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「実践的心理学」―ゲシュタルト療法―
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・卓越したパフォーマンスの発揮(発現)
・並外れたアウトプットの具現化
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日本的霊性

カスタネダと「世界を止める」

さて、別のところで、攻殻機動隊に出て来る「疑似体験の迷路」という言葉を素材に、私たちの日常的現実について考えてみました。
映画『攻殻機動隊』2 疑似体験の迷路と信念体系

そして、私たちの日常的現実や日常意識も、疑似体験の迷路とそんなに違うものでもないということについて考察を行ないました。
加えて、そのような日常意識の中身を見抜くのに、変性意識状態(ASC)からの視線が有効であることについても見てみました。
さて、今回はそのような疑似体験の迷路としての日常意識に、介入するためのより身近な視点について考えてみたいと思います。

◆カスタネダと「世界を止める」

カルロス・カスタネダといえば、人類学者として出発し、インディアンのシャーマンに弟子入りすることで、そのサイケデリックな世界観を内側から報告する特異な作家として有名になりました。

その後、作品の語り口は、さまざまに変貌し、途中からは南米の古代的なシャーマニズムやその独特の世界観(や方法論)を伝える作家となりました。

カスタネダの師匠であったドン・ファンの実在性そのものが創作であると疑われているように、カスタネダの語っていることが、本当に伝統的なシャーマニズムのものであるか否かは分かりません(本人は、事実であると明言していますが)。

ところで、そのようなカスタネダの有名になった言葉のひとつに「世界を止める stop the world」という言葉があります。
私たちの「世界」とは、私たちの「内的なおしゃべり」「内的な対話」によって作り出されているという事柄に由来する言い回しです。

私たちは、いつもいつも「世界とは、こういうものだ」「世界とは、かくかくしかじかのものだ」と、自分自身に向かって言い聞かせることで、この「世界」を維持しているとカスタネダ(ドン・ファン)は指摘するわけです。
そして、その内的対話を止め、世界を止めるということが、真のリアリティへの道であるというわけなのです。

この内的対話は、信念体系(ビリーフ・システム)の働きとも連動して、私たちの知覚・認知する世界を保持しているのです。
NLPニューロ・ロジカル・レベル(神経論理レベル)の効果的な利用法

「その点に関するドン・ファンの説明はこうだった。われわれはみずからに語りかけることによって、世界にたいする自分の知覚を強化し、それをある一定レベルの効率と機能に保っておけるのである。『全人類が、内的対話によって確固たるレベルの機能と効率を保っているのだよ』いつだったか彼が私にいったことがある。『内的対話は、集合点を全人類が共有する一点へ固定しておくための鍵なのだ。その一点とは、肩甲骨の広さの、腕をいっぱいに背後へ伸ばしたところにある。内的対話とは正反対のもの、すなわち″内的沈黙″を達成することによって、実践者は集合点の固定した状態を打破することができ、知覚の驚くべき流動性を獲得することができるのだ」カスタネダ『呪術の実践』(結城山和夫訳、二見書房)

ここでは、「集合点」という知覚を編集するエネルギー・ポイントが言及されていますが、この興味深い内容については、別の機会に譲りましょう。
この集合点云々の説明を抜きにしても(また暗喩としてとらえたとしても)、ここで語られている事態の意味合いや妥当性は理解されるかと思われます。
私たちが、内的対話を続けることで、世界体験を反復的に自己産出しつづけていることは明らかなことと思われるのです。

私たちの内面を冷静に振り返ってみても、自分がいつもいつも自分の中でおしゃべりをし続けている(止められない)ことに気づかれるかと思います。
私たちは、このようなおしゃべりを止められないのです。
このような、おしゃべり自体が、その偏向的な性格によって、自動的に反復されている「疑似体験の迷路」ともいえるものなのです。

当スペースのような変性意識状態(ASC)を軸とした視点からいうと、特に現代社会では、私たちは、通常価値観の
「日常意識」の「疑似体験の迷路」の中に閉じ込められています。
現代社会では、それだけが「現実」であると、洗脳的に教え込まれているからです。

たとえば、変性意識状態(ASC)を利用して、「日常意識」を相対化することで、これらの内的対話を止めることもできるのです。
そのことで、私たちはそのようなフィルタリングに妨げられることなく、「より直接的な世界」というものを体験していくことができることにもなるのです。
その世界とは、おしゃべりに曇らされることなく、生き生きと陽光にみちたエネルギーのまばゆく流動する世界、より色鮮やかな世界であるのです。

 

※気づきや統合、変性意識状態(ASC)へのより総合的な方法論は拙著↓
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『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』
および、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
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修験道の神 山の信仰と日本の文化

