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登山と瞑想

ここでは、

登山と瞑想との関係について、

記してみたいと思います。

 

ところで、登山を、

一種の瞑想的なものとして利用するという人は、

意外と多いと思われます。

 

本人が、

そう明確に自覚していなくとも、

頭を真っ白にして、

心身を、野生の気で、

浄化してくれるものとして、

登山体験を求める人は、

多いものです。

 

実際、

この二つには、

似ている側面があります。

 

当然、瞑想は、

方法論的にそういう状態を、

創り出していくのですが、

登山の場合にも、

同じようなプロセスが、

起こって来るというのは、

興味深い事柄です。

 

瞑想というと、

興味がない人には、

通俗的なイメージでは、

無念無想とか、

神秘的な没入とか、

何か超越的な状態に関するものとして、

映るようですが、

実際には、

これほど、

「現実的」なものもない、

というのが瞑想です。

というのも、瞑想で、私たちが直面するのは、

ただ、「自分自身である」という

事態であるからです。

 

通常、

瞑想に取り組むと、

私たちは、

いわゆる「雑念」というものに、

直面することとなります。

これが、

通俗的には、

悪いもののように、

語られることも多いです。

 

しかし、

雑念というものは、

自然な創出プロセスであり、

それが、

私たち自身であると、

言うこともできるのです。

 

また、瞑想も、

雑念をなくすこと自体を、

目的とするわけでもないのです。

それらにとらわれない、

気づきの力を醸成するのが、

その目的です。

 

雑念は、

それに、

私たちの気づきの透徹が、

妨げられなければ、

(利用できる)

無意識的な素材とも、

いえるものでもあるのです。

 

さて、

瞑想には、

各種の方法がありますが、

一番、基本的なものの一つは、

「ただ見ている」

というものです。

 

私たちは、

たち自身に起こる(感じる)事柄を、

たち自身を、

「ただ見つめている」

のです。

 

これが、通常、

私たちには、

なかなかできないことです。

 

自分自身に直面し、体験し尽くすこと。

これが、私たちには、できないことであり、

普段、手をつくして、回避していることです

私たちは、自分自身を体験することこそを、

避けたいのです。

瞑想では、そのことをしていきます。

また、登山でも、図らずも、

そのようなことが起きて来るのです。

 

さて、

「ただ見つめている」ことですが、

そのように、心を見つめていると、

大概、

雑念の湧出するパターンには、

似たような形が、

あります。

 

私たちにまつわる、

過去、現在、未来の事柄が、

(順不同ですが)順々に湧いて来るものです

 

現在、

日常で起きている、

気になることどもの、

数々。

日々の怒り、

不安、

願望、

思惑。

 

過去にあった、

諸々の事柄。

気になっている事柄。

前に気にしていた事柄。

または、

忘れていたような、

些細な出来事。

 

これから将来、

やって来る事柄。

起こるかもしれないこと。

起こってほしいこと。

ほしくないこと。

希望。

不安。

願望。

 

このような、

過去・現在・未来について、

順不同で、

ゲシュタルト療法でいう、

未完了の体験のように、

気になる事柄が、

滾々と湧いて来ては、

消えていくのです。

 

この場合、

私たちは、

これらを、

ただ見つめていて、

認めて、

受け入れ、

流していけばいいのです。

とらわれず、

惑わされず、

何かよその出来事を眺めるかのように、

ただ眺めていればいいのです。

 

それらは、

きちんと受け止めて、

見つめていると、

去っていくものです。

 

無いものに、

しようとしたり、

否定したりすると、

逆に、

反動を生み、

それらは力を持ち、

憑りつかれてしまうのです。

 

ひと通り、

過去・現在・未来のことどもが、

出尽くすと、

湧いてくるものがなくなり、

やがて、

「澄んだ静けさ」が、

やってくるのです…

 

 

……………………………………………

 

さて、

登山においても、

同じような事柄が、

起こって来るものです。
 

険しい山道を、

息を切らしながら、

歩いていると、

肉体の苦難や、

苦しさが、

過熱することにより、

下界の日常であった気になる事柄が、

心身の底から、

滾々と、湧いてくるものです。

 

このような、

大自然の中にあって、

コレか、

とがっかりするような、

日常の些末な心配事や欲求が、

心身の奥底から、

滾々と湧いてくるのです。

 

肉体の苦痛と、

大自然の生命の中であるがゆえに、

そのような都会の澱が、

あぶりだされてくるのだと、

いえるのです。

 

しかし、

汗が流れ尽きるように、

そのような想念、

過去や未来や、

現在にまつわる想念も、

やがて、

出尽くします。

 

そのうちに、

ただ自然の中を歩む、

動物のような無心の歩みを、

見出していくのです。

 

自分が、

ただ黙々と、

歩むだけの存在であることを、

見出していくのです。

 

ここにおいては、

登山における瞑想状態を、

単なる忘却の技法や、

逃避にしないために、

また、

気づきの身体技法に変えていくためには、

湧いて来る雑念を、

意識して、

ただ見つめることを、

深めることがよいことです。

 

そうすると、

自然の息吹の助けを借りて、

身体の野生のうちに、

筋肉の錬磨のうちに、

ただ見つめ、

気づいていくことの力を、

醸成することが、

できるからです。

 

野生の解放された身体と、

深められた気づきを、

結びつけていくことが、

できるからです。

 

古来の修験道や、

山岳宗教というものは、

おそらく、

そのような、

野生の気づきのあり様に、

気づいていたのでしょう。

 

そのため、

自然との交感を、

瞑想とするような技法を、

編み上げていったのだと、

考えられるのです。


※より進化した登山のヴィジョンは、

登山体験 その意識拡張と変容




※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への

より総合的な方法論については、拙著↓
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および、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。



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【PART1 Basic】ゲシュタルト療法

ゲシュタルト療法【基礎編】

ゲシュタルト療法【実践・技法編】

ゲシュタルト療法【応用編】

「セッション(ワーク)の実際」

 

【PART2 Standard】

気づきと変性意識の技法 基礎編

変性意識状態(ASC)とは

「英雄の旅」とは

体験的心理療法

NLP 普及・効果・課題

禅と日本的霊性

野生と自然

 

【PART3 Advanced】

気づきと変性意識の技法 上級編

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【PART4 当スペース関係】

フリー・ゲシュタルトについて

セッションで得られる効果

 なぜ、ゲシュタルトなのか

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アディクション(中毒・嗜癖)にひそむ精神性

ここでは、
アディクション(中毒、嗜癖)の探索について、
書いてみたいと思います。

ユング派や、あの種の心理療法の考え方では、
アディクション(中毒、嗜癖)の背後には、
精神的(霊性的)なものがあるといいます。
 
クライアントの方の中において、
アディクション(中毒、嗜癖)は、
深い無意識の渇望を充たすための、
代替物として、便宜的に、
その中毒物(中毒体験)がえらばれている、
と考えるわけです。

催眠療法などでも、
中毒治療のアプローチとして、
中毒体験時(状態)で起こっていると思しき、
体験過程を仮定して、
その欲求を充たす手段を、
中毒物ではない別の代替物に転化させるように、
無意識に対して働きかけたりします。

そして、このような無意識の渇望が求める、
体験過程というものには、
私たちの日常意識の理解しがたい要素や、
精神性が、存在している場合もあるのです。
そのため、無意識は、
嗜癖物を通した変性意識状態(ASC)によって、
それらを、得ているとも考えられるのです。

以下は、そのような嗜癖の背後にある、
無意識の精神的欲求を探っていくための、
ワークです。

これは、その昔、

プロセスワークの、

マックス・シュパック博士に、
教えてもらったものとなります。


◆アディクション(中毒、嗜癖)を扱うワークの手順

①まず、自分の嗜癖である、
あるテーマ(飲酒等)を選びます。

②その対象を、
実際に、体験して(味わって)いる時の、
一連の物理的手順や感覚的プロセスを、
すべて細かく思い出します。
そして、ゆっくりと、それを実演するかのように、
再現して、その体験過程を感じてみます。
今まで、気づかなかったような細部(ディテール)に、
気づいていくことと思います。

③次に、その体験過程の中で、
自分が最も魅力に感じている要素を見つけます。
その感覚体験があるがために、
その嗜癖を求めてしまっている要素です。
どこがもっとも魅惑的な要素なのか、
言葉で表現すると同時に、
より直観的な形で、線や図形としても、
書きとめてみます。

さらに、その要素を、
身体的な動作、例えば「手の動き」にしてみます。
そして、その動きを実演して、体感してみて下さい。
その感覚要素を表すのに、ぴったりとした、
「手の動き」を見つけ出すのです。

④次に、②で行なった手順や体験過程を、
スローモーションで再生するかのように、
もう一度、再現してみます。
その体験プロセス・手順を、
細かく分けて、味わうように見ていきます。
自分の体験過程の諸相を、微分するかのように、
細かく気づいていきます。

(例)中毒が珈琲を飲むことの場合

・お湯を沸かす
・珈琲の豆の袋をひらく
・珈琲の豆をすくう
・珈琲の豆を挽く
・珈琲をむらす
・珈琲をドリップする
・お湯を注ぎ足す
・器に注ぐ
・注がれた珈琲を見る
・器を手に取る
・香りを嗅ぐ
・器に口をつける
・珈琲を飲む
等々です。

実際の手順や感覚体験は、
もっと細かく分けられるでしょう。
そのようなプロセスを、
実演しながら、感覚的な体験過程の諸相に、
気づいていって下さい。

⑤次に再演した体験過程・感覚体験のなかで、
今まであまり気に止めていなかった部分、
気づいていなかった部分、盲点のような部分、
謎めいた不思議な部分を探してみて下さい。

