、通常エクササイズ形式で、スペース・ソーティング(場所の移動)を使って行なわれます。
NLP(神経言語プログラミング)のスペース・ソーティングは、ゲシュタルト療法エンプティ・チェアの技法から転用されたものです。
心理的投影の原理を利用し、さまざまなスペース(場所、クッション、椅子等)と、心理状態(自我状態)を催眠でいうアンカリングして(結び付けて)、各スペース(場所)に入るとその心理状態(自我状態)が現れるようにセッティングする(条件づける)のです。

ここでは、各階層レベルと各スペースをアンカリングして、各スペースの位置に来た時には、各レベルの内的状態(自我状態)が引き出されるようにするのです。

さて、この神経論理レベルでは、さまざまな場面での自己の内的状態を検証することができます。

・現在の自分を構成している5つの階層
・悪い状態の自分を構成している5つの階層
・欲しい状態の自分を構成している5つの階層

などです。

例えば、「欲しい状態の自分を構成している5つの階層」を例にとって、見ていきますと…

このエクササイズ全体を見守る、「メタ・ポジション」を立てた上で、最初の「環境」のスペースに入って、欲しい状態の自分を作っている「環境」要素を確認していきます。

場所・日時・見えるもの・聞こえるもの・体感覚・感情・気分などを確認していきます。
同様に、「行動」「能力」「信念」とスペースを移動しながら、より高い階層の各属性(現れてくる感覚や感情/自我状態)をチェックしていきます。

人は、ここであることに気づいていきます。
階層の高い部分に行けば行くほど、下位の階層の状態が、上位階層の影響のうちにあるということです。

と同時に、普段の私たちが、単なる思い込みによって、自分自身を制限(制御)していたことに気づきはじめるのです。(上の図表のようなイメージです)

最後の「アイデンティティ」の位置においては、さまざまな限定を脱落させた未知の自分や真のミッションに触れるかもしれません。

今度は、そこから下層のレベルに向かって戻って(降りて)いきます。

新しく確認したアイデンティティから、自分の信念や価値観、能力や行動を、検証して、環境世界をチェック・確認していきます。

おそらく、さきほど、階層を上がった時よりも、すっとひろがりと流動性をもった世界が確認されて、自分が限定的なものの見方に落ち込んでいたことが確認されると思います。

最後に、5つの階層を一貫して流れる情報やエネルギー(存在状態)を確認して、エクササイズを終えます。


さて以上、神経論理レベルを利用したエクササイズを見てみましたが、この5つの階層を検証するエクササイズの含意は、私たちが普段の生活において、身近な下位階層(環境、行動)の認知に縛られて(限定されて・引っ張られて)、真の自己を見失っているという状態に気づくということです。

欲求と情報がバラバラになっていて、統合を失っている自己の状態に気づき、それらを整列・統合させるということなのです。

また、上位の自分自身に状態的・エネルギー的につながることで、自分のミッションや価値観、信念を刷新し、新しい行動への強い動機づけになるということです。

そのため、各階層の状態の流動性を高めて、それらを整列させて、新しい自己の一貫性を戻そうというのが、このエクササイズの含意となるのです。

エクササイズ自体は、ゲシュタルト療法セッションのように、深いレベルで作用するのではありませんが、融合させて使ったりすることにより、さまざまに多様な展開も可能なものとなっているのです。
また、日々少しだけ時間をとって行なうには、自分で内的状態を整えるのに有効な技法となっているのです。

そして、最後に付け加えると、筆者がさまざまな人々と会った実感からいうと、実に多くの人々が「自分にはできない」「自分には才能がない」という勝手な思い込み(信念/ビリーフ)を持っています。
しかし、このモデルにあるように、人は信念/ビリーフの内にあることしか実現できません。
信念/ビリーフが、そのように限定されている限り、「できない」のは事実なのです。
しかし、一方「できない」と思っていたことが、何かの偶然で、仕事で無理やりやらされてできてしまった(できることに気づく)ということも多くの人が経験していることと思います。

物事は、やりはじめてしまえば、できてしまうものなのです。
「できる」という信念/ビリーフに変わった時から、人生は別の可能性に開かれはじめるのです。
神経論理レベルは、そのような原理の背後にあるものを教えてくれるものでもあるのです。

 

【ブックガイド】
ゲシュタルト療法については基礎から実践までをまとめた解説、拙著
『ゲシュタルト療法 自由と創造のための変容技法』
をご覧ください。

気づきや変容、変性意識状態(ASC)を含むより総合的な方法論については、
拙著
『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』

および、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。

動画解説 NLP「ニューロ・ロジカル・レベル(神経論理レベル)


リルケの怖るべき天使 〈美〉と変性意識状態


◆天使・チベット仏教・ベイトソン

さて、以前、
映画『攻殻機動隊』に出てくる、
「さらなる上部構造にシフトする」という、
言葉をめぐって、
グレゴリー・ベイトソンの、
学習理論
などを参照して、
さまざまにイメージを拡げて、
考察を行なってみました。
映画『攻殻機動隊』ゴーストGhostの変性意識
「聖霊」の階層、あるいはメタ・プログラマー

そして、その中で、
私たちの日常意識が、
「上部構造にシフトする」かのような、
状態を仮定して、
その中で起こるかもしれない、
システム的な情報の流れ(整列)や、
体験内容などについても、
考えてみました。

また、それらが、
下位構造としての、
私たちの日常意識の情報を、
書き換えてしまう可能性についても、
考えてみました。
(それが癒しや変容の体験になったりする、
ということです)

今回は、
その部分について、
もう少し見ていきたいと思います。

特に、普段の日常生活の中で、
そのような上位階層のシステムを予感させる、
何かを垣間見たり、
また、その影響を受けたりすることがあるのだろうか、
というような事柄についてです。

そのような機会を考えてみると、
それらは、多かれ少なかれ、
変性意識状態(ASC)の要素を持っているものですが、
散発的には、
存在していると思われるのです。


◆〈美〉的体験の通路

例えば、
ある種の美的な体験などが、
それに当たります。

しかしながら、
この場合の美とは、
単なる表面的な綺麗さではなく、
心と体験の奥底につき刺さり、
そこで振動を拡大させていくような種類の、
深遠な〈美〉的体験です。

