フリー・ゲシュタルトな気づき

フリー・ゲシュタルト・ワークス free gestalt works のブログ。アウトプットのための、気づき・変性意識・フロー、〈流れる虹のマインドフルネス〉へ。

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2018年01月

在りてあれ

さて、 真冬の日でさえ、
たまに気温の高い日があると、
すぐに羽虫が涌いて来るものです。
 
また、すぐ寒くなって、
どうせ死んでしまうのに、
なぜ、そんなに慌てて、
すぐ生まれて来ようとするのか。
少し痛々しく、
また虚しい気がします。
 
そして、
ふと思うのです。
 
これは、
何かをするdoingためではなく、
ただ在るBeingこと自体のために、
生まれて来ているのではないか、と。

実は、ただ在るBeingこと自体が、
大したことであるからなのかもしれない、
とも、思うのです。
 
そのため、
宇宙の生命たちは、
わずかなスキマを見つけては、
ただ「在る」ために、
殺到するかのように、
この世に生まれて来ようとするのだと…
 
さて、ところで、
人は、歳をとって来ると、
かつて、ともに道を探求した仲間たちに
すでに亡くなってしまった者たちが、
だんだんと増えて来ます。
 
日々の中では、
そのように早世した誰彼を、
ふとした機会に、
思い出します。
 
あっけなくも、
慌ただしく去っていった人たちを。
 
そして、
信じられない気がします。
 
自分は、今も、
この現実を、
こんな風に感じながら、
道を探している。

しかし、
彼が、この現実を、
もう経験していないとは、
どういうことなのだろうかと。
 
若い頃、あんなに熱っぽく、
探求とその未来について語り明かしたのに、
(昨日のように思い出されます)
その彼が、
今はもう探求していないとは、
どういうことなのだろうかと。
 
自分が、探求の末に、
ようやく小さな突破口、
真の人生のスタートに到達したと思ったら、
その時には、彼は、
既にこの人生を終わらせ、
完結させてしまっていたとは、
どういうことなのだろうかと。

彼は、探求の結論を、
少しでも、
得ることができたのだろうかと…

そして、
不思議な気がします。

自分の経験しているこの時間と、
彼の何も経験していない時間…
 
もう何も経験していないとは、
どういう状態なのであろうか。
 
そして、
つくづく思います。

この糞のような現実(世界)でさえ、
彼はもう何も経験していないのだと…
 
そして、
そのことを思うと、
この「薄絹」のような、
在るBeingについて、
まざまざと、
気づかされるのです。
 
自分のこの現実が、
一瞬のちまで、
存続していく保証など、
何も無いのだと。

(彼らだって、
そんなにも早く、
自らの生が終わるとは、
信じられなかったでしょう)

そして、
思うのです。

この薄氷のような、
現実の上を、
(彼らの分までも)
凝視するように、
綱渡りするように、
仔細漏らさずに、
生きるべきなのだ、と。
 
今にも終わってしまうかもしれない、
この存在を、
そんな風に色濃く味わいながら、
瞬間瞬間を、
生の意味を、
結晶させていくべきなのだ、と。

「在りてあれ」
どこからか、
そんな声を、
聞くような思いがするのです。


才能における相補性 NLP(神経言語プログラミング)とビートルズ

さて、ここでは、
異質な才能の間における、
相補性や相乗性ということについて、
考えてみたいと思います。

以前、別のところで、
NLP(神経言語プログラミング)の創始者、
パンドラー氏とグリンダー氏における、
類推される役割分担について触れました。

ところで、NLPは、
優れた人の持つ「天才性(才能)」をモデリングすることや、
その再現可能性について、多くを語ります。
しかしながら、
バンドラー氏とグリンダー氏が決別した後の、
個々の(ソロの)仕事を見ると、
2人が共同で仕事をしていた時代ほどは、
創造的なことを行なっていないというのは、
とても暗示的です。
事態は、そんなに簡単な事柄ではないわけです。

これらの事例について分析することで、
私たちは、創造性の秘密について、
一段深いレベルで把握できる事柄があります。
そして、それは、
私たちの内なる性向への意識化を生み、
自己の創造性(行為)を、
一段階進化させることにもつながるのです。

 
◆NLPの場合

さて、卓越した能力を持つ対象者を、
モデリングすることを標榜するNLPですが、
そのアイディアの出どころは、おそらくは、
バンドラー氏の、優れたモノマネ的な才覚に、
由来するものと推察されます。

真似ることが、学ぶことの始まりだとは、
私たちが子どもの頃によく聞かされた言葉です。

さて、類推ですが、バンドラー氏は、
身体的、無意識的なレベルで、
対象者の内的世界に入り込み、
それを把握し、再現する能力に長けていたのだと思われます。
(初期の場合は、パールズやエリクソンが対象でした)

「サブモダリティ」のアイディアが、
バンドラー氏からもたらされたというのは、
大変示唆的です。
彼自身が、対象者を、内側から把握する際に、
そのような内的な表象世界(像)を感じ取り、調整しながら、
対象者の「見て・聞いて・感じている世界」を、
再構成していったのでしょう。
そして、そのベスト・パフォーマンスを、
盗んで(再現して)いったのでしょう。

一方、グリンダー氏は、そのような微細な情報群を、
対象化し、構造化し、記述する能力に、
長けていたのでしょう。

そして、この2人の才覚の組み合わせにより、
ブラック・ボックスのように見なされていた、
「天才(卓越した能力)」を、
盗み取り、再現可能なものにするという、
初期のNLPのアイディアが生まれたのだと思われます。