山折
「仏教、特に密教のものの考え方というのは、色々な立場があるわけですけれども、一つには、仏でも菩薩でも守護神でも、これらをすぐさま具象的イメージとしてとらえる。つまり権化の思想―incarnation―というものがある。これに対して日本の神道の考え方には目に見えない神霊が遊幸し憑着するという感覚がどうも基礎になっているように思うのです。こういう遊幸し、憑着し、そして祟るといった機能を抽象して言えば憑霊―possesion―というふうに言うこともできるのではないでしょうか?」

五来
「基本的には憑霊だと思います。だから天照大神の姿は誰も見たことがない。天照大神の御杖代として遊幸するのは倭姫命ですし、天照大神が稲を食べているのは、倭姫命が食べているのです。修験道の神や仏は山伏に憑依するが、その笈の中に籠められて、いわば山伏と一体となって歩くわけです。「善光寺縁起」は、本田善光が難波から信濃へ下るとき昼は善光が如来を背負い、夜は如来が善光を背負ったなどといいます。一体化しているのです。法然の弟子の念仏房については「阿弥陀如来の使者なり」ということが言われている。そういうのは遊行者に阿弥陀如来が依り憑いているわけです。だから庶民信仰ではその人がそのまま仏なんで、これが日本人の即身成仏の考え方です。密教の三密瑜伽の即身成仏とは違うのです。この辺のところ、教条的な密教にとらわれていたら、日本の密教、とくに山岳信仰を基底にすえた日本密教はわかりません。日本人は神さまがその人に宿っているから「即身成神」、それを仏さまに転換して即身成仏なのです。少し論理が違いますわね。密教学者は五来は密教を誤解しているというかもしれないが、日本密教も日本仏教も、インドの密教、インドの仏教の誤解の上に成立したのです。三密瑜伽したら大日如来と凡夫が一つになるということは理論ですけどね。日本人は苦行の結果、精進の結果でないと三密瑜伽しないのです。それが黙って座って、印を結び、真言をとなえ三摩地に住したら、ぱっと光りを放って「八宗論大日」の絵みたいに、弘法大師が大日如来に変わったというのは子供だましのお伽話であって、面白いとは思うが、話す方も聞く方も本当と思っていない。人間にできない苦行、山籠もりをした行者に対してのみ、その人の言うことは神の言葉だ、不動明王の言葉だというような受け取り方をしているわけです。修験道は非常に原始宗教的で、マジコ・リリジャスであると同時に、シャーマニスティックですね。(…)」

山折
「そうすると、いわゆる本地垂迹曼荼羅などに出てくる法体、俗体をした神々というのは、あれはやはりそういう考え方がそのままあらわれたものということになりましょうか。人間の姿そのままで……。」

五来
「修験道の神というのは、女神である、男神である、あるいは法体であるということだけがわかっているのですね。本当は神名はわからないのです。だから十二単で表現したり衣冠束帯で表現したりする。別にその神さまには個性も何もないわけです。熊野の神さんも日吉の神さんもみな同じ顔をしているわけです。同じ服装をしています。熊野本宮の神は「熊野に座す神」という名なのです。」

五来重/山折哲雄『山の信仰と日本の文化』



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大地性と待つこと

かつて、

鈴木大拙は、

「生命はみな天をさして居る。

が、根はどうしても大地に下ろさねばならぬ。

大地にかかわりのない生命は、

本当の意味で生きて居ない」と、

記しました。

「霊性の奥の院は、

実に大地の坐に在る」と。

 

『日本的霊性』の一章、

「大地性」でのことです。

 

そして、

「人間は大地において、自然と人間との交錯を経験する。

人間はその力を大地に加えて、農作物の収穫につとめる。

大地は人間の力に応じてこれを助ける。

人間の力に誠がなければ大地は協力せぬ。

誠が深ければ深いだけ大地はこれを助ける。

人間は大地の助けの如何によりて自分の誠を計ることができる。

大地はいつわらぬ。欺かぬ。ごまかされぬ」

とします。

 

また、

「大地はまた急がぬ、

春の次でなければ夏の来ぬことを知って居る。

蒔いた種は時節が来ないと芽を出さぬ、

葉を出さぬ、枝を張らぬ、花を咲かぬ、従って実を結ばぬ。

秩序を乱すことは大地のせぬところである。

それで人間はそこから物に序あることを学ぶ。

辛抱すべきことを教えられる。

大地は人間に取りて大教育者である。大訓練師である。

人間はこれによりて自らの感性をどれほど遂げたことであろうぞ」

と。

 

そして、

「大地と自分は一つのものである。

大地の底は、自分の存在の底である。

大地は自分である」 

としました。

 

 

さて、私たちは、

自己の心の成長を熱望しながらも、

自己のどうしようもならない、

「自然」というものに、

ぶつかります。

 

頭で考えるほどに、

すっきりと簡単には、

自分自身の心の底、

存在の底は、

成長してくれないのです。

それらは、

大地のように、

そこにどっしりと、

存在しています。

 