そのような〈美〉的体験は、
私たちが通常、
あくせく働いている日常的現実に、
回収され尽くさない、
〈何か〉の要素があります。

それらの〈美〉は、
日常生活とは、違う次元の、
普遍的な秩序を、
感じさせたりもするのです。

変性意識状態(ASC)的で、
奥行きと拡がりをもった、
宇宙的な秩序を、
予感させるものでもあるのです。

それらは、
知覚力の拡大感、
恍惚感、
覚醒感、
本物の実在感、
といった、
あたかも「より上位の階層から」の、
情報の侵入を、
印象づけるようなものでもあるのです。

たとえば、
壮大な自然の〈美〉などは、
そのようなことを感じさせる、
普遍的な事例のひとつです。
山脈のつらなる、
雄大な峰々の風景や、
水平線に沈むこむ、
巨大な夕日の風景などは、
永遠にも似た、
その圧倒的な〈美〉の情報を、
処理しきれないために、
私たちを胸苦しくさせます。

それらは、
巨大な自然界の、
高次の階層秩序による、
莫大な情報量が、  
私たちの日常意識の許容量では、
処理しきれないほどに、
大量にやって来るためであると、
論理づけることもできるのです。


◆怖るべき天使と、バルドゥ(中有)の如来

さて、
世界の歴史的な事例を多く見ていくと、
〈美〉に関する、そのような事態が、
日常意識を圧倒するような形で、
個人を襲う可能性も想定されるのです。

たとえば、
ドイツの詩人リルケは、
その『ドゥイノの悲歌』の冒頭近くで、
歌っています。

「よし天使の列序につらなるひとりが
不意にわたしを抱きしめることがあろうとも、
わたしはそのより烈しい存在に焼かれてほろびるであろう。
なぜなら美は怖るべきものの始めにほかならぬのだから」
「すべての天使はおろそしい」(手塚富雄訳)」と。

彼は、ドゥイノの海岸での、
或る体験によって、
この詩を書きはじめたのです。

そして、彼は、
自作の翻訳者フレヴィチに宛てた、
有名な手紙の中で、この詩について、
大変興味深いことを
述べているのです。

「悲歌においては、
生の肯定と死の肯定とが
一つのものとなって表示されております。
その一方のもののみを
他方のものなしに認めることは、
我々がいま此処でそれを明らかにするように、
すべての無限なるものを
遂に閉め出してしまうような限界を
設けることであります。
死は、我々の方を向いておらず、
またそれを我々が照らしておらぬ
生の一面であります。
かかる二つの区切られていない
領域の中に住まっていて、
その両方のものから
限りなく養われている我々の実存を、
我々はもっとはっきりと
認識するように努力しなければなりません。
……人生の本当の姿は
その二つの領域に相亙っており、
又、もっと大きく循環する血は
その両方を流れているのです。
そこには、
こちら側もなければ、あちら側もない。
ただ、その中に『天使たち』
―我々を凌駕するものたち―の住まっている、
大きな統一があるばかりなのです」
(堀辰雄訳)

ここで語られている体験領域が、
単なる内部表象のひとつだとしても、
日常意識のものではない(それでは処理しきれない)、
ある種の圧倒的な変性意識的な世界だとは、
類推できるでしょう。

それは、
生と死をひとつと見なすような、
(当然、私たちの日常意識は、
それらを別々に見なしているわけですが)
無限なる体験領域なのです。
また、論理的に考えると、
その体験領域は、
私たちの日常意識を、
その下位の一部とするような、
上位階層の世界だと
類推することができるのです。
 (天使云々をいうのですから)

そして、また、
このような階層(体験領域)の侵入、
といった「怖るべき」圧倒的な事態が、
リルケに限らず、
世界の諸々の変性意識の事例を見ても、
さまざまに起こっていることが、
分かるのです。

例えば、以前、
『チベットの死者の書』について、
その心理学的な見方について、
検討しました。

心理学的に見た「チベットの死者の書」


そこでは、
移り変わっていく死後の空間、
各バルドゥ(中有)において、
必ず二つのタイプの如来たちが、
姿を現して来ることが、
描かれています。

ひとつは、
怖れを感じさせるような、
眩しいばかりの如来と、
もうひとつは、
より光量の少ない、
親しみを感じさせる如来です。

そして、
『チベットの死者の書』のメッセージは、
前者の怖るべき如来こそを、
自己の本性と見なせ、
というものです。

そうすれば、
輪廻から解脱できるだろう、
というものです。
そして、
後者の親しみを感じさせる如来に、
近づいていくと、
輪廻の中に、
再生してしまうというわけなのです。

この現象なども、
学習の階層構造に照らして考えると、
納得的に理解することができます。

怖るべき如来は、
上位階層からの過剰な情報であるため、
私たちには、怖るべきものに、
感じられてしまうのですが、
その「上部構造にシフトする」ことで、
無我と解脱が得られるというわけです。

一方、
親しみを感じさせる如来は、
慣れ親しんだ二次学習であるがゆえに、
自我と再生の道に、
進んでしまうというわけなのです。

つまり、
どちらの如来に、
コンタクト(接触)するかで、
上部階層へシフトできるか、
それとも、下位階層に留まる(ダブルバインド)かの、
選択になっているというわけです。


さて、ところで、
筆者自身、拙著
の中で、
さまざまな変性意識状態(ASC)の、
体験事例について記しましたが、
それらの中でも強度なタイプのものは、
どこかに畏怖の念を呼び起こすような、
光彩をもっていたのでした。
(また、実際、困難な体験でもありました)
ひょっとすると、
それらなども、どこかに、
上位階層からの情報という要素を、
持っていたからなのかもしれません。


※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への
より総合的な方法論については、拙著↓
入門ガイド
および、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。



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【PART1 Basic】ゲシュタルト療法
ゲシュタルト療法【基礎編】
ゲシュタルト療法【実践・技法編】
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「セッション(ワーク)の実際」

【PART2 Standard】
気づきと変性意識の技法 基礎編
変性意識状態(ASC)とは
「英雄の旅」とは
体験的心理療法
NLP 普及・効果・課題
禅と日本的霊性
野生と自然

【PART3 Advanced】
気づきと変性意識の技法 上級編
変性意識状態(ASC)の活用
願望と創造性の技法
その他のエッセイ

【PART4 当スペース関係】
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「聖霊」の階層、あるいはメタ・プログラマー ジョン・C・リリーの冒険から