中毒(嗜癖)体験なので、今まで何度も、
反復している事柄ですが、
その中で、あまり気づいていなかった、
未知の部分です。

③で見た部分のように、
表面的にわかる部分ではなく、
隅に引っ込んでいたり、
遠くにあって、不鮮明な部分です。

⑥そして、その謎めいた部分、
不思議な部分というものを取り出して、

③でやったように、
言葉や線や絵を与えてみて下さい。
書き留めてみて下さい。

そしてまた、同様に、
その要素を、身体的な「手の動き」にしてみます。
それを実演してみて下さい。
その要素を表す、ぴったりとした、
「手の動き」を見つけ出して下さい。

⑦さて、嗜癖の体験過程から取り出された、
2つのタイプの「手の動き」が見つかりました。
次に、その「手の動き」を、
探求的に、実演していきます。
その背後にあるものを、探っていきます。
まず、最初の③の手の動きを、
実演してみます。

実演する中で、
手の動きが変わって来るようであれば、
それで結構です。
その本質的な要素が変わらないレベルで、
自然な変化に任せて下さい。
ダンスになるようであれば、
その動きや変化を、展開してみて下さい。

その特性・特徴を味わい、
よく実感して、それが自分にとって、
「何を意味しているのか」に気づいていって下さい。
何が魅惑で、嗜癖的に惹きつけるのかを見つけて下さい。
気づいたことがあったら、書きとめて下さい。

次に、⑥の2番目の手の動きに対しても、
同様のことを行ないます。
その中から出て来るものに気づき、
書き留めて下さい。
 
⑧さて、次に、
その2つの手の動きを交互に行ない、
この2つの要素の関係性を探っていきます。
その両方の動きの感じをよく味わいながら、
2つに共通している要素を、
探り、気づいていってみて下さい。
どこかそれらの本質に、
共通している要素がないか。
探ってみて下さい。
そして、この2つの要素が共存する、
空間・場所・状態がないか、
手に動きや体の動きを、
軸にして、探ってみて下さい。
そのようなものが、見つかったら、
書きとめておいて下さい。
それが自分とって、どんな意味があるか、
時間をとって、考えてみて下さい。

 


…………………………………………………………………

さて、
手順だけでは少しわかりにくいので、
事例として、著者の体験を記してみましょう。

十年以上前ですが、

当時は、珈琲に対して、
大きな(中毒的な?)嗜癖を持っていたので、
テーマに取り上げてみました。

さて、まず、最初の手の動きは、
刺すような、稲妻のような動きでした。

その手の動きは、刺すような、
ジグザグで素早い、ギザギザの動きでした。
それは、筆者が、
珈琲に見出している覚醒感の要素の表現でした。
その覚醒感を求めて、
珈琲を飲んでいるといっていい要素でした。

次は、2つ目の手の動きですが、
それは、筆者にとって、
思いがけないところから、
どこから取り出されました。

さきの④⑤の手順にあるように、
珈琲を体験する際の一連の手順や体験を、
気づきの欠けた(謎めいた)部分を探るために、
何度も反復し、気づきを当てていきました。

すると、ふと、
それまで、意識していなかった、
ある体験過程に、気づいたのです。
筆者は、珈琲をドリップして抽出し終わると、
「一瞬だけ」
ホッとして、安心することがあるのでした。
そして、珈琲をすぐには飲まずにいるのでした。

それは、一瞬だけのことなので、
普段、意識していなかったのですが、
スローで体験を再生してみて、
そんな体験をしていることに、
気づいたのでした。

その「一瞬だけ」ホッと安心する要素を、
手の動きにしていくと、
それは気功のような、太極拳の動きのような、
ゆったりとした静謐な動きになりました。
「まったき平和の空間」
そんな要素が、そこにはあったのでした。

そして、その2つの手の動きの要素を、
交互に織り交ぜて、響かせ合いながら、
共通する要素を探っていきました。
その自然な動きの展開に合わせて、
ヴィジョンを追っていくと、
(閃光のように)
ある感覚的なイメージに導かれました。

それは、刺すような点の感覚と、
広大に遍在する光の空間が、
まったく同時に、
同じものとして存在しているような、
不思議に抽象的な空間でした。

点の存在と、空間の遍在とが、
同時に在るような、
奇妙な空間イメージ・感覚でした。

「点はいたるところにある」
そんなメッセージがやって来ました。

点の(非)局在の中に、遍在は含まれており、
遍在空間は、点(いたるところにある)に含まれている。
というようなメッセージでした。

「ひとつぶの砂にも世界を
いちりんの野の花にも天国を見
きみのたなごころに無限を
そしてひとときのうちに永遠をとらえる」
(寿岳文章訳)

そんなウィリアム・ブレイクの詩句を、

思い出しました。

それは、
「いまここで在ること」と、
「遍在して在ること」をつなぐ、
在り方を示唆するものだったのです。

また、当時、抱えていた身体症状に関連して、
無意識の深いに訴えかけて来るような、
メッセージだったのでした。
 

…………………………………………………………………

さて、このワークは、
実際的な効果も持ちました。
それは、以前、珈琲に感じていたような、
強迫的な渇望感がなくなったということです。
余裕をもって、その肯定的な体験を味わえる、
嗜好品になったのです。

つまり、珈琲は、筆者の心身(無意識)の中で、
今ここの感覚的鋭さと、
遍在性を結びつけるという直観の、
媒体物(代替物、ドラッグ)として、

存在していたのでした。

そして、
そのことに、気づきが得られたことで、
以後、珈琲は、嗜癖的な呪物から、
単なる感覚的ヒントをくれる嗜好品に、

変わったのでした。

 

 

※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への、

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X意識状態(XSC)と、意識の海の航海について


さて、当サイトでは、
変性意識状態(ASC)について、
さまざまな検討を行なっていますが、
当スペース独自の用語で、
X意識状態  X states of consciousness
というものがあります。

この意識状態は、

特に、新しい意識状態を定義したものでは、
ありません。

それは、日常意識と変性意識状態の間にあり、

その肯定的で、創造的な状態が働いている状態を指して、

使われている言葉です。
 

単なる変性意識状態と呼んでしまうと、

漠然としすぎて、その働きの焦点が定まらない。

一方、 フロー体験ほど、

完璧な調和性や一貫性を持っていない。

しかしながら、その間の帯域の中に、

創造的で、拡張された意識状態というものが、

さまざまに散在しているのです。


喩えると、
日常意識とは、
人工池の上に、小舟を浮かべた状態です。
一方、強度な変性意識状態(ASC)とは、
海に溺れかけている状態です。
そして、
X意識状態とは、
海を泳いだり、
海を航海している状態といえます。

 

X意識状態とは、

変性意識状態(ASC)と日常意識とが、

部分的に連携され、交錯し、

創造的に、活かされている意識状態なのです。

 

ところで、現実的な問題として、

変性意識状態(ASC)を考える際に重要な点は

それらが、日常意識と、

一定の統合的なつながりを持ててはじめて、

生活の中で、

創造的な意味(価値)を持つということです。

 

散発的な変性意識状態は、多くの場合、

興味深い挿話以上には、

なかなかなりません。

不思議なサイケデリック体験は、

世界中で体験されているのに、

創造的なアウトプットは、わずかなわけです。

 

X意識状態(XSC)とは、

そのような意味で、

日常意識と変性意識状態とが、

情報的交流や、凝集された焦点化を、

持っている状態です。

その交流において、

学習の階層があがった状態と、

いえます。

当スペースで別に使う

「夢見」という概念がありますが、

それと近い状態ともいえます。

(夢見の技法は、より焦点化された状態を想定していますが。

拙著『砂絵Ⅰ: 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』参照)

 

そして、これは、

両方の意識状態を、
数多く行き来(往還)する体験を持ち、
その往還する感覚を鍛え、
訓練的に習熟することで、
獲得できる状態であるのです。


その訓練の中で、
日常意識と変性意識とが、
情報的交流や交錯を持ち、
二者の間に、統制された往還が、
なされている状態が、
できてくるのです。

さて、ところで、

プロセスワーク(プロセス指向心理学)では、

極限意識状態extreme states of consciousness
と呼ばれている意識状態があります。
それは、精神病的な圏域、いわゆる狂気の状態のことです。
通常は、一元的に否定的に価値づけられる、その状態を、

extremeと呼ぶことで、
脱価値化して、中立化しようとしたのだとも類推されます。

このような中立化は、実践的に、

その意識状態をとらえるのに役立ちます。


さて、X意識状態は、
extreme states of consciousnessのように、
場合によっては、コントロールしずらい、

極端な力の流出でありつつも、
主体に、創造的な価値をもたらす状態です。
しかし、部分的には、極限意識状態の一部とも重なる、
危険をはらんでいる意識状態ともいえます。

(変性意識状態自体は、良いものでも悪いものでもありません。

創造的な事柄の中でも、犯罪の中でも働いているものです)

 

極限意識状態(extreme states)においては、
喩えると、主体が、狂気の荒波や大波に、
大部分、溺れてしまっているとするなら、
X意識状態(X states)は、
危うくであれ、均衡を維持しつつ、

その大きな波を泳いでいたり、
波に乗っている状態といえます。
操作的・統御的に、

肯定的なエクスタシィ(意識拡張)や、
創造性発現の要素を、
保持している状態です。

→参考事例「「聖霊」の階層その3 意識の振動レベル」

 

エクストリーム・スポーツのスキルのように、
危険と隣りあわせで、

変性意識から極限意識の間を、
きわどく波乗りしている状態ともいえます。

そのため、エクストリーム・スポーツを、
Xスポーツと呼ぶように、

この状態を、当スペースでは、
Xステーツ(X states)と呼んで、
生活の中で現れる、この種の体験領域を、
創造的に焦点化していくことや、

そのスキルを磨くことを、

行なっているのです。



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ロートレアモンと変性意識状態

クライストと天使的な速度

サバイバル的な限界の超出 アウトプットの必要と創造性

 

※変性意識状態(ASC)の活用に特化したサイト、

 →「Xステーツ・テクノロジー」ご覧下さい。

 


Xステーツとエクスタシィの技法




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ゲシュタルト療法【応用編】

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「明晰夢」の効力 夢の中で掌を見る


 
さて、

人類学者C.カスタネダの本の中に、
「夢の中で、自分の掌を見る」練習をする、
という有名な話が出てきます。
これは、シャーマニズムの訓練として、
行なうものです。