心や存在の成長は、

自然の成長であり、

物事が育成する時間が、

樹木が育っていくように、

四季のめぐりのように、

かかるからです。

それは、

動かせない自然の原理なのです。

それと、

折り合いをつけるしかないのです。

 

ところで、

ゲシュタルト療法においては、

異質な複数の自我の葛藤を、

解きほぐし

人格的な統合を、

高めることが、

通常の方法論よりは、

はるかに速やかに、

行なうことができます。

 

しかし、

それでも、

「無意識の自然の力」による、

育成の時間は、

絶対に必要なものなのです。

 

しかし、そのことが、

心の力を、

不思議なくらいに、

育てて、

高めてくれるのです。

大拙が、

耕作について語るように、

探求に、

誠を尽くした分だけ、

強靭でリアルな深みが、

かえってくるのです。

 

かつて、

ニーチェは、

ツァラトゥストラに、

「私は、本当に待つことを学んだ」

と、語らせました。

 

私たちは、

なかなか成長しない自分の心に、

地団太を踏みながら、

「待つしかない」のです。

 

しかし、

そのことは、

甲斐のあることなのです。

 

そのことを通して、

意識に近い面では、

待つことという、

一種の、

「忍耐の力」が、戦士的な力が、

育ちます。

同時に、

心の底において、

「何かを育てる」

という保育者的な、

女性的な感覚を、

育てることにもなるのです。

 

自分の心を、

農作物のように、

守り育てる能力を、

獲得していくことになるのです。

 

心と肉体の、

底の部分においては、

複数の響きあう異質の力が、

溶けあう中で、

極彩色の果実が、

育ってくるのです。

 

誠を尽くした分だけ、

掘り進んだ分だけ、

自己を超えていくかのような、

豊かで深い収穫が、

得られるのです。

 

ここには、

不思議なバランスが、

働いています。

 

私たちは、

そのことで、
大地の力を、 

信頼していいのです。



※野生や大地性、気づき、変性意識状態(ASC)についての、

より総合的な方法論については、拙著↓
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【PART1 Basic】ゲシュタルト療法

ゲシュタルト療法【基礎編】

ゲシュタルト療法【実践・技法編】

ゲシュタルト療法【応用編】

「セッション(ワーク)の実際」

 

【PART2 Standard】

気づきと変性意識の技法 基礎編

変性意識状態(ASC)とは

「英雄の旅」とは

体験的心理療法

NLP 普及・効果・課題

禅と日本的霊性

野生と自然

 

【PART3 Advanced】

気づきと変性意識の技法 上級編

変性意識状態(ASC)の活用

願望と創造性の技法

その他のエッセイ

 

【PART4 当スペース関係】

フリー・ゲシュタルトについて

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禅とゲシュタルト療法



ゲシュタルト療法に関係して触れられるエピソードのひとつに、パールズが、日本に来た際、京都で参禅をしたという話があります。そのゲシュタルト療法への影響についての例証のように語られます。

実際、パールズの自伝に、そのことへの言及があります。しかし、その記述は、パールズが元から持っていた考えへ確認(ヒント)以上の強い印象を持たなかったようにも見受けられます。

しかし、ゲシュタルト療法の中には、確かに禅と共通する点が「本質的なレベル」で存在するのです。パールズの直観力、野生的な勘の良さというべきかもしれません。

気づき awareness の力に対する洞察は、ゲシュタルト療法の効果や原理を、各種の瞑想技法との比較の中で検証する機会となります。

「『気づく』ことは、クライエントに自分は感じることができるのだ、動くことができるのだ、考えることができるのだということを自覚させることになる。『気づく』ということは、知的で意識的なことではない。言葉や記憶による『~であった』という状態から、まさに今しつつある経験へのシフトである。『気づく』ことは意識に何かを投じてくれる」(パールズ『ゲシュタルト療法』倉戸ヨシヤ訳、ナカニシヤ出版)

『気づき』と『コンタクト』と『現在』は、一つのことの違った側面であり、自己を現実視するプロセスの違った側面である」(前掲書)

このような気づきawarenessへの理解が、ゲシュタルト療法の核心にあるのです。


◆禅とゲシュタルト療法

さて、〈気づき〉の力の理解において、また、その実践を通した達成において、禅とゲシュタルト療法は、近いところにあるというのが、当スペースでの考えです。

ただ、それぞれの特徴や傾向がありますので、各々の利点を活かして実践することが、人格的な統合や自由を獲得するためのポイントとなると考えられます。

①ゲシュタルト療法の禅に較べての利点

ゲシュタルト療法の利点とは、体験的心理療法であるが故の、心理・感情面の取り扱い方とそのダイナミックな解放作用です。

人格における感情や対人関係のあり様を対象にして、心理的な統合を進めていくが心理療法です。そのため、ゲシュタルト療法では、感情面での解放と人格的統合を速やかに進めることができます。
また、心身一元論的な方法論でもあるため、肉体面でのエネルギーの解放が顕著な効果としてすぐに現れます。