さて、今回は、
私たちの内で働いている、
心的システムの、高次の学習階層について、
考えてみたいと思います。
これらは、
変性意識状態(ASC)の中などでは、
しばしば出遭うことになる、
自己システムの隠された側面とも、
いえるものかもしれません。


◆フロー体験で働く機構

ところで、
以前、取り上げた、
フロー体験flow experienceにおいては、
私たちは、高度な集中状態の中で、
特殊な意識(心身)状態に、
入り込むこととなります。

そこにおいては、
私たちは、その行動(行為)を、
圧倒的で、没我的な集中状態で、
行なっているわけですが、
そこでは、

自分で完全にコントロールしているという、

感覚と同時に、あたかも二重写しのように、
「自分でないものの力」によって、
それらの行動が為されているかのような、
不思議な感覚を得ることになります。



その状態においては、
まるで、何かの自動化によって、
高速的に、最適な判断と選択、
迅速で的確なアクションが、
取られていくかのようです。

おそらく、
この状態においては、
ベイトソンのいう、
二次学習の機能の成果が
並外れた状態で働いているとも、
言えるのかもしれません。

また、この状態における、
閃光のようなフリキシブルな創造性からすると
三次学習の要素も、いくらか、
含まれているのかもしれません。

いずれにせよ、
非常にひろい幅の、
学習階層で、
心身の創造性が、
発揮されている状態であると、
推察されるわけです。


◆心身のメタ・プログラマー

さて、ところで、
ベイトソンの友人で、
イルカの研究者や、
アイソレーション・タンクの発明者としても、
著名な、ジョン・C・リリー博士は、
合法時代のLSDを使った、
心理・意識機能の探求者、研究者でもありました。

人間心理における作動のシステムを、
プログラミングや、
そのメタプログラミングとして記述する、
『バイオコンピュータとLSD』(リブロポート)は、
自らをLSDセッションの被験者として、
(精神分析的な知見も含め)
人の心理機能を、
システムの制御体系として、
抽象度高く表現した書物です。

また、その後の、
『意識(サイクロン)の中心』(平河出版社)においては、
前著の体系を引き継ぎつつ、
心身(意識)システムの制御における、
プログラムとメタプログラミングの階層構造を、
各種の実践体験の中で、実験(確認)していくという、
興味深い書物となっています。

そこにおいては、
私たちの日常意識(プログラム)を制御する、
高次のシステム(メタ・プログラマー)についても、
さまざまな考察がめぐらされています。

そして、
フロー的な体験や、それ以上の体験のように、
極度に潜在能力が解放された、
特殊な存在状態においては、
メタ・プログラマー自身が、
私たちの存在を制御し、
操縦していくかのような事態が、
興味深い実体験(事例)とともに、
数多く紹介されています。

そのような事例などは、
例えば、フロー体験の中で、
どのような超越的なシステムが、
私たちの内で作動しているのかを考える際の、
ヒントになるものと思われるのです。

また、その際の、
仮説としての、心の階層モデルなどは、
世界の諸伝統などとも響きあう、
共通性を持ったモデルでもあり、
そのさまざまな比較検討が、
可能なものともなっているのです。


◆「聖霊」の働く階層

ところで、以前、
映画『攻殻機動隊』と、
そのゴーストGhostの変性意識状態(ASC)について、
考えてみた際、
初期のキリスト教徒に見られた、
「聖霊体験」について、
それらを一種の変性意識状態の事例として、
取り上げてみました。

つまりは、
聖書にある、
「聖霊にみたされる」体験を、
システム的に、
意識が、
未知なる心身の「上部構造」とつながる体験として、

とらえてみる可能性について、
考えてみたわけです。

そして、
上部構造とつながるシステムな体験であるがゆえに、
情報が整列されることにより、
私たちの日常意識(下位構造のプログラム)を、
整理・改変する力、
つまりは統合(治癒)する力が、
生まれるのではないかと、
比喩的に、考えてみたわけです。

ところで、
そのように考えてみると、
この、心の階層システム的な仮説が、
先に見た、
リリー博士のいう、
「私たちのプログラム(日常意識)を、
制御するメタ・プログラマー」という仮説と、
近しい姿を取っていることに、
あらためて気づかされるわけです。

そして、実のところ、
筆者自身、
拙著『砂絵Ⅰ 現代エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』

に記したように、
風変わりな変性意識状態(ASC)を、
さまざまな経験として持ったわけですが、
判然とはわからないものの、
それらの事象の背後に、
何らかのシステム的なつながりがあることは、
類推(予感)できたのでした。

そのようなことからも、
これら心的システムの、
プログラミングにまつわる領域には、
世の事例の多さを考えてみても、
探査検討すべき領域が、
まだ沢山あると感じられるのです。


◆この人生の背後にあるもの

私たちの人生には、
何らかのきっかけで、
日常意識を超える要素が、
変性意識状態の片鱗として、
やって来ることがあります。

それらは、
ひょっとしたら、
私たちの日常意識の背後で働いている、
メタ・プログラマーの、
何らかの調整作用の影響であるとも、
考えることができるのかもしれないのです。

日常生活で、
ふと舞い込む、
覚醒感や、感覚の拡張、

偶然や運として、
それらは姿を現わしているのかも、
しれないのです。

そのため、
当スペースでは
X意識状態などと呼んで、
それらに感覚的に焦点化することなども、
行なっているわけです。

それらに、
意図的に気づき、意識化していくことにより、
私たちの、
高次の学習機能も、
少しずつ高まっていくからです。
そして、おそらくは、
メタ・プログラマーの創造的な影響を、
呼び込むことも、
可能になると考えられるからなのです。



※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への

より総合的な方法論については、拙著↓
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階層を超える創造の飛躍 パブロフの犬か、ベイトソンのイルカか


さて、前回、
映画『攻殻機動隊』ゴーストGhostの変性意識
を語る中で、
ベイトソンの学習理論について、
触れました。

そこでは、
学習次元の階層を超えるような、
創造的な飛躍が起こる場合があることについて、
少し記しました。

このような階層を超える学習(創造性)について、
ベイトソンは、
『精神と自然』(新思索社)の中で、
興味深い事例を挙げているので、
今回は、そのことについて、
見てみたいと思います。