これは一見すると、
奇妙な(突拍子もない)訓練にも聞こえますが、
サイトや本で取り上げているような、
気づきの訓練や、
さまざまな変性意識状態への移行を、
数多く繰りかえしていくと、
だんだんと実際にそのようなことも、
起こる(できる)ように、
なってくるものです。

夢の中で、
それが夢だと気づきながら、
行動している夢、
いわゆる明晰夢 lucid dream の状態です。

明晰夢は、
意識と無意識とが、
他にないまじかさで、
交錯する状態であり、
心の要素(知覚や能力)や傾向性を、
試したり、検証したりする
またとない機会となるのです。

また、夢のナマな創造力に、
じかに触れられる状態であり、
私たちの心の、
未知の機構を知ることのできる、
貴重な機会となっているのです。

明晰夢は、

その慣れと習熟に従って、
私たちの心に、
深い実際的な変化を、
引き起こして来ます。

それが、古来から、
世界中の瞑想技法の中で、
この状態が、
特記されていたわけなのです。

特に、
夜の夢の中における、
気づきの力の醸成と、
昼間の生活の中における、
気づきの力の醸成とは、
表裏を成してつながっており、
その相乗的効果(質性の変化)を、
とりわけ顕著に現してきます。

私たちの世界をとらえる感覚や、
〈気づき〉のあり様が、
深い次元で、
変容して来るのです。

それは、
私たちに深い解放と流動性を、
もたらして来るものなのです。


そのため、当スペースでは、

このような明晰夢の利用を、

気づきの力の養成や、

X意識状態(XSC)につながる(育てる)取り組みとして、

重要なものに、

位置づけているのです。

 

※変性意識状態(ASC)へのより統合的な方法論は、 拙著

入門ガイド

『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』

および、

『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』

をご覧ください。



※関連記事映画
→映画『攻殻機動隊』ゴーストGhostの変性意識

『攻殻機動隊』2 疑似体験の迷路と信念体系


※変性意識状態(ASC)の活用に特化したサイト、

「Xステーツ・テクノロジー」ご覧下さい。

 


↓動画「変性意識 『マトリックス』のメタファー 残像としての世界」



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ゲシュタルト療法【基礎編】
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心理学的に見た「チベットの死者の書」

50死者の書


『チベットの死者の書』という有名な書物があります。
チベット仏教のカギュ派の埋蔵教(偽典)として知られる書物ですが、この本は変性意識状態(ASC)をはじめ、ゲシュタルト療法や体験的心理療法、深層心理学のことを考える上でとても参考(モデル)となる本です。
心理学者カール・ユングは、本書を座右の書としていたと言われていますが、筆者も各種な強度の変性意識状態(ASC)を経験した者として、本書で示されている構造や原理をさまざまなヒントとしてきました。

ここでは、その「チベットの死者の書」を、ハーバード大学の教授であったティモシー・リアリーらが、心理学的にリライトした『サイケデリック体験 The Psychedelic Experience 』(邦訳『チベットの死者の書 サイケデリック・バージョン』菅靖彦訳 八幡書店)をもとに、その内容を色々と見ていきましょう。

◆バルドゥ(中有)と心の深層構造

まず、「死者の書」が何について書かれた経典(本)であるかというと、それは「人が死んでから、再生する(生まれ変わる)までの、49日間(仏教でいうバルドゥ/中有)のことが書かれている経典(本)である」ということです。

人間が生まれ変わることが、前提となっているというわけです。ただし、この前提は、この経典(本)を読むにあたってあまり気にしなくともよい前提です。
というのも、語られている内容は、(確かに死に際して)心の底から溢れてくる現象(設定)ということになっていますが、それは、人間の心の構造に由来する普遍的な現象であると考えることができるからです。
必ずしも臨死的な状況に限定しなくとも、心の深層領域が発現している事態と解釈することができるからです。
「チベットの死者の書」に描かれている世界は、生きている私たちにも同様に存在している深層心理の世界だといえるからです。
だからこそ、この「死者の書」は、心の広大な領域を探求する人々を魅惑し、広くよく読まれていたというわけなのです。

ところで、心理学者のティモシー・リアリーたちが、この経典(本)をリライトした理由があります。
当時は、薬物による「サイケデリック(意識拡大)体験」
の研究がはじまったばかりの時代でした。
薬物による「サイケデリック(意識拡大)体験」
おいては、私たちの非常に深層のところにある心理的・生理的・生物的次元の事柄が、意識の表層に溢れ出してきます。
しかし、実のところ、その体験で「何が起こっているのか」あまりよくわかっていないという状況でした(現在でさえ充分にわかっていないのですから、当時の混迷ぶりは容易に想像がつきます)。
そのような状況下において、「チベットの死者の書」の内容が、正体不明のサイケデリック体験(の内容)に対して、一定の理解を与えてくれると感じられたためでした。
リアリーたちは、サイケデリック体験の内容と「死者の書」で描かれている体験とは、「同じ深層心理」の現れと理解したのでした。
そして、それも実際のサイケデリック・セッションに「役立つ」という実践的な面もあったのでした。

また別の見方をすると、リアリーらの西洋文明の視点からだと、サイケデリック体験で起こる心的現象をなかなか一貫した形で説明できなかったのですが、「チベットの死者の書」はその事態に対して、ある種堅固な世界観を与えてくれる面もあったのでした。

以上のような理由からも、この「チベットの死者の書」は、特異な臨死現象や宗教的な信念体系を語っている経典というだけのものではなく、私たちの「深層心理の世界」を理解するのに参考になるテキストとしても読むことができるということなのです。

ところで、この経典がどのような「形式」をとって書かれているかというと、たった今死んだ死者に向かって「語りかける言葉(声かけ)の形式」となっています。
その死者が、見ているだろうものを告げ、描写し、アドバイスを与えるという形式になっているのです。

「聞くがよい、○○よ。今、お前は、○○を見ているであろう」という感じです。

ところで、「死者の書」では、死んだ魂(死者)は、死んだ後に3つのバルドゥ(中有)を体験し、生まれ変わるとされています。

しかし、経典(本)の中心のメッセージは、
「さまざまな無数の心惹く像が現れてくるが、それらにとらわれることなく、本当の眩い光明を、自己の心の本性と知り、それと同一化せよ」
というものです。
そうすれば、解脱が達成されて、生まれ変わり(輪廻)から離脱できるであろうというのです。

そのため、死者が移行する3つのバルドゥ(中有)について、刻々と諸々の事柄が語られますが、それは、解脱できなかった者たちに対して、このバルドゥで、自己の(心の)本性ををとらえて解脱せよという意味合いの語りなのです。

◆3つのバルドゥ(中有)

さて、死者は、死んだ後に以下の3つのバルドゥを順々に体験していきます。

①チカエ・バルドゥ
→超越的な自己の世界
→法身

②チョエニ・バルドゥ
→元型的な世界
→報身

③シパ・バルドゥ
→自我のゲーム
→応身

さて、この3つのバルドゥは、心理学的には、心の深層から心の表層までの3つの階層(宇宙)を表したものと見ることができます。死後の時間的遷移を「逆に」見ていくと、この構造はわかりやすくなります。

③シパ・バルドゥ
→自我のゲーム
→応身

の世界は、再生(非解脱)に近い、最後の段階です。
その世界は、もっとも身近な私たちの自我の世界です。通常の心理学があつかっているのもこの世界です。リアリーらの死者の書では、とらわれの自我のゲームを反復してしまう世界として描かれています。サイケデリックな体験の中でも、低空飛行している段階で、日常の自我のゲームが再演されている状態です。

②チョエニ・バルドゥ
→元型的な世界
→報身

の世界は、心の深層の世界、私たちの知らない深層世界がダイナミックに滾々と湧いてくる世界です。死者の書では、膨大な数の仏(如来)たちが現れてきます。濃密な密教的な世界です。心の先験的とも、古生代ともいうべき、ユング心理学でいう「元型的な世界」です。系統樹をさかのぼるような世界かもしれません。(サイケデリック体験などでは、系統樹をさかのぼり、自分が爬虫類などに戻る体験を持つ人もいます)

①チカエ・バルドゥ
→根源的な世界
→法身

は、根源的な、超越的な自己の世界で、上の2つの較べて、空なる世界に一番近い世界です。
ある面では、心理学の範疇には入らない部分ともいえます。ただ、そのような始源的な世界(状態)を仮定することはできます。
リアリーらはこの状態を、ゲームの囚われから解放された、自由の、自然の、自発性の、創造の沸騰する世界と見ます。それでも、充分有効なとらえ方と言えます。

そして、バルドゥ(中有)の現れ方の順番でいうと、死後に一番最初に出会うのが、この「根源の光明(クリアーライト)」の世界なのです。

ところで、「死者の書」の中では、それぞれのバルドゥでは、仏(如来)=「光明」が2つずつ現れてくるとされています。
恐れを抱かせるような眩い光明の如来と、より親しみを感じさせるくすんだ光明の如来の2つのパターンです。

そして、経典は告げます。
恐れを抱かせるようなより眩い光明が、根源の光明であり、それを自己の(心の)本性と見なせと。根源の光明に共振し、同調し、同化せよ、と。そうすれば、解脱できるであろうと。
そして、親しみ深い、よりくすんだ方の光明に惹かれるであろうが、そちらには向かうなと告げます。解脱できないからだと。
ただ、多くの人は、この後者の光明に向かってしまうようです。
そのため、解脱できずに、次のバルドゥに進んでしまうのです。

◆経過

さて、死者は、このような3つのバルドゥを経過していくのですが、ティモシー・リアリーは、サイケデリック体験における、この3つの世界の推移の仕方についておもしろい喩えを使っています。サイケデリック薬物の効き方であると同時に、心の構造について示唆の多いことです。それは、各体験領域の強さ(強度)の推移変化は、高いところから地面にボールを落とした時の「ボールの弾む高さ」(の推移変化)に似ているということです。