いわば、アソシエート(同一化)とディソシエート(脱同一化)を、
組み合わせた技法です。
そして、これは、原理の組み合わせであると同時に、
2人の優れた才能の組み合わせだったわけです。

そして、
この「同一化する力」と「対象化する力」の、
対極的(両極的)な力を結合させ、振幅させ、
ともに優れて発揮させたところに、
初期のNLPの創造性があったわけです。
そして、2人の決別により、
片翼飛行となり、
当初の創造的な沸騰性を、
失ってしまったわけです。

ところで、このような、
創造的要素における役割分担は、
共同創作の現場では、
つねに起こっているものです。
おおむね、無意識的になされているため、
自覚されてはいませんが。


◆ビートルズの場合

たとえば、ビートルズのような、
並外れたアーティストの場合でも、
そのような事態は起こっています。
ここでは、そのことを事例に取り上げて、
このことを少し見ていきたいと思います。

NLP同様に、
ビートルズにおいても、
グループ解散後のソロの仕事と、
グループ時代の作品に、
優劣の差があることは、
明瞭にわかります。
ビートルズという集団性が、
その天才性の要件だったわけです。

そして、ここでも、
メインのソングライター・チーム、
ジョン・レノンと、ポール・マッカートニーの間に、
おおよその役割分担が類推されるのです。

さて、彼らはともに、
美的な創造能力において非凡なものを、
持っていたわけですが、
(また共通する似た点を持つが故に、
先鋭に共振したわけですが)
その性向として、違いがありました。

2人の中では、
ジョン・レノンの方が、
より精神的で、作家的な要素を
強く持っていたといえるでしょう。

一方、ポール・マッカートニーの方が、
芸術家的で、音楽家的な要素を、
強く持っていたといえるでしょう。

そして、ジョン・レノンの持つ、
剥き出しの直接性や、トリックスター性(新奇性、悪戯性)が、
その場に留まることや、同じことを繰り返すことを、
拒否する方向を推進しました。

一方、ポール・マッカートニーの方は、
より美的で、完璧な音楽的造形の才能を持っており、
一種、非人間的(天上的)な均整や、
作品のより完全な結晶度を駆動することになったわけです。

「ビートルズのレコーディングとは、ポールの曲の録音。
余った時間で、他の人の曲を録る」とは、
ジョンのボヤキですが、
観念したイメージ通りのものを完全に仕上げたい、
(そのために何回も録り直す)
ポールの非妥協的な情熱をうかがわせます。

そして、そのような性向の二人、
ジョンの絶えず問いかけ、
突破する先鋭性、超出性と、
ポールの並外れた強度で、
完璧なものを造形する才能が、
激突し、補い合い、相乗効果を生むことで、
ビートルズの斬新で発明的なアウトプット、
時代の音楽を刷新する、
新奇で美的な造形が創り出されていったわけです。

このことは、
二人が分かれた後の
個々のソロの作品を見ることで、
より明瞭に見て取れます。

ジョンのソロ作品は、
作家的には、どれも興味深く、
卓越した表現と内容を持っていますが、
作品の結晶度としては、
内容に較べて、
どこか詰め切っていない感じ、
惜しい感じが残っています。
もっと完璧な結晶度を実現したら、
もう一段輝きを増したろう、
もっと並外れたものになったろうと、
思うものばかりです。

一方、ポールのソロ作品は、
どれも均整の取れた
美的な結晶体としては、
申し分ないのですが
どこか手馴れた職人芸と見える面があり、
物足りなさが残ります。
芸術が必要とする、
一閃のような先鋭性や、過剰性がなく、
人格的な面では、どこか凡庸な面さえ感じさせます。
ポールが、音楽的な天才に比べて、
どこか侮られがちなのは、
そのような性質にも由来するのでしょう。
一方、ジョンの方は、
その早世のせいもありますが、
(実態から少しずれた)
カリスマ(セイント)的なイメージを残したわけです。

そして、つくづく思われるのは、
ビートルズにおいては、
この二人の持ち味が、
絶妙なバランスで、融合し、激突し、
共振することで、
飛躍的で、超出的なアウトプットが
生み出されたのだということです。


さて、ところで、
私の中には、
ここで見たような対極(両極)的な能力が、
多く存在しています。
私たちの中には、
ジョンやポールがおり、
バンドラー氏やグリンダー氏がいるということです。
また、その他、多くの才能の対極的なセットが、
存在しています。

そして、私たちが、
一次元高いアウトプットを出そうと思う場合には、
このような、
自己の、内なる両極性(能力)を意識することが、
重要となるのです。

「天才性」のモデリングという意味でも、
自己の強い部分を促進・増幅し、
一方、自分の弱い部分を育成し、鍛錬することが、
必要なわけです。
これは、日々、意識して、
自分の性向に取り組むことで、
確実に変化を起こせる事柄です。

そのことで、私たちは、
自己の創造性を、
最終的には、
より心の全体性を含んだ、
精神の根源的な発現に変えることができるのです。

そして、
その結果としてのアウトプットも、
当然、より高い次元の内実を、
持つことになるのです。


※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への

より総合的な方法論については、拙著↓
入門ガイド
および、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。

 

【PART1 Basic】ゲシュタルト療法
ゲシュタルト療法【基礎編】
ゲシュタルト療法【実践・技法編】
ゲシュタルト療法【応用編】
「セッション(ワーク)の実際」

【PART2 Standard】
気づきと変性意識の技法 基礎編
変性意識状態(ASC)とは
「英雄の旅」とは
体験的心理療法
NLP 普及・効果・課題
禅と日本的霊性
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【PART3 Advanced】
気づきと変性意識の技法 上級編
変性意識状態(ASC)の活用
願望と創造性の技法
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