或るイルカの事例です。

ある時、そのイルカショーでは、
「毎回、イルカに『新しい芸』を教えることができる」
ということを売り物にすることを考えたそうです。

つまり、毎回、そのステージ(セクション)で、
イルカが、或る「新しい芸」をやり、
「そのことを覚えた」とイルカが再現する、
という高度な芸です。
イルカ的には、一日の中で、そのステージごとに、
毎回、新しいしぐさなりを表現し、
そのことを覚えた(学習した)ことを、
人に示すということです。

ここでイルカには、
「或る特定のことことを覚えていれば、エサがもらえる」
という、よくある単純なコンテクスト(二次学習)より、
高度なことが、課せられたのです。

或る時は、覚えている芸Aをやったら、
エサがもらえた。
しかし、次に、芸Aをやっても、
エサはもらえない。
偶然、芸Bをやったら、
エサがもらえた。
しかし、それをもう一度やっても(新しい芸ではないので)、
エサはもらえない。
最初、イルカは、混乱したようです。

しかし、試行錯誤を繰り返す中で、
イルカは、ついに、
「わかった」ことを示すかのように、
嬉しそうな反応をしたそうです。

そして、次々に、
「新しい芸」を見せ出したそうです。

つまり、イルカは、
より高い階層から、
自分の置かれた「コンテクスト(文脈)」を、
理解することをできたのです。

「芸A、芸B、芸C」と、
既存の芸を、ひとつのクラス(類)と見なし、
それとは別の「新しい芸」のクラス(類)が、
自分に求められているものだと理解したのです。
「新芸X、新芸Y、新芸Z」をひとつのクラス(類)として考え、
それを行なっていくことが必要だと理解したわけです。
「芸A…」と「新芸X…」のクラス(類)の差異を理解したのです。


このゲーム全体のコンテクストを理解したのです。
それは、
今までの自分が置かれた階層を、
超えた視点からの理解です。
そこに、
イルカは、飛躍することができたのです。

一方、対照的に、
ノイローゼに陥ったパブロフの犬の、
事例が挙げられています。

その犬は、
丸と、楕円形を識別する訓練を受けたようです。
丸の時は、反応Aを行なう、
楕円形の時は、反応Bを行なう、
というようなことでしょう。

その上で、
丸か楕円形か、識別できない形態が、
提示されたようです。
すると、
犬は、明らかに混乱し、
神経症的な症状を示し出したようです。
つまり、選択肢「丸か楕円形か」の間で、
「識別できない」という、
ダブルバインド(二重拘束)に入ってしまったのです。

つまり、パブロフの犬は、
選択肢「丸か楕円形か」が、
ひとつのクラス(類)であり、
「その他のクラス(類)が、
他の選択肢としてあるかもしれない」
という可能性を、
見出せなかったのです。
そのため、既存の学習の中で、
袋小路に入って(詰んで)しまったのです。

さて、見るところ、
人間の場合も、
個人の行動や、企業の戦略においても、
多くの場合、
パブロフの犬のようにしか振る舞えない、
というのが実情ではないかと思われます。
既存の二次学習の中で、
ダブルバインドに陥ってしまうのです。

つまり、
自分が慣れ親しみ、
身についた既存の二次学習、
既存の視野(選択肢)の階層を、
超える飛躍とは、
なかなかに難しいのです。

習慣的学習ではない超習熟と、
覚醒的な気づき、
プラスアルファの要素が、
必要となります。

そしてまた、
頭で考えるだけの方法論(aboutism)では、
自分自身を構成している
二次学習のプログラムを超える(相対化する)ことは
これも大変難しいからです。
考えることは、解離的なプロセスであり、
それ自体に、物質的に働きかける方法には、
ならないからです。

当スペースが、
ゲシュタルト療法(心理療法)を、
方法論に置いている理由は、
ここにあります。

それは、
ゲシュタルト療法のセッションは、
変性意識状態(ASC)に入り込む中で、
しみついた二次学習のプログラムに、
背後から直接、
コンタクト(接触)できる方法論となっているからです。

そして、
それを、気づきawarenessのうちに、
修正することができるからです。

これが、
当スペースの、
方法論的な狙いとその特徴と、
なっているのです。


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映画『攻殻機動隊』ゴーストGhostの変性意識

【内容の目次】

  1. 新約聖書と聖霊の暗示するもの
  2. 変性意識状態(ASC)と心理療法
  3. 聖霊 Ghost の働きとは何か
  4. グレゴリー・ベイトソンの学習理論と心の階層
  5. Ghost の変性意識状態(ASC)

別のページでは、映画『マトリックス』を素材に、私たちの日常意識と変性意識状態(ASC)の関係について取り上げてみました。
映画『マトリックス』のメタファー(暗喩) 残像としての世界

ここでは、『マトリックス』の元ネタのひとつである日本のアニメ映画『攻殻機動隊』を取り上げて、変性意識状態(ASC)私たちの心の階層構造について考えてみたいと思います。


1.新約聖書と聖霊の暗示するもの

さて、原作漫画でもそうですが、副題は Ghost in the Shell となっています。
このゴースト Ghost が今回のテーマです。

映画の中では、「Ghost 」とは、私たちの「心」を意味するものとして使われていますが、そこに幾重もの意味合いが重ねられているようです。
Ghost は、そもそも霊、幽霊を意味しています。含意としては、ポリスのアルバム・タイトルにもなったケストラーの『機械の中の幽霊 Ghost in the machine 』あたりがその由来かもしれません。というのも、私たちの「心」というものは、この科学的な世界観の中で「幽霊」のように奇妙な形で存在しているからです。

私たちの社会の中においてこの「心」の位置づけはきわめて曖昧です。
誰もがその存在を自明のものとしていますが、科学的にそれを取りだしてみせた人もいません。
脳に還元したり、神経情報だと言ってみたり、誰もがわかったつもりになっていますが、その実体がよくわかっていない「幽霊」のような存在です。

また映画の中で、重要な意味をもって引用される新約聖書の流れでいえば、Ghost は、三位一体のひとつの位格である聖霊 Holy Ghost を連想させます。
しかし、聖書の中でも、聖霊 Holy Ghost はよくわからない存在であるのです。