通常、落ちてきたボールは、最初のバウンドで高く弾み上がります。2度目のバウンドではそれより少ししか弾みません。3度目のバウンドではさらに少ししか弾みません。

つまり、サイケデリック・トリップの初発の段階が、重力(自我)から解放されて、一番遠くのチカエ・バルドゥまで行けて、次にチョエニ・バルドゥまで、次に、シパ・バルドゥまでと、段々と日常的な心理的に次元に落ちてきてしまうという喩えです。

この喩えは、私たちの心の構造や、心の習慣、可能性を考えるのにも、大変示唆の多いものです。

2つの光明の喩えといい、私たちの中には、大いなる自由に比して、慣習と怠惰に惹かれていくというおそらく何かがあるのでしょう。

 

◆変性意識(ASC)の諸次元として

さて、「チベット死者の書」の世界を、心の諸次元の構造として見てきましたが、この世界は、死の体験や薬物的なサイケデリック体験を経由しなくとも、色々な変性意識状態の中で、さまざまにあいまみえる世界です。このモデルをひとつ押さえておくことで、心理学的な見方のさまざまなヒントになっていくと思われるのです。

 

※関連記事
「サイケデリック体験とチベットの死者の書」
 この二種類の如来についての仮説は、
「リルケの怖るべき天使と如来の光明 〈美〉と変性意識状態」
映画『マトリックス』のメタファー(暗喩) 残像としての世界

※気づきや統合、変性意識状態(ASC)へのより総合的な方法論は拙著↓
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『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』
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『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。

※ジョン・レノン(ビートルズ)が、LSD体験や、この本にインスパイアされて、
Tomorrow Never Knowsという曲を創ったのは有名なエピソードです。




 




【PART1 Basic】ゲシュタルト療法
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未来からの未完了の体験

ここでは、

「未来からの未完了の体験」

ということについて、

見てみたいと思います。

 

しかし、これは変な言い方です。

 

過去の出来事によって、

未完了の欲求不満が生じ、

未完了の体験が生まれるのに、

未だ存在しない未来の体験から、

未完了の体験が生ずるとは変な話です。

当然、これは、ひとつの喩え話です。

 

ところで、よく、ゲシュタルト療法の中では、

未完了の体験がなくなったら、

どうなるのかという問いかけがあります。

 

教科書的な答えは、

過去の未完了の体験に妨害されることなく、

「今ここの、ありのままの現実を体験できる」

というものです。

 

これは、程度の問題はありますが、

実際、そのようなことが起こってきます。

セッションでの取り組みを通して、

私たちの中で、ざわめくさまざまな心的ノイズが、

消失していくに従い、

より直接的に、ダイレクトに、

「現実」を感じ取れるようになっていくのです。

 

しかし、一方、

人生経験の中では、常に、

新しい未知の事態に直面していくものなので、

そこで葛藤は生じ、

それほど酷いものではありませんが、

軽度な未完了の体験(ゲシュタルト)は、

多かれ少なかれ、

創られ続けていくのです。

 

それは、ゲシュタルト療法の、

標準仕様の姿なのです。

 

しかし、ここでは、

もっとその先にある、

心の、大きな全体性という視点から、

生じて来る、未完了のゲシュタルトについて、

考えてみたいと思います。

 

ところで、実際、長年、

ワーク(セッション)を繰り返して、

心を掘り進んでいくと、

少し毛色の変わった、

「未完了的なテーマ」らしきものが、

浮上してくるというは、

あることなのです。

 

そのテーマの性質や姿は、

単純な過去の出来事に起因するのとは

違うタイプのものです。

過去の生活史を探ってみても、

その事実の中に、

その痕跡をつかまえることはできません。

単なる未完了の事柄とは、

違った印象を受けます。

 

さて、どうやら、

私たちの秘められた心とは、

より深部に潜めている、

全体性・完全性を、

実現しよう、成就しようという、

強い欲求を持っているようなのです。

 

そのため、

過去の人生にあった、

未完了の体験を完了(無く)していくと、

今度は、さらに違ったレベルの、

心の全体性を、

実現したがりはじめるのです。

 

未来の心の全体性が、

現在の人生の中に、

押し入り、侵入して来るかのようです。

それは、心の、

ダイナミックで、

創造的な側面ともいえます。

 

拙著の中では、

このことを、

人生の中に現れて来る、

「夢の力」として、

重要な事柄として取り扱っています。

 

そのため、

当スペースでは、

未完了の体験を完了させていくと、

今度は、心は、次の、
「より大きな未完了(完全性)を、

引き寄せるだろう」とします。

 

そのことは、

徒労感を感じさせるでしょうか?

しかし、 

それは、創造的で、

エキサイティングな事柄なのです。



※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への

より総合的な方法論については、拙著↓
入門ガイド
および、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。


 

 

 【第一部 ゲシュタルト療法関連】

ゲシュタルト療法【基礎編】

ゲシュタルト療法【実践・技法編】

ゲシュタルト療法【応用編】

「セッション(ワーク)の実際」

体験的心理療法

NLP 普及・効果・課題

 

【第二部 気づきと変性意識】

変性意識状態(ASC)とは

「英雄の旅」とは

禅と日本的霊性

野生と自然

 

【第四部 当スペース関係】

フリー・ゲシュタルトについて

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火と大地の意識 ノヴァーリス・コンプレックス

さて、

拙著『砂絵Ⅰ』において、

私たちの存在を完成させていくのに、

必要となる、

「火」と「大地性」について、

触れました。

内容紹介『砂絵Ⅰ: 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』


「火」は、

神話における、

「神の火」を盗む行為などに見られるように、

人間的次元を超えたエネルギーを、

表象しています。


また、別のところでは、
鈴木大拙の「大地性」について、
触れました。
 
「大地」というものは、
私たちの存在を、

受肉し、根づかせ、
私たちを、
より実在化・実体化させるための、
半身のように、

重要な統合的要素です。
 
それなくては、
存在の成就が起こらない、
大切な要素です。
 
ここでは、

そのような、

「火」と「大地性」について、
別の象徴的な角度から見て、
私たちの存在を深化させる、
別種の方法論を、
考えてみたいと思います。
 
ところで、

フランスの哲学者、
G・バシュラールが、

批評に使う概念のひとつに、
「物質的想像力」
というものがあります。
 
彼は、

私たちの想像力には、
その基盤となるような、
存在的な基底があると、
仮定したのです。<

そして、
その傾向性を、
作家の想像的世界のタイプから、
ギリシャの四大元素に分類しました。

つまり、

火、風、水、大地です。
 
さて、

ところで、

そのようなバシュラールの著作群の中に、
「火」と「大地性」についても、
不思議な結びつきについて、
言及している作品があります。
 
『火の精神分析』(せりか書房)で

扱われている、
ノヴァーリス・コンプレックス、

というものです。
 
ノヴァーリス・コンプレックスとは、
バシュラールが、
ドイツ・ロマン派の詩人、
ノヴァーリスの作品の中に見出した、
火と大地性に関係する、
ある力動的なイメージです。
 
バシュラールは、
ノヴァーリスの作品の中に現れる、
鉱物的なイメージや、
それにまつわる、

〈熱〉の性質のあり様を追いつつ、
火と大地の交わりにおける、
摩擦や、熱、性愛(愛)、
原初の火の直観、
幸福の始原など、
そこに付随する重要なテーマを、

見出していくことになるのです。


そして、

つまりは、
「青い花」とは、
実は、
赤いのである、

と結論づけたのです。
 
バシュラールは、
ノヴァーリス本人の言葉を、

引きます。

「あなたは、
わたしの物語の中に、
光と影の戯れに対するわたしの反感と、
明澄で熱く

しかも
滲透的なエーテルに対する希求とを、
みてとることができましょう」と。
(『火の精神分析』前田耕作訳/せりか書房)
 
さて、

そのような、
ノヴァーリス・コンプレックスの中に、
見者であるノヴァーリスの、
大地を母体とした、
意識(透視力)拡張の技法、
それらを統合する、
再生(生成)のヴィジョンを、
見ていくことができるのです。


それは、

ノヴァーリス自身が、
許婚の死や、

それと関連した神秘的体験、
夜の彷徨の果てに
深化させていった幻視とも、
いえるものです。
 
そして、

バシュラールの指摘する、

ノヴァーリスの詩的性格、

つまり、

「そのポエジーとは、
『原初性』を追体験する努力である」(前掲書)
を読み込んでいくと、

私たちは、そこに、

ノヴァーリスの、

ある種のグノーシス的な性格をも、

読み取れるように、

思われるのです。


彼は、自分の思想を

「魔術的観念論」と、

呼んでいます。


例えば、

「明澄で熱くしかも
滲透的なエーテルに対する希求」などは、

どこかで、

ユングのグノーシス的なテクスト、
『死者への七つの語らい』における、
原初の神性プレローマと、

物質的・創造的なクレアツールとの、
交錯を思い出させたりもするのです。
 
そこにおいては、
透明に浸透する、姿なきプレローマは、
物質的なクレアツールの中でこそ、
受肉し、個となり、
物体化し、

存在を、成就することが、

できるものとなっています。
 

そして、

さらにはまた、

このような要素(象徴的属性)は、

心理学的な世界においては、

S・グロフ博士の唱える、

分娩前後マトリックス(BPM)の、

そのフェーズⅢの段階を、
思い出させる要素でもあるのです。
 
グロフ博士の、

分娩前後マトリックスとは、
ブリージング・セラピーの項で紹介したように、
私たちの心の奥に潜む、
出生の時の記憶です。
そして、
「分娩前後マトリックス(BPM)Ⅲ」とは、
胎児が産道を通って、
彼方に脱出(生誕)しようという状況であり、
「火山的エクスタシィ」が