一方、禅は、静的な集中が基本のため、気づきの力は鍛えられますが、ダイナミックな感情的解放や統合は、直接的には促進されません。場合によっては、静観的な固定化により、感情的な問題が解離され、取り残されてしまう場合もあります。感情的な進化や統合が進まないということもあります。

 

②禅のゲシュタルト療法に較べての利点

禅の利点とは、気づきへの集中と留まりです。ゲシュタルト療法は、気づきのセラピーというわりには、この点が、おろそかになりがちです。

というのも、ゲシュタルト療法では、セッション(ワーク)が、強烈な感情的なカタルシスをもたらすこともあるため、(場合によって)そのことに気が取られ過ぎて、気づき awarenessの力によって、体験を対象化したり、自己を対象化することを、おろそかにしがちになるのです。

しかし、この気づきの力が弱いと、体験を抱える統合過程が進まないということも生ずるのです。また、感情的なカタルシスばかりを求めて、セラピーに通うという本末転倒なことも起こるのです。気づきの力が経験を対象化できてこそ、深い感情的体験も人格的に統合ができるのです。

そのため、これらの要点を意識した上で、ゲシュタルト療法や禅をそれぞれ行なっていくことが、より効果的なのです。

ところで、スポーツには「クロス・トレーニング」という考え方があります。自分の専門以外の競技をすることにより、自分の専門分野では鍛えられない肉体や身体能力を鍛えるものです。そのことにより、総合的な身体能力が高まり、結果として、専門ジャンル自体の能力もグッと高まっていくのです。

同様に、禅やゲシュタルト療法を(また、その他の体験的心理療法も)、その特徴やポイントを把握して、自由に交えながら取り組んでいくことが、心の総合力や統合を高めていくには、効果的なことだと思われるのです。

禅と日本的霊性
大地性と待つこと

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禅と日本的霊性

さて、鈴木大拙の本に

『日本的霊性』という著作があります。

  

インドで発祥し、中国を経由した禅が、

日本で大輪に花開き、

なぜ、文化特性として根づき、実ったのか、

親鸞や浄土真宗などの本質にも触れながら、

興味深い議論を展開しています。

 

その中で、鈴木大拙は、

歴史的に、機が熟した結果、

過去に育ってなかった日本的霊性が、

鎌倉時代に、萌芽したと語ります。

大地遊離的な貴族ではない、

関東武士団の励起する、

鎌倉という「大地性」の時代に、

硬い岩盤を砕いて、それが現れ出たのであると。

 

しかし、この点について、

当スペースでは、別の考えを持っています。

日本的霊性の淵源は、

縄文の時代に、日本の古層文化の中に、

既にあったと考えているわけです。

 

縄文文化は、

(それ自体は、多様な文化ではありますが)

火のような野生の精神であると直観するからです。

ここでは、火は、暗喩であると同時に、実在です。

彼らの土器がそれを示すように。

 

この野生の、火のような精神性は、

文化的・時代的には、

大陸からやって来た、新しい「匠の文化」に飲まれ、

歴史の中では一掃され、

表面的には、姿を見えなくしました。

 

しかし、真に精神的なものとは、

表向きの文化から消えても、

いつの時代でも、

雑多な土着・漂流的文化の中で、命脈を保つものです。

 

つまり、縄文的な火の精神は、

弥生時代以降に、日本人の精神の中で、

充分に生きられていない生の要素、

「やり残した仕事」「未完了の体験」となったわけです。

(日本の裏の神である、不動明王が、

火の神であるのは、偶然ではないのです)

そして、縄文的な火の精神は、

時代の流れの中で、地下に潜り、

 

葛藤し、混淆し、練られ、

鎌倉時代に、再び、

自己の形式(スタイル)を見出し、

地上に姿を現したのだと、考えられるのです。

 

禅や浄土宗という、

大陸由来の仏教の形式を借りつつも、

それらを超過するような、

豊饒な意味と力を持って、

現れたのだと考えられるのです。

 

そのため、日本の禅や親鸞に見出されるものは、

仏教の単なるバージョンアップというものではなく、

それらを刷新するような、

別種の根源的なものとして、現れて来たともいえるのです。

 

取り繕われた律令文化の仮面を裂いて

本来の野生の火の精神としての、

実存の気風を、新しい形式の中で、

表現するものだったのです。

 

おそらく、本人たちは、特に自覚することもなく、

深い、野生の大地の声を聴く中で

自然な形で、それを行なったと考えられるのです。



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【PART1 Basic】ゲシュタルト療法
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