そして、映画のストーリーに即していえば、近未来の社会において「ゴースト」とは、他者によって Ghost ハッキング(侵入・乗っ取られる)されることにより、「疑似体験の記憶(ニセの体験)」さえ、注入(ねつ造)されてしまう曖昧な存在になっているのです。
そのような未来社会にあっては、身体(義体)の中にある自分の「心=ゴースト」の「自分らしき」クオリア(質感)さえ、もはや自分自身の存在(同一性)の確証にならないという奇妙(不安)な事実が、Ghost (幽霊)という言葉には込められているのかもしれません。

ところで、映画の中では、新約聖書のパウロ書簡、コリント人への手紙の一節が重要な意味をもって引用されています。

「今われらは鏡をもて見るごとく見るところ朧(おぼろ)なり」

草薙素子とバトーが非番の日に船の上で、謎のハッカー「人形使い」のメッセージを聞くのです。

そして、この一節は映画のラストシーン、草薙素子がバトーとの別れ際に、さきの節の前にある言葉を引いて、現在の自分の心境(状態)を表すものともなっています。

「われ童子の時は語ることも童子のごとく、思ふことも童子の如く、論ずることも童子の如くなりしが、人と成りては童子のことを棄てたり」

さて、映画の中では引かれていませんが、人形使いのメッセージは実は文章の前半節であり、この節の後には次のような言葉が続いていました。

「然れど、かの時には顔を対せて相見ん。今わが知るところ全からず、然れど、かの時には我が知られたる如く全く知るべし」

今は鏡を通して見るようにぼやけて見ているが、その時が来たら、顔を直接あわせて見ることになるだろう。
今は、不完全にしか知ることができないが、その時が来たら、すべてをあきらかに知るようになるであろうということです。

この言葉は、草薙素子の「自分らしき」Ghost をめぐる疑惑と焦燥感と、謎のハッカー「人形使い」との邂逅にまつわる背景的な雰囲気(けはい)として終始流れているものです。

そして物語は、終盤、草薙素子が、人形使いの Ghost の秘密を探るために、きわどい状況下で人形使いの義体にダイブして、図らずも人形使いの Ghost と相見えて、結果、ネットに遍在するかのような彼の Ghost との「融合」に導かれ「さらなる上部構造にシフトする」ところで、クライマックスを迎える形となっているのです。

2.変性意識状態(ASC)と心理療法

さて、この話にあるような Ghost (心)の「上部構造(上部階層)」などは、フィクション(虚構)の中でしかあり得ないように見えるかもしれません。ところが、実はそうでもないのです。それが今回の話のテーマとなります。

拙著『砂絵Ⅰ』の中でも、さまざまなタイプの変性意識状態(ASC)の体験談を書きましたが、実際のところ、歴史的な文献などを調べていくと、強度な変性意識体験においては、私たちの「日常意識」が下位の意識として感じられる上部(上位)意識らしきものの存在を予感するような報告は多数存在しているのです。むしろ、ありふれた事例ともいえるでしょう。
さきほど触れた新約聖書に出てくる「聖霊に満たされた体験」などもそのような
ケースのひとつといえるでしょう。
変性意識状態(ASC)の中でも、シャーマンの儀式LSD使用等による強度なサイケデリック体験、臨死体験などの特異なタイプの体験においては、実際そのような事柄も体験されがちになっているのです。

そのような状態においては、私たちの意識や知覚は、別種のもののように澄みきり拡大し、あたかも「かの時」に「全く知る」かのようになって、日常意識の限定された状態を、「下部構造のように」透視していくことにもなるのです。そして、私たちは「かの時」でしか知りえないかのような隠された情報にアクセスすることもできるようになるのです。

ところで、このような心(意識)の構造的な「上層と下層」を感じさせる構造は、心の活動(アクション)面で見れば、(特異な変性意識状態のような劇的な形ではなくとも)ごく普通の心理療法(ゲシュタルト療法)のセッションの中でもつねに起こっているものです。
例えば心の葛藤状態を解決するために行なうゲシュタルト療法の(エンプティ・チェアの技法を使った)セッションを例に取り上げてみましょう。
このタイプのセッション(ワーク)においては、セッションが進んでいく中で、クライアントの方は軽度な変性意識状態に入っていきます。
そして、その状態の中では、葛藤する欲求(感情)をもった自分の中の分裂した「複数の自我状態」
、外部の場所(椅子)に取り出していくということが技法的に可能になります。(催眠でいうアンカリング技法が使われます)
そして、セッション(ワーク)の中で、各自我状態)の中身を丁寧に表現したり、対話させていくことにより、各欲求状態(自我状態)の間に、感情的・情報的な交流が発生し、だんだんと二つの欲求(感情)が融合していくということが起こってのくるのです。
また、その融合に従い、2つを融合させたたような、より「統合的・拡大的な自我状態」が自然に生成してくることにもなるのです。

クライアントの方の主観的な感覚としては(また機能としても)、最初の個々の欲求(自我状態)に対して、統合的な自我は、より「上位的な自我状態」として立ち現われてくる実感があります。欲求や感情の受け皿として、より幅広い器の大きさを持っているのです。

実際のところ、統合的な自我状態というものは、最初の欲求(自我)状態を、その部分(下部)としてその内に持っているものなのです。そして、統合的な拡大した自我状態の内にあって、各欲求(自我)は葛藤状態ではなく、下位の個性や能力としてそこに正しく働いているという感覚(変化」を持つようになるのです。心の機構(メカニズム)が整列されて、正しく稼働するようになるのです。

ここには、葛藤する自我状態と統合的な自我状態との間に、ある種の上下階層的な構造が存在しているのです。

また、実際、このようなセッション(ワーク)を数多く繰り返していくと、クライアントの方の中に、心の「拡張」「余裕」が生まれてきて、以前より「泰然としている自分」「統合し拡張された自分」というものを自分の中に発見することになるのです。

昔は葛藤したり、悩んでいた同じ事柄を、今では、以前ほどは気にしていない自分(の要素)を発見するわけです。
これなども、より上位的なレベルの「統合的・拡張的な自我状態」が、自分の中に育ったためと言えます。これは後述しますが、階層の高い心の機能が学習された結果ともいえるのです。

このように身近な事例からも、心の階層構造というものを想定することができるのです。

 