体験されるともいう、
摩擦的な熱い状態でもあるのです。
 
そして、そこには、
ある種の覚醒感、
「明澄で熱くしかも

滲透的なエーテルに対する希求」
があるのです。
 
ところで、

グロフ博士は、
分娩前後マトリックスに関して、
その元型な内的体験の世界を、
芸術的に表現してる画家として、

H・R・ギーガーについて、
よく言及しています。
 
BPMⅢ的な側面だけを取り上げても、
ギーガーの絵画には、
ノヴァーリス・コンプレックスにみられる、
硬質性、胎内性、エロス、熱狂、火、恍惚が、
数多く描かれています。

しかし、それでいながら、
興味深いことに、

その絵画の奥には、
「明澄で熱くしかも
滲透的なエーテルに対する希求」

の幻視が、
感じ取られたりもするのです。
 
このようにして見ると、
一般的には、
一見「天使的な」ノヴァーリスと、

通俗的には、
一見「悪魔的な」ギーガーとが、
大地(胎内)の中における、
火の目覚め(意識)という点において、

ともに、

共通する要素を持つ幻視家であることも、
感じられて来るわけです。
 
そして、

このことは、
シャーマニズム的な見地からも、
また、
夢見(エクスタシィ)の技法からしても、
さまざまなヒントを、
投げかけてくれるものと

なっているわけなのです。


関連記事

『生物都市』と鉱物的な変性意識状態(ASC)

 


※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への

より総合的な方法論については、拙著↓
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 20160531-hrgiger03

 

【PART1 Basic】ゲシュタルト療法

ゲシュタルト療法【基礎編】

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なぜ、ゲシュタルトなのか 出会いと選択

 さて、クライアントの方に、(世界ではスタンダードなのに)日本ではまだまだマイナーなゲシュタルト療法を、私自身がどのように発見し、なぜメインの方法論にしたのかと聞かれることがあります。数ある方法論の中から、ゲシュタルト療法を選んだ理由といきさつです。
 そのような時、そこに至った経緯をいろいろとお話をするのですが、その話が、ゲシュタルト療法の特質をクライアントの方に理解いただく参考になるということがわかりましたので、ここでは、私自身が「どのようにゲシュタルト療法を発見したのか」「どこにメリットを感じたのか」また「自分の変容を起こすことになったのか」を少し書いてみたいと思います。


【内容の目次】

  1. 人生の変化/変容(突破口)を求めて
  2. 心理学・心理療法に関して
  3. 体験的心理療法―その周辺の探索とマップ(地図)
  4. 人生の基盤を拡張する方法論としてのゲシュタルト療法
  5. 「実際的・実効的」な方法論としてのゲシュタルト療法
    (1)変容作用(強弱・深浅)のバランスのよさ
    (2)変化の進捗をコントロールできる
    (3)決めつけの解釈がない。自分で「体験の意味」を決められる
    (4)心身一元論的セラピーとしてのバランスのよさ
    (5)日常生活や仕事に、直接的に役立つ
    (6)知覚や意識のわかりやすい変容体験

①人生の変化/変容(突破口)を求めて

 さて、ゲシュタルト療法との出会いは、その昔、自分の能力や創造力に限界を感じて、それらを開発する効果的で明確な方法論がないかと、体験的心理療法の手法を色々と探している最中に起こりました。
 その当時、仕事面においても、ライフワーク面(創造的活動)においても、自分の能力・創造力に大きな行き詰まりを感じて、突破口を探している時期でした。会社の配置転換なども不本意で、仕事では日々人生の時間を無駄にしていると焦っている状況でした。このまま毎日、同じようなことをしていても人生に変化がない、突破口がないと感じていたのでした。
 ただ、他人や環境を当てにしていては、状況を打破できないこともわかっていました。自分で状況をなんとかするしかなかったのです。そのためにも自分の能力や創造力自体を、もう一段ブレイクスルー(飛躍)させる必要をどこかで感じていたのでした。
 また、当時は、時代の変化の時期、インターネットが急速にひろまっていく時期でもありました。社会インフラとしてのネット普及が起こり、人々のコミュニケーションの形態が変わりはじめてもいました。
 そんな中で、それまで従事していた既存の業界や事業、既存のスキルが、みな急速に陳腐化し、無価値になることも予想されました。自分が苦労して得たわずかばかりのスキルでさえ、未来の世の中ではもうなんの役にも立たなくなる。本来寄りどころとなるべき自分のスキルでさえ藻屑のように消えてしまうということが予想されたのでした。
 そのような暗い閉塞感を見通した中で、色々と考えたのでした。このさきもやってくる技術の進歩や社会環境の変化に左右されずに、人間に普遍的な価値を持つ、原理的なスキル・能力とは何だろうか? そういうものを得られないかと考えたのでした。先の見えない行き詰った状況の中で、強い焦燥感に駆られていたのでした。

 また一方で、わずかですが、体験的心理療法の経験や変性意識状態(ASC)の体験もあったので、頭で考えるだけの方法論(知識学習、資格取得など)では、本当に人生を変える方法論にはならないということもわかっていました。それらは自分の能力や創造力を根本的なレベルで開発するものではないので、本質的な飛躍を起こせないということもわかっていました。また、実利的な資格取得や知識学習は、後からでも間に合うものだったので、優先順位の後にくると考えられたのでした。何よりもさきに行なわなければならないのは、実際的な能力・創造力といった人間としての底力を開発し獲得することだったのです。

 そのため、考えたのは、能力や創造力を生み出す基盤である自分の心(感情や感覚、意識や性格)に直接的に作用し、その構造やプログラムを変える方法論でした。そのような心理学(心理療法)に近い方法こそが、自分に抜本的な変化を起こし、現状を打破できるものだろうと考えたのでした。(当時は今よりもトランスパーソナル心理学などに関する書物も多く、ヒントも多かったのでした)
 つまりは内的な変化、能力の開発や自信・確信の獲得こそが優先されたのでした。それを一秒でも早く、(年齢が少しでも若く)心の可塑性の高いうちに手に入れて、心の基盤づくりにしたいと考えたのでした。

②心理学・心理療法に関して

 ところで、後にゲシュタルト療法を発見するわけですが、そもそも心理学自体には十代の頃から関心があり、フロイトらの精神分析や精神医学の書物などは早くから読み漁っていました。自分の心を探索するヒントがあったのでしょう。大学の学部選択としても一時考えたこともありました。実際、後の大学の講義などでは、精神分析の対象関係論やメラニー・クラインについて、非常に深いレベルで語れる教授などもいて、そこではさまざまな恩恵を得ることにもなりました。
 しかし、その時にも、すでに感じとっていたのは、「解釈」を主とする心理学というものは、心の実体にあまり影響を与えられないということでした。解釈的な言語は(なるほど何かをわかったつもりにはなりますが、その実)、心の実体に対して解離した言葉(抽象)をつむぐだけであり、解離(分裂)を深めこそすれ、心に直接触れたり、心自体を変えることには役に立たないということでした。理論のお話は、実体(実在)ではなく、あくまで代替物(抽象)でしかなかったのでした。心を変えるには、もっと直接的に心に作用するような実践的(介入的・実在的)な方法論が必要だと思われたのでした。

③体験的心理療法―その周辺の探索とマップ(地図)

 そのような経緯もあり、より実効的な心理学としてさまざまな体験的心理療法の周辺を探索することになったのでした。そして、実際の体験を通じて、その方法論の世界(諸流派)の実態が、マップ(地図)のようにわかってくることになったのでした。そのあたりは下記ページでも触れているのでご参考下さい。
「ゲシュタルト療法 背景/文脈」

 ところで、体験的心理療法の中には、たしかにブリージング(呼吸)・セラピーのように非常に強力に心身に作用し、強度な変性意識状態(ASC)をつくり出すことで、人間の深層プログラミングを書き換えてしまうものがあります。たしかにその体験は、私の人生を一変させました。
→拙著『砂絵Ⅰ: 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』参照

 しかし、その変容効果を、普段の仕事(日常生活)での能力として、実際的にどう活用するかというと、それは日常的な「自我の領域」と少し距離があるものでした。つまり、効果の働く領域が深層的すぎるため、日常的な自我の領域で、すぐに実用的なイマジネーションや自我の能動性に結びつくというものではないのでした(当然、心理的な癒しや解放感は巨大なものなのですが)。

 また、コーチングやNLP(神経言語プログラミング)は、体験的心理療法に較べると、心のプログラミング変更を起こす点では威力の弱いものでした。その場ではなんとなくその気にはなるのですが、心のプログラミングを書き換えるような深さ(仕組み)は持っていませんでした。私が欲していたのは、自己の限界を打破し、能力を拡張するために心理プログラミングを恒久的に書き換える方法論だったのです。

 つまり、どのような方法論も、私が当時欲していたように心の限界を掘り出し、改善し、能力・創造力を発掘するための技法としては不十分だったのでした。もっと適切なバランスをもった方法論が求められたのでした。

④人生の基盤を拡張する方法論としてのゲシュタルト療法

 そのような暗中模索・試行錯誤の中で、「ゲシュタルト療法」に出会ったのでした。ゲシュタルト療法も、心理療法の世界では有名な(古典的な)ものなので、名前や外観のイメージだけなら非常に早い時期から知っていました。しかし、何を行なうかはそれとなくわかっていても、いまひとつ「効果のイメージ」がつかなかったため後回しにしていたのでした(そんなロープレめいたことをやってもあまり効果がないと思っていたのでした)。

 しかし、機会があってそれを体験した時に、(予想とは大きく違って)これこそが自分が探していた方法論に最も近いのではないかと感じられたのでした。ここに、人生を変える鍵があるのではないかと直観したのでした。

 そのくらい、ゲシュタルト療法はその場で分かる速効的で爆発的な効果があったのでした。自分のプログラムが書き換わる変化をその場で意識的に体感できたのでした。また、(ゲシュタルト療法の中ではその状態を説明する理論を持っていませんが)その軽微な変性意識状態(ASC)に入る様にも強い感銘を受けたのでした。変性意識のせいで、普段は気づけないような深いことに気づけたり、普段は決して(恥ずかしくて)表現できないような新しい表現を開発することもできたのでした。その魔法のような意識拡張にインパクトを受けたのでした。

 そして、それは実際結果的に、当時私が感じていた人生の諸々の行き詰まり―能力や創造力、意識や感情、心の限界―に対する〈突破口〉となっていったのでした。いざ集中して取り組んでみると、それはまるで「奇蹟のような」効果を発揮し、自己の能力を根本的なレベルで解放する方法論だとわかりました。また、期せずして出てきた心の深い部分の悩みやトラウマを癒すことにもなったのでした。

 最初の一年の取り組みが終わった時、自分で振り返って「能力前年比300%」と評価し、ノートに記しました。そのくらいに爆発的な変化があったわけなのでした。また、前段で書いた、社会の環境変化に左右されずに価値を持つ普遍的なスキル・能力という側面についても、ゲシュタルト療法はそのような人間の基盤的な能力・創造性を、深く覚醒させ、利用可能なものにする方法論であることが確認されたのでした。
 (変性意識状態を経由して)心の深い底から潜在能力を引き出す技法やセッションを具体的に持っていたからでした。そして、その結果として、自分の思考力、想像力、感情の自由、統合力、集中力、心身エネルギーのすべてが解放され、バージョンアップしたことがわかったのでした。目覚ましい自己刷新が起こったのでした。

 結局、最初にゲシュタルト療法を学んだ団体(旧東京ゲシュタルト研究所)では、週1回行なう継続クラスに4年間通い(4年間毎週!)、別に月2日のトレーニング・コースは2年間履修することになりました(それにはさらに別の単発のワークショップを200時間受ける条件がありました)。それくらい熱中して入れ込んだわけです。
 その後も別団体でトレーニング・コースをさらに2年間履修したり、さまざまな団体や来日講師のワークショップに参加することを繰り返し、飽かずに探求をつづけたのでした。
(後年わかったことは、ゲシュタルト関係者の中でも、私のように集中的で膨大な時間をゲシュタルト療法に投入したという人は少なく、その点が、私のゲシュタルト体験や理解を深いものにしているという点でした。また複数の団体、多数のファシリテーターから学んだ結果、多様多彩なゲシュタルト療法のタイプを経験できたことも幸いしました。その中で、古典的なゲシュタルト療法の限界もよく理解できて、その欠点を克服した「進化型のゲシュタルト療法」を組み立てることができたからでした。その点が、複数のゲシュタルト療法(ファシリテーター)を経験しているクライアントの方々に、私のゲシュタルト療法が「深い」「変容を起す」といわれる理由にもなっていると思われるのです。ですので、ぜひ、実際に体験してみて、他のファシリテーターの方のセッションと、私のセッションの違いを実感してみていただければと思います。また、純粋にゲシュタルト療法が知りたいという場合も、なるべく数多くのファシリテーターを体験することをお勧めします。ゲシュタルト療法は、そのファシリテーターによって内容がまったく違うものになるからです。「普通のゲシュタルト療法」というものは存在しないからです)

 そしてさらに、そんな取り組みを通して(まったく予想外のことでしたが)、変性意識状態(ASC)の作用でトランスパーソナル(超個的)な体験領域も開くこともわかったのでした。これは、古典的・教科書的なゲシュタルト療法にはない事態でした。しかし、ともに学ぶ仲間や先輩たちの身の上にも多く生じていたことでしたし、トランスパーソナル心理学のケン・ウィルバーなども気づいていたことでありました。つまり、ゲシュタルト療法の心身一元論的な統合を深めていく姿勢は、最終的に、心身一元論的な状態をさらに超える超越的な領域(トランスパーソナルな本質)につながる要素も持っていたのでした。

 そのため、このゲシュタルト療法の習熟を意図的に深めることは、心の不屈の基盤づくりに役立ち、さらに自分の地力としての才能や創造力を高める能力開発としてとても役立ったのでした。


⑤「実際的・実効的」な方法論としてのゲシュタルト療法

 ところで、私自身は、ゲシュタルト療法以外にもさまざまな体験的心理療法、プロセスワーク(プロセス指向心理学)、NLP(神経言語プログラミング)、コーチング、シャーマニズム、野生の気づきの技法(訓練)、各種の瞑想技法など多岐に渡る方法論を数多く学びました。(特に、プロセスワークは10年以上に渡って、先生や仲間たちからさまざまな事柄を学びました。来日時のミンデル博士とデモンストレーションしたことも楽しい思い出です)
 それに加えて、他にも多様で深遠な変性意識状態(ASC)を数多く実体験、遍歴してきました(拙著『砂絵Ⅰ: 現代的エクスタシィの技法』参照)。

 しかし、人々に(他人に)、実効性の高い方法論としてお勧めする技法としては「(進化型の)ゲシュタルト療法」を選んだのでした。
 それは何故かというと、端的に「一番効く(効果的)」からでした。普通の日常生活にフォーカスし、そこで創造的な成果(アウトプット)を出していくという現実的な効果の観点(操作性)からすると、クライアントの方に変容を起し、習得(獲得)してもらう方法論としては、ゲシュタルト療法は最終的なレベルで、最強(最適)の方法論だと考えられたからでした。

 ゲシュタルト療法は、(クライアントの方のニーズに合わせて)対応できる自由度がきわめて幅広く、かつ深いものであったのでした。心の解放(流動性)と変容(統合)を進めるシンプルな原理(プロセス指向)や、意識拡張(変性意識)の方法論として、万能キーのように使えるモノだったのです。また、実践面での自由度も非常に高く、古典的・教科書なゲシュタルト療法理論を離れて、進化した他流派の理論にそって実践セッションを行なうこともできるのでした(たとえぱプロセスワーク風に)。そのため、すでに他流派で学習を深めた人にとっても、矛盾なく学んでいただけるものとなっていたのでした。

 さて、そのような紆余曲折を経て、最終的に「人生のマスター・キー」としてのゲシュタルト療法(ゲシュタルト的アプローチ)を「フリーゲシュタルト」として自分の方法論としてご提供することにいたったのでした。

 さて、では、ゲシュタルト療法(ゲシュタルト的アプローチ)は、世の中の他の方法論と較べて、どのような点で、自由で効果的であるのかをいくつか挙げてみたいと思います。

(1)変容作用(強弱・深浅)のバランスのよさ

 ゲシュタルト療法は、通常のコーチングやカウンセリングと較べると、「格段に深く」心理的変容を起こし、またプログラミング修正できる方法論です。しかし、同時にその変容の度合いを、クライアントの方がセッションの中でご自分で調節できるのです。「やりたいことだけをやる」「選んでやる」ことで、変容の強弱を調節していけるのです。無理のない安全な範囲で確実にすばやく変容をつくり出すことができる方法論となっているのです。

(2)変容の進捗をコントロールできる

 また、そのように個々の変容の量を調節できるため、長い期間に渡って取り組む場合でも、自分が変容していく量を自分でコントロールできるのです。あまり急がずに(また逆に急いで)、できる範囲内で着実に変容を定着させながら、プロセスを進めていけるのです。その継続的な変容の推移を管理していけるのです。変容の航海をコントロールしていけるのです。

(3)決めつけの解釈がない。自分で「体験の意味」を決められる

 多くの心理療法は、セッションで、クライアントの方が体験した内容を教科書に合わせて、解釈することととなります。「このことにはこういう意味がある」「あなたは○○である」等々です。これがしばしば、抑圧的なものになり、統合や変容を阻害することになりがちです。

 しかし、本当のゲシュタルト療法は、そのような一義的な解釈の有効性を信じません。クライアントの方自身が、ご自分で自己の体験の意味を納得的して決めることに意味(効果)があると考えているからです。そのことで、ご自分の進化の里程標をご自身で感じとり、統合的を進めることができるのです。

(4)心身一元論的セラピーとしてのバランスのよさ

 別に「ゲシュタルト療法 背景/歴史的文脈」で触れましたが、ゲシュタルト療法は、業界でも数少ない心身一元論的なセラピーなので、心とからだを総合的にあつかっていくことができます。このことが、パワフルでエネルギーに溢れた統合状態をつくり出すことに最適なバランスを持っているのです。肉体が物理的にエネルギーを高めることも、効果をわかりやすく楽しく実感できるポイントになっています。

(5)日常生活や仕事に、直接的に役立つ

 ゲシュタルト療法は、効果が心身一元論的で直接的なため、人間の積極性、能動性、自信、知覚力、集中力、想像力、思考力、心身の感度、他者とのコミュニケーション能力など、人間のもつ基盤的な能力をダイレクトを高める効果があります。そのため、日々の実際的な仕事を行なう上での基礎力全般(パフォーマンス)を高めることになるのです。さまざまな生活上の課題に対しても、的確にテーマを絞ってそこに解決をもたらす能力(問題解決力)が高まるのです。その意味で、生きる上でのとても実利的な効力を持っているといえるのです。

(6)知覚や意識のわかりやすい変容体験

フリッツ・パールズがすでに「小さなサトリ(悟り)」のような用語でも表現していたように、ゲシュタルト療法のセッションでは「鮮明な知覚拡大の体験」やアーハ体験があります。そして「風景の見え方が一変した」「物の色彩や輪郭がチカチカと鮮やかに見える」「意識が拡大した」「セッション中に不思議な映像が見える」「身体感覚が変わった」等々、数え上げられないくらい多様な感覚変容の体験があります。これは、普通の人生(日常生活)では決して体験しないものであり、セッションでのわかりやすい効果となっています。なぜ「このような現象が起こるのか」と知覚変容の原理を理解することで、自分の心理的統合や創造的なアウトプット方法に対してもわかりやすく理解が進むこととなっているのです。つまりは、感覚変容を応用利用できることとなっているのです。

 また、これは古典的・教科書的なゲシュタルト療法にはないことですが、進化型のゲシュタルト療法では、セッション(ワーク)に習熟するに従い、変性意識状態(ASC)にコンタクトできるスキルも上がっていきます。これは、人間の意識を拡大し、創造力を開発するのに決定的に役立つ要素となるのです。潜在能力を自在に引き出すコツがつかめてくるからです。当スペースが〈流れる虹のマインドフルネス〉として、この部分(変性意識と創造性)を強調しているのはそのためでもあります。