3.聖霊 Ghost の働きについて

さて、映画の中では、新約聖書の言葉が、重要な意味合いを持って引用されます。

ところで、宗教的・教義的な文脈とは関係ないところで、初期のキリスト教徒たちに起こった神秘的な体験群が、つまり変性意識状態がいかなるものであったかと考えるのは興味深いテーマです。

特に、聖霊 Ghost 関する記述は、キリスト教や宗教に限定されない心の普遍的な働きを感じさせるものであるからです。私たちも、聖霊体験のようなものや異言などを持つことがあるからです。

ところで、ロシアの思想家ベルジャーエフは、精神の自由に関する興味深い論考の中で、聖霊 Ghostにまつわるさまざまな指摘を行なっています。

「四福音書、ならびに使徒の書簡を読むと、パン・プノイマティズムの印象を受ける。いたるところ、霊である、という感銘を強く受けるのである。そこでは、いわゆる聖霊という教義は、まだ出来上がっていないといっていい。そういう教義は、使徒にもまた護教者にも見出すことはできない。(中略)聖霊とは人間にとくに近いものである。それは、人間に内在している。その働きはひろく万人に及ぶものの、それ自体は不可解な深秘に充ちている。いったい、聖霊について教義を立てることができるであろうか。私の考えによれば、それは不可能といっていい」ベルジャーエフ『精神と現実』南原實訳(白水社)

「S・ブルガーコフはいみじくも言った。聖霊がある特定の人間に受肉することはない。聖霊の受肉は、いつも全世界にあまねく及ぶ、と。精神―ひいては霊と聖霊との関係をくわしく規定するのが困難なのは、まさにこのためである。聖霊は霊のなか、心のなか、精神のなかに業を行なう」(前掲書)

「聖霊の働きは、どういう現実となってあらわれるだろうか。抑圧され卑しめられた人間の実存が終わりをつげて、心が生命にみちあふれ、高揚し、エクスタスにおちいることこそ、聖霊の業のしるしである。これは、聖書に記されている聖霊の特徴でもあれば、また文化・社会生活における精神の特徴でもある。新神学者聖シメオンの言葉がある。聖霊にみたされた人間は、文字に書き記された掟を必要とせず、と」(前掲書)

聖霊の働きというものは、人形使いの Ghost のように、世界や私たちの内外にあまねくいきわたっているかのようです。

 

4.グレゴリー・ベイトソンの学習理論と心の階層

さて、ここから、Ghost にまつわる階層構造について、ある学習理論を参考に考えてみたいと思います。

ところで、学習理論においてはグレゴリー・ベイトソンの学習理論が有名なものとして知られているところです。

何かを学習する取り組みの中で、一次学習、二次学習、三次学習と、直接的な学習(一次学習)に対して、そのコンテクスト(文脈)についての学習も、上位階層の学習として発達していくという理論です。
「学習すること自体」が、(メタ的に)学習されるのです。

例えば、ひとつの外国語をマスターすると、通常、第二外国語をマスターすることは容易くなります。
「外国語を学習する」ということ自体(そのコンテクスト)がコツとして学習されたからです。
ある乗り物の運転を覚えると、他のジャンルの乗り物の操縦も容易くなるのです。整理すると、以下のような階層構造になります。

・0次(0) 学習がない
・一次(Ⅰ) 学習する
・二次(Ⅱ) 「学習する」ことを学習する
     「学習すること」についてのコンテクストを学習する↓

「行為と経験の流れが区切られ、独立したコンテクストとして括りとられる、そのくくられ方の変化。そのさいに使われるコンテクスト・マーカーの変化を伴う」ベイトソン『精神の生態学』佐藤良明訳(新思索社)

・三次(Ⅲ) 「『学習する』ことを学習する」ことを学習する
 →「学習すること」についてのコンテクスト化を再編集(再コンテクスト化)する。

二次、三次の学習は、その生体の任意の情報の組織化(コンテクスト化)といえます。

通常、芸事や技芸に上達することは、大体このように推移します。二次学習のレベルが上がると、個々の技というものはグッと次元を超えてよくなります。上位の学習能力が育っていくと、下位の学習力自体も、的を得たものになり、下位の能力をハンドリングする能力自体も高まるようです。

さて、ところで、興味深いことにベイトソンは、精神医学的な研究から私たちの普段の「心」も、習慣によるそのような二次学習の結果であると洞察している点です。そして、それを変化させるのがより上位レベルの三次学習(学習Ⅲ)であるという点です。

二次学習発生の由来が、おそらく問題解決に費やされる思考プロセスの経済性であると指摘したうえで、以下のように記します。

「『性格』と呼ばれる、その人にしみ込んださまざまの前提は、何の役に立つのかという問いに、『それによって生のシークェンスの多くを、いちいち抽象的・哲学的・美的・倫理的に分析する手間が省ける』という答えを用意したわけである。『これが優れた音楽がどうか知らないが、しかし私は好きだ』という対処のしかたが、性格の獲得によって可能になる、という考え方である。これらの『身にしみついた』前提を引き出して問い直し、変革を迫るのが学習Ⅲだといってよい」(前掲書)

「習慣の束縛から解放されるということが、『自己』の根本的な組み変えを伴うのは確実である。『私』とは、『性格』と呼ばれる諸特性の集体である。『私』とは、コンテクストのなかでの行動のしかた、また自分がそのなかで行動するコンテクストの捉え方、形づけ方の『型』である。要するに、『私』とは、学習Ⅱの産物の寄せ集めである。とすれば、Ⅲのレベルに到達し、自分の行動のコンテクストが置かれたより大きなコンテクストに対応しながら行動する術を習得していくにつれて、『自己』そのものに一種の虚しさirrelevanceが漂い始めるのは必然だろう。経験が括られる型を当てがう存在としての『自己』が、そのようなものとしてはもはや『用』がなくなってくるのである」(前掲書)


さきほど、エンプティ・チェアの技法のセッションで、何が起こるのかについて記しましたが、そのような階層的な事態が、この引用した文章と響きあっていることが分かると思います。

その事態が、心の二次学習のコンテクストを、三次学習的に書き換える作業だということが、見てとれるかと思います。セッションの中では、そのような階層構造が現れているわけです。