 以上のような特性を持っているがゆえに、ゲシュタルト療法は、変容の方法論としては、最適なものとなっているわけなのです。特に現代社会のように、技術的・経済的・メディア的に環境変化や変動が多い時代に、自分の中から普遍的な能力や創造力を引き出す明確なスキルを持っていることは、生きる上でとても重要なことと思われるのです。
 実際のところ、現代では多くの人が、次々現れてくる技術的進歩や機器、メディアに右往左往して、終始周りに流されているような状況です。そのようなことでは、自分の中から真の創造力を引き出すことなどできないのです。そのような環境の中でブレない「自分の中心」や「自分の場所」を持っていることは、とても重要のことと思われるのです。
 実際、私がゲシュタルト療法で出会う時期を、前段で「インターネットが急速にひろまっていく時期」としましたが、その時すでに私は「この先のネット社会では、人間が身体や実存から解離した空虚な存在になるだろう」ということを直観していました。そのこともゲシュタルト療法の有効性を感じさせ、選択させる要因でもあったのです。
 そして、あれから20年が経って、現状を見てみると、予想以上に人間は劣化した存在になってしまったわけです。
 かつてフリッツ・パールズは、「私の仕事は、紙でできた人間を血の通った人間にすることだ」と言いましたが、同様に私も、「私の仕事は、スマホとネットでできた人びとを血肉(心身、存在感)を持った人びとにすることである」と言わなければならない状況になってしまったわけです。しかし、ゲシュタルト療法にはその力があることも事実なのです。

 ところで、このようなゲシュタルト療法の在り方を、私はよく登山のベースキャンプに喩えています。ベースキャンプは、日常的な生活の場よりも高い場所にあり、同時にいつでも山頂を狙える場所にあります。ゲシュタルト療法のスキルを身につけることは、自分の存在の中にこのようなベースキャンプをつくることにもなります。

 人生の中でそのようなベースキャンプ(基地)を持っておくことは、人生に新たな中心(センター)の感覚をもたらします。日々の生活でいつも創造性の高いアヴェレージ(平均点)を保っていられるのです。日常的な雑事を離れて、自分の中心(センター)にいつでも触れられる居場所が確保できるからです。そして、その気になった際は、いつでも冒険的なピーク(山頂)に行くことで、自分の限界を超え、新たな成長を獲得することができるからです。

 さて以上が、私自身が、ゲシュタルト療法(ゲシュタルト的アプローチ)をどのように発見し、その効果の特性を見出し、「フリーゲシュタルト」として現在の主たる方法論にすえたのかの理由となります。

 ぜひ、ゲシュタルト療法や変性意識状態(ASC)を利用して、ご自身の大きな変容と進化を体験していただければと思います。

 

【ブックガイド】
ゲシュタルト療法については基礎から実践までをまとめた拙著
『ゲシュタルト療法 自由と創造のための変容技法』
をご覧下さい。
気づきや統合、変性意識状態(ASC)へのより総合的な方法論は拙著↓
入門ガイド
『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』
および、よりディープな、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。


セッションで得られる効果と成果

セッションによって、心の苦しみやとらわれがなくなり、自由と軽やかさ、自信と自己肯定感、優れた能力と創造力が得られてきます
学んだスキルによって、他の人々にさまざまなサポートを行なうことができるようになります。一生役立つ普遍的なスキルが身に付きます。


【内容の目次】


(1)獲得される能力(スキル)と成果
 ①意識的な側面
 ②感情的な側面
 ③身体的な側面
 ④能力的な面 創造力面」
(2)他者に対して使える、技法(スキル)の獲得


 

想像してみてください。

からだの中にいつも溢れるばかりのエネルギーとしっかりとした自信があり、ゆったり充実して自分の中にやすらっているご自身を。
自分自身であることをただ愉快に楽しんでいるご自身を。

一人でいる時も人の輪の中にいる時も自分の中にたしかな中心の力/価値があり、他の何ものにわずらわされることなく、自由でびのびと、本当にやりたいことに200%集中できているご自身を。

また、想像してみてください、

感覚や意識が拡大したかのように、ひろがる世界や自然との豊かなつながりを感じており、心の内側においては、肯定的な力強い感情と意欲、斬新な発想とイメージが滾々と湧いているご自身を。
また、良い思いつきやアイディアについては、軽ろやかにすぐに行動を起こしていける、パワーに満ちたご自身を。

そして、そのことでさまざまな優れたアウトプット(結果)を生み出し、また他の人々に対しても、創造性開発の支援や心の解放づくりなどさまざまなサポートができているご自身を。

そのようなご自身であったら、今どのような人生を生きられいられるでしょうか?

そして、この人生で、どのようなものを手に入れているでしょうか?


◆さまざまな変容と成果

セッション(ワーク)では、心の葛藤が解消されていき、よりパワフルで統合感、肯定感と積極性をもったご自身を体験されていきます。その結果として、いつでも、人生で優れたアウトプット(成果)を生み出せるようになります

▼ゲシュタルト療法で「生きる力」が増大していきます

◆具体的なテクニックにより、確実な効果と成果が得られます

当スペースは、ゲシュタルト療法(心理療法)をベースに使いますので、単なる考え方や動機づけが変わるというだけでなく、実際に「心の仕組み(メカニズム)」に変化が起こり、心(潜在意識)のプログラムが書き換わります。心の健康・解放(プログラム改善)が恒久的に実現されてしまうのです。それは絡まったものがほどける現象であるため、(不可逆的な変化であり)元に戻るということはありません。

そして、内的な変容と解放とともに、それをご自分の方法論(スキル・技法)として習得していただけます。
「その気になるだけの表面的な方法論はもう飽きた」という方には、実際の変化と技法を合わせて獲得いただける内容となっています。

さて、このページでは、当スペースで獲得いただける成果を大きく、
(1)ご自身の変容(心理的統合・癒し・解放・能力アップ)とアウトプット力の獲得、
(2)他の人々に対して使えるサポート技能の獲得
の2つの面に分けて解説したいと思います。

⑴は、獲得いただけるご自身の中での変容と成果
⑵は、ビジネスその他の場面で他の人びとにご提供いただけるスキル
となっています。

また、それらの効果が働く領域を、私たちの「意識的な側面」「感情的な側面」「身体的な側面」に分けて解説いたしたいと思います。


さて、当スペースの方法論は、

ゲシュタルト療法 × 変性意識状態(ASC)」

の組み合わせですので、セッション体験が深まっていくと、その効果により「3つの能力(スキル)」が核として育っていくことになります。
・心身の統合(癒し)、生きる力・エネルギーの増大
変性意識状態を利用するスキル
・対象に集中する力や心を組織化する力
です。
詳しくは、「フリー・ゲシュタルト・ワークスについて」をご参照下さい

このような能力(スキル)が育つことで、自分の底にしっかりとした中心の感覚や、とらわれのない心のパワー、優れた創造力が生まれてくることになるのです。
その結果、当スペース流れる虹のマインドフルネスと呼んでいるような並外れて軽やかで、自由で拡大した意識状態が得られるようになるのです。素晴らしいアウトプットが人生で出せるようになるのです。


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コチラ


(1)獲得される能力(スキル)と成果


セッションを体験していかれると、ご自身の内的な変容として、まずは以下のような成果が得られていきます。上の図をご覧下さい。

ここでは、効果の作用する心身の側面を、
「①意識的な側面」
「②感情的な側面」
「③身体的な側面」
の3つに分けて解説したいと思います。
これに加えてさらに4つ目の成果として、この3つの相乗効果として成長する能力(スキル)的な側面を「④能力的な面 創造力面」としてご説明いたします。

 

①感情的な側面 「楽しさと意欲、積極性が増します」

まず、第一の効果は感情面での変容となります。私たち人間は感情の生き物です。感情こそが生きるための主たるエネルギーなのです。

私たちが、エネルギーに溢れている状態とは、肯定的な感情エネルギーが速やかに溢れている状態です。感情が変わると世界の感じられ方すべてが変わっていきます。「人生とは感情に彩られた出来事である」ともいえるのです。

まず、セッションを通して、ご自分を制限しているさまざまな葛藤や心の障壁から自由になっていくことになります。
自分の中に解放と「妨げ(ノイズ)のなさ」の感覚が生まれてくるのです。
心の中の妨害や雑音がなくなり、純粋な快適さや楽しさの気持ちが増していきます。能動的なやる気や意欲がご自分の中から滾々と湧いてくるようになるのです。

モヤモヤしてバラバラだった気持ちや感情、意欲や欲求がひとつに融合・統合してくる感じがします。
力強い主体的で集中的なパワーが、ご自身の芯の部分にできてくる感じがします。
自身を底ざさえする、力強い自己肯定感が生まれてくるのです。
何があっても「大丈夫」「楽勝」「やりきれる」感覚、不屈の力が肚の底に育ってくるのです。
まるで「本来の自分自身」に戻ってくる感じがするのです。

その結果として、自分の中に、他人にわずらわされることなく自分が本当にやりたいことに全身全霊で集中できるエネルギー感覚が生まれてくることになります。
そのため、日々力に溢れ、生きる中でも冒険的で挑戦的な行動がやすやすとできるようになってくるのです。

 

②肉体的な側面 「からだがフワッと軽くなります」

ゲシュタルト療法心身一元論的アプローチですので、心の解放(癒し)と肉体の解放(癒し)が同時に起こってきます。
からだが軽くなり、エネルギーが溢れているご自分に気づかれていくことになるのです。
やすやすと行動が起こせるようになっているご自分を発見することになるのです。

この点は、「世間一般的に」少しイメージがつきにくい点と思われます。というもの私たちは、普段、肉体が自分を強く制限しているとはあまり気づいていないからです。

しかし、私たちが人生で経験してきた、心のこだわり(制限、恐れなど)というのは、緊張や抑制の癖として、肉体の奥底の残っているのです。心の制限(緊張)と肉体の制限(緊張)とは平行的に存在しているのです。トラウマなども肉体の底に過度の緊張として深く埋め込まれているのです。最近のトラウマ・セラピーが肉体を重視する所以です。

心が真の解放や潜在能力を解放するには、この肉体の深い部分を解放しなければなりません。
そして、セッションでは、この肉の奥底の緊張が、心の解放とともになくなっていきます。
肉体が弛緩し、柔らかくしなやかになります。
エネルギーが以前よりも速やかに流れだし、全身が軽く楽になります。
そして、自分を抑制するために使っていたエネルギーを好きなこと・やりたいことのために使えるようになります。
人生で使えるエネルギーの量が増大したと感じられるのです。
物事にやすやすと挑戦するパワフルなご自分をより感じられるようになるのです。

 

③意識的な側面 「意識が拡大し、方法論を理解し、使えます」

◆セルフ・プロデュース力の獲得

そして、さらに①②の「感情面」「肉体面」の変化のプロセスを、自分の中で「意識的」に「方法論的」に理解していけるいう点が、当スペースでの大きな成果となります。

知的・意識的なレベルにおいても、心の変容がどのように起きていったのかを理論的・マインドフルネス的に理解していけるのです。そして、このことの結果として、自分の意欲を高め、もっと創造力を上げるために自分に対してどのようなアプローチをとればよいのかについて、(プロデュースするように)より分っていくことになるのです。

◆変性意識状態(ASC)へのスキル獲得

また、セッション体験を通して、特殊な「変性意識状態(ASC)」に入る感覚をつかんでいくことになります。変性意識状態(ASC)とは、潜在意識とダイレクトにつながっている特殊な感覚です。そのスキルの感覚が、ご自分の中で確立されてくることになります。その結果として、心や創造性の秘められた側面をいわば「透視的に」見るスキルを身につけていくことにもなるのです。この変性意識状態(ASC)をきちんと取り扱い、習熟できるところは他にあまりありません。当スペースのきわだった特徴です。

◆意識の拡張

これらすべてのスキル獲得の特徴(実感)として、ご自分の意識がひろがった感覚を得るようにもなります。
知覚や感覚がひろがり、今まで気づかなったことにさまざまに気づけるようになります。
「身体」が拡張し、ひろがった感覚が得られてきます。

実際のところ、私たちの意識とは上で見た「感情」「肉体」の知覚と深く同化しているものなのです。
そのため、この「私」という感覚さえ「固定」「固形」のように不自由で動かない印象を与えているのです。古典的なフッサールの現象学などで考える意識とはこのようなものです。
しかし、「感情」と「肉体」がより自由になり、軽やかで流動的になると、「意識」も軽やかで流れるように自由になりはじめるのです。
また、変性意識状態(ASC)のスキルも同様に、私たちの日常意識を相対化し、流動的に溶かしていきます。
これらが、意識がひろがった実感として恒久的に実現されてくるのです。
それが、当スペースがご案内する「流れる虹のマインドフルネス」という意味合いなのです。

④能力的・創造力的な測面 「バージョン・アップした能力が得られます」

そして、以上のような「意識的・感情的・身体的変容」の結果として、よりバージョン・アップし、パワフルに全身変容したご自身を経験していくこととなるのです。
また、変性意識状態(ASC)への感覚が身につくことで、意識と無意識(潜在意識)をより密に結びつけ、発想豊かなイマジネーション(想像力)のほとばしりをより引き出すことができるようになります。

また、心が統合されていくと、以前はバラバラな方向に向いていた能力や才能も、有機的に組織化された一定の方向性を持つこととなります。
その結果、物事に集中して取り組む能力がついてくることになるのです。そのような能力を持って、創造的なアウトプットを出していく力が増大していくことになるのです。
他に気をとられることなく、目標(目的)にフォーカスして達成していく不屈の力が育ってくることなるのです。


(2)他者に対して使える、技法(スキル)の獲得


効果(成果)のもうひとつの側面は、(1)の内的達成(能力・変容)を生み出す方法論(スキル)を、ご自分の身につけることができるというです。

ご自身の変容を通して体得した方法論ですので、付け焼き刃の知識ではない、ご自身の生きたスキルとして、それらを使っていくことができるのです。

そして、それらを使って、他の人々に対して、さまざまなサポートを行なっていくことができるようになるのです。ご自身の体験を通して理解した「変容の原理」や「気づきの技法」「促進技法」「変性意識の技法」を他の人々に対しても活用できるようになるのです。

そして、人がアウトプットを創り出すサポートができるという点です。
その結果、ビジネスのさまざまな場面で、クライアントの方や他者に向けた実効的な技法としてこれらを使っていけることになるです。

各種の能力開発やコーチングやセラピーなど、さまざまな場面でご利用可能な本質的普遍的なスキルを得ることとなるのです。
このことは、ご自身の仕事や人生のパフォーマンスを、より一層多彩にワンランク上げる事業に成長させていくことにもなるのです。

以上が、セッションによって得られる成果のあらましとなります。
ぜひ実際にセッションを経験してみて、その効果や変容の実感を味わってみていただければと思います。
世の中にある通常のものとは、比較にならない本質的次元のものであることを実感いただけると思います。

◆当スペースの目指す目標

「飢えている人に魚を与えてあげれば、その人は飢えをしのげる。
しかし、魚釣りの方法を教えてあげれば、その人は一生飢えをしのぐことができる

このことわざは、その場しのぎの対応策でなく、深い根本レベルのスキルを獲得いただければ、その人はご自身で人生を違ったものに変えていくことができるということを表現したことわざとなっています。

当スペースで、獲得していただけるゲシュタルト療法変性意識状態(ASC)それを融合させた方法論などはそのような根本的・普遍的な方法論となっています。つまりは、「魚釣り」のスキルとなっているのです。
このように当スペースでは、その場かぎりの対症療法ではなく、創造的に課題を解決したり、優れたアウトプットを出すために恒久的に使える方法論をクライアントの方に獲得していただくことを基本としています。
そして、それらのスキルを使って、さらに他の人々へ創造的なサポートを行なっていただくことを目標としています。ぜひ実際にセッションを体験してみて、人生を変容させる本質的な方法論をご体験いただければと思います。
 ↓
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【ブックガイド】

ゲシュタルト療法については基礎から実践までをまとめた拙著↓
『ゲシュタルト療法 自由と創造のための変容技法』
をご覧下さい。

気づきや統合、変性意識状態(ASC)を含むより総合的な方法論は拙著↓
入門ガイド
『気づきと変性意識の技法:流れる虹のマインドフルネス』

および、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。

↓動画解説『セッションの効果 意欲と創造力の増大 変性意識』

↓動画解説『得られる効果と成果「心理療法と能力開発」』


アウトプットとゲシュタルト療法Ⅱ

 

さて、

前回は、

ゲシュタルト療法における、

アウトプットの重視に、

ついて書きました。

 

また、それが、

日本文化の同調圧力的な、

抑圧的な世界の中では、

自立能力の育成と、

大きな可能性を持つことについて、

触れました。

 

今回は、

もう少し具体的に、

セッション(ワーク)の中において、

どのように、

表現を育てるのかについて、

書いてみたいと思います。


古典的な、

ゲシュタルト療法では、

やり残した仕事」を、

完了するために、

人生の中で、

未完了の体験となった場面を、

演劇的に再現して、

ロールプレイすることを、

書きました。

 

そして、

再現された場面の中に入っていき、

その時の情景の中に入っていき、

当時の感情になりきって、

「本当は、こう言いたかった」

のようなことを、

実際に言ってみるのです。

また、

行動をとってみるのです。

 

これは、

原理的には、

簡単に見えますが、

実際に体験してみると、

慣れないうちは、

なかなかに、

心理的抵抗が、

大きいのです。

 

芝居だとわかっていても、

想像上の空間だとわかっていても、

なかなかに、

心理的ブロックが

働きます。

動けなくなります。

 

(逆にいうと、実は、

こんな心理的な作用で、

私たちは、

普段の生活で、

動けなくなっているのです。

そのことを実感できます)


そして、

そのような、

再現場面の中で、

「あえて」

「何かを表現してみる」

「何かを言ってみる」

ということを、

やってみます。

 

「リスクを少しとって」

やってみるのです。


それは、決して、

無理に、ではありません。

自分の心が動き、

自分が、興味を持った場合に、

やってみるのです。


実際に、

やってみることは、

ほんの小さな一歩です。

 

しかし、

この一歩は、

決定的な、

「突破の一歩」

となるのです。

 

無意識は、

事実と想像とを区別しないので、

「現実の体験」として、

私たちの心理プログラミングを、

書き換えて(上書きして)しまうのです。


今まで繰り返していた
「ゲーム」を、
少し踏み出したのです。

そして、
「新しいゲーム」
をはじめたのです。

これは、
決定的なことです。

そして、

それは、

「境界を超えていく」

ことになります。

 

私たちに、

新たな自由の可能性を、

照らし出してくれます。

 

そして、

このようなセッション(ワーク)を、

なんども繰り返し、

突破することに慣れ、

表現することに慣れてくることで、

アウトプットと、

個の自立の能力、

治癒と健康の要素も、

促進されていくことと、

なるのです。

 

それは、

私たちに、

人生の、

新しい次元の啓示として、

新しい可能性を、

教えてくれることになるのです。

 


※気づきや統合、変性意識状態(ASC)への

より総合的な方法論については、拙著↓
入門ガイド
および、
『砂絵Ⅰ 現代的エクスタシィの技法 心理学的手法による意識変容』
をご覧下さい。


 
 


【第一部 ゲシュタルト療法関連】

ゲシュタルト療法【基礎編】

ゲシュタルト療法【実践・技法編】

ゲシュタルト療法【応用編】

「セッション(ワーク)の実際」

体験的心理療法

NLP 普及・効果・課題

 

【第二部 気づきと変性意識】

変性意識状態(ASC)とは

「英雄の旅」とは

禅と日本的霊性

野生と自然

 

【第四部 当スペース関係】

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