また、芸事の学習などにおいても、「守破離」ということが言われます。
芸を深めるプロセスにおいて、だんだんと「型」を順守していた段階を踏み破り、その「型」を離れていく段階がおとずれるというわけです。
これなども「型」を十分に習熟した挙句に、その中で育った二次学習そのものが臨界点に達し、気づき awareness の中に乗り越えられていくプロセスであると考えることもできるわけです。

5.Ghost の変性意識状態(ASC)

ところで、このような学習の階層的構造が、変性意識状態(ASC)下における Ghost (心)の気づくawareness ことを学習する中でも、どうやら育っていく可能性があるということが各種の観察からもうかがえるのです。

特殊な状態下での、気づくawarenessこそが、その二次学習的な能力も育てていくという可能性です。
高次の気づくawarenessが育っていくというわけです。

実際のところ、心理療法のセッションや、瞑想における気づきの訓練明晰夢 lucid dream の中での気づきの取り組みは、私たちの気づく能力を間違いなく高めていくものです。
その背後では、おそらく、なんらかの「高次元の学習」も育っていると思われるのです。
そして、その様相(内容)は、古今東西の瞑想や神秘主義の伝統の中で、「意識の階層」として語られている事態とそんなに違うものではないのです。

実際、日常意識と変性意識状態を数多く行き来(往還)することで、学習された「気づきの力」は、非常に奥行きと高度(深度)のある力を持ちはじめるものです。その結果として、私たちの心における自由の実感をより高めていくこととなるのです。

また、関連でいうと、しばしば、強度な変性意識状態の中では、心理的に強烈な治癒(癒し)の効果が現れることがあります。聖書に書かれている「聖霊 Ghostにみたされる」などの宗教的な神秘体験などもそうです。

これなども、階層的なシステムとして考えてみることができます。

潜在的な因子としてあった何らかの上部(高次)階層の働きが、下部(下位)階層の情報プログラムの混乱状態(感情や思考の混乱)に対して、それらの情報を整理・整列・統合させるように働いた結果であると考えることもできるわけです。

私たちの中で、「さらなる上部構造にシフトし」、それらに連なる能力を育てて(学習して)いくことにより、拡大された意識状態を得ることにより、そのような治癒や能力の拡張を期待することもできるわけなのです。

 

◆「Ghost の囁き」

さて、以上、映画『攻殻機動隊』の設定を素材に、心理療法から変性意識状態(ASC)、聖霊の働きから学習階層理論と、Ghost (心)の持つ可能性についてさまざまに検討を加えてみました。

これらは、筆者の変性意識状態(ASC)の体験等に裏付けられたものですが、また各種の伝統によって語られるものではありますが、可能性としての仮説に過ぎません。もし、何か「心」に響く点がありましたなら、ぜひ、ご自分の「 Ghost の囁き」にしたがって、この道の行方を、実際に探索・体験・確認してみていただければと思います。



【ブックガイド】
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入門ガイド
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フロー体験とフロー状態について


さて、現代の心理学の領域で「フロー flow」として知られる心理状態があります。シカゴ大学のチクセントミハイ教授がまとめた心理状態の定義です。

スポーツ選手などが競技のプレー中、最高のパフォーマンスを展開している時などに、しばしば入る心理状態「ゾーン ZONE 」などとして人口に膾炙されています。
そこでは意識が変性し、「あたかも時間が止まっているかのように」「ボールが止まっているかのように」物事が鮮明に見られるとも言われたりします。
この状態は、広くは変性意識状態(ASC)の一種と考えてよいのです。

私たちも、普段の生活の中で最高にノッていて、何か物事に集中・没頭している時に、しばしばこのような意識状態に入っていきます。チクセントミハイ教授は語ります。

「…これらの条件が存在する時、つまり目標が明確で、迅速なフィートバックがあり、そしてスキル〔技能〕とチャレンジ〔挑戦〕のバランスが取れたぎりぎりのところで活動している時、われわれの意識は変わり始める。そこでは、集中が焦点を結び、散漫さは消滅し、時の経過と自我の感覚を失う。その代わり、われわれは行動をコントロールできているという感覚を得、世界に全面的に一体化していると感じる。われわれは、この体験の特別な状態を『フロー』と呼ぶことにした」M.チクセントミハイ『フロー体験入門』大森弘監訳(世界思想社)

そして、

「目標が明確で、フィートバックが適切で、チャレンジとスキルのバランスがとれている時、注意力は統制されていて、十分に使われている。心理的エネルギーに対する全体的な要求によって、フローにある人は完全に集中している。意識には、考えや不適切な感情をあちこちに散らす余裕はない。自意識は消失するが、いつもより自分が強くなったように感じる。時間の感覚はゆがみ、何時間もがたった一分に感じられる。人の全存在が肉体と精神のすべての機能に伸ばし広げられる。することはなんでも、それ自体のためにする価値があるようになる。生きていることはそれ自体を正当化するものになる。肉体的、心理的エネルギーの調和した集中の中で、人生はついに非の打ち所のないものになる。」(前掲書)

と言います。

さて、この心理状態には、私たちが充実した生の感覚、充実した瞬間、ひいては充実した人生を生きるための実践的なヒントが含まれています。ここではそれらを少し見ていきたいと思います。

ところで、フロー状態についての知見が興味深いのは、この状態を僥倖のように散発的で偶然に生ずるものとしてではなく、諸条件によって意図的に創り出せるものとして研究がされているということです。

これらの知見は、私たちが、実際に物事に取り組む際に、自分の最高の内的状態と最高のパフォーマンス(アウトプット)を生み出すのに、どのように要件をそろえればよいのか、意図をフォーカスすればよいのかについて、さまざまなことを教えてくれます。

チクセントミハイ教授は、これらの内的状態の属性を以下のように数え上げています。
(『フロー体験とグッドビジネス』大森弘監訳(世界思想社)より)

①目標が明確であること

この目標は、長期的な最終目標のことではありません。
今、目の前で直接かかわっているこの事態、この過程の中で何に達すべきか、何がベストなのか、その目標を知悉しているということです。この今やるべき瞬間的過程の目標です。そこにパーフェクトなコミットメントがあり、ブレが無いということです。

②迅速なフィートバック

これはこの瞬間の、自分の行為に対する直接的なフィートバックのことです。
この瞬間の一手が正鵠を得ているのか、そうでないのか、その瞬時の返答がこちらの感覚を鋭敏に目覚ましてくれるのです。そのような直接のフィードバックがあることで、私たちは瞬時に行為と戦術を修正します。そして、すぐに再アタックできます。この瞬時の繰り返しの中で、私たちの俊敏な感覚的スキルが高まっていくのです。

③機会と能力のバランス

教授は指摘します。

「フローは、スキル〔技能〕がちょうど処理できる程度のチャレンジ〔挑戦〕を克服することに没頭している時に起こる傾向がある」「フローはチャレンジとスキルがともに高くて互いに釣り合っているときに起こる」「よいフロー活動とは、ある程度のレベルの複雑さにチャレンジしようとする活動である」(前掲書)

自己の錬磨したスキルを前提に、それをさらにチャレンジ的に働かす時に、フロー状態は生じてくるわけです。チャレンジ的な物事を電光石火のように高速的に処理する中で、私たちは緩やかな登り坂を上がりつつ、飛躍的霊感に満たされるのです。

④集中の深化

フロー状態に入ると、集中は通常の意識状態より一次元深い状態となります。
これは、フロー状態の変性意識状態(ASC)的側面です。注意力は澄みきり、雑念は入り込む余地なく背景に消え去り、意識は眼前のその行為体験自体に深く没入した状態となるのです。


⑤重要なのは現在

その中で、行為に関わるこの瞬間(過程、時間)のみに完全に没入していきます。
雑事に対して、「脇に立つ」「外に在る」という意味でのエクスタシィ状態に入るのです。過去も未来もなくなり、ただ、この「現在のみ」が在ることになります。


⑥コントロールには問題がない

そして、この心理状態の中で、自分がその状況を「完全にコントロールしている」という感覚を持ちます。
すみずみまでに、パーフェクトな統御感が現れてくるのです。

⑦時間感覚の変化

その中で、時間の感覚自体が変わっていきます。時間は、歪み、拡縮しています。知覚力と意識が澄みきり、何時間もが瞬く間に過ぎ去ったように感じられたり、ほんの一瞬間がスローモーションのようにゆっくりと動いて見えたり、止まって見えるように感じられます。純化された別種の時間を生きているように感じられるのです。

⑧自我の喪失

その体験の中では、私たちの日常のちっぽけな自我は、背景に押しやられています。
体験の核にある不思議な〈存在〉感の圧倒的な現前が、その場のすべてを占めているように感じるのです。自分ではないものとして、その体験を体験しているように感じるのです。
それは、ある種の自己超越的な体験とも言えるかもしれません。

 

さて以上が、フロー(状態、体験)の諸属性の概略ですが、このすべての要件がそろわなくとも、私たちは人生の中で、このような充実した状態を偶然のようにしばしば体験しています。
そして、その充実の時を思い返してみると、生活の中でこのような意味深い体験の割合を、意図的に増すようにすれば、より深い創造的な人生が送れるだろうということは、容易に想像がつくと思われます。
意識拡張状態としての変性意識状態(ASC)というものを考えていくにも、とてもヒントになる部分が多いのです。

 

……………………………………………………………………………

ところで、実際的な見地から、しばしば指摘される事柄があります。

上で見たようにフロー状態を生み出すには、スキル〔技能〕とチャレンジ〔挑戦〕のバランスを調整することが重要といわれます。このことに、関係した視点です。

通常、私たちの日常生活は、多くの時間、絶好調というよりかは、「退屈(弛緩)しているか」または「ストレス(不安、圧迫)」を感じているかという状態です。
これは、フロー状態を見る観点からすると、取り組みの目標設定に問題があるのだということもいえます。
退屈(弛緩)している状態というのは、自分のスキルに対して、目標のチャレンジ度が低すぎる状態です。
一方、ストレス(不安、圧迫)を感じている時は、目標や理想、対象が自分のスキル〔技能〕に対して高すぎるといえます。だから、私たちの心は圧迫を感じるのです。

私たちが、ちょうどいい感じで充実して集中できるのは、フローの領域、つまり「スキル〔技能〕がちょうど処理できる程度のチャレンジ〔挑戦〕を克服することに没頭している時」です。
そのため、自分が退屈していたり、ストレスを感じている時は、自分の手前の目標を調整して、自分がよく機能する状態を、適度なチャレンジを、意図的に創り出し、設定していくことが重要となります。

そのように、日々物事に、適度なチャレンジをもって取り組むことで、私たちの心は充実と適度な緊張を持つとともに、生きるスキル〔技能〕も確実に高まっていくのです。
そして、結果的には、より「複雑で」「高度」な物事を処理できるようになり、最終的には、かなり満足度の高いフロー状態をも生み出しやすくなっていくのです。

◆ゲシュタルト療法とフロー状態

ところでフロー状態を生み出すのに、一番「基礎的な条件」が何かといえば、それは心理的なレベルで十分な心理的「統合」状態に達しているか否かという点です。
心理的なレベルで葛藤や分裂を抱えていれば、いくら上記のような条件を整えても、充分に深いフロー状態に入っていくことに限界があるからです。
ドライブする欲求(感情)がバラバラだったり、ノイズまじりだったりするからです。
逆の言い方をすると、なぜゲシュタルト療法など体験的心理療法を深めていくと、集中力が深まり、パフォーマンスが高くなるのかという理由もここからわかります。
ゲシュタルト療法などを通じて心と体が解放され、内部のノイズ(葛藤)がなくなり、癒(統合)されてくると、私たちの欲求(感情)エネルギーが、ひとつの流れに集中しやすくなるからです。
欲求(感情)に葛藤がなくなり、自分が集中したいものに容易に没頭できるようになるからです。
そして、その結果、このようなフロー体験をかなり意識的に、高頻度に生み出しやすくなってくるのです。

また、適切なゲシュタルト療法が体験された場合、習熟される変性意識状態(ASC)へ入るスキルも決定的な要素です。
変性意識状態(ASC)に入ることに慣れると、意識の流動化が高まり、フロー状態へのより的確に入ることができるようになるからです。

そのような意味においても、当スペースでは、このようなフロー状態とその体験を、人格的統合の達成度合いを見る重要な指標としても重視しているのです。
そして、当スペースの方法論を、フリー freeでフロー flowなゲシュタルト療法と謳っているわけなのです。

 

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